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Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.0-13 乗り込むところは、悪の組織イーファイブ!!
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ミョルルルルルゥ~ン♪
「‥‥‥悪の組織へ来る割には、気が抜ける音だったね」
「効果音って、大事なんだねー」
‥‥‥悪の道しるべやらを使用し、イーファイブの本拠地へ辿り着いた。
感覚的にはこう、某スライムなどで有名な処の移動魔法に近い気がするが、もうちょっと効果音をどうにかできなかったのだろうか?
それはともかくとして僕らは今、魔法少女の格好のまま悪の組織の拠点へ乗り込んでいた。
イーファイブ限定のアイテムだが、それでもこういう悪の組織の場所へ直接向かえるのはちょっと驚くところではある。組織の拠点に乗り込むのは、大抵クライマックスまで話が進んだところが定番だとは思うけれども、ここでそんなのは気にする必要もないだろう。
「ついでに、知り合いとかも流石にいないだろうから全員連れてきたけど…‥‥過剰戦力にならないよね?」
【シャゲェ!】
【ガウガウ!!】
【バルルルルゥ!!】
【ギャベィ!!】
【オォォン!!】
「‥‥‥皆、やる気満々だけど、お姉ちゃんの言葉にちょっと賛同するかも。魔法少女が集結して乗り込むのは定番かもしれないけど、これはちょっと多いような」
それでもまぁ、悪の組織の拠点だからこそ、本腰を入れて攻めたほうが良い。
先ほど五人衆と戦ってそこまで時間も経ってないが、早く潰せるのならばさっさと潰したほうが良い。
【そもそも、あの変態たちを雇っている時点で、色々と危なそうな組織だという可能性が大きいですけれどネ】
ロロのその言葉に、全員同意して頷くのであった。‥‥‥考えたらあの変態戦隊もとい欲望まみれな人達を普通に雇用している時点で、大丈夫なのかとツッコミをいれたい。
さて、気を取り直しつつ改めて確認してみれば、周囲は雷鳴が鳴り響く場所で、黄昏時の色合いにそびえる城が目の前に立っているだろう。
「位置情報を見ると、魔界っぽいなぁ。悪の組織だけに、魔界の方に設立しているのだろうか?」
イメージに沿った光景を優先して設立したのか、それとも本当は実力者ぞろいだからこの弱肉強食な魔界に作ったのかは不明だが、裏魔界のような無茶苦茶な場所じゃないのは都合が良い。
あそこだと本当に面倒だが、ここならまだ対処もしやすいのだ。
「それじゃ、みんな乗り込もう!!」
「おー!!」
魔法少女服を脱いでも大丈夫そうな場所だが、ここはもう徹底的にやり遂げたほうが良いかもしれないと開き直って、僕らは内部に潜入する。
果たして鬼が出るか蛇が出るか分からないが‥‥‥変態は出ないでほしいと願うばかりか。
ヴーヴーヴー!!
「おおぅ!?なんだなんだ!!」
「大変大変大変大変!!魔法少女が攻めてきたよ!!」
「なんだとぅ!?」
‥‥‥悪の組織イーファイブの拠点、その中のとある一室内に集まっていた彼らは、突然の警報と飛び込んできた情報に驚愕する。
「まさか、こうも速く魔法少女が乗り込んでくるとはな…‥‥一体どうなっているんだ?」
「まぁ大丈夫だ。ここはこの俺様、イーファイブの四天王、剛腕のゴランザムが片付けてきてやる。魔法少女の一人や二人、のこのこ乗り込んできたのが運の尽きだったな!!」
情報に驚かされるも、それでもここに集う面々はそこそこ肝が据わっていたのか、一人が率先して出て行った。
「ふふふふ、奴ならば安心だろう」
「ああ、四天王最弱とは言え、馬鹿力だけはすさまじい‥‥‥そんな奴相手に、か弱い魔法少女等、おにぎりのように握りつぶされ」
「イーイーイー!!大変です、四天王の皆さま!!」
「何だ!!」
「ゴランザム様が、出て早々やられました!!」
「「「‥‥‥はぁ!?映像をだせ!!」」」
「ハイー!!」
落ち着いて帰ってくるのを待とうとしたところで、そこそこ出世していた下っ端の一人が駆け付け、報告してきた言葉。
まさかの速すぎる退場に信じられず、拠点内に仕掛けている監視カメラですぐに状況を確認した。
『おうおうおう!!乗り込んできた魔法少女と言うのは、おま、』
『ガウガウガーウ!!』
ドッゴォォォゥ!!
