177 / 718
Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.1-45 準備される間に、浄化されゆく者も
しおりを挟む
‥‥‥大体の予想はしていただろう。
あれだけ大勢のいる場で、相当やらかしている様子が映し出されているのだから、むしろやらない可能性の方が無かったのかもしれない。
「…‥‥変態戦隊に混ざっているのは、前の会社での集まりで十分わかっていたとはいえ」
「会社の伝手で高名なお寺に預けられたというが」
「たった1日でこうも変わり果てるとはな‥‥‥」
一応、レッドことタローンもとい、太郎丸に関して、あの行動は流石に社内で問題視されたらしい。物凄い今更すぎる感じもするのだが、少々目立ち過ぎたがゆえに目を付けられてしまったようだ。
でも、そこそこ業績を上げることに関しての腕前は良いし、欠点さえ見ないふりをすれば優秀な社員でもあるので、そう簡単にクビにすることもできないだろう。
ゆえに対抗戦も終えてすぐに、会社の方から呼び出しがかかったようで、翌日の出社時にはいなかったのだが‥‥‥たった一日で帰ってきたとはいえ、彼は変わり果てていた。
「~~~~~~(お経)」
「片手で写経して、片手で仕事をしつつ、お経を延々と唱え続けているんだが」
「壊れた機械のような動きをしているのに、正確な仕事ができているようでもあるけど」
「「「何があったのか聞くのが怖いほど真面目になっている‥‥‥」」」
お寺に預けられたという事で坊主になっているのかと思ったが、一応髪の部分は許されたらしい。
だがしかし、それを差し引いても今までの太郎丸とは行動が大きく変わっており、何か悟りを開いたかのような、あるいは死んだ魚の様な目をしながら真面目に仕事をしていた。
人とはこうも無残に変わってしまうのかと思うと同時に、普段の様子と天秤にかけると‥‥‥あれ、どっちも大差ないような気がしてきた。
それにこの様子だと、他の欲望戦隊の面子もどうなっているのか予想しやすい。
あのミートンの奥さんと孫娘さんが、タダで済ますようなことはしていないはずである。むしろ、この太郎丸の様子を見ると同じような目にあわされている可能性が大きい。
そう考えると、今のこの状態と同じようなことに…‥‥うん、その方が世のため人のためか。どう考えてもそっちの方が良いな!!
何にしても世の中が少し平和になったのであれば良いことだと思いつつも、気になるのは追加されるフィールドのことである。
どこかの誰かが浄化されているのは世界平和のために良いとして、新しく解放されるのはどういうところになるのだろうか。
「普通に考えると、海に魔界天界と来たら、今度は宇宙もあり得るのか?」
「そうかなぁ?あの運営の事だと、深海とか地獄とかも出てきておかしくないよな」
「いや、魔界と地獄は被って・・・・・そこまででもないのか?」
カタカタと仕事をしつつ、同じくアルケディア・オンラインを楽しんでいる同僚たちと話し合って見るのだが、予想が中々つかない。
何しろアルケディア・オンラインの運営がやることとして、予想したとしてもあざ笑うかのようなことを見事にやらかしてくる可能性が非常に大きいのだ。
「対抗戦も不定期開催されることが決定したが、まさか新フィールドを見越してのものじゃないよな?」
「あー、あり得るかも。対抗戦専用フィールドじゃなくて、その新フィールドでの争いとか」
「それで宇宙でも出てきたら、宇宙遊泳対抗戦みたいなのも出されかねん」
「どうやって動けと言うんだ、そんな環境で‥‥‥」
気になるものが非常に多いが、実際にやって見ないと分からない。
まぁ、限界高度は以前尊い犠牲のことがあったのでわかっているし、そこから考えると宇宙空間が新フィールドとして設定されてもおかしくはないだろう。
なら、予想に対してできる準備としては…‥‥
「魔導戦艦を、宇宙戦艦に改造できないかな?」
【今でも十分、乗り込めるレベルですけれど…‥‥やっておいて、損はないデスネ】
