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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.1-73 それは、昔の話
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「…まぁ、驚かれるよね」
背後のほうでロロが驚愕した顔で思考を停止している気配を感じながら、ミントは自身の寝床にもぐりこみ横になってそうつぶやく。
自分は春の従妹ではあるが、正確に言えば、血のつながりが全くないという彼に隠している秘密。
これを明かしたのは、彼女が春の使用人としての誇りを持っているのを確認しつつ、ちょっとだけ情報をぶつけてその反応を楽しみたかったのがある。
話しても、彼女は春に話すことはないだろう。
この秘密に驚愕はされたが、この情報が下手に作用すれば自身にとってマイナスになりかねないようなことを理解しているだろうし、今は混乱していてもすぐに表に出すようなことはないと、あの真夜中の女子会の中で理解しているのだ。
彼に近づく女性に関して、ここ数年は探ることはできなかったが、それでもどういう相手なのか見極めるだけの力は衰えておらず、信用できつつ秘密にしてくれそうな相手を見分けることはとても楽にできていた。
…そう、ミントは、元々父のほうの連れ子…いや、父の血すらも継いでいない赤の他人ともいえるような存在。
その生まれは、どこか遠い国のスラム街…でもないのだろう。あの場所は、自信をもってそうではないと言い切れる。
なぜならば、まだ記憶も朧気ではっきりしないことが多かったが、その場所の印象は覚えており、おそらくはどこかの施設内だといえるほど、綺麗すぎたのだ。
そこで何が行われていた、どうやって過ごしていたのか、その記憶はない。
まだ幼い時の事であり、記憶が強く残っていない…違う、残そうとしなかったのだろう。見た目のきれいさとは裏腹に。行われていたのは深淵よりも深い、人の作り出す闇が満ちていたのだから。
自己防衛のために、その記憶は消し飛ばされていたようだが…ある日突然その日々が消え失せ…何者かに抱えこまれ、父となる者へ手渡されたことぐらいまでならば、覚えている。
何があったのか、その何者かの手に取って今の父親に渡されて、どうして育てられることになったのかはわからない。
ただ一つ言えるのであれば、その場所に居続ければいずれ良くないことになっただろうという確信があり、父に手渡してくれた人はそこを破壊しつくしたのだろう。
もしかすると、そこで過ごしていたら自身の人の心が失われていたかもしれず、そんな場所だったと、覚えてない記憶の中で理解している自分がいるのだ。
ただ、記憶と同時にしばらくの間、自身の感情も同時に失われていた。
父子家庭の中で、父が一生懸命愛情を与えてくれようとしていたのはわかるが、それでもどうしても日々に色が付くことはなく、灰色のままだった。
そして、父子家庭だった日々も、ある日父親が運命の出会いに落ちたとか言って今の母ができたのだが…正直、その時の彼女にとってはどうでもいいことだった。
毎日が薄く、印象にない日々。新しい母親ができようが、自分にとっては関係がない。
ただそこで育てられ、一つの名もなき人として過ごすだけだとどこか達観したような思いもあったが…それも、あの時を境にして崩れ去った。
「今にして思えば、父さんの運命の出会いだと叫んでいた気持ちが理解できた瞬間だったのかもね」
母親に連れられて、やってきたのはその母の妹の子供、今の自身の立場から言えば従兄と言えるような相手がいる場所。
どういう相手がいて、血のつながりもないけど従兄という関係になってもどうでもよかったが…その中で、彼が光を与えてくれるとは思いもしなかっただろう。
『えーっと…母さんが言っていた従妹って君のこと?』
『…そう聞いているけど、あなたが私の従兄なの?』
『そうみたいだよ。名前、なんていうんだっけ?』