『え、ほげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』
…‥‥流された映像を見れば、意気揚々と出て行ったゴランザムが声を掛けようとしたところで、突然弾丸のように何かが飛んできて、ゴランザムの身体をくの時に折り曲げるほどの一撃を加え、ふっ飛ばしていた。
その衝撃がかなりすさまじかったようで、着弾と同時に画面も揺れ、カメラが落ちて壊れたようである。
「‥‥‥何と言うか、凄い速さでの出オチだったな」
「ゴランザム‥‥‥情けないというか、哀れすぎる」
「というか、今何が飛んで来たのでザマスか?不意打ちとは、魔法少女の風上にも置けない卑怯な手ザマス!!ここは四天王2番手、美しき薔薇の女王ことメリーベルが出るザマス!!」
ゴランザムのあっけない退場に腹を立てたのか、敵討ちのように四天王の二人目が、怒った表情で部屋を出て行った。
「ふふふふ、メリーベルを怒らせるとは、魔法少女の運は尽きたな」
「ああ、奴ならば手下の凶悪な変態共を引き連れ、確実に人海戦術で潰しにかかるだろう」
どれだけ凶悪な相手なのか、同じ立場に付く者同士、残された四天王の二人はそう口にしあう。
これでもう、何事も起きないだろうし、無事に片付けたらゴランザムの救助と治療を行おうと考えていた‥‥‥その時だった。
「イーイー!!大変でございます大変でございます!!メリーベル様がやられました!!」
「ゴランザムに続けて、まただと!!」
「というか早すぎないか!?」
「映像をどうぞ!!」
流石に短時間過ぎたのか、先ほど使用した機材がすぐに使用できたので状況確認を行う。
そこに映っていたのは、準備万端に済ませていた四天王のメリーベルと、彼女の姿を描いた防具や武器を持たされている手下の変態下っ端たち。
『おお、やってきたザマスね魔法少女たち!!ゴランザムのように、四天王二人目のあたくしは出オチはしないザマス!!行くザマスよ犬ども!!』
『『『イーイーイー!!』』』
『うわ、なんか凄い変態の集団が現れた!?』
『さっきのムキムキな人がまだマシ!!あの変態たちの方の親玉はきっとこの人よ!!』
どうやら変態の集団を見て思わず悲鳴を上げたようだが、その悲鳴を上げたくなる気持ちは魔法少女でなくともわかるぞと、四天王たちは内心同情する。
職場としてはそれぞれ特に干渉することも無いのだが、強烈すぎる四天王ゆえに理解したくない変態の集団は流石に怖いのだ。
「ふふふ‥‥‥同情するが、この時点では数は優勢だよな?」
「ああ、魔法少女側は何やら人数が多いようだが、それでも変態共は総勢100名以上、数は圧倒しているはずだ」
そんな人数相手に、なぜこんな短時間で勝負が決まったのか疑問に思ったが、直ぐに回答が出てきた。
『変態は焼却処分!!マリー、毒ガスにアリスで炎とルトの電撃!!』
【シャゲェ!!】
【オォォン!!】
【ギャビィ!!】
チュドォォォォォォォォォォン!!