本日の業務も終え、帰って早々ログインしてロロに相談した。
そのそばには、現在進行形で大改装を再び行われているグレイ号の姿があるが、まだまだやることが多いようで終わりは見えていない。
【大気圏突入用の冷凍防御システムも構築できましたが、他にも機密性の確保や無重力空間を想定しての人工重力発生装置など、必要なものが多くなりマス】
「そんなものもあるのか‥‥‥‥いや、まず作れるの?」
【作れますネ。最近、運営会社の方で宇宙分野にも手を出したそうで、その技術が使用人へ流れてきてもいるのデス】
今でさえも、世界各国で最先端の技術の塊と言われるような運営会社。
そこがさらに宇宙空間へ進出するとなれば、ますます技術面に関して激化すると予想が出来るだろう。というか、宇宙進出しているのであれば宇宙が確定しそうだが…‥‥いや、これはもしや案外別のフィールドの方が可能性があるかもしれない。データが足りないのであれば、出来上がるまで別のところで時間を稼ぐという手段を取るかもしれないからね。
【ですが、技術があっても材料が足りないのデス。その為主様、前にもあった使用人からのクエストを受けてくださらないでしょうカ】
「ああ、大丈夫大丈夫。やれるのであればできるところから確実にやっておきたいからね」
何にしても、しっかり準備しておこう。どの様なものが出てきたとしても、臨機応変に対応できれば問題はないはずだ。
しいて言うのであれば、運営会社が予想に対してどう動くか不安だが…‥‥良い方向に動いてくれると思いたい。
とにもかくにも、僕等はいよいよ第三次改装に向けて動き出すのであった…‥‥
「シャレで第三次改装ならぬ大惨事改装とかくだらないことはやめてね?」
【‥‥‥ええ、大丈夫デス!!】
「今の間は何?」
‥‥‥何もやましい事がなければ、こっちにしっかり目を向けてください。
あれだけ大勢のいる場で、相当やらかしている様子が映し出されているのだから、むしろやらない可能性の方が無かったのかもしれない。
「…‥‥変態戦隊に混ざっているのは、前の会社での集まりで十分わかっていたとはいえ」
「会社の伝手で高名なお寺に預けられたというが」
「たった1日でこうも変わり果てるとはな‥‥‥」
一応、レッドことタローンもとい、太郎丸に関して、あの行動は流石に社内で問題視されたらしい。物凄い今更すぎる感じもするのだが、少々目立ち過ぎたがゆえに目を付けられてしまったようだ。
でも、そこそこ業績を上げることに関しての腕前は良いし、欠点さえ見ないふりをすれば優秀な社員でもあるので、そう簡単にクビにすることもできないだろう。
ゆえに対抗戦も終えてすぐに、会社の方から呼び出しがかかったようで、翌日の出社時にはいなかったのだが‥‥‥たった一日で帰ってきたとはいえ、彼は変わり果てていた。
「~~~~~~(お経)」
「片手で写経して、片手で仕事をしつつ、お経を延々と唱え続けているんだが」
「壊れた機械のような動きをしているのに、正確な仕事ができているようでもあるけど」
「「「何があったのか聞くのが怖いほど真面目になっている‥‥‥」」」
お寺に預けられたという事で坊主になっているのかと思ったが、一応髪の部分は許されたらしい。
だがしかし、それを差し引いても今までの太郎丸とは行動が大きく変わっており、何か悟りを開いたかのような、あるいは死んだ魚の様な目をしながら真面目に仕事をしていた。
人とはこうも無残に変わってしまうのかと思うと同時に、普段の様子と天秤にかけると‥‥‥あれ、どっちも大差ないような気がしてきた。
それにこの様子だと、他の欲望戦隊の面子もどうなっているのか予想しやすい。
あのミートンの奥さんと孫娘さんが、タダで済ますようなことはしていないはずである。むしろ、この太郎丸の様子を見ると同じような目にあわされている可能性が大きい。
そう考えると、今のこの状態と同じようなことに…‥‥うん、その方が世のため人のためか。どう考えてもそっちの方が良いな!!
