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Ver.2.0 ~広がる大海原の世界~
ver.2.0-20 いつのまにか、消し飛んでいたが
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‥‥‥軍勢も退け、僕らはログを確認していた。
「うーん、やっぱりキングリッチが流れ弾で死亡したって感じなんだけど…‥‥ここのボスがあれで良いのか?」
「アンデッドの大群を出す力は相当のものだったけれども、本人の耐久力が低かったのかな?」
「んー、召喚物だと確かに召喚士を潰せばあっけないっていうのは聞くわねぇ」
「でも、ここまであっけないと張り合いがないのだぜーよ」
「まぁ、そこらへんは運営へ苦言でも出せばいいべ」
各自でキングリッチの消滅を確認し、今回の戦闘で得たドロップ品も確認していく。
思いのほか数が多かったせいなのか、それなりにドロップ品は多いのだが、出てきているアイテムの類は‥‥‥
―――――
『くすぶった骨』
恨みつらみ、その他諸々が詰め込まれた呪われた骨。防具の素材になるが、30%の確率で呪われた防具へと変貌する。
『黒歴史日記』
制作評価:3
効果:使用時に、対象に硬直状態が10秒発生する。ただし発生する可能性は10%しかない。ただし、モンスター相手ではなく、PvP時にプレイヤー相手に使用すると個人差によって10~90%の成功へと変動する。
『太古の通貨』
現在使用されているALよりもっと昔の、古い国で使われていた硬貨。現在価値では状態によって0.5~30倍ほどのALへと換金することが出来る。
―――――
「何かとバラバラなのが多いな」
「黒歴史日記かぁ‥‥‥攻略の方ではあまり使えないかな?」
「でもプレイヤー相手には面白そうだし、良い感じよねぇ」
キングリッチの醸し出していた下種さとは裏腹に、その呼び出されたアンデッドたちのドロップ品は価値としてはバラバラだが、割と見合ったものが多い。
もっと呼び出してくれれば、まだまだ多くのドロップ品があったかもしれないと考えると、いつの間にかお亡くなりになられていたのがちょっと悔やまれるだろう。
…‥‥いや、でもマリーたちをいやらしい目で見ていたのが気に喰わなかったし、こちらが攻撃を存分に当てるまで出来れば生きて欲しかったという気持ちもあるな。アンデッドに生死の概念がどうなるのかはいまいちわからないけれどね。
それでも、各自でドロップ品の情報を交換しつつ、あれがボスでよかったのならこのまま攻略は済むかと思っていた‥‥‥その時だった。
【シャゲ?シャゲシャゲェ~!!】
「お?どうしたんだ、リン?」
周囲のドロップ品で拾い残しとかもないのか、まだ潜んでいる敵がいないかどうかと探っている中で、ふと壁の方でマリーがべしべしと蛇の尻尾で壁を叩きながら鳴いた。
【ふむ、どうやらこの奥に、何かあるようデス】
「そうなの?」
【シャゲェ!】
こくりと頷くマリー。ロロの翻訳はあっているそうで、この向こうに何かを見つけたらしい。
「ボスモンスターと思われるような輩の側に、隠し部屋‥‥‥ぽっけねこさんたち、前線・攻略組だとどう見る?」
「この場合だと、隠しボスとかを疑うかな」
「あるいは、隠し部屋ね」
「大体半々だったはずだぜーよ。お宝満載の時もあれば、格段に上のボスもいたんだぜーよ」
「この白黒の塔だと、どうなるのかわからないべが‥‥‥どうするべ?」
行って何があるのか見たいけれども、隠しボスなどの場合だと連戦することになるので少々きつい所。かと言って、隠し部屋でお宝などがあれば、逃していると後々後悔しそうでもある。
「ここはいっそ、見つけたマリーに聞くか。マリーはどうしたい?」
【シャゲェ?シャゲェ…‥‥】
見つけた張本人に問いかけてみると、彼女は腕組みをして考えこみつつ‥‥‥結論を出す。
ビシィ!
【シャゲ!】
「壁を壊して確認する、か‥‥‥それじゃ、それで行こうか?」
全員に確認を取りつつ、了解を得たところで壁を破壊する作業へ移る。
とはいっても、直接壁を殴って壊すよりも、爆裂薬などで爆破したほうが良いか。
ドッガァァァアン!!
