337 / 718
Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.2-124 作戦内容はこうである
しおりを挟む
「---ターゲット回避、着弾予定地点ずれたか」
アイギス火山のはるか上空、ギリギリ成層圏のあたりにとどまりながら、僕は真下のほうにいるはずのエンプレスに再度狙いを定めた。
大空に留まるのは、並の方法ではできないだろう。
ゆえに、今は黒き女神の姿で飛翔し、そしてこの惑星全体を覆う巨大な電磁波も利用させてもらい、敵への攻撃を行っていた。
…シャドウフェニックスたちが強く信仰しているせいか、火山内部は火の女神の神域として強固になっており、黒き女神の姿にはなれなかった。
だが、逆を言えばその場所から出ることさえできれば神域外という判定になり、黒き女神になれる可能性があるのではないかと思いついた。
火山の火口の中は狭く、神域としての力も集中している。
だが、流石に火山の外は広いので全体を完全に神域と化することはできておらず、ここまでの高さにまでくれば神域の判定もない。
まぁ、この高さまで来るにはどうすればいいかと悩んだが…思い切って、多段式ロケットを参考にして無理やり吹っ飛んできたのは英断だったか。
狙われているようなので、単独で動けば確実に邪魔をされるのが目に見えていたので、影の中に入って視界から、この世界から一瞬だけ失せるその隙を狙い、マッチョンに投げ飛ばしてもらった後、シアのロケットパンチにくくりつけてもらって連続で飛び、かなりの高さに来たが…上昇する際のすさまじい勢いに内心恐怖を抱いてしまったが、その恐怖心を打ち砕いた成果はあった。
「それに、この惑星を覆う電磁波もうまいこと利用できるな」
特定の場所にしか停船できないほど、超強力な電磁波でおおわれた機械惑星、
けれどもその電磁波をこの黒き女神の力で扱えば、攻撃に転じることができる。
「神槍、再充填…」
女神の武器として出している神槍を生みだし、下にいるエンプレスへ狙いを定めていく。
影の中に潜り込めば回避できそうだが、地上ではぽっけねこさんたちがいつでもMACを打てるようにしているので、引きずり上げることができる。
火口という場所だからこそ、上からも見やすくて相手の位置が分かり、一点に集中した攻撃で地上のほうの被害も極力減らすことができる。
「流石に欲望戦隊にばれるのは不味いから…特殊な連絡手段で黒き女神を呼び出して攻撃に加わってもらうと説明して、協力を得られたのは大きかったか」
ぽっけねこさんたちは既に知っているが、欲望戦隊は黒い女神の正体を知らない。
まともに教えたら絶対に不味いのが目に見えているので、少々雑だが黒き女神の力を借りれるかもしれないと伝えたら、すぐに協力をしてくれたので何とかなったと言えるだろう。
「さてと…流石に魔導船を蝕むことができるほどの超強力な電磁波だから、ちょっとでもミスったら危険だけど、まだまだ利用させてもらうよ!!神槍超加速させての砲撃に、いつまで耐えられるかな!!『レールガン・グングニール』!!」
ルトの放電も利用して周囲一帯の電磁波を集中させ、一点へ向けて入れたものを加速させて砲撃するスキル…というよりも、無理やり作った女神としての技。
普通に投げたり落下の加速を利用するよりも、はるかに吹っ飛んだ威力が出るようで鋭い一撃はエンプレスの体を貫いていく。
ちなみに、なにも槍だけを対象として打ち出すばかりではない。
電磁砲を利用した超加速砲撃は、他のものも弾として利用することができるので、色々と変わった攻撃に転嫁できるのだ。
コユキの氷で作った槍を、加速による摩擦熱で融解しきらないようにマリーの毒でコーティングした毒氷槍。
アリスの黒い炎を詰め込みまくった黒煙弾。
シアのミサイルを少々拝借して凶悪な速度を出すようにした超音速電磁ミサイル攻撃など、工夫によって凶悪な攻撃を降り注がせていく。
ただ、あくまでもアイギス火山の領域内は火の女神の神域と成り立っているせいなのか、他の女神の攻撃は少しばかり弱体化させられるようで、本来の威力を発揮できない様子。
それでもこんな長距離用高威力砲撃は減退させきれるわけもなく、どんどんエンプレスが削れていく。
MACで影に逃げられず、機械のボディにされるせいか本来ならこの惑星上なら強化されるはずでも直接内部へ改造した電磁波が響くせいか悪影響も出ているようで、あっという間に体力がごっそりと持っていかれていく。
あの黒い炎のフィールド上では手も足も出なかったような強敵だったが…他のプレイヤーと協力して連携を行うことで、ようやく相手の強さを上回れたのだろう。
そしてしばらく様々な攻撃を降り注がせて…ようやく、エンプレスが倒れたという表示がログに出てきたところで、攻撃をやめるのであった…
「…あ、そういえばこれ、どうやって降りよう」
まともに黒き女神の姿のままで着陸すれば、あの欲望戦隊が何かをしでかす可能性もある。
かといって、黒き女神の姿を解いたら槍同様に落下するだろうし、女神の力で抑えている電磁波が牙をむきかねないし…ぎりぎりを見極めて、どうにか降りなければいけないだろうか。
…こんなところで、思わぬ落とし穴を見つけてしまい、しばし悩まされてしまうのであった。
アイギス火山のはるか上空、ギリギリ成層圏のあたりにとどまりながら、僕は真下のほうにいるはずのエンプレスに再度狙いを定めた。
大空に留まるのは、並の方法ではできないだろう。
ゆえに、今は黒き女神の姿で飛翔し、そしてこの惑星全体を覆う巨大な電磁波も利用させてもらい、敵への攻撃を行っていた。
…シャドウフェニックスたちが強く信仰しているせいか、火山内部は火の女神の神域として強固になっており、黒き女神の姿にはなれなかった。
だが、逆を言えばその場所から出ることさえできれば神域外という判定になり、黒き女神になれる可能性があるのではないかと思いついた。
火山の火口の中は狭く、神域としての力も集中している。
だが、流石に火山の外は広いので全体を完全に神域と化することはできておらず、ここまでの高さにまでくれば神域の判定もない。
まぁ、この高さまで来るにはどうすればいいかと悩んだが…思い切って、多段式ロケットを参考にして無理やり吹っ飛んできたのは英断だったか。
狙われているようなので、単独で動けば確実に邪魔をされるのが目に見えていたので、影の中に入って視界から、この世界から一瞬だけ失せるその隙を狙い、マッチョンに投げ飛ばしてもらった後、シアのロケットパンチにくくりつけてもらって連続で飛び、かなりの高さに来たが…上昇する際のすさまじい勢いに内心恐怖を抱いてしまったが、その恐怖心を打ち砕いた成果はあった。
「それに、この惑星を覆う電磁波もうまいこと利用できるな」
特定の場所にしか停船できないほど、超強力な電磁波でおおわれた機械惑星、
けれどもその電磁波をこの黒き女神の力で扱えば、攻撃に転じることができる。
「神槍、再充填…」
女神の武器として出している神槍を生みだし、下にいるエンプレスへ狙いを定めていく。
影の中に潜り込めば回避できそうだが、地上ではぽっけねこさんたちがいつでもMACを打てるようにしているので、引きずり上げることができる。
火口という場所だからこそ、上からも見やすくて相手の位置が分かり、一点に集中した攻撃で地上のほうの被害も極力減らすことができる。
「流石に欲望戦隊にばれるのは不味いから…特殊な連絡手段で黒き女神を呼び出して攻撃に加わってもらうと説明して、協力を得られたのは大きかったか」
ぽっけねこさんたちは既に知っているが、欲望戦隊は黒い女神の正体を知らない。
まともに教えたら絶対に不味いのが目に見えているので、少々雑だが黒き女神の力を借りれるかもしれないと伝えたら、すぐに協力をしてくれたので何とかなったと言えるだろう。
「さてと…流石に魔導船を蝕むことができるほどの超強力な電磁波だから、ちょっとでもミスったら危険だけど、まだまだ利用させてもらうよ!!神槍超加速させての砲撃に、いつまで耐えられるかな!!『レールガン・グングニール』!!」
ルトの放電も利用して周囲一帯の電磁波を集中させ、一点へ向けて入れたものを加速させて砲撃するスキル…というよりも、無理やり作った女神としての技。