何にしても世の中が少し平和になったのであれば良いことだと思いつつも、気になるのは追加されるフィールドのことである。
どこかの誰かが浄化されているのは世界平和のために良いとして、新しく解放されるのはどういうところになるのだろうか。
「普通に考えると、海に魔界天界と来たら、今度は宇宙もあり得るのか?」
「そうかなぁ?あの運営の事だと、深海とか地獄とかも出てきておかしくないよな」
「いや、魔界と地獄は被って・・・・・そこまででもないのか?」
カタカタと仕事をしつつ、同じくアルケディア・オンラインを楽しんでいる同僚たちと話し合って見るのだが、予想が中々つかない。
何しろアルケディア・オンラインの運営がやることとして、予想したとしてもあざ笑うかのようなことを見事にやらかしてくる可能性が非常に大きいのだ。
「対抗戦も不定期開催されることが決定したが、まさか新フィールドを見越してのものじゃないよな?」
「あー、あり得るかも。対抗戦専用フィールドじゃなくて、その新フィールドでの争いとか」
「それで宇宙でも出てきたら、宇宙遊泳対抗戦みたいなのも出されかねん」
「どうやって動けと言うんだ、そんな環境で‥‥‥」
気になるものが非常に多いが、実際にやって見ないと分からない。
まぁ、限界高度は以前尊い犠牲のことがあったのでわかっているし、そこから考えると宇宙空間が新フィールドとして設定されてもおかしくはないだろう。
なら、予想に対してできる準備としては…‥‥
「魔導戦艦を、宇宙戦艦に改造できないかな?」
【今でも十分、乗り込めるレベルですけれど…‥‥やっておいて、損はないデスネ】
本日の業務も終え、帰って早々ログインしてロロに相談した。
そのそばには、現在進行形で大改装を再び行われているグレイ号の姿があるが、まだまだやることが多いようで終わりは見えていない。
【大気圏突入用の冷凍防御システムも構築できましたが、他にも機密性の確保や無重力空間を想定しての人工重力発生装置など、必要なものが多くなりマス】
「そんなものもあるのか‥‥‥‥いや、まず作れるの?」
【作れますネ。最近、運営会社の方で宇宙分野にも手を出したそうで、その技術が使用人へ流れてきてもいるのデス】
今でさえも、世界各国で最先端の技術の塊と言われるような運営会社。
そこがさらに宇宙空間へ進出するとなれば、ますます技術面に関して激化すると予想が出来るだろう。というか、宇宙進出しているのであれば宇宙が確定しそうだが…‥‥いや、これはもしや案外別のフィールドの方が可能性があるかもしれない。データが足りないのであれば、出来上がるまで別のところで時間を稼ぐという手段を取るかもしれないからね。
【ですが、技術があっても材料が足りないのデス。その為主様、前にもあった使用人からのクエストを受けてくださらないでしょうカ】
「ああ、大丈夫大丈夫。やれるのであればできるところから確実にやっておきたいからね」
何にしても、しっかり準備しておこう。どの様なものが出てきたとしても、臨機応変に対応できれば問題はないはずだ。
しいて言うのであれば、運営会社が予想に対してどう動くか不安だが…‥‥良い方向に動いてくれると思いたい。
とにもかくにも、僕等はいよいよ第三次改装に向けて動き出すのであった…‥‥
「シャレで第三次改装ならぬ大惨事改装とかくだらないことはやめてね?」
【‥‥‥ええ、大丈夫デス!!】
「今の間は何?」
‥‥‥何もやましい事がなければ、こっちにしっかり目を向けてください。
13
お気に入りに追加
2,031
あなたにおすすめの小説
「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~
平山和人
ファンタジー
錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。
しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。
カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。
一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる