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Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.1-31 考えはたまに、正統な方向にあることも
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‥‥‥アルケディア・オンラインの運営は、結構斜め上のことをやらかすことが多い。
前にあったプレイヤーがレイドボスになる事や、悪の組織の設立、表があれば裏がある異界に婚活求め妖精女王などと、ツッコミどころ満載な前例が数多く作られてきたのだ。
けれども、時としてまだギリギリのラインでまともなことをやってくる時もあった。
「ギルド無所属かつ、ある程度の実力を持つプレイヤー向けの乱入依頼か‥‥うん、まだまともかな?」
【ものすっごい変なことをしでかさない時点で、控えめな方かもしれませんネ】
ぷかぷかと海上を戦艦で漂っている中、流れてきたとあるお知らせ。
どうも運営側から一定の基準で判断されたプレイヤー向けの特殊なメールのようで、ギルドに所属していない条件も含めて色々と封がされていた。
中身を読んでみると、ギルド同士の対抗戦の正式なお知らせのようだが、その中に乱入して暴れて見ないかというお誘いである。
「‥‥‥ただギルド同士の争いにするだけじゃなくて、ギルドに所属していない実力者を呼んで盛り上げてみようってことか」
各分野、それぞれに得意なギルド同士が争う試合は見ごたえがある。
けれども同じような実力同士であったら泥沼になる可能性もあり‥‥‥だからこそ、異分子を投入することで泥沼化を防ぐ目的があるようだ。
ちなみに、乱入した場合一試合ごとに結構な額のALを支払う用意がされているようで、ファイトマネーとして豪快にふるまわれるらしい。実力があると認められているからこそもらえるようだが、デメリットはそんなにないようだ。
「これはこれで面白そうかも?ギルドに所属せず、むしろ勧誘されまくったうっとおしさのうっぷん晴らしの機会‥‥‥良いかも!!」
運営も中々粋な事をしてくれる。堂々とした憂さ晴らしの舞台になるというか、逃げまわった日々に終止符を打ちつつ、なおかつその逃げ回る原因になった人たちに色々とやらかせるのだ。
…‥‥まぁ、そもそもの原因として運営がこのイベントを作ったことにあるので、できればそっちの方を狙いたいけどね。残念ながらそれはできないようだ。ちょっと残念。
とにもかくにも、公の場で堂々とやり返せる機会は逃す手はない。
全力で、ココは暴れまわらせていただこう‥‥‥いつぞやかのレイド以来の、大暴れができそうだ。
結構楽しみになってきた対抗戦に、早く来ないかなと待ちわびるのであった‥‥‥‥
【ところで主様、黒き女神の姿でも乱入してみますカ?】
「あー、いや、流石に公開される場でやらかしまくると身バレしそうなのがちょっと怖いかな。けど、いっそバレないように変装もありか?」
…‥‥ハルがテイムモンスターたちと、乱入に関して作戦を練りまくっていた丁度その頃。
裏魔界でも同様のお知らせを受け取っていた者がいた。
「…‥‥乱入か。姉にバレそうだが、ここで過ごし続けるのも場所がバレそうで危険だし、いっそ変装して目立つことで、あえて自分の影を薄れさせるのもありか」
誰であろう‥‥‥中三病である。
【ホゲゲゲ、ゲッゲッゲー!!】
【ジョボベゲェ!!】
「うん、皆の言う通りだ。この裏魔界で鍛えた力を試すのにもちょうどいいだろう」
中三病がこの裏魔界でテイムした様々なモンスターたちの言葉に耳を傾けて答える。
…‥‥姉であるティラリアの下から逃げ、裏魔界に潜伏してかなりの時間が経った。
桁違いの強敵が多いこの地において、ただ逃げるだけではなく、自らの経験値にするために様々な戦いを挑み、中三病はかなりの実力を手に入れていたのだ。
そう、今ならば、もしかすると姉に勝てるかもしれない。
圧倒的な恐竜女王の力を持つティラリアとは言え、あくまでも恐竜の範疇ならば、この化け物が大量に出る裏魔界を生き延びた自分であれば、圧倒的に上回ったかもしれないと思えるのだ。
とは言え、油断は禁物である。井の中の蛙大海を知らずというように、裏魔界で過ごしていたせいで大海に目を向けることはできていなかった。
だからこそ、大海を知るために飛び出し、今の自分の実力を見る必要性があり、ここで運営からの乱入依頼が来たのはまさに天啓とも言えるだろう。
「各ギルド、相当な実力者が集まる場。ならばこそ、そこで実力を示せるのであれば、挑む時が来たと言えるだろう!!」
ぐっとこぶしを握り締め、そう叫ぶ中三病。
自身の実力を確かめるために、姉という悪夢に打ち勝つために、裏魔界から出て乱入することを彼は決意するのであった。
【ホンベェェェ!!】
【シャケシャケェェ!!】
