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ver.1.0 ~始まりの音色~
ver.1.1.1-41話 嫌な予感は、当たりたくない
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>『オララゴンの怨霊たち』イベント、後半戦が開始されました。
―――――
「おっ、いよいよ後半戦か」
今日もアルケディア・オンラインにログインしたところ、運営からのお知らせが入っていた。
どうやら今開催中のイベントの後半戦とやらが始まるようで、それに伴いアップデートほどではないにしろ色々と手も加えられたようで、なおかつ新しいボスも出てくる様子のようだ。
―――――
>特殊ボス『オララゴンの欠片』がレイドバトルに追加されました。
『オララゴンの欠片』
復活しようとしている伝説のモンスターオララゴンから別れた肉片の数々。
かつて暴れまわり、世界をわがものにしようとした野望が絶たれ、その際にバラバラに封印されたようだが、その封印も弱まり、レイドボスたちの贄によって満たされた力によって、この世に解き放たれてしまった。
右手、左手、右足、左足と別れており、胴体と頭に関しては現在行方不明とされている。それぞれの別れた欠片たちは集まる時を待ち、生きとし生ける者たちを襲い、贄を求めるであろう。
>また、最終日目前に全プレイヤーたちに参戦可能な最終レイドボスバトルが予定されており、全戦力を投下することが可能です。特例として最終レイドボス相手に限りNP消費及び道具数量の制限が撤廃され、全力で注ぎ倒すことができますので、参加して普段では絶対にできないようなこともやってみましょう!!
―――――
どうやらスキルやポーションなどの使用をその最終レイドボスバトルとやらは制限なく、普段ならできないような大魔法の連発や貴重品の大盤振る舞いなどもできそうで、中々面白そうである。
ただ、そのような無制限に全力を振るえような話という事は絶対に裏があるだろうし、この様子だとボスはオララゴンがそのままなりそうなのだがその強さは半端じゃない可能性も示してくる。いや、世界をわがものにせんとするような動きをやる時点で、とんでもない奴なのは予想できるけどね。
そうなってくると定番かもしれないけれども勇者とか出てくるかもしれない。怨霊として復活するなら、勇者が幽霊となって、いや、この場合は英霊とかそう言う類で出てきてもおかしくはない。
何にしてもその他のお知らせ事項もつらつらと書かれている中で、ふと着信音が鳴ったので見れば、フレンドからのメールが届いていた。
「あ、中三病さんからのお誘いか。えっと、ティラリアさんに呼ばれ…‥‥うわぁ」
【シャゲェ‥‥‥】
【ガウゥゥ…‥】
【ヒヒン?】
中三病さんからのメールだったが、最初の一文を読む前にその名前が出た時点で、まだ彼女に出会ったことも無いセレア以外は嫌な予感がした。
ティラリア…‥‥中三病さんいわく凶悪怪力狂暴姉とされる人だが、その人の名前が出た時点でろくな予感がしない。前に出くわした時に恐怖の鬼ごっこがあった経験は今も忘れることができず、人とはあそこまで恐怖と混沌を引き起こせるのかと思えてしまう。
何にしても内容を読み進めてみると、どうやら前線組の方で、レイドバトルもだんだん発生回数が増えてくる中で気分転換にダンジョンに挑戦しようとしていたそうなのだが、予定していた面子の数人が急きょ予定が入ってしまい、人数が減ってしまったらしい。
そしてついでにかぎつけたのか都合が良かったのかティラリアさんも混ざって来たそうで、更に人数が減ってしまい、少々ダンジョンに挑むには心細くなったようだ。…‥‥というか、この時点で中三病さんとティラリアさんしかいない気がするのは気のせいだろうか?
それでも一応お礼は用意しているようで、前線組でも貴重な素材を出してくれるらしく、積極的に攻略を進めていない僕らとしては欲しいのだが…‥‥樽を抱き潰してしまう人がいる時点でお断りしたいところ。
でも、見捨てたら不味そうなんだよなぁ‥‥‥こっそり添付されていた写真を見ると、笑顔で武器を研いでいるティラリアさんの姿が映っており、人数不足になれば血の雨が降りかねない。中三病さんにこのまま生贄になってもらうのが一番平和的な解決になるかもしれないが、最終レイドボスバトル目前に消し飛んでしまうのは痛いのではないのだろうか。
「うーん、どうするマリー、リン、セレア?このままだと怨霊の中に中三病さんが混ざってもおかしくないことになるよね」
【シャゲェ、シャゲシャゲ】
【ガウゥ、ガウ】
【ヒヒーン?】
はぁぁっと溜息を吐きつつも、見知った人が犠牲になるのは流石に見捨てられないのか、僕に判断をゆだねるようである。セレアはまだであってないから分からない様子だけど、抱き潰す映像を見せたら分かるだろう。
でもまぁ、流石に生贄をここで奉げてしまうとオララゴンがパワーアップしそうな気もするし、珍しい素材を得られるのであれば向かう方が良いかな。
それにダンジョンの方も一度他の面子が攻略したところのようで、内部構造が前に挑んだドラメタルがあるダンジョンとは異なって分かることも多いそうなので、トラップなどにかかる可能性は低くなるだろう。
「それじゃ、全員で向かおうか」
怨霊の追加などは避けたいので、救う目的で僕らは中三病さんの誘いに乗ることにしたのであった‥‥‥
「おっと、直ぐにお礼のメールが‥‥‥ついでにフレンドメール用に添付できるアイテムも来たけれども、これはこれで豪華なやつが」
よっぽど危ない状態だったのか、かすかに赤く染まっているものが混ざっているのは気のせいだと思いたい。流石に手遅れってことは無いだろうし、仕留めた相手の体液が付いただけだと思いたい。‥でもドロップ品とかに生々しく付かなかったような‥‥?