『うそぉぉぉぉぉぉぉん、ザマスゥ!?』
「…‥‥おい、魔法少女としては、何やらえげつない攻撃をしてきたぞ。毒ガスをぶちまけたうえに、火と電気使って着火、大爆発のコンボだぞ」
「そしてメリーベル、最後までその語尾を残すのか‥‥‥」
先ほどのゴランザムの方がまだマシだったのかもしれないと、映像を見て残された四天王二人はそう思う。
あっけない最後以上にど派手な最後となっているが、こんな奴らを相手にしなければいけない状況だという事に気が付いた。
「それで、次はどうする?」
「相手にしたくないが‥‥‥それでも、大体のやりかたは理解した。次は自分が行くとしよう」
「ああ、なら大丈夫か?勝利したら、あの二人を病院へ搬送して、ゆっくりと勝利の美酒を味わおう、灼熱のボルケーマン」
「ふ、約束だぞ。奴らの戦法が物理や爆発を利用するならば、負ける気はせん!!」
そう言いながら、物理や熱耐性が非常に高い四天王が部屋を出ていく。
「さて、ここで報告を聞きながら待つというのもなんだし、見て応援するとしよう。まぁ、奴らの攻撃を見る限りだと、おそらくボルケーマンには有効な手段があるまい」
そう思いながら、下っ端に命じてボルケーマンの映像を映し出させる。
そこには、自身の持つフィールドで待機しているボルケーマンの姿が映っており、魔法少女が来たらすぐに、ゴランザムの仕返しというように出オチさせる気満々で攻撃を溜めていた。
『さぁ、来い魔法少女たちよ!!ここに出た時点で、貴様らの最後だ!!』
その声を聞きつけたのか、画面を変えれば魔法少女たちが駆け抜けてきている姿が見えた。
良い感じに罠にもなったようで、見事にボルケーマンのいる場所までやって来る。
「やってくれよ、ボルケーマン。お前の姿を奴らが目にした瞬間、その攻撃で消し飛ばしてくれ」
勝利するのは間違いなさそうだが、それでも不安が出てくる。
不安なんぞふっ飛ばして、美味しい勝利を味わいたいと願ったが…‥‥運命と言うのは、残酷だった。
『喰らえ、必殺魔炎砲ぉぉぉぉぉぉぉお!!』
魔法少女がボルケーマンの目に映し出されるところへ来た瞬間、攻撃が放たれる。
強力な炎の塊が渦を巻いて威力を増大していき、撃ち出された瞬間よりもはるかに強大な炎の塊が今まさに、魔法少女へ着弾しかけ‥‥‥
【バルルルゥ!!】
ドシュゥゥゥゥ!!
『何っ!?』
「うそっ!?」
瞬時に反応したのか、魔法少女たちの中にいた馬の身体を持った者が槍を即座に投擲し、炎の塊を当たる前に爆発させた。
そしてそのまま槍は何事もなかったかのように進み、その末路がすぐに映し出された。
「ちょっとまてちょっとまて!?もう最後の一人にされたんだが!?四天王最強を誇る天地雷鳴のラズアーンと名乗っているが、あんな化け物魔法少女軍団に勝てねぇよ!?」
自身に迫る最後の時に恐怖を覚え、叫ぶラズアーンだがどうにもならない。
このまま順当にいけば、当然自分の番は目の前に来ており、逃れようのない状況だと理解させられる。
「そ、そうだボス!!我らがイーファイブのボスならば、奴らに対抗できるはずだ!!ボスの下へ向かうぞ下っ端ども!!」
「「「イーイーイー!!」」」
「大変です、ラズアーン様!!」
「どうした!!今すぐにでも、ボスの下へ向かわねば命の危機なんだが!!」
「そ、それがボスが、いつの間にかやられていました!!」
「‥‥‥はぁぁぁぁぁぁ!?」
「‥‥‥ふぅ、今ので多分、四天王とか言うやつの3人目なのかな?二人目が名乗っていたけど、順当にいけば次が四人目かもね」
「息をついているけれども、私達よりお姉ちゃんのテイムモンスターたちが強すぎるんだけど‥‥‥可愛いのに、この強さってずるくない?」
そんな事を言われても、僕の責任ではない。
今ようやく、四天王の3人目と思われる人物を倒し終えたところだし、気をちょっと盛り下げることはしたくないんだよなぁ。
「まぁ、なんか自然とね‥‥‥そんな事より、気を引き締めよう、トーカ。今の三人目の人、僕らが来る前に不意打ちを狙って来たってことは、多分どこかで監視されているのかも」
「そうかも、油断できないね」
話を変えようとして、気を引き締めていく。
今までの悪の組織の四天王とやらは、どれもこれも凄まじい出オチをしていったような気がしなくもないが、こういう四天王の四人目となると、本格的にとんでもない強さになっていることが多い。
ならば、ここの四天王も間違いなく強いと思い、先に進む。
油断せず、目を光らせて‥‥‥慎重に向かった先にあった部屋に入ると、そこには何かが置いてあった。
「‥‥‥あれ?誰もいないんだけど」
「あ、お姉ちゃん、何か手紙らしいのがあるよ?」
―――――
>アイテム『四天王4人目の置手紙』を入手しました。
内容:
…‥‥魔法少女たちよ、良くここまで来たと褒めてやろう。
だがしかし、それは無駄足だ。なぜならば、イーファイブの活動は本日をもって解散し、足を洗うのだからな!!