「良し、即席の爆裂薬でもそこそこいい威力だったかな」
「おお、見事に壁が崩れて…‥‥通路が出来たぞ!」
壁を爆破すると、ほの暗い通路が現れる。
見れば一本の通路なのだが、壁際には柱が備え付けられており、暗くなりきらないのはその上にたいまつがぼうぼうと燃えているのが原因なのだろう。ゲームならお約束の発見したら存在感を出す隠し通路のようなものなのかもしれない。
とにもかくにも警戒をしつつ、先へ進めば広い部屋へ僕らは出た。
‥‥‥そしてこの空間には、見覚えがあった。
「‥‥‥あれ?」
「どうしたんだい、ハルさん」
「いや、なーんかここ何処かで見たような…‥‥あ、マリー、そういえばここってあそこに似てないか?水の神殿」
【シャゲ?シャゲェ】
言われてみればというように、頷くマリー。
そう、この場所にあるあの建物、神殿風な造りのあれは少し色合いが違えども、以前に僕らが偶然発見したことのある隠しエリア『女神の神殿(水)』に似ているのだ。
ただ、色合いとしては白黒の塔にある故かストライプ柄という神殿にこれは会うのかという疑問を生じさせるが、それでも色抜きで考えればほぼそっくりと言って良いだろう。
「となると、ここは女神の神殿の一つなのかな?」
「ダンジョン内に、女神の神殿か‥‥‥そう言えば雷の神殿と言うのもあったが、あれは確か雷雲の中にあったんだったかな?」
「火の神殿はマグマの中だっただぜーよあれは炎に対する耐性を最大まで積まなければ焼死確定だったから見つけられたのは偶然だったのだぜーよ」
隠しエリアに関しては前線・攻略組にも伝わっているようで、探索することもあるらしい。そして神殿内に鎮座されている女神像へ祈れば、色々と得られるものがあるのだ。
奥の方に向かって確認すれば、ここも同じように女神像があり、同様のものだと認識させられる。ただ、女神像の数が二つあり、白と黒があることから二体分のものがあるのかもしれない。
「祈ると確か、加護やスキル、テイムモンスターによっては新しい進化分岐もできたっけ」
「それじゃ、やってみるかい?ここには今、テイムモンスターたちを連れているプレイヤーがそろっているからさ」
蛇、豹、馬、蛸、猫、食虫植物…‥‥言われてみれば確かにそれなりのテイムモンスターたちがそろっているし、各自のモンスターに影響が出る可能性はあるだろう。
とはいえ等しく来るとも限らないが、それでもやる価値はあるはずだ。
「それじゃ、全員黙祷」
合図を出して全員で女神像の前にたち、何でも良いので祈りをささげてみる。
―――――
>『女神の神殿(光と闇)』に祈りがささげられました。
>『闇の女神のお気に入り』が祈りをささげたことにより、闇の女神が喜び、張り切ってます。
>各プレイヤーに称号『女神に祈りし者』『闇コンボ』『暗黒舞踏』『闇との親和』、スキル『闇の加護』『暗視』を獲得しました。
>闇の女神のお気に入りに対しては獲得できませんでした。
―――――
「あれ?」
そう言えば、そんなのがあったけれども、まさかの入手不可。考えれば闇の加護の上位互換のスキルなので獲得できない可能性もあったけれども、既に入手している上位の物があるから、他が手に入らないのか。
でも、称号まで入手できないのか?
―――――
>光の女神が、闇の女神に対抗心を燃やしました。
>各プレイヤーに称号『女神に祈りし者』『光コンボ』『輝きの舞』『光との親和』、スキル『光の加護』『目くらまし完全無効』を獲得しました。
>闇の女神のお気に入りに対抗して、光の女神がお気に入り認定したかったのですが、女神同士で喧嘩を始めました。
―――――
「なんか、不穏な感じになってないか?」
「ハルさんがいたおかげで、通常より色々追加されたみたいだけど‥‥‥」
「なんか雰囲気がおかしくなった気がするわね」
気が付けば神殿内の空気にどことなく重みが生じ始め、女神像がそれぞれ白色と黒色に輝き始める。
―――――
>闇の女神が『光特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の女神が『光女神特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇女神特攻を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の女神が『光殺し』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇殺し』を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の…
>光の…
・
・
・
―――――
ログ内に出ては消えて、互に失敗しまくる文がずらずらと並んでいく。喧嘩しているようで、お互いを消せるようにしているのか狙っては失敗しているようで、凄い数になっていく。
「おいおい、ハルさんがこの喧嘩の原因になっているけど、どうするのこれ?」
「いや、僕に言われてもどうしようもないんだけど」
流石に原因と言われても、止めようがない。というか、女神同士の争いが凄まじい。
定番と言えば定番かもしれないけれども、光と闇でまさかこうも争うとは予想外で、こうしている間にもどんどん並んでいく。
―――――
>光の、闇の、光の、闇の、光の、闇の‥‥‥
>上位神たちが仲裁に入りました。
>プレイヤー『ハル』の『闇の女神のお気に入り』が消去されました。
>代わりに称号『神々のお気に入り』『女神タラシ』『新・女神』が追加されました。
―――――
「って、なんかさらっとやられたんだけど!?」
―――――
『神々のお気に入り』『女神タラシ』
女神の中でも、割と我の強い光と闇の女神たちを争わせた結果、仲介案として神々のお気に入りにされた者へ与えられる特別な称号。
各属性への耐性が向上する代わりに、状態異常攻撃に対しての耐性が下げられる効果を持つ。常時発動の称号である。
また、女神関係に関わる際に、効果が普通よりも上昇しやすくなる。プレイヤー同士でパーティを組んでいる場合、そのプレイヤーたちへも恩恵が与えられる。
『新・女神』
二神が怒られてしばらく休業する代わりに、急きょ代用として与えられた称号。『○○女神』のスキルを持つ物が獲得可能であり、スキル効果がより強くなる。
―――――
「うわぁ、なんかどえらいもんが来たべなぁ」
「これは、他のプレイヤーたちも狙いそうね。女神神殿で与えられる称号やスキルが増えたりその効果が上昇するのは、中々強力だもの」
どう考えても面倒ごとしか呼び込みそうにない事態に、頭を抱えたくなる。
いやちょっと待てよ?こういう女神神殿で与えられるものには、テイムモンスターたちにも影響が出たような‥‥‥‥
【シャゲェ?シャゲシャゲシャゲェ!】
【ガウ?ガウ!!】
―――――
>一定のレベル到達と特殊な称号・スキルの入手により、『パールナーガ』の『マリー』と、『ヒューマンレオパルド』の『リン』の進化が解放されました。
>特殊進化に該当し、以降は別系統への進化が不可能になります。
>進化いたしますか?
『マリー』の進化先:『黒き女神の使い魔見習ラミア』
・ラミア種の中でも、女神に仕えるラミアの一種
・黒き女神に仕える結果、自身の状態異常攻撃の強化や、身体能力・知能が向上する代わりに、神聖攻撃や光攻撃などへの耐性が弱体化する。
『リン』の進化先:『黒き女神の使い魔見習豹娘』
・レオパルド、キャット、ライオン、タイガー種の中でも、女神に仕える一種
・黒き女神に仕える結果、自身の状態異常攻撃の強化や、身体能力・知能が向上する代わりに、神聖攻撃や光攻撃などへの耐性が弱体化する。
―――――
「うわぁ、流石ハルさん、予想の斜め上にいくものを入手したね」
「褒められている気がしないんだけど!?」
というか、内容をよく見返すと神々の代わりにさせられる代わりに、さらなる面倒事を押しつけられたような気しかしない、いや、気ではなく完全にそうだと言いきれてしまう。
しかも現段階でマリーとリンに影響が出ているという事は、今後のレベルアップなどによってセレアやルトにも影響が出ることが確定してしまうのであった‥‥‥‥
【むぅ、私は使用人ですので影響があまり出て無いデス。少し残念ですネ】
「あ、そっか。ロロは使用人だからテイムモンスターには入らないのか」
「でもこういう事を言うと、後々運営がやらかす気がするのは何故かな?」
「やめてください、ぽっけねこさん。後でフラグになりそうでかなり怖いんですが…‥‥」
「うーん、やっぱりキングリッチが流れ弾で死亡したって感じなんだけど…‥‥ここのボスがあれで良いのか?」
「アンデッドの大群を出す力は相当のものだったけれども、本人の耐久力が低かったのかな?」
「んー、召喚物だと確かに召喚士を潰せばあっけないっていうのは聞くわねぇ」
「でも、ここまであっけないと張り合いがないのだぜーよ」
「まぁ、そこらへんは運営へ苦言でも出せばいいべ」
各自でキングリッチの消滅を確認し、今回の戦闘で得たドロップ品も確認していく。
思いのほか数が多かったせいなのか、それなりにドロップ品は多いのだが、出てきているアイテムの類は‥‥‥
―――――
『くすぶった骨』
恨みつらみ、その他諸々が詰め込まれた呪われた骨。防具の素材になるが、30%の確率で呪われた防具へと変貌する。
『黒歴史日記』
制作評価:3
効果:使用時に、対象に硬直状態が10秒発生する。ただし発生する可能性は10%しかない。ただし、モンスター相手ではなく、PvP時にプレイヤー相手に使用すると個人差によって10~90%の成功へと変動する。
『太古の通貨』
現在使用されているALよりもっと昔の、古い国で使われていた硬貨。現在価値では状態によって0.5~30倍ほどのALへと換金することが出来る。
―――――
「何かとバラバラなのが多いな」
「黒歴史日記かぁ‥‥‥攻略の方ではあまり使えないかな?」
「でもプレイヤー相手には面白そうだし、良い感じよねぇ」
キングリッチの醸し出していた下種さとは裏腹に、その呼び出されたアンデッドたちのドロップ品は価値としてはバラバラだが、割と見合ったものが多い。
もっと呼び出してくれれば、まだまだ多くのドロップ品があったかもしれないと考えると、いつの間にかお亡くなりになられていたのがちょっと悔やまれるだろう。
…‥‥いや、でもマリーたちをいやらしい目で見ていたのが気に喰わなかったし、こちらが攻撃を存分に当てるまで出来れば生きて欲しかったという気持ちもあるな。アンデッドに生死の概念がどうなるのかはいまいちわからないけれどね。
それでも、各自でドロップ品の情報を交換しつつ、あれがボスでよかったのならこのまま攻略は済むかと思っていた‥‥‥その時だった。
【シャゲ?シャゲシャゲェ~!!】
「お?どうしたんだ、リン?」
周囲のドロップ品で拾い残しとかもないのか、まだ潜んでいる敵がいないかどうかと探っている中で、ふと壁の方でマリーがべしべしと蛇の尻尾で壁を叩きながら鳴いた。
【ふむ、どうやらこの奥に、何かあるようデス】
「そうなの?」
【シャゲェ!】
こくりと頷くマリー。ロロの翻訳はあっているそうで、この向こうに何かを見つけたらしい。
「ボスモンスターと思われるような輩の側に、隠し部屋‥‥‥ぽっけねこさんたち、前線・攻略組だとどう見る?」
「この場合だと、隠しボスとかを疑うかな」
「あるいは、隠し部屋ね」
「大体半々だったはずだぜーよ。お宝満載の時もあれば、格段に上のボスもいたんだぜーよ」
「この白黒の塔だと、どうなるのかわからないべが‥‥‥どうするべ?」
行って何があるのか見たいけれども、隠しボスなどの場合だと連戦することになるので少々きつい所。かと言って、隠し部屋でお宝などがあれば、逃していると後々後悔しそうでもある。
「ここはいっそ、見つけたマリーに聞くか。マリーはどうしたい?」
【シャゲェ?シャゲェ…‥‥】
見つけた張本人に問いかけてみると、彼女は腕組みをして考えこみつつ‥‥‥結論を出す。
ビシィ!
【シャゲ!】
「壁を壊して確認する、か‥‥‥それじゃ、それで行こうか?」
全員に確認を取りつつ、了解を得たところで壁を破壊する作業へ移る。
とはいっても、直接壁を殴って壊すよりも、爆裂薬などで爆破したほうが良いか。
ドッガァァァアン!!
「良し、即席の爆裂薬でもそこそこいい威力だったかな」
「おお、見事に壁が崩れて…‥‥通路が出来たぞ!」
壁を爆破すると、ほの暗い通路が現れる。
見れば一本の通路なのだが、壁際には柱が備え付けられており、暗くなりきらないのはその上にたいまつがぼうぼうと燃えているのが原因なのだろう。ゲームならお約束の発見したら存在感を出す隠し通路のようなものなのかもしれない。
とにもかくにも警戒をしつつ、先へ進めば広い部屋へ僕らは出た。
‥‥‥そしてこの空間には、見覚えがあった。
「‥‥‥あれ?」
「どうしたんだい、ハルさん」
「いや、なーんかここ何処かで見たような…‥‥あ、マリー、そういえばここってあそこに似てないか?水の神殿」
【シャゲ?シャゲェ】
言われてみればというように、頷くマリー。
そう、この場所にあるあの建物、神殿風な造りのあれは少し色合いが違えども、以前に僕らが偶然発見したことのある隠しエリア『女神の神殿(水)』に似ているのだ。
ただ、色合いとしては白黒の塔にある故かストライプ柄という神殿にこれは会うのかという疑問を生じさせるが、それでも色抜きで考えればほぼそっくりと言って良いだろう。
「となると、ここは女神の神殿の一つなのかな?」
「ダンジョン内に、女神の神殿か‥‥‥そう言えば雷の神殿と言うのもあったが、あれは確か雷雲の中にあったんだったかな?」
「火の神殿はマグマの中だっただぜーよあれは炎に対する耐性を最大まで積まなければ焼死確定だったから見つけられたのは偶然だったのだぜーよ」
隠しエリアに関しては前線・攻略組にも伝わっているようで、探索することもあるらしい。そして神殿内に鎮座されている女神像へ祈れば、色々と得られるものがあるのだ。
奥の方に向かって確認すれば、ここも同じように女神像があり、同様のものだと認識させられる。ただ、女神像の数が二つあり、白と黒があることから二体分のものがあるのかもしれない。
「祈ると確か、加護やスキル、テイムモンスターによっては新しい進化分岐もできたっけ」
「それじゃ、やってみるかい?ここには今、テイムモンスターたちを連れているプレイヤーがそろっているからさ」
蛇、豹、馬、蛸、猫、食虫植物…‥‥言われてみれば確かにそれなりのテイムモンスターたちがそろっているし、各自のモンスターに影響が出る可能性はあるだろう。
とはいえ等しく来るとも限らないが、それでもやる価値はあるはずだ。
「それじゃ、全員黙祷」
合図を出して全員で女神像の前にたち、何でも良いので祈りをささげてみる。
―――――
>『女神の神殿(光と闇)』に祈りがささげられました。
>『闇の女神のお気に入り』が祈りをささげたことにより、闇の女神が喜び、張り切ってます。
>各プレイヤーに称号『女神に祈りし者』『闇コンボ』『暗黒舞踏』『闇との親和』、スキル『闇の加護』『暗視』を獲得しました。
>闇の女神のお気に入りに対しては獲得できませんでした。
―――――
「あれ?」
そう言えば、そんなのがあったけれども、まさかの入手不可。考えれば闇の加護の上位互換のスキルなので獲得できない可能性もあったけれども、既に入手している上位の物があるから、他が手に入らないのか。
でも、称号まで入手できないのか?
―――――
>光の女神が、闇の女神に対抗心を燃やしました。
>各プレイヤーに称号『女神に祈りし者』『光コンボ』『輝きの舞』『光との親和』、スキル『光の加護』『目くらまし完全無効』を獲得しました。
>闇の女神のお気に入りに対抗して、光の女神がお気に入り認定したかったのですが、女神同士で喧嘩を始めました。
―――――
「なんか、不穏な感じになってないか?」
「ハルさんがいたおかげで、通常より色々追加されたみたいだけど‥‥‥」
「なんか雰囲気がおかしくなった気がするわね」
気が付けば神殿内の空気にどことなく重みが生じ始め、女神像がそれぞれ白色と黒色に輝き始める。
―――――
>闇の女神が『光特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の女神が『光女神特攻』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇女神特攻を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の女神が『光殺し』を付与しようとしました。失敗しました。
>光の女神が『闇殺し』を付与しようとしました。失敗しました。
>闇の…
>光の…
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ログ内に出ては消えて、互に失敗しまくる文がずらずらと並んでいく。喧嘩しているようで、お互いを消せるようにしているのか狙っては失敗しているようで、凄い数になっていく。
「おいおい、ハルさんがこの喧嘩の原因になっているけど、どうするのこれ?」
「いや、僕に言われてもどうしようもないんだけど」
流石に原因と言われても、止めようがない。というか、女神同士の争いが凄まじい。
定番と言えば定番かもしれないけれども、光と闇でまさかこうも争うとは予想外で、こうしている間にもどんどん並んでいく。
―――――
>光の、闇の、光の、闇の、光の、闇の‥‥‥
>上位神たちが仲裁に入りました。
>プレイヤー『ハル』の『闇の女神のお気に入り』が消去されました。
>代わりに称号『神々のお気に入り』『女神タラシ』『新・女神』が追加されました。
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「って、なんかさらっとやられたんだけど!?」
―――――
『神々のお気に入り』『女神タラシ』
女神の中でも、割と我の強い光と闇の女神たちを争わせた結果、仲介案として神々のお気に入りにされた者へ与えられる特別な称号。
各属性への耐性が向上する代わりに、状態異常攻撃に対しての耐性が下げられる効果を持つ。常時発動の称号である。
また、女神関係に関わる際に、効果が普通よりも上昇しやすくなる。プレイヤー同士でパーティを組んでいる場合、そのプレイヤーたちへも恩恵が与えられる。
『新・女神』
二神が怒られてしばらく休業する代わりに、急きょ代用として与えられた称号。『○○女神』のスキルを持つ物が獲得可能であり、スキル効果がより強くなる。
―――――
「うわぁ、なんかどえらいもんが来たべなぁ」
「これは、他のプレイヤーたちも狙いそうね。女神神殿で与えられる称号やスキルが増えたりその効果が上昇するのは、中々強力だもの」
どう考えても面倒ごとしか呼び込みそうにない事態に、頭を抱えたくなる。
いやちょっと待てよ?こういう女神神殿で与えられるものには、テイムモンスターたちにも影響が出たような‥‥‥‥
【シャゲェ?シャゲシャゲシャゲェ!】
【ガウ?ガウ!!】
―――――
>一定のレベル到達と特殊な称号・スキルの入手により、『パールナーガ』の『マリー』と、『ヒューマンレオパルド』の『リン』の進化が解放されました。
>特殊進化に該当し、以降は別系統への進化が不可能になります。
>進化いたしますか?
『マリー』の進化先:『黒き女神の使い魔見習ラミア』
・ラミア種の中でも、女神に仕えるラミアの一種
・黒き女神に仕える結果、自身の状態異常攻撃の強化や、身体能力・知能が向上する代わりに、神聖攻撃や光攻撃などへの耐性が弱体化する。
『リン』の進化先:『黒き女神の使い魔見習豹娘』
・レオパルド、キャット、ライオン、タイガー種の中でも、女神に仕える一種
・黒き女神に仕える結果、自身の状態異常攻撃の強化や、身体能力・知能が向上する代わりに、神聖攻撃や光攻撃などへの耐性が弱体化する。
―――――
「うわぁ、流石ハルさん、予想の斜め上にいくものを入手したね」
「褒められている気がしないんだけど!?」
というか、内容をよく見返すと神々の代わりにさせられる代わりに、さらなる面倒事を押しつけられたような気しかしない、いや、気ではなく完全にそうだと言いきれてしまう。
しかも現段階でマリーとリンに影響が出ているという事は、今後のレベルアップなどによってセレアやルトにも影響が出ることが確定してしまうのであった‥‥‥‥
【むぅ、私は使用人ですので影響があまり出て無いデス。少し残念ですネ】
「あ、そっか。ロロは使用人だからテイムモンスターには入らないのか」
「でもこういう事を言うと、後々運営がやらかす気がするのは何故かな?」
「やめてください、ぽっけねこさん。後でフラグになりそうでかなり怖いんですが…‥‥」
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