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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.2-114 たまにはまじめにやりたいところ
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…北東部にそびえたつのは、この機械の星の中で唯一生身ではないかと言われている場所、アイギス火山という名の巨大な火山。
機械化されたほかの山とはことなっており、地肌が荒れた岩石になっており、今もなお活発な活火山らしく、噴火警報なども出されているようだ。
「ついでにいえば、現実でも火山灰の細かい灰は機械に悪い部分があるせいか…モンスターも自然と少ないな」
「状態異常が『故障中』って表示されている奴が多かったもんね」
機械、サイボーグ、その手の類には厳しい環境ゆえか、ここまでたどり着くための道中はこれでもかというほど好戦的な奴が多く出ていたのに対して、火山に近づくとエンカウントする確率ががくっと下がっていた。
…シアのほうのメカメイドボディにも影響が出るのではないかと少し危惧したが、幸い影響はないらしい。
【ピャァァィ!!】
「あ、きちんと防げる処理がされているのか。これはたぶん、中三病さんの手によるものなのかな?」
元々、彼女のボディは中三病さんが対ティラリアさんを想定して開発したメカメイドボディ。
恐竜帝国の女帝に挑むためには、ありとあらゆる状況を想定しなければならず、全てに対応できるようにしていたらしい。
だからこそ、耐性が高くなっており、この環境の中でも他の機械系モンスターと比較して動けるのだろう。
「むしろ、そんなレベルのメイドを用意しないといけない女帝って何なのか言いたくなるね…会ったことはあるけど、気さくな人だったと思うんだけどなー」
「あれ?ミーちゃん、恐竜女帝に会ったことがあるの?」
「うん。牧場の品物を納品しに向かったことがあってね。恐竜帝国の恐竜たちの鱗が必要だったから、交渉のために一緒になったことがあるんだよ。普段着がビキニアーマーなすごい人だったけど、そこまで恐怖を感じたのかな?」
「あー…まぁ、悪い人ではないんだけど、中三病さんにとっては地獄の女帝ともいえる人だからね…」
そういえば最近、中三病さんと連絡を取っていなかったような気がする。
あの恐竜女帝への決闘を挑んだ時以来、気にしないようにしていたのだが…反旗を翻したのに結局どうにもならなかったからな。
今頃はどうしているんだろうかと思ったが…まぁ、気にしないほうが良いか。考えてもどうにもならない理不尽なことに関しては、手を出すこともできないからね。
そうこうしているうちに険しい山道を進む中、一軒の山小屋が見えてきた、
この活火山の中で健在なだけあって、ただの山小屋ではないようで、ガッチガチに黒光りする頑丈そうな物体で作られている様子。
そして、この小屋こそがクエスト受注時に限って、覚えられるスキルのある場所なのだ。
「ごめんくだーい、少し休憩させてもらっても大丈夫でしょうか」
『…ひょひょひょ。こりゃ珍しい、この火山にお客さんとは。入っておいで』
こんこんっとノックをすると、中から声が返ってきた。
中に入ってみれば、その奥の方に巨大なねじが立っていた。
「うわぁ…調べていたけど、まさか本当に人ほどのサイズのねじがいるとは…」
『おやおや?調べているのかね?確かにワシはねじの体を持った身だから、有名なのかもしれぬ』
ぐるぐると回転しつつ、近づいてきた大きなねじ。
床に沈みそうだが、謎の歩行術でも持っているのか普通に滑ってきているような感じである。
『ワシはこの山小屋の管理人、ボルナックじゃが…ほうほう、若者がここに来るとは変わっているのぅ』
よく見るとねじの上のほう、本来ならばドライバーとかを差し込むような場所に、モニターのようなものが映っており、何やらグラフが出ている。
グラフの上下具合から、しゃべっている音に連動して波を作っているようだが…何をもって、この人物はねじの体になったのだろうか。
そんな疑問はさておき、今回の目玉となるのがねじのNPCであるボルナックさん。
活火山でもあるアイギス火山周辺を管理しているNPCであり、クエスト受注中にしか山小屋に姿を見せない特殊なNPCでもあるらしい。
そんなねじの人物が、重要なものになるようで…挨拶も交えつつ、ここに登山してきた目的、謎の豪炎影の鳥の話を行うと、ネット上で集めた情報そのままの挙動を行った。
『ほぅ、お主らはこの山の主様を探りに来たようじゃな。なるほどのぅ…しかし、そのままでは見ることはできぬな』
「というと?」
『主様を見に来るもの、倒しに来るもの、そういったものが来るのは別にいい。主様はこの火山がある限り、永遠に復活し続けるからのぅ。じゃが、触れることも見ることも並みの方法ではできぬ。主様は、常に「影の炎」を身に纏っているからのぅ』
かくかくしかじかと話を聞けば、どうやらこの山の主とされるクエストの鳥のモンスターに関しては、通常の方法では目にすることができないようだ。
強力な影の炎と呼ばれる特殊な炎を常時身に纏うことで、姿が常に影の中にあるようにしか見えず、例え影から出ていたとしても影にいるとしか認識できないそうだ。
「なら、どうやったら見ることからできますか?」
『簡単なことじゃ。主様の影の炎を変えればいい。中身までは変えられぬが…主様の御身を見るために、代々山小屋の管理人に伝わるスキルがあるのじゃよ。その名も「MAC」…「マテリアル・アンチ・キャンセラー」と呼ばれたり、「メタル・アーマー・クリエイト」などとも呼ばれていたようじゃが、様々な呼ばれ方が混在しすぎた結果、省略してその名に収まったスキルなのじゃ』
ボルナックさんいわく、代々継承されてきたのは良いのだが、山小屋の管理人の性格によってはスキル名を変えて使用されることが多く、正しく伝わらない可能性が危惧されていたらしい。
そんな中であるとき、旅人にアイディアをもらってなんでも訳せそうな感じにしようということで、物凄く略した名前にしたスキルのようだ。
『このスキルは、どんな物質も見かけ上だけは機械に変えるものでな。主様の影の炎でさえも例外ではなく、機械に変えてしまうことで目に見えるようにするだけのものじゃ。ただ、その中身までは変えようがなく、あくまでも見えやすくするためだけに開発されたのじゃ』
「なるほど…、あの、そのスキルを教えていただけないでしょうか?」
『ふむ?主様をどうこうしたいのなら、教えてもよさそうじゃが…ただで教えるわけにはいかぬのぅ。そうじゃな、お主らにちょっとお使いを頼みたいのじゃが…それをやってくれれば、教えてやるとしよう』
「お使いの内容は?」
『この活火山のものを使って、「ボルケーノクリーム」を用意してほしいのぅ。それがあれば、この活火山仕様のボディの整備がしやすいからのぅ』
―――
>特殊クエスト「ボルナックさんのお使い」が生じました。
>受注いたしますか?
―――
答えとしては、もちろん受注である。
ここまでは情報とたがわぬようで、順調に進んでいるといっていいだろう。
ただ、このボルケーノクリームに関しいての用意するまでがまた大変のようだが…今はとりあえず、予定通りに進んでいることを喜ぶのであった。
「ところでボルナックさん、なんでそんなボディに?ねじの姿よりも、もっと頑丈な姿とかならこの山小屋の管理人としてわかりやすそうですが」
『山のメンテに必要なんじゃ。全身を使って回転して、適度に火山のツボ押しをしているからのぅ。地面にもぐりこむなら、このねじボディが楽なんじゃよ』
…意外にも、しっかりした理由が存在していたのであった。
「それだったら普通に、ドリルが付いた体でも良い様な」
『アレは好かん。一度やったが、うまい事地面に刺さらずその場で大回転し続ける羽目になったからのぅ…』
機械化されたほかの山とはことなっており、地肌が荒れた岩石になっており、今もなお活発な活火山らしく、噴火警報なども出されているようだ。
「ついでにいえば、現実でも火山灰の細かい灰は機械に悪い部分があるせいか…モンスターも自然と少ないな」
「状態異常が『故障中』って表示されている奴が多かったもんね」
機械、サイボーグ、その手の類には厳しい環境ゆえか、ここまでたどり着くための道中はこれでもかというほど好戦的な奴が多く出ていたのに対して、火山に近づくとエンカウントする確率ががくっと下がっていた。
…シアのほうのメカメイドボディにも影響が出るのではないかと少し危惧したが、幸い影響はないらしい。
【ピャァァィ!!】
「あ、きちんと防げる処理がされているのか。これはたぶん、中三病さんの手によるものなのかな?」
元々、彼女のボディは中三病さんが対ティラリアさんを想定して開発したメカメイドボディ。
恐竜帝国の女帝に挑むためには、ありとあらゆる状況を想定しなければならず、全てに対応できるようにしていたらしい。
だからこそ、耐性が高くなっており、この環境の中でも他の機械系モンスターと比較して動けるのだろう。
「むしろ、そんなレベルのメイドを用意しないといけない女帝って何なのか言いたくなるね…会ったことはあるけど、気さくな人だったと思うんだけどなー」
「あれ?ミーちゃん、恐竜女帝に会ったことがあるの?」
「うん。牧場の品物を納品しに向かったことがあってね。恐竜帝国の恐竜たちの鱗が必要だったから、交渉のために一緒になったことがあるんだよ。普段着がビキニアーマーなすごい人だったけど、そこまで恐怖を感じたのかな?」
「あー…まぁ、悪い人ではないんだけど、中三病さんにとっては地獄の女帝ともいえる人だからね…」
そういえば最近、中三病さんと連絡を取っていなかったような気がする。
あの恐竜女帝への決闘を挑んだ時以来、気にしないようにしていたのだが…反旗を翻したのに結局どうにもならなかったからな。
今頃はどうしているんだろうかと思ったが…まぁ、気にしないほうが良いか。考えてもどうにもならない理不尽なことに関しては、手を出すこともできないからね。
