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Ver.2.0 ~広がる大海原の世界~
ver.2.6-59 表があるならば、裏もある
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‥‥‥まさかのクリムゾンクリスタルドラゴンの襲撃を受け、今はどうにか逃げ延びれたことに関して喜びたい。
いやまぁ、面子的に全力を振るえばどうなったのかは分からないが、それでも大損害を被るような可能性も否定できないので、逃げた選択肢は間違っていないと思う。
「けれども、今の状況の方が余計にピンチな様な…‥‥皆、無事かー?」
【シャゲェェ!】
【ガウガーウ!!】
【ギャビィィ!!】
【バルルル!!】
【オォォォン!!】
【【【ヨーヨー!!】】】
【無事といえば無事ですが、これでよく全員五体満足で助かりましたね…‥‥奇跡と言ったほうが良いぐらいデス】
「まぁ、そうだよね。だって船がなぁ…‥‥」
魔界の空は黄昏時のはずだが、今の周囲は真っ暗である。そのため現状の確認のために明かりを取り出してみれば、惨状が広がっていた。
「船が思いっきり突っ込んだというか、あちこちボロボロというか…‥‥まだ改装して間もないのに、あっと言う間にボッコボコになっているんだけど」
【一応、船体機能に支障は無いようデス。船の意識自体は気絶しているようなので稼働不可能ですガ、それでも修理は可能でしょウ】
改装した魔導船グレイ号は今、崖に突き刺さっている状態。ついでに意識があるらしいが気絶してしまった状態で動かないようである。
そう、今僕らは何処かのわからない断崖絶壁に、船が突き刺さった状態でその甲板に乗っているのだった。
ログを見直してみれば、どうやらあのドラゴンの攻撃によって影響を受けたのか、魔界の門に変化が起きて魔界の裏へ繋がる門が解放された状態となり、そのまま突っ込んだようである。
一応、魔界の門の通過はできないのかドラゴンは振り切れたのだが、車は急に止まれないように魔導船も急に停止はできず、勢いそのままで突っ込み、何処かの崖に正面衝突をしたのだ。
「衝撃もすさまじかったけど、乗組員が全員無事なのは奇跡的な確率かなぁ」
でもそんな奇跡が起きるならば、こんな場所に来たくなかった。
周囲が思いっきり暗く、不気味な鳴き声も聞こえてくるが…‥‥どうも、魔界の裏の世界らしい。門の名前に「表」があるから裏もあるだろうと想定は出来ていたけれども、こんな形で裏に飛び込む気はなかったよ。
何にしても、今はこの状況をどうするべきだろうか?断崖絶壁の崖に船が突き刺さっている状況だが、どう考えても不安定すぎる状態。
ちょっとでもバランスを崩せば崖から落下するのが目に見えており、船が気絶している今は飛行することもかなわないようで、全員一緒のひも無しバンジーを味わう羽目になるだろう。
「そもそも魔界の裏ってどこなのか‥‥‥」
【あ、何やら解放されてマス。到達したことでシステムのロックが解けたようで、解説できマスヨ】
使用人として雇われているロロだが、使用人自体のシステムはこのアルケディア・オンラインのもの。
そのせいなのか最新の情報はすぐにつかめるようになっていたようで、裏の魔界の情報もすぐに知ることが出来た。
―――――
『裏魔界』
表の魔界は弱肉強食の世界。けれども、裏の魔界はそうではない。
ここは表には無い静寂が支配し、太陽の光が注ぐことも無く、深い闇の中に囚われたままの世界。
出現するモンスターもより凶悪なものが多いのだが、闇の中に潜んで静まり返り、ほんの一瞬だけ喧騒があったとしてもすぐに沈められてしまうだろう‥‥‥
―――――
「怖っ!?」
静まり返るって、それどう考えても無理やり静かにさせられているやつじゃん!!弱肉強食なのも恐ろしいけれども、問答無用で静められるような世界ってのも、なんか怖いぞ。
あ、いや、ちょっと待って?今の僕らも喧騒というかちょっと騒いでいるのだが‥‥‥もしかして今、相当不味いのでは?