「よし、お前たちも実力を見せるのだ。この裏魔界で出会った友たちよ!!」
…‥‥少々厳しい環境に身を置き過ぎたせいで、微妙に残っていた中ニ病感も復活していたようであった。
前にあったプレイヤーがレイドボスになる事や、悪の組織の設立、表があれば裏がある異界に婚活求め妖精女王などと、ツッコミどころ満載な前例が数多く作られてきたのだ。
けれども、時としてまだギリギリのラインでまともなことをやってくる時もあった。
「ギルド無所属かつ、ある程度の実力を持つプレイヤー向けの乱入依頼か‥‥うん、まだまともかな?」
【ものすっごい変なことをしでかさない時点で、控えめな方かもしれませんネ】
ぷかぷかと海上を戦艦で漂っている中、流れてきたとあるお知らせ。
どうも運営側から一定の基準で判断されたプレイヤー向けの特殊なメールのようで、ギルドに所属していない条件も含めて色々と封がされていた。
中身を読んでみると、ギルド同士の対抗戦の正式なお知らせのようだが、その中に乱入して暴れて見ないかというお誘いである。
「‥‥‥ただギルド同士の争いにするだけじゃなくて、ギルドに所属していない実力者を呼んで盛り上げてみようってことか」
各分野、それぞれに得意なギルド同士が争う試合は見ごたえがある。
けれども同じような実力同士であったら泥沼になる可能性もあり‥‥‥だからこそ、異分子を投入することで泥沼化を防ぐ目的があるようだ。
ちなみに、乱入した場合一試合ごとに結構な額のALを支払う用意がされているようで、ファイトマネーとして豪快にふるまわれるらしい。実力があると認められているからこそもらえるようだが、デメリットはそんなにないようだ。
「これはこれで面白そうかも?ギルドに所属せず、むしろ勧誘されまくったうっとおしさのうっぷん晴らしの機会‥‥‥良いかも!!」
運営も中々粋な事をしてくれる。堂々とした憂さ晴らしの舞台になるというか、逃げまわった日々に終止符を打ちつつ、なおかつその逃げ回る原因になった人たちに色々とやらかせるのだ。
…‥‥まぁ、そもそもの原因として運営がこのイベントを作ったことにあるので、できればそっちの方を狙いたいけどね。残念ながらそれはできないようだ。ちょっと残念。
とにもかくにも、公の場で堂々とやり返せる機会は逃す手はない。
全力で、ココは暴れまわらせていただこう‥‥‥いつぞやかのレイド以来の、大暴れができそうだ。
結構楽しみになってきた対抗戦に、早く来ないかなと待ちわびるのであった‥‥‥‥
【ところで主様、黒き女神の姿でも乱入してみますカ?】
「あー、いや、流石に公開される場でやらかしまくると身バレしそうなのがちょっと怖いかな。けど、いっそバレないように変装もありか?」
…‥‥ハルがテイムモンスターたちと、乱入に関して作戦を練りまくっていた丁度その頃。
裏魔界でも同様のお知らせを受け取っていた者がいた。
「…‥‥乱入か。姉にバレそうだが、ここで過ごし続けるのも場所がバレそうで危険だし、いっそ変装して目立つことで、あえて自分の影を薄れさせるのもありか」
誰であろう‥‥‥中三病である。
【ホゲゲゲ、ゲッゲッゲー!!】
【ジョボベゲェ!!】
「うん、皆の言う通りだ。この裏魔界で鍛えた力を試すのにもちょうどいいだろう」
中三病がこの裏魔界でテイムした様々なモンスターたちの言葉に耳を傾けて答える。
…‥‥姉であるティラリアの下から逃げ、裏魔界に潜伏してかなりの時間が経った。
桁違いの強敵が多いこの地において、ただ逃げるだけではなく、自らの経験値にするために様々な戦いを挑み、中三病はかなりの実力を手に入れていたのだ。
そう、今ならば、もしかすると姉に勝てるかもしれない。
圧倒的な恐竜女王の力を持つティラリアとは言え、あくまでも恐竜の範疇ならば、この化け物が大量に出る裏魔界を生き延びた自分であれば、圧倒的に上回ったかもしれないと思えるのだ。
とは言え、油断は禁物である。井の中の蛙大海を知らずというように、裏魔界で過ごしていたせいで大海に目を向けることはできていなかった。
だからこそ、大海を知るために飛び出し、今の自分の実力を見る必要性があり、ここで運営からの乱入依頼が来たのはまさに天啓とも言えるだろう。
「各ギルド、相当な実力者が集まる場。ならばこそ、そこで実力を示せるのであれば、挑む時が来たと言えるだろう!!」
ぐっとこぶしを握り締め、そう叫ぶ中三病。
自身の実力を確かめるために、姉という悪夢に打ち勝つために、裏魔界から出て乱入することを彼は決意するのであった。
【ホンベェェェ!!】
【シャケシャケェェ!!】
「よし、お前たちも実力を見せるのだ。この裏魔界で出会った友たちよ!!」
…‥‥少々厳しい環境に身を置き過ぎたせいで、微妙に残っていた中ニ病感も復活していたようであった。
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