―――――
「おっ、いよいよ後半戦か」
今日もアルケディア・オンラインにログインしたところ、運営からのお知らせが入っていた。
どうやら今開催中のイベントの後半戦とやらが始まるようで、それに伴いアップデートほどではないにしろ色々と手も加えられたようで、なおかつ新しいボスも出てくる様子のようだ。
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>特殊ボス『オララゴンの欠片』がレイドバトルに追加されました。
『オララゴンの欠片』
復活しようとしている伝説のモンスターオララゴンから別れた肉片の数々。
かつて暴れまわり、世界をわがものにしようとした野望が絶たれ、その際にバラバラに封印されたようだが、その封印も弱まり、レイドボスたちの贄によって満たされた力によって、この世に解き放たれてしまった。
右手、左手、右足、左足と別れており、胴体と頭に関しては現在行方不明とされている。それぞれの別れた欠片たちは集まる時を待ち、生きとし生ける者たちを襲い、贄を求めるであろう。
>また、最終日目前に全プレイヤーたちに参戦可能な最終レイドボスバトルが予定されており、全戦力を投下することが可能です。特例として最終レイドボス相手に限りNP消費及び道具数量の制限が撤廃され、全力で注ぎ倒すことができますので、参加して普段では絶対にできないようなこともやってみましょう!!
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どうやらスキルやポーションなどの使用をその最終レイドボスバトルとやらは制限なく、普段ならできないような大魔法の連発や貴重品の大盤振る舞いなどもできそうで、中々面白そうである。
ただ、そのような無制限に全力を振るえような話という事は絶対に裏があるだろうし、この様子だとボスはオララゴンがそのままなりそうなのだがその強さは半端じゃない可能性も示してくる。いや、世界をわがものにせんとするような動きをやる時点で、とんでもない奴なのは予想できるけどね。
そうなってくると定番かもしれないけれども勇者とか出てくるかもしれない。怨霊として復活するなら、勇者が幽霊となって、いや、この場合は英霊とかそう言う類で出てきてもおかしくはない。
何にしてもその他のお知らせ事項もつらつらと書かれている中で、ふと着信音が鳴ったので見れば、フレンドからのメールが届いていた。
「あ、中三病さんからのお誘いか。えっと、ティラリアさんに呼ばれ…‥‥うわぁ」
【シャゲェ‥‥‥】
【ガウゥゥ…‥】
【ヒヒン?】
中三病さんからのメールだったが、最初の一文を読む前にその名前が出た時点で、まだ彼女に出会ったことも無いセレア以外は嫌な予感がした。
ティラリア…‥‥中三病さんいわく凶悪怪力狂暴姉とされる人だが、その人の名前が出た時点でろくな予感がしない。前に出くわした時に恐怖の鬼ごっこがあった経験は今も忘れることができず、人とはあそこまで恐怖と混沌を引き起こせるのかと思えてしまう。
何にしても内容を読み進めてみると、どうやら前線組の方で、レイドバトルもだんだん発生回数が増えてくる中で気分転換にダンジョンに挑戦しようとしていたそうなのだが、予定していた面子の数人が急きょ予定が入ってしまい、人数が減ってしまったらしい。
そしてついでにかぎつけたのか都合が良かったのかティラリアさんも混ざって来たそうで、更に人数が減ってしまい、少々ダンジョンに挑むには心細くなったようだ。…‥‥というか、この時点で中三病さんとティラリアさんしかいない気がするのは気のせいだろうか?
それでも一応お礼は用意しているようで、前線組でも貴重な素材を出してくれるらしく、積極的に攻略を進めていない僕らとしては欲しいのだが…‥‥樽を抱き潰してしまう人がいる時点でお断りしたいところ。
でも、見捨てたら不味そうなんだよなぁ‥‥‥こっそり添付されていた写真を見ると、笑顔で武器を研いでいるティラリアさんの姿が映っており、人数不足になれば血の雨が降りかねない。中三病さんにこのまま生贄になってもらうのが一番平和的な解決になるかもしれないが、最終レイドボスバトル目前に消し飛んでしまうのは痛いのではないのだろうか。
「うーん、どうするマリー、リン、セレア?このままだと怨霊の中に中三病さんが混ざってもおかしくないことになるよね」
【シャゲェ、シャゲシャゲ】
【ガウゥ、ガウ】
【ヒヒーン?】
はぁぁっと溜息を吐きつつも、見知った人が犠牲になるのは流石に見捨てられないのか、僕に判断をゆだねるようである。セレアはまだであってないから分からない様子だけど、抱き潰す映像を見せたら分かるだろう。
でもまぁ、流石に生贄をここで奉げてしまうとオララゴンがパワーアップしそうな気もするし、珍しい素材を得られるのであれば向かう方が良いかな。
それにダンジョンの方も一度他の面子が攻略したところのようで、内部構造が前に挑んだドラメタルがあるダンジョンとは異なって分かることも多いそうなので、トラップなどにかかる可能性は低くなるだろう。
「それじゃ、全員で向かおうか」
怨霊の追加などは避けたいので、救う目的で僕らは中三病さんの誘いに乗ることにしたのであった‥‥‥
「おっと、直ぐにお礼のメールが‥‥‥ついでにフレンドメール用に添付できるアイテムも来たけれども、これはこれで豪華なやつが」
よっぽど危ない状態だったのか、かすかに赤く染まっているものが混ざっているのは気のせいだと思いたい。流石に手遅れってことは無いだろうし、仕留めた相手の体液が付いただけだと思いたい。‥でもドロップ品とかに生々しく付かなかったような‥‥?
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