そうこうしているうちに険しい山道を進む中、一軒の山小屋が見えてきた、
この活火山の中で健在なだけあって、ただの山小屋ではないようで、ガッチガチに黒光りする頑丈そうな物体で作られている様子。
そして、この小屋こそがクエスト受注時に限って、覚えられるスキルのある場所なのだ。
「ごめんくだーい、少し休憩させてもらっても大丈夫でしょうか」
『…ひょひょひょ。こりゃ珍しい、この火山にお客さんとは。入っておいで』
こんこんっとノックをすると、中から声が返ってきた。
中に入ってみれば、その奥の方に巨大なねじが立っていた。
「うわぁ…調べていたけど、まさか本当に人ほどのサイズのねじがいるとは…」
『おやおや?調べているのかね?確かにワシはねじの体を持った身だから、有名なのかもしれぬ』
ぐるぐると回転しつつ、近づいてきた大きなねじ。
床に沈みそうだが、謎の歩行術でも持っているのか普通に滑ってきているような感じである。
『ワシはこの山小屋の管理人、ボルナックじゃが…ほうほう、若者がここに来るとは変わっているのぅ』
よく見るとねじの上のほう、本来ならばドライバーとかを差し込むような場所に、モニターのようなものが映っており、何やらグラフが出ている。
グラフの上下具合から、しゃべっている音に連動して波を作っているようだが…何をもって、この人物はねじの体になったのだろうか。
そんな疑問はさておき、今回の目玉となるのがねじのNPCであるボルナックさん。
活火山でもあるアイギス火山周辺を管理しているNPCであり、クエスト受注中にしか山小屋に姿を見せない特殊なNPCでもあるらしい。
そんなねじの人物が、重要なものになるようで…挨拶も交えつつ、ここに登山してきた目的、謎の豪炎影の鳥の話を行うと、ネット上で集めた情報そのままの挙動を行った。
『ほぅ、お主らはこの山の主様を探りに来たようじゃな。なるほどのぅ…しかし、そのままでは見ることはできぬな』
「というと?」
『主様を見に来るもの、倒しに来るもの、そういったものが来るのは別にいい。主様はこの火山がある限り、永遠に復活し続けるからのぅ。じゃが、触れることも見ることも並みの方法ではできぬ。主様は、常に「影の炎」を身に纏っているからのぅ』
かくかくしかじかと話を聞けば、どうやらこの山の主とされるクエストの鳥のモンスターに関しては、通常の方法では目にすることができないようだ。
強力な影の炎と呼ばれる特殊な炎を常時身に纏うことで、姿が常に影の中にあるようにしか見えず、例え影から出ていたとしても影にいるとしか認識できないそうだ。
「なら、どうやったら見ることからできますか?」
『簡単なことじゃ。主様の影の炎を変えればいい。中身までは変えられぬが…主様の御身を見るために、代々山小屋の管理人に伝わるスキルがあるのじゃよ。その名も「MAC」…「マテリアル・アンチ・キャンセラー」と呼ばれたり、「メタル・アーマー・クリエイト」などとも呼ばれていたようじゃが、様々な呼ばれ方が混在しすぎた結果、省略してその名に収まったスキルなのじゃ』
ボルナックさんいわく、代々継承されてきたのは良いのだが、山小屋の管理人の性格によってはスキル名を変えて使用されることが多く、正しく伝わらない可能性が危惧されていたらしい。
そんな中であるとき、旅人にアイディアをもらってなんでも訳せそうな感じにしようということで、物凄く略した名前にしたスキルのようだ。
『このスキルは、どんな物質も見かけ上だけは機械に変えるものでな。主様の影の炎でさえも例外ではなく、機械に変えてしまうことで目に見えるようにするだけのものじゃ。ただ、その中身までは変えようがなく、あくまでも見えやすくするためだけに開発されたのじゃ』
「なるほど…、あの、そのスキルを教えていただけないでしょうか?」
『ふむ?主様をどうこうしたいのなら、教えてもよさそうじゃが…ただで教えるわけにはいかぬのぅ。そうじゃな、お主らにちょっとお使いを頼みたいのじゃが…それをやってくれれば、教えてやるとしよう』
「お使いの内容は?」
『この活火山のものを使って、「ボルケーノクリーム」を用意してほしいのぅ。それがあれば、この活火山仕様のボディの整備がしやすいからのぅ』
―――
>特殊クエスト「ボルナックさんのお使い」が生じました。
>受注いたしますか?
―――
答えとしては、もちろん受注である。
ここまでは情報とたがわぬようで、順調に進んでいるといっていいだろう。
ただ、このボルケーノクリームに関しいての用意するまでがまた大変のようだが…今はとりあえず、予定通りに進んでいることを喜ぶのであった。
「ところでボルナックさん、なんでそんなボディに?ねじの姿よりも、もっと頑丈な姿とかならこの山小屋の管理人としてわかりやすそうですが」
『山のメンテに必要なんじゃ。全身を使って回転して、適度に火山のツボ押しをしているからのぅ。地面にもぐりこむなら、このねじボディが楽なんじゃよ』
…意外にも、しっかりした理由が存在していたのであった。
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