決してボスが状況を見て敵前逃亡したので、お前たちと戦うことにならないように、逃げたわけじゃないという事を告げておこう!!
その代わりと言っては何だが、ここに特別なものを置いていきますので、どうにかどうにか、これでかんにんしてくださぁぁぁぁぁあい!!
>手紙の最後の方は、慌てて逃げたように、走り書きされています。
―――――
「‥‥‥え?どういうこと?」
「もしかして‥‥‥逃げちゃった?」
まさかまさかの、悪の組織の敵前逃亡という行動に、内容を理解しつつも僕らはあっけに取られた。
だが、それは事実だと突きつけるかのように、ログに表示が増えてくる。
―――――
>悪の組織イーファイブが解散されました。
>討伐による殲滅ではないですが、クエストクリアとみなします。
>称号『恐怖の魔法少女』を獲得しました!!
『恐怖の魔法少女』
悪の組織の上層部を恐れさせて逃げさせた魔法少女の装備をしたプレイヤーのみに付く称号。
その称号があるだけで、悪の組織全般に特攻補正がかかり、相手にすると全能力が30%も上昇する。
また、この称号があるだけで悪の組織が新たに出来上がる確率が低下し、遭遇しにくくなる効果も常時発動するようになります。
>特別なアイテム『改造前のモンスターの卵』を入手!!
『改造前のモンスターの卵』
悪の組織で定番の、切り札や奥の手として出てくるような怪物になる運命だったモンスターの卵。
その運命を辿らされかけるだけあって、非常に強力なモンスターが産まれる可能性を秘めている。
>今回の報酬としてこの卵がプレイヤー『ハル』『トーカ』へ渡されると同時に、孵化後成長ボーナス超UPがかかることになりました!!
>悪の組織が一つ壊滅したことで、好感度上昇!!NPCから買える品物が一気に増加しました!!
―――――
‥‥‥色々と何やら増えていたのだが、物凄い消化不良というかよくわからない今の状況に、しばし僕らは何だったんだと思わされるのであった。
「えっと‥‥‥なんか今日、二個卵が入っちゃった?お姉ちゃん、ありがとう、というべきなのかな?」
「と言われても、なんか相手が逃げたんだよなぁ‥‥‥どうするんだ、この空気」
【‥‥‥正直言って、私も戸惑いますネ。悪の組織ってもっとこう、凄いのが出てきそうだと期待していたのデス】
「‥‥‥悪の組織へ来る割には、気が抜ける音だったね」
「効果音って、大事なんだねー」
‥‥‥悪の道しるべやらを使用し、イーファイブの本拠地へ辿り着いた。
感覚的にはこう、某スライムなどで有名な処の移動魔法に近い気がするが、もうちょっと効果音をどうにかできなかったのだろうか?