『ミント…でも、こんな私を知っても意味はない』
昔の自分にとって、その出会いは何ももたらなさないだろうと思っていた。
初めて会う同じぐらいの血縁者に驚いていたようだけど、関係ない。血縁者と言っても、自分はあくまでもその立場に今はいるだけあって、血のつながりはないのだから。
それでも、彼と話すうちに不思議と安らぎ…その灰色の部分に少しだけ色が付く。
自分に近い歳の子と話すのはそうなかった。
この出会いでちょっとだけ人と話すのは良いかもと理解したが、その日に作れた時間はほんの少しの間だけ。
『あ、もうこんな時間。ごめん、そろそろ去らないと』
『そうなの?んー、もうちょっと遊びたかったりしたかったけど…仕方がないか』
『でも、ミントとこれで一度きりってわけでもないから別にいいか。また遊ぼうよ!』
『うん…良いよ』
『あ、でもちょっとミントって名前は言いにくいかも…今度、違う感じで言っていいかな?』
『名前、特に気にしてないけど…呼びやすいのがあれば、それでいいよ』
『それなら…』
幼かった彼がそう考えこみ、少しだけ沈黙が訪れる。
そして、名案が浮かんだかのようにぽんっと手を浮かべ…そして、笑顔で言ってくれた。
『なら、ミーちゃんって呼ぶね!!ミーちゃん、またね!!』
『---!!』
そう、そのきっかけは何の変哲もないただのあだ名での呼ばれ方。
名前に執着心もなく、何て呼ばれてもよかったが…あの何者にも染まることがなかった私の心に、その純粋な笑顔で私自身をはっきりと呼んでくれたその瞬間が、稲妻を落とすような衝撃を与えてくれた。
…あれが、一目惚れというのであれば、世の中で馬鹿をやらかすような輩が出てもわかるかもしれない。ただ呼ばれただけでも、自分自身を純粋に見て笑顔を見せてくれたことでも、その時の自分には非常にうれしかった。
父に育てられても、その眼はどこか違うところを見ているようで、母は母で父を見ていてもより別のものを見ているようで、自分を完全に見てくれているのか、心のどこかで思っていたから薄汚れた世界にしか見えなかったのだろう。
その中で、自分をはっきりと認識して呼んでくれた彼によって、日々の灰色だった光景に色が付き、自身をより高めようという気持ちが強くなり、より自分を魅せたくなった。
ミントのミーちゃん…その印象を、より強めるために。
やんちゃをして一緒に笑いあったりしたが、アレは自分を彼に印象付けるため。
関係を隠すのは、その立場のままであると思わせておいて、聞かせて衝撃を与えればより強く思ってくれると計算しているため。
様々な論文を書いたり研究を行ったりして資金を稼ぎつつ、母の手腕を習うために付き従っていたのも、自分を磨き落とすために。
ほんのわずかなことでも、私を大きく変えるきっかけになってくれた彼。
だからこそ、私は自分の中にある獣に気が付き、それを利用してより自分を知ってもらおうと行動を起こすことができるようになった。
この数年間は潜ませて磨き上げるだけであったが…待たせるからこそ、より魅せるものも増えるし、感じさせるものもある。
「…ふふふ、楽しみだね」
その思いが、どういうものであろうとも、私は彼を大事に思うだろう。
情報を収集して、今の彼には色々と思ってくれる人たちがいるようだが…その中で、私は彼の中でより自分を見てもらいたいと思う。
しいていうのであれば、今の彼の周囲には、何やら予想外というか、昔からあった資質のせいでやらかしまくっているようなことをうかがえるが…ある意味変わってなくて、これはこれでちょっと安心を覚える。
―――獣の眠りというのは、ほんのわずかなきっかけで目覚めるもの。
目覚めた獣は、すぐに何が起きたのか理解し…狩るために、己の武器を磨き上げ。すぐに万全の状態で動けるようにする。
でも、今はまだその時ではない。狩り時というのはもっと待つものであり、機をうかがう必要があるから。
だからこそ、その時まで力を蓄える必要があり…目覚めさせたきっかけと同じぐらい些細なことで、全力で仕留めることができるようにするのだ。
愛しく、哀れなウサギは気が付いていない。
気配に聡く、逃げられる時があるはずなのに、その退路は気が付いた時にはすでに絶たれている。
道を探し出そうとしても、結末として残されているのは―――いや、今はまだ、その時ではない…
背後のほうでロロが驚愕した顔で思考を停止している気配を感じながら、ミントは自身の寝床にもぐりこみ横になってそうつぶやく。
自分は春の従妹ではあるが、正確に言えば、血のつながりが全くないという彼に隠している秘密。
これを明かしたのは、彼女が春の使用人としての誇りを持っているのを確認しつつ、ちょっとだけ情報をぶつけてその反応を楽しみたかったのがある。
話しても、彼女は春に話すことはないだろう。
この秘密に驚愕はされたが、この情報が下手に作用すれば自身にとってマイナスになりかねないようなことを理解しているだろうし、今は混乱していてもすぐに表に出すようなことはないと、あの真夜中の女子会の中で理解しているのだ。
彼に近づく女性に関して、ここ数年は探ることはできなかったが、それでもどういう相手なのか見極めるだけの力は衰えておらず、信用できつつ秘密にしてくれそうな相手を見分けることはとても楽にできていた。
…そう、ミントは、元々父のほうの連れ子…いや、父の血すらも継いでいない赤の他人ともいえるような存在。
その生まれは、どこか遠い国のスラム街…でもないのだろう。あの場所は、自信をもってそうではないと言い切れる。
なぜならば、まだ記憶も朧気ではっきりしないことが多かったが、その場所の印象は覚えており、おそらくはどこかの施設内だといえるほど、綺麗すぎたのだ。
そこで何が行われていた、どうやって過ごしていたのか、その記憶はない。
まだ幼い時の事であり、記憶が強く残っていない…違う、残そうとしなかったのだろう。見た目のきれいさとは裏腹に。行われていたのは深淵よりも深い、人の作り出す闇が満ちていたのだから。
自己防衛のために、その記憶は消し飛ばされていたようだが…ある日突然その日々が消え失せ…何者かに抱えこまれ、父となる者へ手渡されたことぐらいまでならば、覚えている。
何があったのか、その何者かの手に取って今の父親に渡されて、どうして育てられることになったのかはわからない。
ただ一つ言えるのであれば、その場所に居続ければいずれ良くないことになっただろうという確信があり、父に手渡してくれた人はそこを破壊しつくしたのだろう。
もしかすると、そこで過ごしていたら自身の人の心が失われていたかもしれず、そんな場所だったと、覚えてない記憶の中で理解している自分がいるのだ。
ただ、記憶と同時にしばらくの間、自身の感情も同時に失われていた。
父子家庭の中で、父が一生懸命愛情を与えてくれようとしていたのはわかるが、それでもどうしても日々に色が付くことはなく、灰色のままだった。
そして、父子家庭だった日々も、ある日父親が運命の出会いに落ちたとか言って今の母ができたのだが…正直、その時の彼女にとってはどうでもいいことだった。
毎日が薄く、印象にない日々。新しい母親ができようが、自分にとっては関係がない。
ただそこで育てられ、一つの名もなき人として過ごすだけだとどこか達観したような思いもあったが…それも、あの時を境にして崩れ去った。
「今にして思えば、父さんの運命の出会いだと叫んでいた気持ちが理解できた瞬間だったのかもね」
母親に連れられて、やってきたのはその母の妹の子供、今の自身の立場から言えば従兄と言えるような相手がいる場所。
どういう相手がいて、血のつながりもないけど従兄という関係になってもどうでもよかったが…その中で、彼が光を与えてくれるとは思いもしなかっただろう。
『えーっと…母さんが言っていた従妹って君のこと?』
『…そう聞いているけど、あなたが私の従兄なの?』
『そうみたいだよ。名前、なんていうんだっけ?』
『ミント…でも、こんな私を知っても意味はない』
昔の自分にとって、その出会いは何ももたらなさないだろうと思っていた。
初めて会う同じぐらいの血縁者に驚いていたようだけど、関係ない。血縁者と言っても、自分はあくまでもその立場に今はいるだけあって、血のつながりはないのだから。
それでも、彼と話すうちに不思議と安らぎ…その灰色の部分に少しだけ色が付く。
自分に近い歳の子と話すのはそうなかった。
この出会いでちょっとだけ人と話すのは良いかもと理解したが、その日に作れた時間はほんの少しの間だけ。
『あ、もうこんな時間。ごめん、そろそろ去らないと』
『そうなの?んー、もうちょっと遊びたかったりしたかったけど…仕方がないか』
『でも、ミントとこれで一度きりってわけでもないから別にいいか。また遊ぼうよ!』
『うん…良いよ』
『あ、でもちょっとミントって名前は言いにくいかも…今度、違う感じで言っていいかな?』
『名前、特に気にしてないけど…呼びやすいのがあれば、それでいいよ』
『それなら…』
幼かった彼がそう考えこみ、少しだけ沈黙が訪れる。
そして、名案が浮かんだかのようにぽんっと手を浮かべ…そして、笑顔で言ってくれた。
『なら、ミーちゃんって呼ぶね!!ミーちゃん、またね!!』
『---!!』
そう、そのきっかけは何の変哲もないただのあだ名での呼ばれ方。
名前に執着心もなく、何て呼ばれてもよかったが…あの何者にも染まることがなかった私の心に、その純粋な笑顔で私自身をはっきりと呼んでくれたその瞬間が、稲妻を落とすような衝撃を与えてくれた。
…あれが、一目惚れというのであれば、世の中で馬鹿をやらかすような輩が出てもわかるかもしれない。ただ呼ばれただけでも、自分自身を純粋に見て笑顔を見せてくれたことでも、その時の自分には非常にうれしかった。
父に育てられても、その眼はどこか違うところを見ているようで、母は母で父を見ていてもより別のものを見ているようで、自分を完全に見てくれているのか、心のどこかで思っていたから薄汚れた世界にしか見えなかったのだろう。
その中で、自分をはっきりと認識して呼んでくれた彼によって、日々の灰色だった光景に色が付き、自身をより高めようという気持ちが強くなり、より自分を魅せたくなった。
ミントのミーちゃん…その印象を、より強めるために。
やんちゃをして一緒に笑いあったりしたが、アレは自分を彼に印象付けるため。
関係を隠すのは、その立場のままであると思わせておいて、聞かせて衝撃を与えればより強く思ってくれると計算しているため。
様々な論文を書いたり研究を行ったりして資金を稼ぎつつ、母の手腕を習うために付き従っていたのも、自分を磨き落とすために。
ほんのわずかなことでも、私を大きく変えるきっかけになってくれた彼。
だからこそ、私は自分の中にある獣に気が付き、それを利用してより自分を知ってもらおうと行動を起こすことができるようになった。
この数年間は潜ませて磨き上げるだけであったが…待たせるからこそ、より魅せるものも増えるし、感じさせるものもある。
「…ふふふ、楽しみだね」
その思いが、どういうものであろうとも、私は彼を大事に思うだろう。
情報を収集して、今の彼には色々と思ってくれる人たちがいるようだが…その中で、私は彼の中でより自分を見てもらいたいと思う。
しいていうのであれば、今の彼の周囲には、何やら予想外というか、昔からあった資質のせいでやらかしまくっているようなことをうかがえるが…ある意味変わってなくて、これはこれでちょっと安心を覚える。
―――獣の眠りというのは、ほんのわずかなきっかけで目覚めるもの。
目覚めた獣は、すぐに何が起きたのか理解し…狩るために、己の武器を磨き上げ。すぐに万全の状態で動けるようにする。
でも、今はまだその時ではない。狩り時というのはもっと待つものであり、機をうかがう必要があるから。
だからこそ、その時まで力を蓄える必要があり…目覚めさせたきっかけと同じぐらい些細なことで、全力で仕留めることができるようにするのだ。
愛しく、哀れなウサギは気が付いていない。
気配に聡く、逃げられる時があるはずなのに、その退路は気が付いた時にはすでに絶たれている。
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