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Ver.2.0 ~広がる大海原の世界~
ver.2.1-36 そして続いて、爆撃開始
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ズゥン!!ズゥン!!
『圧巻、圧勝、圧制、完了』
巨大な鋼の体を揺らしながら歩ませ、巨大機械神3号を動かしていた彼女は操縦席から見える光景に笑みを浮かべていた。
鋼の巨体に到達される前に、用意していたミサイルや熱線やらでプレイヤーたちを薙ぎ払い、吹き飛ばし、消滅させていく。やられたプレイヤーたちはきちんと復活できるだろうが、しばらくは巨大ロボットに関してのトラウマを抱くかもしれない。
『安泰、安全、保障‥‥‥否、油断大敵』
このまま進撃させていれば、負けることはないだろう。だがしかし、ここはアルケディア・オンラインであり、運営の斜め上の方向にやらかすような真似があるのは理解しているので、周囲の警戒は怠らない。
例えここでプレイヤーたちが反撃できないとしても‥‥‥この状況を是とせずに動かれる可能性はあるのだ。
ドッゴォォォォォォン!!
っと、ここで予想が当たっていたのか、雷が突然落ちて来た。プレイヤーたちの攻撃によるものなのかと最初は考えたが、落ちた場所は離れているのでそれはない。
いや、むしろこの戦闘領域内はレイドボスの縄張りというべき場所でもあり、普通は落雷は起きないことから運営が動いたことを理解する。
雷が落ちた場所を見れば、そこには先ほどまでいなかった何者かが、立っていた。
こういう登場の仕方は、何処かの某未来からの暗殺者か護衛を想像させるが‥‥‥おそらくこれは、前者しかないだろう。
何しろ全身にこれでもかというほど武器を装備しており、その銃口は全て機械神の方へ向けられているようで、どうやら運営からの刺客のようだ。
―――――
>全プレイヤー及び、レイドボスへのお知らせ!
>レイドボスたちの戦闘領域内へ刺客たちが放たれました!!
『運営からの刺客』
・レイドボスの強さゆえに、攻略不可能と判断された場合、送られてくる特別なNPC
・プレイヤーたちの手助けに…‥‥という訳でもなく、更に戦場を混沌とさせることによって攻略難易度を少々下げつつ、より一層面白おかしく引っ掻き回すために参上した。
・各レイドボスごとに異なる刺客が送られており、討伐すれば限定アイテムが入手可能。
『機械神への刺客:GBM-プロトタイプ』
広範囲砲台型モンスターのデータ確保のために、鋳造された戦闘兵器型NPC。周囲一帯に弾幕を張り巡らせつつ、移動砲撃の役目も果たすために細かい動きが可能となっている。
―――――
『‥‥‥ター〇ネータモドキ、仮称決定。対象、補足。全力、応戦開始』
『ウイイイイイイイイイイ!!』
鋼鉄の身体を向けると同時に、相手からの一斉掃射が開始される。
頑丈に作ったボディとは言え、長時間持つとは限らないと判断し、より戦場は混沌と化し始めるのであった。
‥‥‥そして一方で、大怪獣同士の激突現場もまた、運営からの干渉を受けていた。
【アンギャァァァァス!!】
【ガシャボォォォォォン!!】
先ほどまでお互いに争っていた巨大なガシャどくろと恐竜が攻撃を仕掛けるも、それは防がれている。
『ウィィィィィィ!!』
ぶぉんっと大きなチェンソーが振り下ろされ、削り取られていく。
「何デースか、あれ!!」
『あらあら、運営からの刺客のようね。あれは…‥‥怪獣退治専門業者なのかしら?』
―――――
『大怪獣女王への刺客:神秘狩り』
怪獣とくれば何を使えば良いのか?その案を色々と練られた末に、生み出された特殊なNPC。自分よりも大型の相手に対して特攻効果を自動的に持つようになっており、体格差をものともしない。
ただしその逆に、自分よりも小型の相手に対しては武器の威力などが半減される。
―――――
「なるほど、面白いデース!!大型を相手取るために生み出されたのであれば、あえて乗ってやるのデース!!」
『ここは協力したほうが良さそうねぇ』
「「「「レイドボスとプレイヤーが協力してどうするんだぁぁぁ!!」」」」
いろいろツッコミを入れたいが、この怪獣同士の激突の場においては、吹き飛ばされたり巻き添えになったりと散々な目に遭いやすいので、行動に移せない他のプレイヤーたち。
ひとまず強力な二大巨頭が協力する状況はどう考えても最悪にしかならないので、ここは協力前にどうにかこうにか討伐しようと先にプレイヤーたちは動かざるを得ないのであった…‥‥。
‥‥‥なおその傍らで、どさくさに紛れて即死してこの場から逃げようとしていたプレイヤーもいたようだが、そうなる前に腹の中に収められてしまい、きついので何も行動に移せなくなったという。
そしてさらに、当然例外なんてものは存在しない。
それは黒き女神の方にも刺客が予定されていたのだが…‥‥そちらはそちらで、運営側の監視面でストップをかけられた。
「お?どうしてだい?」
「見るでアール、あそこ刺客を放つどころではないアール」
「どれどれ‥‥‥おおぅ、凄い修羅場だよ」
後に、この黒き女神の戦闘領域内にいたプレイヤーたちは、できれば刺客を投入して欲しかった状況だったと語るが‥‥‥その内部の様子は、悲惨としか言いようが無かった。
『圧巻、圧勝、圧制、完了』
巨大な鋼の体を揺らしながら歩ませ、巨大機械神3号を動かしていた彼女は操縦席から見える光景に笑みを浮かべていた。
鋼の巨体に到達される前に、用意していたミサイルや熱線やらでプレイヤーたちを薙ぎ払い、吹き飛ばし、消滅させていく。やられたプレイヤーたちはきちんと復活できるだろうが、しばらくは巨大ロボットに関してのトラウマを抱くかもしれない。
『安泰、安全、保障‥‥‥否、油断大敵』
このまま進撃させていれば、負けることはないだろう。だがしかし、ここはアルケディア・オンラインであり、運営の斜め上の方向にやらかすような真似があるのは理解しているので、周囲の警戒は怠らない。
例えここでプレイヤーたちが反撃できないとしても‥‥‥この状況を是とせずに動かれる可能性はあるのだ。
ドッゴォォォォォォン!!