【オゴォォォォォォォォォォン!!】
ふと、感じ取った嫌な予感。
次の瞬間、何やら非常に大きな鳴き声が聞こえ、その声の方を振り向けば、闇夜の中でも分かるような真っ黒な怪物たちが目を光らせ、船の横を飛んでいた。
‥‥‥どうやら今、静かにするためのモンスターたちが到着したらしい。これだけ騒いでいたら嫌でも目立つし無理もないが、こんな状況でやってきてほしくなかった。
早速僕らは、この裏魔界の洗礼を浴びる羽目になるのであった…‥‥
―――断崖絶壁の場で、ハルたちが洗礼を浴びせられていたその頃。
裏魔界の一角では、ある連絡が届いていた。
「…‥‥いや、それ完全にこちらのミスですよね?というか話から聞くとここに来ている可能性もあると」
「そうなるな。なので、やばいことになる前にすぐさま保護を頼みたい」
「はぁ…‥‥まぁ、分かりました。といっても、直接手が出せないので、ここは別のものを遣わしても大丈夫でしょうか?」
「問題ない」
動けないのにはそれなりの理由があり、だからこそ普段はこういう時に使わないものを活用できる。
許可をもらい、直ぐに彼らは動き出す。
「…‥‥そうね、せっかくだからこの子のテストも兼ねておこうかな?新職業の実装前に作ったけど、実力が見たいものねぇ」
いやまぁ、面子的に全力を振るえばどうなったのかは分からないが、それでも大損害を被るような可能性も否定できないので、逃げた選択肢は間違っていないと思う。
「けれども、今の状況の方が余計にピンチな様な…‥‥皆、無事かー?」
【シャゲェェ!】
【ガウガーウ!!】
【ギャビィィ!!】
【バルルル!!】
【オォォォン!!】
【【【ヨーヨー!!】】】
【無事といえば無事ですが、これでよく全員五体満足で助かりましたね…‥‥奇跡と言ったほうが良いぐらいデス】
「まぁ、そうだよね。だって船がなぁ…‥‥」
魔界の空は黄昏時のはずだが、今の周囲は真っ暗である。そのため現状の確認のために明かりを取り出してみれば、惨状が広がっていた。
「船が思いっきり突っ込んだというか、あちこちボロボロというか…‥‥まだ改装して間もないのに、あっと言う間にボッコボコになっているんだけど」
【一応、船体機能に支障は無いようデス。船の意識自体は気絶しているようなので稼働不可能ですガ、それでも修理は可能でしょウ】
改装した魔導船グレイ号は今、崖に突き刺さっている状態。ついでに意識があるらしいが気絶してしまった状態で動かないようである。
そう、今僕らは何処かのわからない断崖絶壁に、船が突き刺さった状態でその甲板に乗っているのだった。
ログを見直してみれば、どうやらあのドラゴンの攻撃によって影響を受けたのか、魔界の門に変化が起きて魔界の裏へ繋がる門が解放された状態となり、そのまま突っ込んだようである。
一応、魔界の門の通過はできないのかドラゴンは振り切れたのだが、車は急に止まれないように魔導船も急に停止はできず、勢いそのままで突っ込み、何処かの崖に正面衝突をしたのだ。
「衝撃もすさまじかったけど、乗組員が全員無事なのは奇跡的な確率かなぁ」
でもそんな奇跡が起きるならば、こんな場所に来たくなかった。
周囲が思いっきり暗く、不気味な鳴き声も聞こえてくるが…‥‥どうも、魔界の裏の世界らしい。門の名前に「表」があるから裏もあるだろうと想定は出来ていたけれども、こんな形で裏に飛び込む気はなかったよ。
何にしても、今はこの状況をどうするべきだろうか?断崖絶壁の崖に船が突き刺さっている状況だが、どう考えても不安定すぎる状態。
ちょっとでもバランスを崩せば崖から落下するのが目に見えており、船が気絶している今は飛行することもかなわないようで、全員一緒のひも無しバンジーを味わう羽目になるだろう。
「そもそも魔界の裏ってどこなのか‥‥‥」
【あ、何やら解放されてマス。到達したことでシステムのロックが解けたようで、解説できマスヨ】
使用人として雇われているロロだが、使用人自体のシステムはこのアルケディア・オンラインのもの。
そのせいなのか最新の情報はすぐにつかめるようになっていたようで、裏の魔界の情報もすぐに知ることが出来た。
―――――
『裏魔界』
表の魔界は弱肉強食の世界。けれども、裏の魔界はそうではない。
ここは表には無い静寂が支配し、太陽の光が注ぐことも無く、深い闇の中に囚われたままの世界。
出現するモンスターもより凶悪なものが多いのだが、闇の中に潜んで静まり返り、ほんの一瞬だけ喧騒があったとしてもすぐに沈められてしまうだろう‥‥‥
―――――
「怖っ!?」
静まり返るって、それどう考えても無理やり静かにさせられているやつじゃん!!弱肉強食なのも恐ろしいけれども、問答無用で静められるような世界ってのも、なんか怖いぞ。
あ、いや、ちょっと待って?今の僕らも喧騒というかちょっと騒いでいるのだが‥‥‥もしかして今、相当不味いのでは?
【オゴォォォォォォォォォォン!!】
ふと、感じ取った嫌な予感。
次の瞬間、何やら非常に大きな鳴き声が聞こえ、その声の方を振り向けば、闇夜の中でも分かるような真っ黒な怪物たちが目を光らせ、船の横を飛んでいた。
‥‥‥どうやら今、静かにするためのモンスターたちが到着したらしい。これだけ騒いでいたら嫌でも目立つし無理もないが、こんな状況でやってきてほしくなかった。
早速僕らは、この裏魔界の洗礼を浴びる羽目になるのであった…‥‥
―――断崖絶壁の場で、ハルたちが洗礼を浴びせられていたその頃。
裏魔界の一角では、ある連絡が届いていた。
「…‥‥いや、それ完全にこちらのミスですよね?というか話から聞くとここに来ている可能性もあると」
「そうなるな。なので、やばいことになる前にすぐさま保護を頼みたい」
「はぁ…‥‥まぁ、分かりました。といっても、直接手が出せないので、ここは別のものを遣わしても大丈夫でしょうか?」
「問題ない」
動けないのにはそれなりの理由があり、だからこそ普段はこういう時に使わないものを活用できる。
許可をもらい、直ぐに彼らは動き出す。
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