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Ver.4.0 ~星々の輝き、揺らめく境界~
ver.4.0-2 星の影響も、あるようで
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‥‥‥笛を吹き、久しぶりに訪れた妖精郷。
いや、そう長い事訪れなかったわけでもないか。考えたら先日、妖精城に侵入しての騒動があったんだったと僕は思い出す。
「そしてあの時、フォレストデストロイヤーの手によって崩壊した城も、しっかり湖の真ん中の島で再建されたようだけど‥なんか様子が違うな?」
【ピキィ?】
本来はテイムモンスターも連れてくることができない妖精郷だが、どうやらフェアリープリンセスになっていたネアは例外のようで一緒に来ることが出来ているようだ。
ただ、妖精郷の様子が以前訪れた時とは違うようで‥‥‥何と言うか、あちこちお祝いムードのような雰囲気になっていた。
『ヤッター!ヤッター!!』
『祝オウ!遊ボウ!!』
『妖精女王様、挙式ダヨ!!』
「へぇ、妖精女王が何やら結婚したからの祝いごとか…‥‥あの妖精女王が!?」
妖精たちがピカピカと光って漂い、何やら楽しそうな雰囲気叫びあっていたのだが、その内容を耳にして僕は驚いた。
あの理想が高すぎて行き遅れまくり、挙句の果てには化け物のようなヤバさを見せ付けていた狂気の妖精女王に相手が出来たというのだ。
いや、そうだとすると後継ぎがその相手とできてネアの意味が無くなるような気がするのだが‥‥相手が誰なのかすごい気になる処。
「えっとそこの妖精さん、ちょっと聞いて良いかな?」
『ンー?何何?』
「妖精女王が結婚するとかそういう風に聞こえるけど、本当なの?」
『本当ダヨ!!空カラ相手、降リテキタ!!』
『巨大ナ皿ノ乗リ物乗ッテキタ!!』
‥‥‥巨大な皿の乗り物?空からの相手?
話を聞くと何やら妙な予感を抱かされる。
【ピキピキィ?】
『ン?アレレ?王女様イルヨ?』
『本当ダ?オカシイネ、女王様マダ子供イナイノニ?』
っと、どうやらネアの存在に気が付いたようで、周囲の妖精たちが集まって来た。
見ただけですぐにフェアリープリンセス…妖精王女と見ぬいたようだが、何やらこちらはこちらで混乱しているようだ。
『女王様、産ンダカナ?』
『マダマダヨ?』
『ジャァ、アレカナ?女王様退位、後継ギスグ用意シテイタノカナ?』
『アリエルカモアリエルカモ!女王様、備エルコトハ多イケド、ウッカリ忘レルモン!』
『マダ若イッテ無理シテイルケド、ヤラカスモンネー』
そうだそうだと口々にしあう妖精たち。
慕われていることは慕われているが、なんかズレた感じのものに聞こえてくるのは気のせいだろうか。
ドォォォォォォン!ドォォォォォン!!
「!?」
『ア!祝砲ダー!!』
『急ゲ急ゲ!!モウ間モナク挙式ダー!!』
突然、爆発したかのような音が響き渡りびっくりしていると、妖精たちがすぐに蜘蛛の子を散らすように去っていった。
「‥‥‥祝砲?」
見れば、城の方に煙が上がっており、いくつか花火のようなものが見えるだろう。
そしてどんどん周囲から妖精たちが集まってきており、妖精の川の流れが注ぎ込まれているような光景になっていた。
【ピキィ?】
「んー、何があったのか気になるな‥‥空から来た相手というのも謎だし、見に行ってみようか?」
幸いなことに、湖の周辺を少し見てみれば船が設置されており、これに乗れば城まで向かえそうではある。
以前は悪魔を贄にして潜り込んだことがあったが、どうやら修正ついでにプレイヤーたちが向かいやすいように改良されたらしく、自由に使って良いようだ。
ここで何が起きているのか確認するために、僕等は船に乗り込んで向かって見ることにしたのであった…‥‥
「しかし、皿のような乗り物に乗ってきた相手‥‥‥大型アップデートで宇宙が出たし、もしかして宇宙人かな?」
UFOとかそういうイメージもあるし、可能性はあるだろう。
でも、あの理想の高すぎる妖精女王があっさりと受け入れてというか、すぐに挙式を上げるのだろうか?その手の類の場合、こう、蛸のようなイメージの宇宙人がお約束なのだが‥‥‥なりふり構わないレベルならば、ありえなくもないかもしれないだろう。
