35 / 39
【3章】クララの願いと王を継ぐもの
フリードと王太子、それからジェシカ王女
しおりを挟む
(なんだか、とてつもなく疲れた……)
クララはため息を吐きながら、肩を落とした。
騎士に連行され、既にスチュアート伯爵の姿はない。レイチェルも、自主的に父親の後に付き従った。
(レイチェル……どうなっちゃうんだろう?)
親の罪は子の罪になりうる。貴族社会なら致し方ない部分もあるが、クララにはどうにもやり切れない。
(どうか、レイチェルの罪が少しでも軽くなりますように)
クララはレイチェルの去っていった方角を見つめながら、一人そんなことを願った。
「あれ?もう全部終わっちゃったの?」
その時、背後からフリードの声がした。先程までの重々しい空気を知らぬが故の、少し間の抜けた声。苦笑交じりに振り向きながら、クララは目を見開いた。
「騒ぎになってるって言うから、急いできたのになぁ」
(えっ!?えぇっ!?)
目の前にいるフリードは、間違いなくクララの知っているフリードその人だ。
けれど彼は今、クララと同じように、女性ものの美しいドレスを身に纏っていた。優雅に裾を靡かせるその様は、あまりにも衝撃的で。クララの目が点になる。
「遅いぞ、ジェシカ」
「ホントホント。せっかく兄弟揃い踏み、ってタイミングだったのに」
(ジェシカ!?カール殿下さっき、ジェシカって言った!?)
思わぬことにクララは目を見張る。
クララの知る彼は、この国の第3王子フリード殿下。カールとヨハネスの弟であり、コーエンと血が繋がっている。
そう聞かされていたし、今日までずっと、そうだと思ってきた。
けれど、どうやら違和感を感じているのはクララただ一人らしい。行き交う騎士も、文官たちも、誰一人として驚いてはいない。フリードの格好も呼び名も、寧ろ、当たり前のこととして受け入れている様子である。
(どういうこと?)
混乱に陥っているクララの手を、コーエンがそっと握った。その目は何処か気まずげに逸らされていて、クララは眉間に皺を寄せる。
「仕方がないだろう?父上に呼び出されていたんだ。三人に大事な言伝があるんだけど」
フリードはそう言ってニコリと微笑む。
カールは不機嫌に鼻を鳴らし、ヨハネスははぁ、とため息を吐いた。
「まぁ、大体は分かるけどね。王位継承戦の結果だろう?」
「御名答。今回のことで色々と動いたからね。お察しの通りの結果だと思うけど」
「……むぅ。致し方なし、だろうな」
カール、ヨハネス、フリードの三人はそう言って、コーエンを見つめる。クララも遅れて、コーエンの方を向いた。
「おめでとう、フリード。君が次の王太子だ」
そう口にしたのは他でもない。フリード自身だった。
カールもヨハネスも、彼の言葉を異論なく受け入れている。
けれどクララは、大きく首を傾げながら、フリードを凝視した。するとフリードはニコリと微笑みながら、クララの方へ歩み寄った。
「どうしたの、クララ?そんな怖い顔しちゃって」
「……どうしたの?じゃありません。一体、どういうことなのでしょうか?」
未だコーエンはクララの手を放すことなく、けれど目を合わせようともしない。いつもは饒舌な癖に、一切口を開こうとしないのだ。
「さっき話した通りだよ。次の王太子はフリードに決まったんだ」
まるで幼子に言い聞かせをするかのように、フリードはクララの頭を優しく撫でる。仕草も口調も普段通りのフリード。けれど、格好と言っていることだけがチグハグで、クララの理解が追い付かない。
「良かったね、クララ。これでヨハネスと結婚しなくて良いし」
「それは……そうかもしれませんけど、今はそれどころじゃありません」
ヨハネスとの結婚のことなど、今はどうでも良かった。
それ以上に大切なことが目の前に横たわっている。
「殿下」
「うん」
「フリード殿下」
「ううん」
二回目のクララの呼びかけに、フリードは首を横に振った。彼の後ろでは、カールとヨハネスが何とも言えない渋い顔をしている。
「うわぁ……まさかとは思っていたけど」
「俺もだ。何かがおかしいとは思っていた。しかし、またなんとも……」
ヨハネスは扇で口元を隠しているが、口の端が引き攣っているし。カールは腕組みをし、眉間に皺を寄せて大きく首を傾げている。
クララは何やら眩暈がしてきた。
「つい先程まで――――この広間に来るまでは、フリード殿下とそうお呼びして、お返事をしてもらえていましたよね?」
クララは今や、混乱で涙目になっていた。
「うん、そうだね。だけど、ボクがフリードでいるのはここまで。今までごめんね」
困ったように笑いながら、フリードは首を傾げる。
次にどんな話が飛び出すのか、想像しては震えてしまうし、きつく繋がれたコーエンの手を振り払いたくなる。けれど、コーエンの手のひらは熱く、触れたところから緊張が伝わってくるかのようだった。
「改めて自己紹介を。ボクはジェシカ。この国の王女だよ」
フリード、改めジェシカはそう言って、恭しく膝を折る。
その瞬間、クララの心臓がドクンと大きく跳ねた。
「ジェシカ王女……?」
クララは当然、その名を知っている。
国王と皇后の唯一の子で、三人の王子たちの妹。
そして、コーエンを王太子にできる人――――。彼の想い人だと、そう思っていた。
「そう、それがボクの本当の名だよ」
ジェシカは目を細めて笑うと、クララを真っ直ぐに見つめた。
「ボクはね、この王位継承戦のオブザーバー役を仰せつかっていたんだ。兄たちの側にいて、彼等を見守ること、それから王位を継ぐ気のないフリードを、この継承戦に最後まで参加させること、それがボクの仕事だった」
次々に明かされていく真実。けれど、ジェシカはまだ、一番重要なことをクララに教えてくれていない。
「だけど、でも…………それじゃあフリード殿下は――――」
クララがフリード殿下だと思っていた人は、実はジェシカ王女だった。
そして、ジェシカはフリードを側近くで監視する役割を担っていた。この、王位継承戦に参加させるために。そうして今、フリードは次の王太子に指名された。
(まさか……まさか…………)
「フリードはそこにいるよ」
ジェシカはそう言って朗らかに笑った。
「ずっとずっと、クララの隣にいたんだよ」
手のひらがじんじん疼く。目頭が熱くてたまらない。
「クララ――――」
ようやくコーエンが口を開いたその時だった。
クララはコーエンの手を勢いよく振り払うと、全速力で広間を駆け出していた。
クララはため息を吐きながら、肩を落とした。
騎士に連行され、既にスチュアート伯爵の姿はない。レイチェルも、自主的に父親の後に付き従った。
(レイチェル……どうなっちゃうんだろう?)
親の罪は子の罪になりうる。貴族社会なら致し方ない部分もあるが、クララにはどうにもやり切れない。
(どうか、レイチェルの罪が少しでも軽くなりますように)
クララはレイチェルの去っていった方角を見つめながら、一人そんなことを願った。
「あれ?もう全部終わっちゃったの?」
その時、背後からフリードの声がした。先程までの重々しい空気を知らぬが故の、少し間の抜けた声。苦笑交じりに振り向きながら、クララは目を見開いた。
「騒ぎになってるって言うから、急いできたのになぁ」
(えっ!?えぇっ!?)
目の前にいるフリードは、間違いなくクララの知っているフリードその人だ。
けれど彼は今、クララと同じように、女性ものの美しいドレスを身に纏っていた。優雅に裾を靡かせるその様は、あまりにも衝撃的で。クララの目が点になる。
「遅いぞ、ジェシカ」
「ホントホント。せっかく兄弟揃い踏み、ってタイミングだったのに」
(ジェシカ!?カール殿下さっき、ジェシカって言った!?)
思わぬことにクララは目を見張る。
クララの知る彼は、この国の第3王子フリード殿下。カールとヨハネスの弟であり、コーエンと血が繋がっている。
そう聞かされていたし、今日までずっと、そうだと思ってきた。
けれど、どうやら違和感を感じているのはクララただ一人らしい。行き交う騎士も、文官たちも、誰一人として驚いてはいない。フリードの格好も呼び名も、寧ろ、当たり前のこととして受け入れている様子である。
(どういうこと?)
混乱に陥っているクララの手を、コーエンがそっと握った。その目は何処か気まずげに逸らされていて、クララは眉間に皺を寄せる。
「仕方がないだろう?父上に呼び出されていたんだ。三人に大事な言伝があるんだけど」
フリードはそう言ってニコリと微笑む。
カールは不機嫌に鼻を鳴らし、ヨハネスははぁ、とため息を吐いた。
「まぁ、大体は分かるけどね。王位継承戦の結果だろう?」
「御名答。今回のことで色々と動いたからね。お察しの通りの結果だと思うけど」
「……むぅ。致し方なし、だろうな」
カール、ヨハネス、フリードの三人はそう言って、コーエンを見つめる。クララも遅れて、コーエンの方を向いた。
「おめでとう、フリード。君が次の王太子だ」
そう口にしたのは他でもない。フリード自身だった。
カールもヨハネスも、彼の言葉を異論なく受け入れている。
けれどクララは、大きく首を傾げながら、フリードを凝視した。するとフリードはニコリと微笑みながら、クララの方へ歩み寄った。
「どうしたの、クララ?そんな怖い顔しちゃって」
「……どうしたの?じゃありません。一体、どういうことなのでしょうか?」
未だコーエンはクララの手を放すことなく、けれど目を合わせようともしない。いつもは饒舌な癖に、一切口を開こうとしないのだ。
「さっき話した通りだよ。次の王太子はフリードに決まったんだ」
まるで幼子に言い聞かせをするかのように、フリードはクララの頭を優しく撫でる。仕草も口調も普段通りのフリード。けれど、格好と言っていることだけがチグハグで、クララの理解が追い付かない。
「良かったね、クララ。これでヨハネスと結婚しなくて良いし」
「それは……そうかもしれませんけど、今はそれどころじゃありません」
ヨハネスとの結婚のことなど、今はどうでも良かった。
それ以上に大切なことが目の前に横たわっている。
「殿下」
「うん」
「フリード殿下」
「ううん」
二回目のクララの呼びかけに、フリードは首を横に振った。彼の後ろでは、カールとヨハネスが何とも言えない渋い顔をしている。
「うわぁ……まさかとは思っていたけど」
「俺もだ。何かがおかしいとは思っていた。しかし、またなんとも……」
ヨハネスは扇で口元を隠しているが、口の端が引き攣っているし。カールは腕組みをし、眉間に皺を寄せて大きく首を傾げている。
クララは何やら眩暈がしてきた。
「つい先程まで――――この広間に来るまでは、フリード殿下とそうお呼びして、お返事をしてもらえていましたよね?」
クララは今や、混乱で涙目になっていた。
「うん、そうだね。だけど、ボクがフリードでいるのはここまで。今までごめんね」
困ったように笑いながら、フリードは首を傾げる。
次にどんな話が飛び出すのか、想像しては震えてしまうし、きつく繋がれたコーエンの手を振り払いたくなる。けれど、コーエンの手のひらは熱く、触れたところから緊張が伝わってくるかのようだった。
「改めて自己紹介を。ボクはジェシカ。この国の王女だよ」
フリード、改めジェシカはそう言って、恭しく膝を折る。
その瞬間、クララの心臓がドクンと大きく跳ねた。
「ジェシカ王女……?」
クララは当然、その名を知っている。
国王と皇后の唯一の子で、三人の王子たちの妹。
そして、コーエンを王太子にできる人――――。彼の想い人だと、そう思っていた。
「そう、それがボクの本当の名だよ」
ジェシカは目を細めて笑うと、クララを真っ直ぐに見つめた。
「ボクはね、この王位継承戦のオブザーバー役を仰せつかっていたんだ。兄たちの側にいて、彼等を見守ること、それから王位を継ぐ気のないフリードを、この継承戦に最後まで参加させること、それがボクの仕事だった」
次々に明かされていく真実。けれど、ジェシカはまだ、一番重要なことをクララに教えてくれていない。
「だけど、でも…………それじゃあフリード殿下は――――」
クララがフリード殿下だと思っていた人は、実はジェシカ王女だった。
そして、ジェシカはフリードを側近くで監視する役割を担っていた。この、王位継承戦に参加させるために。そうして今、フリードは次の王太子に指名された。
(まさか……まさか…………)
「フリードはそこにいるよ」
ジェシカはそう言って朗らかに笑った。
「ずっとずっと、クララの隣にいたんだよ」
手のひらがじんじん疼く。目頭が熱くてたまらない。
「クララ――――」
ようやくコーエンが口を開いたその時だった。
クララはコーエンの手を勢いよく振り払うと、全速力で広間を駆け出していた。
0
お気に入りに追加
1,780
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
婚約者に裏切られた私が幸せになってもいいのですか?
鈴元 香奈
恋愛
婚約者の王太子に裏切られ、彼の恋人の策略によって見ず知らずの男に誘拐されたリカルダは、修道院で一生を終えようと思っていた。
だが、父親である公爵はそれを許さず新しい結婚相手を見つけてくる。その男は子爵の次男で容姿も平凡だが、公爵が認めるくらいに有能であった。しかし、四年前婚約者に裏切られた彼は女性嫌いだと公言している。
仕事はできるが女性に全く慣れておらず、自分より更に傷ついているであろう若く美しい妻をどう扱えばいいのか戸惑うばかりの文官と、幸せを諦めているが貴族の義務として夫の子を産みたい若奥様の物語。
小説家になろうさんにも投稿しています。
妻のち愛人。
ひろか
恋愛
五つ下のエンリは、幼馴染から夫になった。
「ねーねー、ロナぁー」
甘えん坊なエンリは子供の頃から私の後をついてまわり、結婚してからも後をついてまわり、無いはずの尻尾をブンブン振るワンコのような夫。
そんな結婚生活が四ヶ月たった私の誕生日、目の前に突きつけられたのは離縁書だった。
嫌われ王妃の一生 ~ 将来の王を導こうとしたが、王太子優秀すぎません? 〜
悠月 星花
恋愛
嫌われ王妃の一生 ~ 後妻として王妃になりましたが、王太子を亡き者にして処刑になるのはごめんです。将来の王を導こうと決心しましたが、王太子優秀すぎませんか? 〜
嫁いだ先の小国の王妃となった私リリアーナ。
陛下と夫を呼ぶが、私には見向きもせず、「処刑せよ」と無慈悲な王の声。
無視をされ続けた心は、逆らう気力もなく項垂れ、首が飛んでいく。
夢を見ていたのか、自身の部屋で姉に起こされ目を覚ます。
怖い夢をみたと姉に甘えてはいたが、現実には先の小国へ嫁ぐことは決まっており……
【完結】愛に裏切られた私と、愛を諦めなかった元夫
紫崎 藍華
恋愛
政略結婚だったにも関わらず、スティーヴンはイルマに浮気し、妻のミシェルを捨てた。
スティーヴンは政略結婚の重要性を理解できていなかった。
そのような男の愛が許されるはずないのだが、彼は愛を貫いた。
捨てられたミシェルも貴族という立場に翻弄されつつも、一つの答えを見出した。
【完結】伯爵の愛は狂い咲く
白雨 音
恋愛
十八歳になったアリシアは、兄の友人男爵子息のエリックに告白され、婚約した。
実家の商家を手伝い、友人にも恵まれ、アリシアの人生は充実し、順風満帆だった。
だが、町のカーニバルの夜、それを脅かす出来事が起こった。
仮面の男が「見つけた、エリーズ!」と、アリシアに熱く口付けたのだ!
そこから、アリシアの運命の歯車は狂い始めていく。
両親からエリックとの婚約を解消し、年の離れた伯爵に嫁ぐ様に勧められてしまう。
「結婚は愛した人とします!」と抗うアリシアだが、運命は彼女を嘲笑い、
その渦に巻き込んでいくのだった…
アリシアを恋人の生まれ変わりと信じる伯爵の執愛。
異世界恋愛、短編:本編(アリシア視点)前日譚(ユーグ視点)
《完結しました》
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる