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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.2-109 どうにかなるものもあるが、どうにもならないものもかなりある
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…闘技場とレイドボスの力を活かした、AL稼ぎの計画は結果としては成功を収めたと言えるだろう。
想定外のド恥ずかしい目にあったとはいえ、それでも何とか稼ぐことはできた。
「だが、計算式を間違っていたがゆえに、赤字が出ていたか…」
「自業自得としか言いようがないけど、そこまででもなかったからまだよかったんじゃないかな?」
僕らは無事にログアウトして一息をついていたが、最後に機械神がやらかしちゃったことに対して同情もしていた。
開催するうえで、きちんと黒字になるようにと思ってやっていたはずが…どうも使っていた計算機が壊れていたようで、再計算したところ悲しいことに赤字の結果を叩き出してしまったのだ。
それでも一応、当初に膨れ上がっていた分と比較すると返しやすい方であり、闘技場でのバトルをもう一度やらなくとも、数日はあれば返済は可能。
なので、これ以上迷惑をかけるわけにいかないと機械神は言い、解散したのであった。
「それにしても、黒き女神の装備が強制的にバニーにさせられるとは…変態共の欲望のほうがよっぽど得体のしれないレベルだったというか、アビススタイルよりももっとすさまじい深淵のそこへ達しているように思えてしまったなぁ」
「春の、あの黒き女神の姿が一瞬でバニーにされたもんね。正直、観戦していてちょっと笑いたくなったけど…ああいう強制装備変換は恐ろしいね」
大小がありつつ、それでも装備の性能そのものは変化がなかった強制的な装備の見た目を変更するスキル。
あの領域に達していそうなのは欲望戦隊たちぐらいだと思いたいのだが、このスキルが出てきたことで、ろくでもない懸念事項が一緒に出てくるだろう。
実際に、少しネットの掲示板を探ってみれば…どうもあちこちで目撃情報が生じているようなのだ。
「バニーはあの変態共の力だったけど、他にもあるのか、強制的な見た目変換は」
「ウニ、ナス、ひよこ豆とかの野菜とか、マグロ、カツオ、タコなどの海産物などになるようなものもあるようだね…」
装備の一部が変化するか、全体か。あるいはアバターそのものの容姿が変わるような攻撃やスキルというのが探されたところ、短い間だがいくつもあった。
普通に全身が何か別の動植物になるのはまだましだが…バニーとかのような、装備品の見た目の身を完全に変える系統でうかつに受けるのは不味いものもある様子。
「鎧武者やメカとかはちょっと興味惹かれるが…水着系とかもあるのは黒き女神状態で受けたくないな」
「そういう時に限って、直撃しそうだけどね」
「やられる前に、即滅殺するよ」
ぷぷっとミーちゃんが想像して笑ったが、シャレにならないと思う。
バニーでさえ羞恥心があったのだから、よりやばいのは受けたくない。
…幸いなこととすれば、その手のスキルにはたいてい代償があるし、野生で出てくるモンスターが使ってきてもすぐに爆散するとかあるし、そう連続してやれるようなことはないことぐらいか。
今回の闘技場バトル…得られたものとしては、世界にはまだまだヤバいものが数多くあるということを、事前に知ることができたということだろう。
これで何も知らずに、間抜けに直撃したら最悪だった…ある程度の予備動作や仕掛けてくる相手を知ることができれば、いくらでも対策を練ることができる。
「いや、いっそのこと自分自身で強制的に上書きできるようなスキルを身に付けるのもありか?」
「え?そんなことできるっけ?」
「対策として、掲示板にも挙がっているようなんだよね。ド恥ずかしい衣服に代わるぐらいなら、自分で上書きをしてなかったことにしてしまおうという方法もあるみたいだよ」
強制的な変身をさせられたくなければ、自分自身の力でなかったことにしてしまえばいい。
目には目をの話と比べるとちょっと違うかもしれないが、事前にある程度の用意ができるのであれば、その手法が一番安全かもしれない。
ただし、失敗すれば余計にろくでもなさすぎるほどのスキルを得る可能性も秘めているが…そもそも黒き女神の状態になっているときに受けなければいい話…男の状態でバニーとか受けても悲惨だな。
実際に、ある程度のステータスへの影響をするような状態異常も併発する可能性があるらしくて、ある星では犬が苦手なのにブルドックの姿にされたり、毛虫が苦手なのにアゲハチョウの幼虫のような姿に変わったり、挙句の果てには筋骨隆々の筋肉だるまのような人が、一瞬で逆バニー的な姿に…これ、もしかして父さんが受けたとかないよな?想像したくないけど、絶対に周囲が阿鼻叫喚なことになっていそうだ。
とにもかくにも、ある程度ALを稼いだりと余裕も出てきたので、今回の闘技場での経験も生かして、少しばかりスキルを増やすなどの活動もやってみようかなと考えるのであった…
「なんかこう、普通の服から変身って叫んで一瞬で変わるようなものも、ちょっと面白そうだしね」
「そうかなー?変身したところで戦隊の衣装が、あの欲望戦隊と似たようなものになったら…」
…それは何とも言えないかもしれない。あ、でも既にバニーのスキルがある時点で、あの欲望戦隊たちがバリュエーションを増やしている可能性もあるかも…絶対に彼らの前に、黒く女神の姿で現れないようにしないといけないな。
バニーでも嫌だったし、これで次に余計に変態的な格好にされたら…おおぅ、嫌な寒気が…
想定外のド恥ずかしい目にあったとはいえ、それでも何とか稼ぐことはできた。
「だが、計算式を間違っていたがゆえに、赤字が出ていたか…」
「自業自得としか言いようがないけど、そこまででもなかったからまだよかったんじゃないかな?」
僕らは無事にログアウトして一息をついていたが、最後に機械神がやらかしちゃったことに対して同情もしていた。
開催するうえで、きちんと黒字になるようにと思ってやっていたはずが…どうも使っていた計算機が壊れていたようで、再計算したところ悲しいことに赤字の結果を叩き出してしまったのだ。
それでも一応、当初に膨れ上がっていた分と比較すると返しやすい方であり、闘技場でのバトルをもう一度やらなくとも、数日はあれば返済は可能。
なので、これ以上迷惑をかけるわけにいかないと機械神は言い、解散したのであった。
「それにしても、黒き女神の装備が強制的にバニーにさせられるとは…変態共の欲望のほうがよっぽど得体のしれないレベルだったというか、アビススタイルよりももっとすさまじい深淵のそこへ達しているように思えてしまったなぁ」
「春の、あの黒き女神の姿が一瞬でバニーにされたもんね。正直、観戦していてちょっと笑いたくなったけど…ああいう強制装備変換は恐ろしいね」
大小がありつつ、それでも装備の性能そのものは変化がなかった強制的な装備の見た目を変更するスキル。
あの領域に達していそうなのは欲望戦隊たちぐらいだと思いたいのだが、このスキルが出てきたことで、ろくでもない懸念事項が一緒に出てくるだろう。
実際に、少しネットの掲示板を探ってみれば…どうもあちこちで目撃情報が生じているようなのだ。
「バニーはあの変態共の力だったけど、他にもあるのか、強制的な見た目変換は」
「ウニ、ナス、ひよこ豆とかの野菜とか、マグロ、カツオ、タコなどの海産物などになるようなものもあるようだね…」
装備の一部が変化するか、全体か。あるいはアバターそのものの容姿が変わるような攻撃やスキルというのが探されたところ、短い間だがいくつもあった。
普通に全身が何か別の動植物になるのはまだましだが…バニーとかのような、装備品の見た目の身を完全に変える系統でうかつに受けるのは不味いものもある様子。
「鎧武者やメカとかはちょっと興味惹かれるが…水着系とかもあるのは黒き女神状態で受けたくないな」
「そういう時に限って、直撃しそうだけどね」
「やられる前に、即滅殺するよ」
ぷぷっとミーちゃんが想像して笑ったが、シャレにならないと思う。
バニーでさえ羞恥心があったのだから、よりやばいのは受けたくない。
…幸いなこととすれば、その手のスキルにはたいてい代償があるし、野生で出てくるモンスターが使ってきてもすぐに爆散するとかあるし、そう連続してやれるようなことはないことぐらいか。
今回の闘技場バトル…得られたものとしては、世界にはまだまだヤバいものが数多くあるということを、事前に知ることができたということだろう。
これで何も知らずに、間抜けに直撃したら最悪だった…ある程度の予備動作や仕掛けてくる相手を知ることができれば、いくらでも対策を練ることができる。
「いや、いっそのこと自分自身で強制的に上書きできるようなスキルを身に付けるのもありか?」
「え?そんなことできるっけ?」
「対策として、掲示板にも挙がっているようなんだよね。ド恥ずかしい衣服に代わるぐらいなら、自分で上書きをしてなかったことにしてしまおうという方法もあるみたいだよ」
強制的な変身をさせられたくなければ、自分自身の力でなかったことにしてしまえばいい。
目には目をの話と比べるとちょっと違うかもしれないが、事前にある程度の用意ができるのであれば、その手法が一番安全かもしれない。
ただし、失敗すれば余計にろくでもなさすぎるほどのスキルを得る可能性も秘めているが…そもそも黒き女神の状態になっているときに受けなければいい話…男の状態でバニーとか受けても悲惨だな。
実際に、ある程度のステータスへの影響をするような状態異常も併発する可能性があるらしくて、ある星では犬が苦手なのにブルドックの姿にされたり、毛虫が苦手なのにアゲハチョウの幼虫のような姿に変わったり、挙句の果てには筋骨隆々の筋肉だるまのような人が、一瞬で逆バニー的な姿に…これ、もしかして父さんが受けたとかないよな?想像したくないけど、絶対に周囲が阿鼻叫喚なことになっていそうだ。
とにもかくにも、ある程度ALを稼いだりと余裕も出てきたので、今回の闘技場での経験も生かして、少しばかりスキルを増やすなどの活動もやってみようかなと考えるのであった…
「なんかこう、普通の服から変身って叫んで一瞬で変わるようなものも、ちょっと面白そうだしね」
「そうかなー?変身したところで戦隊の衣装が、あの欲望戦隊と似たようなものになったら…」
…それは何とも言えないかもしれない。あ、でも既にバニーのスキルがある時点で、あの欲望戦隊たちがバリュエーションを増やしている可能性もあるかも…絶対に彼らの前に、黒く女神の姿で現れないようにしないといけないな。
バニーでも嫌だったし、これで次に余計に変態的な格好にされたら…おおぅ、嫌な寒気が…
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