それはともかくとして僕らは今、魔法少女の格好のまま悪の組織の拠点へ乗り込んでいた。
イーファイブ限定のアイテムだが、それでもこういう悪の組織の場所へ直接向かえるのはちょっと驚くところではある。組織の拠点に乗り込むのは、大抵クライマックスまで話が進んだところが定番だとは思うけれども、ここでそんなのは気にする必要もないだろう。
「ついでに、知り合いとかも流石にいないだろうから全員連れてきたけど…‥‥過剰戦力にならないよね?」
【シャゲェ!】
【ガウガウ!!】
【バルルルルゥ!!】
【ギャベィ!!】
【オォォン!!】
「‥‥‥皆、やる気満々だけど、お姉ちゃんの言葉にちょっと賛同するかも。魔法少女が集結して乗り込むのは定番かもしれないけど、これはちょっと多いような」
それでもまぁ、悪の組織の拠点だからこそ、本腰を入れて攻めたほうが良い。
先ほど五人衆と戦ってそこまで時間も経ってないが、早く潰せるのならばさっさと潰したほうが良い。
【そもそも、あの変態たちを雇っている時点で、色々と危なそうな組織だという可能性が大きいですけれどネ】
ロロのその言葉に、全員同意して頷くのであった。‥‥‥考えたらあの変態戦隊もとい欲望まみれな人達を普通に雇用している時点で、大丈夫なのかとツッコミをいれたい。
さて、気を取り直しつつ改めて確認してみれば、周囲は雷鳴が鳴り響く場所で、黄昏時の色合いにそびえる城が目の前に立っているだろう。
「位置情報を見ると、魔界っぽいなぁ。悪の組織だけに、魔界の方に設立しているのだろうか?」
イメージに沿った光景を優先して設立したのか、それとも本当は実力者ぞろいだからこの弱肉強食な魔界に作ったのかは不明だが、裏魔界のような無茶苦茶な場所じゃないのは都合が良い。
あそこだと本当に面倒だが、ここならまだ対処もしやすいのだ。
「それじゃ、みんな乗り込もう!!」
「おー!!」
魔法少女服を脱いでも大丈夫そうな場所だが、ここはもう徹底的にやり遂げたほうが良いかもしれないと開き直って、僕らは内部に潜入する。
果たして鬼が出るか蛇が出るか分からないが‥‥‥変態は出ないでほしいと願うばかりか。
ヴーヴーヴー!!
「おおぅ!?なんだなんだ!!」
「大変大変大変大変!!魔法少女が攻めてきたよ!!」
「なんだとぅ!?」
‥‥‥悪の組織イーファイブの拠点、その中のとある一室内に集まっていた彼らは、突然の警報と飛び込んできた情報に驚愕する。
「まさか、こうも速く魔法少女が乗り込んでくるとはな…‥‥一体どうなっているんだ?」
「まぁ大丈夫だ。ここはこの俺様、イーファイブの四天王、剛腕のゴランザムが片付けてきてやる。魔法少女の一人や二人、のこのこ乗り込んできたのが運の尽きだったな!!」
情報に驚かされるも、それでもここに集う面々はそこそこ肝が据わっていたのか、一人が率先して出て行った。
「ふふふふ、奴ならば安心だろう」
「ああ、四天王最弱とは言え、馬鹿力だけはすさまじい‥‥‥そんな奴相手に、か弱い魔法少女等、おにぎりのように握りつぶされ」
「イーイーイー!!大変です、四天王の皆さま!!」
「何だ!!」
「ゴランザム様が、出て早々やられました!!」
「「「‥‥‥はぁ!?映像をだせ!!」」」
「ハイー!!」
落ち着いて帰ってくるのを待とうとしたところで、そこそこ出世していた下っ端の一人が駆け付け、報告してきた言葉。
まさかの速すぎる退場に信じられず、拠点内に仕掛けている監視カメラですぐに状況を確認した。
『おうおうおう!!乗り込んできた魔法少女と言うのは、おま、』
『ガウガウガーウ!!』
ドッゴォォォゥ!!
『え、ほげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』
…‥‥流された映像を見れば、意気揚々と出て行ったゴランザムが声を掛けようとしたところで、突然弾丸のように何かが飛んできて、ゴランザムの身体をくの時に折り曲げるほどの一撃を加え、ふっ飛ばしていた。
その衝撃がかなりすさまじかったようで、着弾と同時に画面も揺れ、カメラが落ちて壊れたようである。
「‥‥‥何と言うか、凄い速さでの出オチだったな」
「ゴランザム‥‥‥情けないというか、哀れすぎる」
「というか、今何が飛んで来たのでザマスか?不意打ちとは、魔法少女の風上にも置けない卑怯な手ザマス!!ここは四天王2番手、美しき薔薇の女王ことメリーベルが出るザマス!!」
ゴランザムのあっけない退場に腹を立てたのか、敵討ちのように四天王の二人目が、怒った表情で部屋を出て行った。
「ふふふふ、メリーベルを怒らせるとは、魔法少女の運は尽きたな」
「ああ、奴ならば手下の凶悪な変態共を引き連れ、確実に人海戦術で潰しにかかるだろう」
どれだけ凶悪な相手なのか、同じ立場に付く者同士、残された四天王の二人はそう口にしあう。
これでもう、何事も起きないだろうし、無事に片付けたらゴランザムの救助と治療を行おうと考えていた‥‥‥その時だった。
「イーイー!!大変でございます大変でございます!!メリーベル様がやられました!!」
「ゴランザムに続けて、まただと!!」
「というか早すぎないか!?」
「映像をどうぞ!!」
流石に短時間過ぎたのか、先ほど使用した機材がすぐに使用できたので状況確認を行う。
そこに映っていたのは、準備万端に済ませていた四天王のメリーベルと、彼女の姿を描いた防具や武器を持たされている手下の変態下っ端たち。
『おお、やってきたザマスね魔法少女たち!!ゴランザムのように、四天王二人目のあたくしは出オチはしないザマス!!行くザマスよ犬ども!!』
『『『イーイーイー!!』』』
『うわ、なんか凄い変態の集団が現れた!?』
『さっきのムキムキな人がまだマシ!!あの変態たちの方の親玉はきっとこの人よ!!』
どうやら変態の集団を見て思わず悲鳴を上げたようだが、その悲鳴を上げたくなる気持ちは魔法少女でなくともわかるぞと、四天王たちは内心同情する。
職場としてはそれぞれ特に干渉することも無いのだが、強烈すぎる四天王ゆえに理解したくない変態の集団は流石に怖いのだ。
「ふふふ‥‥‥同情するが、この時点では数は優勢だよな?」
「ああ、魔法少女側は何やら人数が多いようだが、それでも変態共は総勢100名以上、数は圧倒しているはずだ」
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『変態は焼却処分!!マリー、毒ガスにアリスで炎とルトの電撃!!』
【シャゲェ!!】
【オォォン!!】
【ギャビィ!!】
チュドォォォォォォォォォォン!!
『うそぉぉぉぉぉぉぉん、ザマスゥ!?』
「…‥‥おい、魔法少女としては、何やらえげつない攻撃をしてきたぞ。毒ガスをぶちまけたうえに、火と電気使って着火、大爆発のコンボだぞ」
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「それで、次はどうする?」
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そう思いながら、下っ端に命じてボルケーマンの映像を映し出させる。
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『さぁ、来い魔法少女たちよ!!ここに出た時点で、貴様らの最後だ!!』
その声を聞きつけたのか、画面を変えれば魔法少女たちが駆け抜けてきている姿が見えた。
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「やってくれよ、ボルケーマン。お前の姿を奴らが目にした瞬間、その攻撃で消し飛ばしてくれ」
勝利するのは間違いなさそうだが、それでも不安が出てくる。
不安なんぞふっ飛ばして、美味しい勝利を味わいたいと願ったが…‥‥運命と言うのは、残酷だった。
『喰らえ、必殺魔炎砲ぉぉぉぉぉぉぉお!!』
魔法少女がボルケーマンの目に映し出されるところへ来た瞬間、攻撃が放たれる。
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【バルルルゥ!!】
ドシュゥゥゥゥ!!
『何っ!?』
「うそっ!?」
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そしてそのまま槍は何事もなかったかのように進み、その末路がすぐに映し出された。
「ちょっとまてちょっとまて!?もう最後の一人にされたんだが!?四天王最強を誇る天地雷鳴のラズアーンと名乗っているが、あんな化け物魔法少女軍団に勝てねぇよ!?」
自身に迫る最後の時に恐怖を覚え、叫ぶラズアーンだがどうにもならない。
このまま順当にいけば、当然自分の番は目の前に来ており、逃れようのない状況だと理解させられる。
「そ、そうだボス!!我らがイーファイブのボスならば、奴らに対抗できるはずだ!!ボスの下へ向かうぞ下っ端ども!!」
「「「イーイーイー!!」」」
「大変です、ラズアーン様!!」
「どうした!!今すぐにでも、ボスの下へ向かわねば命の危機なんだが!!」
「そ、それがボスが、いつの間にかやられていました!!」
「‥‥‥はぁぁぁぁぁぁ!?」
「‥‥‥ふぅ、今ので多分、四天王とか言うやつの3人目なのかな?二人目が名乗っていたけど、順当にいけば次が四人目かもね」
「息をついているけれども、私達よりお姉ちゃんのテイムモンスターたちが強すぎるんだけど‥‥‥可愛いのに、この強さってずるくない?」
そんな事を言われても、僕の責任ではない。
今ようやく、四天王の3人目と思われる人物を倒し終えたところだし、気をちょっと盛り下げることはしたくないんだよなぁ。
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ならば、ここの四天王も間違いなく強いと思い、先に進む。
油断せず、目を光らせて‥‥‥慎重に向かった先にあった部屋に入ると、そこには何かが置いてあった。
「‥‥‥あれ?誰もいないんだけど」
「あ、お姉ちゃん、何か手紙らしいのがあるよ?」
―――――
>アイテム『四天王4人目の置手紙』を入手しました。
内容:
…‥‥魔法少女たちよ、良くここまで来たと褒めてやろう。
だがしかし、それは無駄足だ。なぜならば、イーファイブの活動は本日をもって解散し、足を洗うのだからな!!
決してボスが状況を見て敵前逃亡したので、お前たちと戦うことにならないように、逃げたわけじゃないという事を告げておこう!!
その代わりと言っては何だが、ここに特別なものを置いていきますので、どうにかどうにか、これでかんにんしてくださぁぁぁぁぁあい!!
>手紙の最後の方は、慌てて逃げたように、走り書きされています。
―――――
「‥‥‥え?どういうこと?」
「もしかして‥‥‥逃げちゃった?」
まさかまさかの、悪の組織の敵前逃亡という行動に、内容を理解しつつも僕らはあっけに取られた。
だが、それは事実だと突きつけるかのように、ログに表示が増えてくる。
―――――
>悪の組織イーファイブが解散されました。
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『恐怖の魔法少女』
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その称号があるだけで、悪の組織全般に特攻補正がかかり、相手にすると全能力が30%も上昇する。
また、この称号があるだけで悪の組織が新たに出来上がる確率が低下し、遭遇しにくくなる効果も常時発動するようになります。
>特別なアイテム『改造前のモンスターの卵』を入手!!
『改造前のモンスターの卵』
悪の組織で定番の、切り札や奥の手として出てくるような怪物になる運命だったモンスターの卵。
その運命を辿らされかけるだけあって、非常に強力なモンスターが産まれる可能性を秘めている。
>今回の報酬としてこの卵がプレイヤー『ハル』『トーカ』へ渡されると同時に、孵化後成長ボーナス超UPがかかることになりました!!
>悪の組織が一つ壊滅したことで、好感度上昇!!NPCから買える品物が一気に増加しました!!
―――――
‥‥‥色々と何やら増えていたのだが、物凄い消化不良というかよくわからない今の状況に、しばし僕らは何だったんだと思わされるのであった。
「えっと‥‥‥なんか今日、二個卵が入っちゃった?お姉ちゃん、ありがとう、というべきなのかな?」
「と言われても、なんか相手が逃げたんだよなぁ‥‥‥どうするんだ、この空気」
【‥‥‥正直言って、私も戸惑いますネ。悪の組織ってもっとこう、凄いのが出てきそうだと期待していたのデス】
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フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。
だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。
チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。
2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。
そこから怒涛の快進撃で最強になりました。
鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。
※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。
その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
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本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
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さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
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※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
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コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
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基本的には、ほのぼのです。
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