普通に投げたり落下の加速を利用するよりも、はるかに吹っ飛んだ威力が出るようで鋭い一撃はエンプレスの体を貫いていく。
ちなみに、なにも槍だけを対象として打ち出すばかりではない。
電磁砲を利用した超加速砲撃は、他のものも弾として利用することができるので、色々と変わった攻撃に転嫁できるのだ。
コユキの氷で作った槍を、加速による摩擦熱で融解しきらないようにマリーの毒でコーティングした毒氷槍。
アリスの黒い炎を詰め込みまくった黒煙弾。
シアのミサイルを少々拝借して凶悪な速度を出すようにした超音速電磁ミサイル攻撃など、工夫によって凶悪な攻撃を降り注がせていく。
ただ、あくまでもアイギス火山の領域内は火の女神の神域と成り立っているせいなのか、他の女神の攻撃は少しばかり弱体化させられるようで、本来の威力を発揮できない様子。
それでもこんな長距離用高威力砲撃は減退させきれるわけもなく、どんどんエンプレスが削れていく。
MACで影に逃げられず、機械のボディにされるせいか本来ならこの惑星上なら強化されるはずでも直接内部へ改造した電磁波が響くせいか悪影響も出ているようで、あっという間に体力がごっそりと持っていかれていく。
あの黒い炎のフィールド上では手も足も出なかったような強敵だったが…他のプレイヤーと協力して連携を行うことで、ようやく相手の強さを上回れたのだろう。
そしてしばらく様々な攻撃を降り注がせて…ようやく、エンプレスが倒れたという表示がログに出てきたところで、攻撃をやめるのであった…
「…あ、そういえばこれ、どうやって降りよう」
まともに黒き女神の姿のままで着陸すれば、あの欲望戦隊が何かをしでかす可能性もある。
かといって、黒き女神の姿を解いたら槍同様に落下するだろうし、女神の力で抑えている電磁波が牙をむきかねないし…ぎりぎりを見極めて、どうにか降りなければいけないだろうか。
…こんなところで、思わぬ落とし穴を見つけてしまい、しばし悩まされてしまうのであった。
1
お気に入りに追加
2,029
あなたにおすすめの小説
「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~
平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。
しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。
カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。
一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
異世界転移の……説明なし!
サイカ
ファンタジー
神木冬華(かみきとうか)28才OL。動物大好き、ネコ大好き。
仕事帰りいつもの道を歩いているといつの間にか周りが真っ暗闇。
しばらくすると突然視界が開け辺りを見渡すとそこはお城の屋根の上!? 無慈悲にも頭からまっ逆さまに落ちていく。
落ちていく途中で王子っぽいイケメンと目が合ったけれど落ちていく。そして…………
聞いたことのない国の名前に見たこともない草花。そして魔獣化してしまう動物達。
ここは異世界かな? 異世界だと思うけれど……どうやってここにきたのかわからない。
召喚されたわけでもないみたいだし、神様にも会っていない。元の世界で私がどうなっているのかもわからない。
私も異世界モノは好きでいろいろ読んできたから多少の知識はあると思い目立たないように慎重に行動していたつもりなのに……王族やら騎士団長やら関わらない方がよさそうな人達とばかりそうとは知らずに知り合ってしまう。
ピンチになったら大剣の勇者が現れ…………ない!
教会に行って祈ると神様と話せたり…………しない!
森で一緒になった相棒の三毛猫さんと共に、何の説明もなく異世界での生活を始めることになったお話。
※小説家になろうでも投稿しています。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる