130 / 718
Ver.3.0 ~動き始める大きな世界~
ver.3.0-3 地を行けば今度は天を、闇を行けば今度は光を
しおりを挟む
‥‥‥ロロからのクエストを受注しつつ、並行してやれそうなことも進めたい。
欲しい鉱石は天界魔界どっちでも手に入るようだが、この間は魔界に行ったので‥‥‥
「天界のほうに来てみたけれども、これはこれで凄いな‥‥‥ゲームの中とは言え、雲の上を歩けるのはちょっとしたロマンだよ」
【シャゲェ♪】
天界の表門から来てみたのだが、ネットで事前にちょっと集めた情報通り、どうやら雲の上に大部分が存在しており、しかも歩くことが出来るようだ。
水分が固まったのであれば雪とかになって落ちていきそうなものなのだが、ここは一応ゲームという事で緩く設定されているのだろう。
それでも、こうやって雲の上を歩くというのは中々夢のある話と言うか、実現するのは素晴らしい事だろう。ちょっと歩きにくそうなふわふわ感が漂うのにしっかりと足を踏みしめることが可能で、足を踏み外すようなことも無い。
それと一応、大空のフィールドのようにも見えるけれども、通常の地上からはここは見えないようになっているらしい。雲の上に建物があると、何かとやらかそうとたくらむ輩が昔いて、対策として見えないようにする仕掛けが施されたそうだ…‥‥設定らしいけれども、納得はできる。天〇の城っぽいのがあったら、そりゃ狙いたくなる人も出るよな。
何にしてもこうやって空の上を歩くが、モンスターがいない平和な場所という事ではない。
むしろ雲の上にある大地‥‥‥地面?なのかはさておき、足場があるからこそここで羽を休められるようなモンスターたちがやってくるのだ。
【ウォォォォォォン!!】
【ポンモォォォォォン!!】
「『スカイホーン』に『ハリセンバード』…‥‥空を飛ぶ系のモンスターが多くいるなぁ」
【翼を持つ、浮くことが出来るなど、宙を自由に動けるものが多く出るそうデス】
ちなみに、情報を集めるとグリフォンやスカイフィッシュと言ったファンタジーバリバリのものからUMAな類も出て来るらしい。
前者はぜひとも見てみたいが、後者は何なのか…‥‥UMAが有りならネッシーみたいなものもでるのかね?あ、でも恐竜島がある時点で実装済みみたいなものなのだろうか?
それともう一つ、今回のVer.3になって実装されたと言われているのがドラゴンの類。
個人的には先日の魔界で襲われた思い出があるのでちょっと怖いが、それでもドラゴンもこういうゲームの中では定番だから、落ち着いて見れる機会があれば見たいだろう。噂だと、この空のどこかに優雅に漂うドラゴンの目撃談が多いらしい。
天界と言うべきか、天国のような大空の世界に対して、僕らは期待と不安を胸に抱きつつ探索を始めるのであった…‥‥
「と言うか、魔導船は今回使えないんだね」
【クエスト中なので使えないのモノありますが、少々先日のトラウマ治療に手間がかかっているのデス。時間はかかりますが、無事にまた飛べるでしょウ】
やっぱりドラゴンのトラウマが植え付けられちゃったかぁ…‥‥もしもテイム出来たらしてみたい類だけど、治ったところにやったらぶり返しそう。
でも、流石にドラゴンまではテイムできないかなぁ。テイムモンスターの同時に出せる制限が5匹から10匹と一気に二倍になっているというところもあったが、そこまで数が増えるわけでもあるまい。
羊系統を集めて、天国ならここにあったと満足そうな顔で埋もれる画像は見たことがあるけどね。
…‥‥ハルがそんなことを思いながら空にいたその頃。魔界の方ではとある人物が喜びの声を上げていた。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!逃げ切ったぞぉぉぉ!!ここならばそう簡単に来れないだろうし、見つかることも無く、攻略組としても役に立てるぜぇぇぇぇ!!」
【ウチュボーン!!】
ウツボカズラのような食虫植物らしいモンスターの口の中に頭から出した状態で叫ぶのは、プレイヤーの一人、中三病。
姉であるティラリアのもとから彼は脱走し、現実の方でも素早く夜逃げ同然に引っ越し、色々と工作を経て目から逃れたのである。
なお、運営の監視部門の目から逃れているわけではないのだが、一応境遇を同情されて密告は避けられているらしい。そこは一応、運営にも人の心があったというべきだろうか。
そしてついでに言えば、彼を今丸のみにしているモンスターも実は時間をかけてテイムが完了しており、便利な移動手段の一つとして使われていたのであった。
「魔界のような場所であればそうそう来ることも無いだろうし、弱肉強食な世界ならば鍛え上げやすく、姉が来たとしても反撃できるだけの強さも手に入れられるだろう。ウーチュン、一緒に己を高め、最強となってやろうじゃないかぁ!!」
【ウチュボーン!!】
捕食をしつつされつつ、お互いにいつしか奇妙な関係を築き上げ、仲が良くなった一人と一体。迷走しきった末の末路とも言えなくもないが、それでもこの状況が幸せなのだろう。
「さて、修行開始だぁぁぁぁ!!」
気合いを入れ、魔界の森に足を踏み入れもといウーチュンに食べられた状態で向かう中三病。
彼の長く厳しく、それでも得られるもののあるはずの旅はこの瞬間からようやく始まったのであった…‥‥
「っと、待て、ウーチュン」
【ウチュボ?】
「こっちは駄目だろう。俺の鍛え上げた敵感知(面倒な相手限定)が警鐘を鳴らしている。何かこう、変態的な何かが進軍している気配がするから、逆のこっちから行くぞ」
【ウチュボーン!!】
‥‥‥凶悪な場所にいたからこそ鍛え上げられた気配察知能力も、この魔界では非常に役に立ちそうであった。
欲しい鉱石は天界魔界どっちでも手に入るようだが、この間は魔界に行ったので‥‥‥
「天界のほうに来てみたけれども、これはこれで凄いな‥‥‥ゲームの中とは言え、雲の上を歩けるのはちょっとしたロマンだよ」
【シャゲェ♪】
天界の表門から来てみたのだが、ネットで事前にちょっと集めた情報通り、どうやら雲の上に大部分が存在しており、しかも歩くことが出来るようだ。
水分が固まったのであれば雪とかになって落ちていきそうなものなのだが、ここは一応ゲームという事で緩く設定されているのだろう。
それでも、こうやって雲の上を歩くというのは中々夢のある話と言うか、実現するのは素晴らしい事だろう。ちょっと歩きにくそうなふわふわ感が漂うのにしっかりと足を踏みしめることが可能で、足を踏み外すようなことも無い。
それと一応、大空のフィールドのようにも見えるけれども、通常の地上からはここは見えないようになっているらしい。雲の上に建物があると、何かとやらかそうとたくらむ輩が昔いて、対策として見えないようにする仕掛けが施されたそうだ…‥‥設定らしいけれども、納得はできる。天〇の城っぽいのがあったら、そりゃ狙いたくなる人も出るよな。
何にしてもこうやって空の上を歩くが、モンスターがいない平和な場所という事ではない。
むしろ雲の上にある大地‥‥‥地面?なのかはさておき、足場があるからこそここで羽を休められるようなモンスターたちがやってくるのだ。
【ウォォォォォォン!!】
【ポンモォォォォォン!!】
「『スカイホーン』に『ハリセンバード』…‥‥空を飛ぶ系のモンスターが多くいるなぁ」
【翼を持つ、浮くことが出来るなど、宙を自由に動けるものが多く出るそうデス】
ちなみに、情報を集めるとグリフォンやスカイフィッシュと言ったファンタジーバリバリのものからUMAな類も出て来るらしい。
前者はぜひとも見てみたいが、後者は何なのか…‥‥UMAが有りならネッシーみたいなものもでるのかね?あ、でも恐竜島がある時点で実装済みみたいなものなのだろうか?
それともう一つ、今回のVer.3になって実装されたと言われているのがドラゴンの類。
個人的には先日の魔界で襲われた思い出があるのでちょっと怖いが、それでもドラゴンもこういうゲームの中では定番だから、落ち着いて見れる機会があれば見たいだろう。噂だと、この空のどこかに優雅に漂うドラゴンの目撃談が多いらしい。
天界と言うべきか、天国のような大空の世界に対して、僕らは期待と不安を胸に抱きつつ探索を始めるのであった…‥‥
「と言うか、魔導船は今回使えないんだね」
【クエスト中なので使えないのモノありますが、少々先日のトラウマ治療に手間がかかっているのデス。時間はかかりますが、無事にまた飛べるでしょウ】
やっぱりドラゴンのトラウマが植え付けられちゃったかぁ…‥‥もしもテイム出来たらしてみたい類だけど、治ったところにやったらぶり返しそう。
でも、流石にドラゴンまではテイムできないかなぁ。テイムモンスターの同時に出せる制限が5匹から10匹と一気に二倍になっているというところもあったが、そこまで数が増えるわけでもあるまい。
羊系統を集めて、天国ならここにあったと満足そうな顔で埋もれる画像は見たことがあるけどね。
…‥‥ハルがそんなことを思いながら空にいたその頃。魔界の方ではとある人物が喜びの声を上げていた。
「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!逃げ切ったぞぉぉぉ!!ここならばそう簡単に来れないだろうし、見つかることも無く、攻略組としても役に立てるぜぇぇぇぇ!!」
【ウチュボーン!!】
ウツボカズラのような食虫植物らしいモンスターの口の中に頭から出した状態で叫ぶのは、プレイヤーの一人、中三病。
姉であるティラリアのもとから彼は脱走し、現実の方でも素早く夜逃げ同然に引っ越し、色々と工作を経て目から逃れたのである。
なお、運営の監視部門の目から逃れているわけではないのだが、一応境遇を同情されて密告は避けられているらしい。そこは一応、運営にも人の心があったというべきだろうか。
そしてついでに言えば、彼を今丸のみにしているモンスターも実は時間をかけてテイムが完了しており、便利な移動手段の一つとして使われていたのであった。
「魔界のような場所であればそうそう来ることも無いだろうし、弱肉強食な世界ならば鍛え上げやすく、姉が来たとしても反撃できるだけの強さも手に入れられるだろう。ウーチュン、一緒に己を高め、最強となってやろうじゃないかぁ!!」
【ウチュボーン!!】
捕食をしつつされつつ、お互いにいつしか奇妙な関係を築き上げ、仲が良くなった一人と一体。迷走しきった末の末路とも言えなくもないが、それでもこの状況が幸せなのだろう。
「さて、修行開始だぁぁぁぁ!!」
気合いを入れ、魔界の森に足を踏み入れもといウーチュンに食べられた状態で向かう中三病。
彼の長く厳しく、それでも得られるもののあるはずの旅はこの瞬間からようやく始まったのであった…‥‥
「っと、待て、ウーチュン」
【ウチュボ?】
「こっちは駄目だろう。俺の鍛え上げた敵感知(面倒な相手限定)が警鐘を鳴らしている。何かこう、変態的な何かが進軍している気配がするから、逆のこっちから行くぞ」
【ウチュボーン!!】
‥‥‥凶悪な場所にいたからこそ鍛え上げられた気配察知能力も、この魔界では非常に役に立ちそうであった。
22
お気に入りに追加
2,048
あなたにおすすめの小説
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

大賢者の弟子ステファニー
楠ノ木雫
ファンタジー
この世界に存在する〝錬金術〟を使いこなすことの出来る〝錬金術師〟の少女ステファニー。
その技を極めた者に与えられる[大賢者]の名を持つ者の弟子であり、それに最も近しい存在である[賢者]である。……彼女は気が付いていないが。
そんな彼女が、今まであまり接してこなかった[人]と関わり、成長していく、そんな話である。
※他の投稿サイトにも掲載しています。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい
うどん五段
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。
ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。
ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。
時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。
だから――。
「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」
異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ!
============
小説家になろうにも上げています。
一気に更新させて頂きました。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる