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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.1-49 一応リスクは、あったらしい
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「どうデースか!!ここがこの星に建設中のミーのお城!!恐竜城『ギガノトラス』デース!!」
「建設中というか、普通にでっかい恐竜の背中に建設するってありかぁぁぁぁぁぁ!!」
…いきなりの出オチのようなツッコミだが、誰もがこの光景を見たら同じツッコミを入れるだろう。
建設中なのは、サグラダ・ファミリアのようなことになっているようで色々と作業が進んでは手直し荒れるようなことばかりになっているらしく、まだ完成しないのは仕方がないことなのかもしれない。
だが、さすがにブラキオザウルスとかそういう大型の恐竜の背中に、こんなご立派な城を立てる奴がどこにいるか。
いや、目の前の女帝が主導で建設しているから思いっきりここにいたというのはさておき、山よりも巨大すぎる恐竜に直接建築しているとは、ツッコミが追い付かない。
「ん?でもこの恐竜なまものではないですネ。分析しましたが、機械デス」
「え?そうなの?」
「流石に生きている相手に直接だと、厳しいですからネ…条件に合う恐竜がいなかったので、代わりにメカザウルスという形式でやったのデス」
かくかくしかじかと確認を取ってみれば、どうやらこの巨大すぎる恐竜は恐竜ではなくて、恐竜型のゴーレムの一種のようなものらしい。
ただ、自分たちで一から作り上げたものではなく、この星を買い上げた際に何かしらの古代文明が残っていたのか大本になりうる巨大なゴーレムが発掘できたそうで、現在わかっている部分だけでも解析して、手を出せる部分だけ改造した結果、今の姿になったらしい。
色々ともったいないことをしているような、何をやらかしているのか呆れるようなものである。
とはいえ、古代文明を利用した巨大な城はそれはそれで威厳があふれそうなのでやってみようということで、今日までに至る建設が行われ続けているそうである。
「そしてこの城の客間でここから先を話すのデース!建築中でもできている部分は多いのデース!!」
「建築中でこれかぁ…ドラゴンとしての形づくりに変な影響でなきゃいいな、シア」
【ピュィィィ?】
…でも、考えたら巨大な姿というのもある意味ドラゴンとしての形を作るのであれば、悪い要素でもないのかな?
流石に規模がおかしいが、ここまでの道中そこそこ外見だけなら参考になる人(?)みたいな恐竜も多かったようだし、いい刺激になっていると思いたい。
「ほかにもかわいい子とたっぷり触れ合うために用意した特別室もあるので、ハルさんのテイムモンスターたちとそこで触れ合いたいデース!!」
「思いっきり私利私欲の場所を作ってないですかね?」
あ、ダメだ、そのあたり悪影響が出そうな気がする。
「…ふっふっふっふ、予定よりも早く終わったな。あとはこれを、奴の元へ送り込むだけだ」
恐竜帝国のある星から離れた場所の、とある小惑星帯。
ゴロゴロとあちこちに小惑星が漂っているが、星の数が多い分隠す場所にはうってつけのところでもあり、その星々の中に紛れた外装に変えている宇宙船の中で、中三病はいったん休憩を取りながら、出来上がったものをみてそうつぶやいていた。
自分一人だけでやるには、かなり大変どころか不可能と思われていた作業。
けれども、帝国から拝借してきた技術の数々が足りない部分を補っていき、大変さは変わらないだろうが、不可能をなんとか可能な方向性へ修正し、作業を行うことができていたのだ。
【ギャオォォォン】
【ヘブェェェ】
「よしよし、プラントルアにターメリン、手伝いありがとうな。もうちょっと必要だが、馴染むまで2~3時間ほどはかかるはずだから、ゆっくりと遊んで待とうか」
【【ギュェェン!!】】
中三病の作業の手伝いを行っていたテイムモンスターたちは嬉しそうな声を上げ、他の仲間に声をかけるために一旦その場を離れる。
本当は今すぐにでも作業を再開したいところだが、焦ってしまえば何もかもダメになるのはわかっている。
「…隠れて動いている分、心の余裕はないが、それでも休息は必要だな。このためにわざわざ錬金術師に転職からの必死のレベル上げでできるだけの技量もつけたんだ。できる部分をじっくりとやり遂げて…目的を果たさねばな」
逃亡生活も続いて疲れてきているが、どうにか終止符を打てそうな感じではある、
アルケディア・オンラインで逃げるのも、現実から逃げるのも、どちらもその手だけではいずれ捕まってしまうのは避けられない問題だろう。
だが、その問題をどうにかできる手段があるのならば…それに賭けるしかない。
「さてと、馴染んだ後に部品付け替えの外装整え…デザインは姉好みになるようにリサーチは行っているし、気を抜かないように揃えないとな」
ぐっと気合を入れつつ、待つ時間が必要なことを受け入れて、息抜きも兼ねて船内でテイムモンスターたちとの触れ合う時間を取ることにする中三病、
その傍らで、組み立てられている最中の…内部の製造番号が削れて読み取れなくなっていたそれは、動かぬ瞳で様子を見ていたのであった……
「建設中というか、普通にでっかい恐竜の背中に建設するってありかぁぁぁぁぁぁ!!」
…いきなりの出オチのようなツッコミだが、誰もがこの光景を見たら同じツッコミを入れるだろう。
建設中なのは、サグラダ・ファミリアのようなことになっているようで色々と作業が進んでは手直し荒れるようなことばかりになっているらしく、まだ完成しないのは仕方がないことなのかもしれない。
だが、さすがにブラキオザウルスとかそういう大型の恐竜の背中に、こんなご立派な城を立てる奴がどこにいるか。
いや、目の前の女帝が主導で建設しているから思いっきりここにいたというのはさておき、山よりも巨大すぎる恐竜に直接建築しているとは、ツッコミが追い付かない。
「ん?でもこの恐竜なまものではないですネ。分析しましたが、機械デス」
「え?そうなの?」
「流石に生きている相手に直接だと、厳しいですからネ…条件に合う恐竜がいなかったので、代わりにメカザウルスという形式でやったのデス」
かくかくしかじかと確認を取ってみれば、どうやらこの巨大すぎる恐竜は恐竜ではなくて、恐竜型のゴーレムの一種のようなものらしい。
ただ、自分たちで一から作り上げたものではなく、この星を買い上げた際に何かしらの古代文明が残っていたのか大本になりうる巨大なゴーレムが発掘できたそうで、現在わかっている部分だけでも解析して、手を出せる部分だけ改造した結果、今の姿になったらしい。
色々ともったいないことをしているような、何をやらかしているのか呆れるようなものである。
とはいえ、古代文明を利用した巨大な城はそれはそれで威厳があふれそうなのでやってみようということで、今日までに至る建設が行われ続けているそうである。
「そしてこの城の客間でここから先を話すのデース!建築中でもできている部分は多いのデース!!」
「建築中でこれかぁ…ドラゴンとしての形づくりに変な影響でなきゃいいな、シア」
【ピュィィィ?】
…でも、考えたら巨大な姿というのもある意味ドラゴンとしての形を作るのであれば、悪い要素でもないのかな?
流石に規模がおかしいが、ここまでの道中そこそこ外見だけなら参考になる人(?)みたいな恐竜も多かったようだし、いい刺激になっていると思いたい。
「ほかにもかわいい子とたっぷり触れ合うために用意した特別室もあるので、ハルさんのテイムモンスターたちとそこで触れ合いたいデース!!」
「思いっきり私利私欲の場所を作ってないですかね?」
あ、ダメだ、そのあたり悪影響が出そうな気がする。
「…ふっふっふっふ、予定よりも早く終わったな。あとはこれを、奴の元へ送り込むだけだ」
恐竜帝国のある星から離れた場所の、とある小惑星帯。
ゴロゴロとあちこちに小惑星が漂っているが、星の数が多い分隠す場所にはうってつけのところでもあり、その星々の中に紛れた外装に変えている宇宙船の中で、中三病はいったん休憩を取りながら、出来上がったものをみてそうつぶやいていた。
自分一人だけでやるには、かなり大変どころか不可能と思われていた作業。
けれども、帝国から拝借してきた技術の数々が足りない部分を補っていき、大変さは変わらないだろうが、不可能をなんとか可能な方向性へ修正し、作業を行うことができていたのだ。
【ギャオォォォン】
【ヘブェェェ】
「よしよし、プラントルアにターメリン、手伝いありがとうな。もうちょっと必要だが、馴染むまで2~3時間ほどはかかるはずだから、ゆっくりと遊んで待とうか」
【【ギュェェン!!】】
中三病の作業の手伝いを行っていたテイムモンスターたちは嬉しそうな声を上げ、他の仲間に声をかけるために一旦その場を離れる。
本当は今すぐにでも作業を再開したいところだが、焦ってしまえば何もかもダメになるのはわかっている。
「…隠れて動いている分、心の余裕はないが、それでも休息は必要だな。このためにわざわざ錬金術師に転職からの必死のレベル上げでできるだけの技量もつけたんだ。できる部分をじっくりとやり遂げて…目的を果たさねばな」
逃亡生活も続いて疲れてきているが、どうにか終止符を打てそうな感じではある、
アルケディア・オンラインで逃げるのも、現実から逃げるのも、どちらもその手だけではいずれ捕まってしまうのは避けられない問題だろう。
だが、その問題をどうにかできる手段があるのならば…それに賭けるしかない。
「さてと、馴染んだ後に部品付け替えの外装整え…デザインは姉好みになるようにリサーチは行っているし、気を抜かないように揃えないとな」
ぐっと気合を入れつつ、待つ時間が必要なことを受け入れて、息抜きも兼ねて船内でテイムモンスターたちとの触れ合う時間を取ることにする中三病、
その傍らで、組み立てられている最中の…内部の製造番号が削れて読み取れなくなっていたそれは、動かぬ瞳で様子を見ていたのであった……
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