アルケディア・オンライン ~のんびりしたいけど好奇心が勝ってしまうのです~

志位斗 茂家波

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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~

ver.4.2-93 ぷちっと殴りっと

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「おーっほっほっほっほ!!このままずんずん臭気の地獄、臭獄の範囲を広げ、惑星全体を覆わせるざますよウスグラーノ!!」
「わかっているでやんす!!臭気出力40%から70%へ緩やかに上昇させていくでやんす。いきなり100%にすると、濃度がいまいちでやんすからね」
「ブタンズラ、キンニンコング周辺の情報はどうざますか」
「周辺まだ獲物は見えず、けれどもそろそろ範囲にはいってくるはずでふぅ。臭獄からは、今のペースだと素早い奴は逃げ切っても遅い奴らは間に合わないでふぅ」
「これでゆっくりと歩き回るだけで、この酷過ぎる臭いでモンスターたちが次々に息絶えて、、ドロップ品になってくれたら一番楽なんざますけどねぇ…まぁ、それでも耐えきって生きている奴は、直接叩けばいい話ざます」

 キンニクニンニクニクニクコング、略してキンニンコングの頭部に設けられた操縦席で今、ザマスリア一味は自分たちの優位性を確信していた。

 星々を巡り歩き、珍しいモンスターたちを狩ってきたことで実力に自身もありつつ、この牧場のある星を狙うために色々と情報を集め、用意してきたからこそ何が起きても対応できる自信があるのだ。
 牧場にいるのはレアなものが多く…多少、臭いが染みつく恐れはあれども、それでもドロップ品を得られるのはレアものほど素晴らしいものが多いことを考えればその程度大したことではない。
 むしろ、このキンニンコングを使うほどの場所だと理解しているので、油断する気などもさらさらなく…一見して色物というか雑魚のような悪党の見た目をした一味とはいえ、中身は雑魚ではない。

 見た目から油断させつつ、中身はじっとり悪質な悪党だからこそ、この状況を作り出せたのである。
 
「とはいえ、この星に来る前のキンニンコングの出力は不安だったざますが、都合よく強化改造を施してくれた人たちがいて助かったざますね」
「でも、その条件が牧場のモンスターのレアドロップ品の分け前とかではなく、牧場主を苦しめろっていうのは謎でやんすね。せっかく大量の獲物がいるのに、牧場主一点だったのは気になるでやんす」
「そういうやつほど、恨みや妬み、何かとあるのだと思うでふぅ。悪党である身ではない以上、そうたやすくは受け流せるものでもないでふぅ」
「そうだねぇ、人の嫉妬とかは面倒だねぇ。悪党だと割り切っているあたくしたちならばそんなもの買う前に逃げるけど、逃げられない奴ってのはそれだけ面倒ごとも抱え込む羽目になるざますよ。ま、同情する気もないし、むしろ奪いまくるから何も考えないほうが楽ざます」

 悪には悪なりの考えもあるが、わからぬような厄介ごとに関しては深く追求をしないほうが良いことも、彼らは理解している。
 だからこそ、単純に牧場主への攻撃は次いでのようなもので、自分たちの利益となるこの牧場の惑星のモンスターたちを狩ることだけを視野に入れる。

「さてと、濃度もマシマシで外の景色も醜くなるのが欠点ざますが…それでも、臭獄の濃度は順調に上がっているざますな。そろそろ、犠牲になってくれるやつがいそうざますし、お前たち見逃すんじゃないざます!!」
「「あちらこちら、見逃さないのさー!!」」

 あまりにも濃厚な臭いを放出し続けるがゆえに、周辺の視界は悪化してきているが、それでも珍しい獲物を逃す気はない。
 様々な装置で見逃さないようにもしているが、結局頼れるのは自分たちの目だけだということで、目視で周囲を探っていた…その時だった。


「む?あれはなんでふぅ?」
「どうしたんだい、ブタンズラ」
「向こうから、近づいてきている影が見えるでふぅ。この臭獄の中、身動きがそうたやすく取れるはずもないのでふぅが…」
「「どれどれ?」」

 ブタンズラが何かを見つけたようで、ザマスリアとウスグラーノの二人も一緒に見てみると、濃厚な臭いの壁の中を、何かがうごめく影が接近している様子が見えた。
 この中を自由に動けるのはほぼ不可能だと思っていたが、そうこうしているうちにその姿がより鮮明に目視できるようになった。

「なんだいあれは?雪だるまざますか?」
「ちょっと前の惑星ヒエヒエーノでみたアイスゴーレムに似て…いや、サイズが小さいでやんすし、動きかたも単調でやんすな」
「この牧場独自のレアモンスターでふぅ?でも、どうして動けているのでふぅ?」

 この極悪すぎる環境は、キンニンコング内に設けられたこの操縦席並みの気密室でなければ、まともに呼吸できないほどの代物。
 それなのに、今、堂々と何事もない様に近づいてくる雪だるまたちを見てザマスリア一味は何とも言えないような不安を抱いた。

「何か、嫌な予感がするざますね。ただのモンスターでもなさそうで、レアかもしれないけれども、厄介ごとの芽になりえそうなものは早々に潰すのが一番ざます!!」
「了解でやんす、ぷちっと潰すでやんす」

 操縦桿を握り、キンニンコングを動かし、雪だるまたちへ歩み寄る。
 その巨体をそのまま生かせば巨大な重戦車にもなるので、単純に踏みつぶすだけでもすぐに片づけられるし、モンスターであればドロップ品が出てくると思っていたが…現実は、斜め上の方向へ動いた。

【ユキユッキー!!】
パシャン!!
「「「ん?」」」

 雪ダルマが自分の体の中に手を入れたかと思えば、そこから何か小瓶のようなものを取り出し、投げつけてきた。
 中身は何かの液体のようだが、降りかかっても変化はなく、投げつけてきた個体はすぐに離脱した。

「なんざますか?妙なものをかけられたようざます」
「むむむ?薬品特有の色合いのようでやんすが…毒性の反応はないでやんすね」
「なんでふぅ?」

 考えていると、次々に他の雪だるまたちが出現して、近づいては何かを投げるだけで、何の効果もない様に見える。
 首を傾げて、何をしているのかと思っていた、次の瞬間だった。


ズブン!!
「うぉっ!?」

 がくんっとキンニンコングの体が揺れ動き、声を上げる一味。
 何事かと思い足元を見れば、何が起きたのかすぐに理解した。

「なっ!?体が沈んできているざますよ!!泥沼にでもはまったざますか!?」
「いや、惑星外周部から得ていたデータではこの辺りには沼地はなかったはずでやんす!!しかも、ただの沼地が見えなかっただけならばまだしも、粘度がたかいようでやんす!!」
「なんだってざますぅぅぅぅぅ!?」
「でふぅ!!出力を上げても、抜け出せないでふぅ!!ずぶずぶ沈んでいくでふぅ!!」
「ま、まさかさっきから投げていた液体は…このキンニンコングを沈めるための、泥沼を作るような薬品だったざますか!?」

 何をされていたのか理解し、叫び戸惑うザマスリア一味。

 万が一のことを考えて、キンニンコングの足裏にも改造を施し、飛べるように噴射口が用意されているのだが、作動させても抜け出せない。

「このままだと沈み込んでしまうざます!!このボディを失うのは痛いざますが、命が大事!!ヘッドロック解除し、緊急離脱を行うざます!!」

 ひとまず今は、慌てふためいて余計に深みにはまるよりも、自分たちの命を優先して、早期撤退を決めた。
 まだこの星でレアモンスターを倒してはいないが、自分の命が惜しければ逃げることを優先すべきと心に決めており、ここはさっさと抜け出してまた改めてくれば良いと切り替える。
 キンニンコングのニンニクの頭の首根っこを爆破して接続を解除し、ニンニクUFOとして作動させて、沼にはまっていくボディを放棄し、浮かび上がらせて逃走を図り始めるのであった。








「…よし、予定ぴったり、即席の罠がきれいに決まったようだ」
「すごいね、この『土壌改良薬』。沼地にしちゃう時点で改悪だけど…」

 色濃くなっていた悪臭の場所から、飛び立とうとしているニンニクヘッドを見て、僕らは作戦が成功していることを確認していた。

 以前、実家に帰ったときに母さんが友人からもらっていた様々な薬品があったのだが、今回このオンラインの世界で再現して作られたものの一つとして、この『土壌改良薬』があった。
 まぁ、土壌改良といっても字面だけ見ればどうしようもない土地をどうにか作物を育てられるようにするような栄養剤に見えるのだが…この薬品、オンラインの世界では何をどうしてかデメリットもしっかりある状態で再現されていたのである。

―――――
『土壌改良薬(沼)』
・評価5
・効果:やせこけた大地を大豊作の大地に変えることが可能な土地にしてしまう土壌改良薬。ただし、すぐに効果は出ず、栄養が染み込む30分が経過するまで底なし沼に変えてしまうデメリットが存在しており、沈んだものも分解して栄養に変えてしまうので、取り扱いには注意が必要である。
―――――

 ただ倒すだけならまだしも、あのキンニンコングが何を使って作られているか不明であり、倒せたとしても汚染物質を牧場中にまき散らされてはたまらない。
 そこで、この何でも分解して栄養に変えるほどの力を持った危険な薬品を使用することで、問題なく処分できるようにと思ってやったのだが…思った以上に効果を発揮してくれたようだ。

「でかい図体をしていたから、一度沈めばすぐに動けなくなるだろうし、何らかの脱出手段を持っていてもおかしくはないから、ここまでは予想通りかな?」
「まともに相手をすると大変だけど…ばらばらじゃなくて一つにまとまっている状態ならやりやすいからね」

 ここまでは想定通りだろう。
 あとは、最後まで一気にやり抜けばいい話だ。


「狙いを定めて…威力は加減なしだ」

 以前、湖の中で使ったこともあるが、今回はそれよりもさらに大幅に威力を上げた攻撃で、一気にザマスリア一味を仕留める。

「あの臭すぎる臭いの鬱憤を喰らえ!!最大出力『スロォォォォブラックシャァァィィィィィィン!!』」

 黒き女神の力を一気にまとめて、黒い太陽のようなエネルギー弾を投げ飛ばして攻撃する技。
 相手はニンニクヘッドなので良い感じに焼けるか、あるいは跡形もなくなるか…ギリギリ生き残ってはいそうなので、多分前者になるような気がする。

 そう思いつつも、盛大に振りかぶった黒い太陽はまっすぐ狙い通りにニンニクヘッドまで吹っ飛んでいき、牧場惑星に短い間とはいえ黒い炎の明かりを照らしつけるのであった…


「…あ、手加減抜きでやったけど、ギリギリ生き残っているね」
「機体は燃え尽きたようだけど、肉体強度のほうが勝っていたのか…まぁ、落ちているようだし、着弾地点へ向かって取り押さえるか」

…残念ながら全てを消し飛ばせなかったようだが、これはこれで良いだろう。
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