むしろこれ、相手の人がすごい度胸や豪胆さがある人なのかもしれない。このまま無事に結婚してくれたほうが、悪魔や堕天使にとって平和が訪れるんだろうなぁ…‥‥字面がおかしい気がしなくもないけどね。
いや、そう長い事訪れなかったわけでもないか。考えたら先日、妖精城に侵入しての騒動があったんだったと僕は思い出す。
「そしてあの時、フォレストデストロイヤーの手によって崩壊した城も、しっかり湖の真ん中の島で再建されたようだけど‥なんか様子が違うな?」
【ピキィ?】
本来はテイムモンスターも連れてくることができない妖精郷だが、どうやらフェアリープリンセスになっていたネアは例外のようで一緒に来ることが出来ているようだ。
ただ、妖精郷の様子が以前訪れた時とは違うようで‥‥‥何と言うか、あちこちお祝いムードのような雰囲気になっていた。
『ヤッター!ヤッター!!』
『祝オウ!遊ボウ!!』
『妖精女王様、挙式ダヨ!!』
「へぇ、妖精女王が何やら結婚したからの祝いごとか…‥‥あの妖精女王が!?」
妖精たちがピカピカと光って漂い、何やら楽しそうな雰囲気叫びあっていたのだが、その内容を耳にして僕は驚いた。
あの理想が高すぎて行き遅れまくり、挙句の果てには化け物のようなヤバさを見せ付けていた狂気の妖精女王に相手が出来たというのだ。
いや、そうだとすると後継ぎがその相手とできてネアの意味が無くなるような気がするのだが‥‥相手が誰なのかすごい気になる処。
「えっとそこの妖精さん、ちょっと聞いて良いかな?」
『ンー?何何?』
「妖精女王が結婚するとかそういう風に聞こえるけど、本当なの?」
『本当ダヨ!!空カラ相手、降リテキタ!!』
『巨大ナ皿ノ乗リ物乗ッテキタ!!』
‥‥‥巨大な皿の乗り物?空からの相手?
話を聞くと何やら妙な予感を抱かされる。
【ピキピキィ?】
『ン?アレレ?王女様イルヨ?』
『本当ダ?オカシイネ、女王様マダ子供イナイノニ?』
っと、どうやらネアの存在に気が付いたようで、周囲の妖精たちが集まって来た。
見ただけですぐにフェアリープリンセス…妖精王女と見ぬいたようだが、何やらこちらはこちらで混乱しているようだ。
『女王様、産ンダカナ?』
『マダマダヨ?』
『ジャァ、アレカナ?女王様退位、後継ギスグ用意シテイタノカナ?』
『アリエルカモアリエルカモ!女王様、備エルコトハ多イケド、ウッカリ忘レルモン!』
『マダ若イッテ無理シテイルケド、ヤラカスモンネー』
そうだそうだと口々にしあう妖精たち。
慕われていることは慕われているが、なんかズレた感じのものに聞こえてくるのは気のせいだろうか。
ドォォォォォォン!ドォォォォォン!!
「!?」
『ア!祝砲ダー!!』
『急ゲ急ゲ!!モウ間モナク挙式ダー!!』
突然、爆発したかのような音が響き渡りびっくりしていると、妖精たちがすぐに蜘蛛の子を散らすように去っていった。
「‥‥‥祝砲?」
見れば、城の方に煙が上がっており、いくつか花火のようなものが見えるだろう。
そしてどんどん周囲から妖精たちが集まってきており、妖精の川の流れが注ぎ込まれているような光景になっていた。
【ピキィ?】
「んー、何があったのか気になるな‥‥空から来た相手というのも謎だし、見に行ってみようか?」
幸いなことに、湖の周辺を少し見てみれば船が設置されており、これに乗れば城まで向かえそうではある。
以前は悪魔を贄にして潜り込んだことがあったが、どうやら修正ついでにプレイヤーたちが向かいやすいように改良されたらしく、自由に使って良いようだ。
ここで何が起きているのか確認するために、僕等は船に乗り込んで向かって見ることにしたのであった…‥‥
「しかし、皿のような乗り物に乗ってきた相手‥‥‥大型アップデートで宇宙が出たし、もしかして宇宙人かな?」
UFOとかそういうイメージもあるし、可能性はあるだろう。
でも、あの理想の高すぎる妖精女王があっさりと受け入れてというか、すぐに挙式を上げるのだろうか?その手の類の場合、こう、蛸のようなイメージの宇宙人がお約束なのだが‥‥‥なりふり構わないレベルならば、ありえなくもないかもしれないだろう。
むしろこれ、相手の人がすごい度胸や豪胆さがある人なのかもしれない。このまま無事に結婚してくれたほうが、悪魔や堕天使にとって平和が訪れるんだろうなぁ…‥‥字面がおかしい気がしなくもないけどね。
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