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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~

ver.4.3-145 センスというのは、何かと問われるもの

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 移動拠点というのは、その移動手段によって形状も変化しやすい。
 陸を行くのであればタイヤやキャタピラなどで構成されたり、大空をいくのであれば翼やプロペラにジェットエンジン、海を行くならばスクリューにパドル、オールなどの手段があり、それらに合わせているのだ。

 そして今回、クエストで入手できるという移動拠点の移動方法は…

「…足つきなのか」
「ロブスターみたいな見た目のハウス、『ロブハウス』だって。木製だからログハウスのほうが正しいかもしれないけど…」

 猫のような形の移動拠点もあるので、今更ロブスターっぽい見た目のものは驚きはしない。
 空に浮かべることができれば、疑似的に某天空の城風になるかなと思ってはいたが、別に飛ばなくても移動する拠点であれば問題はないだろう。

 いざとなれば、グレイ号の第三艦橋を外して、そこに設置するという手もあるが…いや、それだと死亡フラグがありそうな場所に設置している時点で、危険性が上がるような気がしなくもない。


 なんにしても、ロブスターみたいな見た目とはいえ移動拠点なことは移動拠点であり、入手したい人はそのクエストを受けているようだ。
 それに、最初こそ同じ見た目だろうが、後から改装を施してオリジナルのロブハウスにする人もいるようで、魅せるためにちらほらとネットでスクリーンショットした画像が上がっている。

 色を変えて赤から紫や白、黄金にしたり、ハサミ部分を換装して大砲に変えたり、エビ頭がちょっと生理的に厳しいから被り物で巨大なフグに変えたり…それはそれでどうなんだろうかと疑問に思うものはさておき、皆好き勝手に改造している様子。

「僕らだったらどういう風に変えようか、後で考えて…ひとまず今は、そのクエストを受注しに向かおう」
「塗装が楽しみだけど、手に入れてからだね!」
【シャゲェェ!!】


 
 そんなわけで、クエストを受注するために訪れたのは、懐かしのエルフたちがいる大樹の村…そう、のじゃロリレティアがいる場所。
 ここ最近は宇宙中をめぐっていたのもあって、結構時間が経っていたと思うのだが…久しぶりに訪れたが、どうもクエストは大樹の村で発生するようだ。

 ロブスターとなると海の方でのクエストをイメージしていたが、何故この陸地の中でもうっそうと木々が生い茂る大樹の村で起きるのか。
 その理由は、村の中に入ってみることで分かった。


「新しい長による、村おこしイベント…?」
「それでなぜ、このチョイス?」

―――
大樹の村特別イベント:『村よ沸き上がれ海の幸よ噴き出しまくれ!!』
大樹の村の長が再び切り替わり、改めて新しい長に切り替わりました。
しかし、宇宙へプレイヤーたちが進出していき、訪れるものが減少…そのため、観光収入が減少。

だったら今ここに、立ち上がれエルフたちよ!!森の奥底で暮らす生活も悪くはないが、人との交流で積極性を身に付け、より多くの場所へ進出する足掛かりを作り上げろ!!
―――

「そのために、わざわざ海までの地下トンネルを掘って、海産物を村まで新鮮なまま直送できるようにして、物珍しさで集めることになったと」
「努力の方向性がおかしいかも」

 プレイヤーたちが宇宙へ進出したことで、比較的初期の場所であるこの地に来る機械が減少したことはわかる。
 新しい長に代わって、村自体を活性化させようとして村おこしをするのもわかる。

 でもなぜ、海産物にしちゃったのか…ここは普通に森の幸とかで良かったと思うのだが。
 物珍しさは確かにあるけど、労力に見合っているのか…疑問である。


 
「というか、書き方がちょっと変だよね?」
「再び切り替わり…これって、まだ何かあったのかな?」
「いや、あったも何も、押し付けただけじゃ」
「「ん?」」

 ふと、何か妙な声が混ざった。
 物凄く聞き覚えのあるような、振り返りたくないような、それでも思い切って確認すると…そこには、結構久しぶりの出会う人物がいたが…

「久しぶりじゃな、お主ら…再びここにきてくれて、感謝するのじゃ」
「のじゃロリ…って、あれ?なんか物凄く小さくない?」
「お人形サイズなんだけど!?」

 まさかまさかの、手乗り人形サイズとなっているのじゃロリであった。
 以前はまだ、小さな子供ぐらいだったのに、さらに縮小されている…容姿自体は変わっていないけど、何がどうしたらこうなったのだろうか。

 なんにしても、久しぶりの再会ではあったが、このような形になるとは思いもしなかったのであった…



「というか、よく考えたら前にもこのサイズになっていたから、驚くようなことでもなかったかも。確か、鏡面ののじゃロリ事件の時には親指サイズだったけど…バックアップ用のものじゃなかったっけ?」
「アレとは違って、この身体は本体じゃよ…」

…前にもこのサイズになっていたことがあったので、今更な感じがあって驚愕度合いは少なかった。
 あの時は、鏡面ののじゃロリアティにぼろぼろにされたんだっけか…そういや、あの人元気かなぁ…
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