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Ver.2.0 ~広がる大海原の世界~
ver.2.1-24 久しぶりでも、変わってほしかった
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‥‥‥薬関係の品々は、各所で採れる素材が違う分、同じようなものを作ろうとしても違ったものになったりすることがある。
例えば、普通の初級回復薬だとしても、原材料の薬草が産地によって異なるだけで、微妙に効果が変わったりする。それに、作る人のセンスや腕前にも左右されることがあって…‥‥
「そして何故か出来てしまった、『ニガ団子3世』‥‥‥なんでこんなアイテム名になったんだろう」
【材料に、怪盗草を混ぜたのが原因デハ?】
「それ繋がりかなぁ?」
現在、イベントで薬神へ奉納するための薬を製作しているのだが、どの様な薬が良いのか試行錯誤を重ねており、その中で失敗作も着々と積み重なっていた。
錬金術師の職だとしても、やってみないと分からないこともあるし、何か面白い組み合わせで良い感じのができないのかと実験したのだが‥‥‥良い物ばかり混ぜると良いものが出来ることはないらしい。あれか、体にいいものを詰め込んでも、結果として不健康なものが出来上がるというか、某ガキ大将料理のような要素もあるということなのだろうか。
ついでにこの薬イベントによって、他のプレイヤーたちも同じように製作に取り掛かっている様子だが、そちらはそちらで面白おかしなことになっていたりした。
「ポーションのつもりが、ダークポーションになったり、強化薬のはずが毒薬になったり、挙句の果てには混ぜ過ぎた結果『謎の物体スーパーX』になるって、どうなってんのやら‥‥‥」
ツッコミどころが色々とあるが、中には開き直って失敗作であっても奉納している者たちもいるようだ。
一応、今回のイベントはあくまでも薬をささげる事なので、この際薬の範疇に収まるのであればどれもこれも投げ込んでみようという精神で試しているらしい。
しかしながら、そこはしっかりと監視の目があるのか、流石に効果が駄目すぎると天罰がわりにデバフをかけられたりするようで、悪だくみはうまくいかないそうである。そもそもそんなことをすると、材料が無駄になるような…‥‥でも、毒薬とかも文字としては薬があるし、試すとどうなるのかという探究心は分かるような気がする。
何にしても、やってみるにはまだまだ試行錯誤が必要そうだ。良い感じの上級回復薬とかができても、実践で使いたくなるし、奉納するならそう言う類のを用意したくなるからなぁ‥‥‥どうしたものか。
「というわけで、舞とかで神に祈るような人ならば、薬神が好みそうな薬とか知らないかと持って来てみました」
「すっごい久し振りに来たかと思えば、そう言う理由かのぅ‥‥‥」
大樹の森内にある隠された祠。
その中にて、僕らは久しぶりにのじゃロリことレティアに相談をしていた。災厄だとかいろいろまき散らされそうな気もするが、一応防止のためにお仕置き用に作成しておいた新作のドラメタル製ハリセンをちらつかせておく。称号『お仕置き許可人』はしっかりと効果を発動するからな。
「ふむ、しかし薬神に対する奉納イベントか‥‥‥まぁ、いつかやるじゃろうとは思っておったのぅ」
「そうなのか?」
「うむ。ぶっちゃけ、運営とつながりがあるからこそ誰が薬神をしているのか実は把握しているのじゃが‥‥‥まぁ、いまじゃと確か入院しているからのぅ。確かに、少々癒すために必要かもしれぬのぅ」
モデルがいるのかと思いつつも、何やら不穏そうな言葉が気になる。なんだろう、入院とかってその人事故にでもあったのだろうか?
「あ、いや事故ではないのじゃ。単純に周辺環境の影響じゃろう」
「よっぽど労働環境が厳しいブラック企業とか?」
「いや。そうでないのぅ。きちんと福利厚生が手厚く、仕事もしっかりできるはずなのじゃが‥‥‥抱え込み過ぎるからのぅ、それで色々と負ってしまうものもあるのじゃ」
詳しい事に関しては現実の話に触れてしまうようで、一応NPC扱いであるのじゃロリでは口にすることができないらしい。
NPCなのにそんな現実の詳しい事情を知っていいのかと思うところもあるが、最近現実の方にロロや他の皆も少しづつ出ているから、今さらな話しなのかもしれない。
「何にしてものぅ、相談ごとに関してじゃが、薬神に奉納すれば喜ぶ様な代物であれば知っておるのぅ。あやふやではなく、確信できるものじゃ」
「おお。そうか」
「でも、確信できるのもどうなんじゃろうなぁ‥‥‥のぅ、プレイヤーならば現実の方にも医者がいるじゃろう?そっちのほうで腕前の良い人を紹介してあげたほうが、よっぽど喜ばれると思うんじゃけどなぁ」
本当に、その人どういう状態なのかというツッコミをしたくなるが、したところで関われるわけではないだろう。
だからこそ、イベントにしっかり参加することでどうにかしてあげるほうが良いだろうと判断し、ツッコミを呑み込んで抑え込んでおく。
「とは言え、その類の品を作るにはいくつかのアイテムが必要じゃな。更に、もっといいものを作るのであれば、戦闘も必要じゃろうなぁ」
―――――
>イベント限定隠しクエスト『レティアの悪だくみ道中記』が解放されました。
>受注しますか?
―――――
「‥‥‥思いっきり、悪だくみをしてないか?」
「クエスト名で全部ばらすのは反則じゃろ!?」
どうやら運営側は運営側で、しっかりとNPCがやらかした時の対策を考えているようだということが分かったのであった。
‥‥‥いや、分かる前にもうちょっとどうにかならなかったのかな?以前よりも多少落ち着いているようだけど、より腹黒い方向に突き進んでいるぞ。この間はフォレストガーディアンだったか、そいうやつと戦わされたしなぁ。
「まぁ、良いじゃろう。悪だくみ道中記と公式で明言されるのであれば、いっそのこと堂々とやってやるのじゃぁぁ!!」
【シャゲェ】
ビシィッ!
「あべしっ!?」
そう言えば、お仕置き許可人の称号、アップデートでテイムモンスターにも使用許可がありつつも、使用時の一撃が1.3倍になる強化が入っていたっけ。あまり使用する機会が無いから忘れていたけれども、今のは痛そうだなぁ‥‥‥
「ぐぬぅ‥‥‥じゃ、じゃがお主のテイムモンスターは4体じゃから、まだ4つ分だけという事で気が楽じゃ。これで5体ならきつかったかもしれぬ‥‥‥」
「ねぇ、ロロ。同じようにお仕置き使えるかな?」
【可能ですネ。ついでに私は使用人なので、礼儀修正させる際には2.8倍の威力でやれるようになっていたりしマス。使用人たるもの、主及びその知り合いが公の場でやらかさないように、マナーを教えられるようにしていますからネ】
「さらっと余計にヤヴァイものをつけないでほしいのじゃが!?」
例えば、普通の初級回復薬だとしても、原材料の薬草が産地によって異なるだけで、微妙に効果が変わったりする。それに、作る人のセンスや腕前にも左右されることがあって…‥‥
「そして何故か出来てしまった、『ニガ団子3世』‥‥‥なんでこんなアイテム名になったんだろう」
【材料に、怪盗草を混ぜたのが原因デハ?】
「それ繋がりかなぁ?」
現在、イベントで薬神へ奉納するための薬を製作しているのだが、どの様な薬が良いのか試行錯誤を重ねており、その中で失敗作も着々と積み重なっていた。
錬金術師の職だとしても、やってみないと分からないこともあるし、何か面白い組み合わせで良い感じのができないのかと実験したのだが‥‥‥良い物ばかり混ぜると良いものが出来ることはないらしい。あれか、体にいいものを詰め込んでも、結果として不健康なものが出来上がるというか、某ガキ大将料理のような要素もあるということなのだろうか。
ついでにこの薬イベントによって、他のプレイヤーたちも同じように製作に取り掛かっている様子だが、そちらはそちらで面白おかしなことになっていたりした。
「ポーションのつもりが、ダークポーションになったり、強化薬のはずが毒薬になったり、挙句の果てには混ぜ過ぎた結果『謎の物体スーパーX』になるって、どうなってんのやら‥‥‥」
ツッコミどころが色々とあるが、中には開き直って失敗作であっても奉納している者たちもいるようだ。
一応、今回のイベントはあくまでも薬をささげる事なので、この際薬の範疇に収まるのであればどれもこれも投げ込んでみようという精神で試しているらしい。
しかしながら、そこはしっかりと監視の目があるのか、流石に効果が駄目すぎると天罰がわりにデバフをかけられたりするようで、悪だくみはうまくいかないそうである。そもそもそんなことをすると、材料が無駄になるような…‥‥でも、毒薬とかも文字としては薬があるし、試すとどうなるのかという探究心は分かるような気がする。
何にしても、やってみるにはまだまだ試行錯誤が必要そうだ。良い感じの上級回復薬とかができても、実践で使いたくなるし、奉納するならそう言う類のを用意したくなるからなぁ‥‥‥どうしたものか。
「というわけで、舞とかで神に祈るような人ならば、薬神が好みそうな薬とか知らないかと持って来てみました」
「すっごい久し振りに来たかと思えば、そう言う理由かのぅ‥‥‥」
大樹の森内にある隠された祠。
その中にて、僕らは久しぶりにのじゃロリことレティアに相談をしていた。災厄だとかいろいろまき散らされそうな気もするが、一応防止のためにお仕置き用に作成しておいた新作のドラメタル製ハリセンをちらつかせておく。称号『お仕置き許可人』はしっかりと効果を発動するからな。
「ふむ、しかし薬神に対する奉納イベントか‥‥‥まぁ、いつかやるじゃろうとは思っておったのぅ」
「そうなのか?」
「うむ。ぶっちゃけ、運営とつながりがあるからこそ誰が薬神をしているのか実は把握しているのじゃが‥‥‥まぁ、いまじゃと確か入院しているからのぅ。確かに、少々癒すために必要かもしれぬのぅ」
モデルがいるのかと思いつつも、何やら不穏そうな言葉が気になる。なんだろう、入院とかってその人事故にでもあったのだろうか?
「あ、いや事故ではないのじゃ。単純に周辺環境の影響じゃろう」
「よっぽど労働環境が厳しいブラック企業とか?」
「いや。そうでないのぅ。きちんと福利厚生が手厚く、仕事もしっかりできるはずなのじゃが‥‥‥抱え込み過ぎるからのぅ、それで色々と負ってしまうものもあるのじゃ」
詳しい事に関しては現実の話に触れてしまうようで、一応NPC扱いであるのじゃロリでは口にすることができないらしい。
NPCなのにそんな現実の詳しい事情を知っていいのかと思うところもあるが、最近現実の方にロロや他の皆も少しづつ出ているから、今さらな話しなのかもしれない。
「何にしてものぅ、相談ごとに関してじゃが、薬神に奉納すれば喜ぶ様な代物であれば知っておるのぅ。あやふやではなく、確信できるものじゃ」
「おお。そうか」
「でも、確信できるのもどうなんじゃろうなぁ‥‥‥のぅ、プレイヤーならば現実の方にも医者がいるじゃろう?そっちのほうで腕前の良い人を紹介してあげたほうが、よっぽど喜ばれると思うんじゃけどなぁ」
本当に、その人どういう状態なのかというツッコミをしたくなるが、したところで関われるわけではないだろう。
だからこそ、イベントにしっかり参加することでどうにかしてあげるほうが良いだろうと判断し、ツッコミを呑み込んで抑え込んでおく。
「とは言え、その類の品を作るにはいくつかのアイテムが必要じゃな。更に、もっといいものを作るのであれば、戦闘も必要じゃろうなぁ」
―――――
>イベント限定隠しクエスト『レティアの悪だくみ道中記』が解放されました。
>受注しますか?
―――――
「‥‥‥思いっきり、悪だくみをしてないか?」
「クエスト名で全部ばらすのは反則じゃろ!?」
どうやら運営側は運営側で、しっかりとNPCがやらかした時の対策を考えているようだということが分かったのであった。
‥‥‥いや、分かる前にもうちょっとどうにかならなかったのかな?以前よりも多少落ち着いているようだけど、より腹黒い方向に突き進んでいるぞ。この間はフォレストガーディアンだったか、そいうやつと戦わされたしなぁ。
「まぁ、良いじゃろう。悪だくみ道中記と公式で明言されるのであれば、いっそのこと堂々とやってやるのじゃぁぁ!!」
【シャゲェ】
ビシィッ!
「あべしっ!?」
そう言えば、お仕置き許可人の称号、アップデートでテイムモンスターにも使用許可がありつつも、使用時の一撃が1.3倍になる強化が入っていたっけ。あまり使用する機会が無いから忘れていたけれども、今のは痛そうだなぁ‥‥‥
「ぐぬぅ‥‥‥じゃ、じゃがお主のテイムモンスターは4体じゃから、まだ4つ分だけという事で気が楽じゃ。これで5体ならきつかったかもしれぬ‥‥‥」
「ねぇ、ロロ。同じようにお仕置き使えるかな?」
【可能ですネ。ついでに私は使用人なので、礼儀修正させる際には2.8倍の威力でやれるようになっていたりしマス。使用人たるもの、主及びその知り合いが公の場でやらかさないように、マナーを教えられるようにしていますからネ】
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