っと、ここで予想が当たっていたのか、雷が突然落ちて来た。プレイヤーたちの攻撃によるものなのかと最初は考えたが、落ちた場所は離れているのでそれはない。
いや、むしろこの戦闘領域内はレイドボスの縄張りというべき場所でもあり、普通は落雷は起きないことから運営が動いたことを理解する。
雷が落ちた場所を見れば、そこには先ほどまでいなかった何者かが、立っていた。
こういう登場の仕方は、何処かの某未来からの暗殺者か護衛を想像させるが‥‥‥おそらくこれは、前者しかないだろう。
何しろ全身にこれでもかというほど武器を装備しており、その銃口は全て機械神の方へ向けられているようで、どうやら運営からの刺客のようだ。
―――――
>全プレイヤー及び、レイドボスへのお知らせ!
>レイドボスたちの戦闘領域内へ刺客たちが放たれました!!
『運営からの刺客』
・レイドボスの強さゆえに、攻略不可能と判断された場合、送られてくる特別なNPC
・プレイヤーたちの手助けに…‥‥という訳でもなく、更に戦場を混沌とさせることによって攻略難易度を少々下げつつ、より一層面白おかしく引っ掻き回すために参上した。
・各レイドボスごとに異なる刺客が送られており、討伐すれば限定アイテムが入手可能。
『機械神への刺客:GBM-プロトタイプ』
広範囲砲台型モンスターのデータ確保のために、鋳造された戦闘兵器型NPC。周囲一帯に弾幕を張り巡らせつつ、移動砲撃の役目も果たすために細かい動きが可能となっている。
―――――
『‥‥‥ター〇ネータモドキ、仮称決定。対象、補足。全力、応戦開始』
『ウイイイイイイイイイイ!!』
鋼鉄の身体を向けると同時に、相手からの一斉掃射が開始される。
頑丈に作ったボディとは言え、長時間持つとは限らないと判断し、より戦場は混沌と化し始めるのであった。
‥‥‥そして一方で、大怪獣同士の激突現場もまた、運営からの干渉を受けていた。
【アンギャァァァァス!!】
【ガシャボォォォォォン!!】
先ほどまでお互いに争っていた巨大なガシャどくろと恐竜が攻撃を仕掛けるも、それは防がれている。
『ウィィィィィィ!!』
ぶぉんっと大きなチェンソーが振り下ろされ、削り取られていく。
「何デースか、あれ!!」
『あらあら、運営からの刺客のようね。あれは…‥‥怪獣退治専門業者なのかしら?』
―――――
『大怪獣女王への刺客:神秘狩り』
怪獣とくれば何を使えば良いのか?その案を色々と練られた末に、生み出された特殊なNPC。自分よりも大型の相手に対して特攻効果を自動的に持つようになっており、体格差をものともしない。
ただしその逆に、自分よりも小型の相手に対しては武器の威力などが半減される。
―――――
「なるほど、面白いデース!!大型を相手取るために生み出されたのであれば、あえて乗ってやるのデース!!」
『ここは協力したほうが良さそうねぇ』
「「「「レイドボスとプレイヤーが協力してどうするんだぁぁぁ!!」」」」
いろいろツッコミを入れたいが、この怪獣同士の激突の場においては、吹き飛ばされたり巻き添えになったりと散々な目に遭いやすいので、行動に移せない他のプレイヤーたち。
ひとまず強力な二大巨頭が協力する状況はどう考えても最悪にしかならないので、ここは協力前にどうにかこうにか討伐しようと先にプレイヤーたちは動かざるを得ないのであった…‥‥。
‥‥‥なおその傍らで、どさくさに紛れて即死してこの場から逃げようとしていたプレイヤーもいたようだが、そうなる前に腹の中に収められてしまい、きついので何も行動に移せなくなったという。
そしてさらに、当然例外なんてものは存在しない。
それは黒き女神の方にも刺客が予定されていたのだが…‥‥そちらはそちらで、運営側の監視面でストップをかけられた。
「お?どうしてだい?」
「見るでアール、あそこ刺客を放つどころではないアール」
「どれどれ‥‥‥おおぅ、凄い修羅場だよ」
後に、この黒き女神の戦闘領域内にいたプレイヤーたちは、できれば刺客を投入して欲しかった状況だったと語るが‥‥‥その内部の様子は、悲惨としか言いようが無かった。
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