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【1章】立志編
手紙
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『お父さん、お母さんへ
二人とも元気にしてる? わたしは元気――――と言いたいところだけど、寂しい日々を送っています。
王宮に連れてこられて今日で五日目。とっても美味しいけど、毒見が終わった後の冷めたご飯しか食べられていません。
何より嫌なのが、一人でご飯を食べなきゃいけないこと!おじいちゃんと会ったのは王太子様の葬儀の日だけで、以降は本当にお城の中にいるのか怪しい程、存在を感じられていないの。あまりにも寂しいから、仲良くなった侍女の子とか、わたし付きになった騎士のアダルフォに『一緒に食べよう?』って誘ったんだけど、『とんでもない』って断られてしまったわ。
お父さんとお母さんと一緒に小さなテーブルを囲って、その日あった楽しかったことや嬉しかったことを話していたのが嘘みたい。温かくて美味しい、お母さんのご飯が何よりのご馳走だったって思い知った。
だけど、ただ寂しいだけじゃなくて、息つく間もないぐらい忙しいんだ。
毎日毎日、歴史やら外国語やらマナーやら政治やら、入れ代わり立ち代わり色んな先生が来るものだから、ちっとも顔と名前が覚えられないの。元々本は好きだったし、お父さんやお母さんが色んなことを教えてくれたから、勉強自体はそこまで苦じゃないんだけど、あまりの過密スケジュールでクタクタよ。だから手紙を書くのも遅くなっちゃった。薄情な娘でごめんね。
――――既に、あの日わたしを連れて行った騎士のランドールから聞いていると思うけど、三か月後、わたしは王太女になるんだって。危ないし、することが沢山あるから、しばらくの間は城から出たらダメだって言われちゃった。
でもさ、よく考えなくても酷くない?お父さんとお母さんに話すら碌に聞けてないし、ついこの間まで街を自由に歩き回っていたんだもの。危ないことなんて何もないのにさ……わたしには人権ってものがないみたい。仕方がないって分かっているけど、気持ちは追い付かないものなんだよね。
早くお父さんとお母さんに会いたいなぁ。二人の声が聴きたい。
ねぇ、帰ったらまた、わたしのことを抱き締めてくれる?いつまでも二人の娘だって思っていて良い?
二人も手紙を書いて送ってね。忙しいのは分かってるけど、できたら会いに来て欲しいなぁ。
あっ、エメットにもよろしく伝えといてね!
ライラより』
ふぅ、とため息を吐きながらわたしは筆ペンを置く。胸のあたりがモヤモヤして、眉間のあたりが熱かった。
(もっとたくさん、伝えたいことがあった筈なのに)
いざ机に向かうと、思うように筆が進まなかった。それは多分、手紙じゃなくて直接伝えたいから――――何だか勿体なく感じてしまったのが原因だと思う。
「アダルフォ――――これ、父と母に送ってもらえる? ランドールがわたしの家を知っているから」
そう言ってわたしは、書き上がった手紙をアダルフォに託した。アダルフォはまじまじとわたしを見つめつつ、コクリと小さく頷いてみせる。
「折角の休憩時間に何をしていらっしゃるかと思えば、ご両親に手紙を書いていらっしゃったのですね」
それは半ば呆れたような、感心したような声音だった。わたしはふふ、と笑いつつグッと大きく伸びをする。
「折角の休憩時間だからこそ、よ。夜はクタクタで、筆を取る時間なんてないもの。手紙を書くだけの環境も整っているのだし、時間は大切に使わないと」
慣れない環境のせいか、はたまた詰め込み型のスパルタ教育のせいか、ここ最近のわたしの疲れ具合は凄まじかった。夜ともなれば眠くて眠くて堪らなくて、入浴が終わると同時にベッドで寝入ってしまうし、身体中が凝り固まって痛い。今は午前中で比較的疲れが少ない時間帯だから、これでもまだマシな方だ。
(本当は復習もしなきゃなんだけどね)
既に十六歳のわたしに対して『基礎からゆっくり教える』なんて生易しい教育は許されていない。とにかく知識を詰め込む方式だから、自分で基礎を学んで、その上で与えられた知識を覚えて行かなければならない。非効率的だと訴えたいけど、広大な城の中、肝心の『訴えるべき相手』は、本当に影も形も見えなかった。
外から見えるよりずっとずっと、城っていうものは大きい。
わたしに与えられたのは北側に位置する宮殿の一室だった。本来なら、次期王位継承者には東側の宮殿が宛がわれるものらしいけど、そこには未だ王太子妃様――――ゼルリダ様が住んでいらっしゃる。気難しいお方だから、わたしと一緒に暮らすのは無理だと判断されたらしい――――そう、侍女達の噂話で知った。
(よく考えたら、そりゃ嫌だよね)
葬儀の時のおじいちゃんとのやり取りを思い出すに、ゼルリダ様はわたしの存在を知っていらっしゃったようだ。だけど、夫に自分以外の女の子どもがいるなんて、あまり良い気はしないだろう。その子どもが、夫亡き後家に押し掛けてくるなんて、当然嫌に決まっている。
(仲良くなる……のは無理だろうなぁ)
侍女の子たちは優しいけれど『姫様』としてしかわたしと接してくれない。好きな騎士や文官、オシャレや、街に遊びに行った時の話をわたしにも聞かせて欲しいのに、決してそうしてはくれないのだ。
その点、ゼルリダ様は王太子妃で、不本意ながら王女であるわたしと身分の近い同性だ。仲良くできたら良いのになぁなんて、叶わぬ夢を抱いていたりする。
(まずは目の前のタスクを頑張らないと、ね)
分厚い本を手に部屋へと入って来た講師を前に、わたしは心の中でため息を吐いた。
二人とも元気にしてる? わたしは元気――――と言いたいところだけど、寂しい日々を送っています。
王宮に連れてこられて今日で五日目。とっても美味しいけど、毒見が終わった後の冷めたご飯しか食べられていません。
何より嫌なのが、一人でご飯を食べなきゃいけないこと!おじいちゃんと会ったのは王太子様の葬儀の日だけで、以降は本当にお城の中にいるのか怪しい程、存在を感じられていないの。あまりにも寂しいから、仲良くなった侍女の子とか、わたし付きになった騎士のアダルフォに『一緒に食べよう?』って誘ったんだけど、『とんでもない』って断られてしまったわ。
お父さんとお母さんと一緒に小さなテーブルを囲って、その日あった楽しかったことや嬉しかったことを話していたのが嘘みたい。温かくて美味しい、お母さんのご飯が何よりのご馳走だったって思い知った。
だけど、ただ寂しいだけじゃなくて、息つく間もないぐらい忙しいんだ。
毎日毎日、歴史やら外国語やらマナーやら政治やら、入れ代わり立ち代わり色んな先生が来るものだから、ちっとも顔と名前が覚えられないの。元々本は好きだったし、お父さんやお母さんが色んなことを教えてくれたから、勉強自体はそこまで苦じゃないんだけど、あまりの過密スケジュールでクタクタよ。だから手紙を書くのも遅くなっちゃった。薄情な娘でごめんね。
――――既に、あの日わたしを連れて行った騎士のランドールから聞いていると思うけど、三か月後、わたしは王太女になるんだって。危ないし、することが沢山あるから、しばらくの間は城から出たらダメだって言われちゃった。
でもさ、よく考えなくても酷くない?お父さんとお母さんに話すら碌に聞けてないし、ついこの間まで街を自由に歩き回っていたんだもの。危ないことなんて何もないのにさ……わたしには人権ってものがないみたい。仕方がないって分かっているけど、気持ちは追い付かないものなんだよね。
早くお父さんとお母さんに会いたいなぁ。二人の声が聴きたい。
ねぇ、帰ったらまた、わたしのことを抱き締めてくれる?いつまでも二人の娘だって思っていて良い?
二人も手紙を書いて送ってね。忙しいのは分かってるけど、できたら会いに来て欲しいなぁ。
あっ、エメットにもよろしく伝えといてね!
ライラより』
ふぅ、とため息を吐きながらわたしは筆ペンを置く。胸のあたりがモヤモヤして、眉間のあたりが熱かった。
(もっとたくさん、伝えたいことがあった筈なのに)
いざ机に向かうと、思うように筆が進まなかった。それは多分、手紙じゃなくて直接伝えたいから――――何だか勿体なく感じてしまったのが原因だと思う。
「アダルフォ――――これ、父と母に送ってもらえる? ランドールがわたしの家を知っているから」
そう言ってわたしは、書き上がった手紙をアダルフォに託した。アダルフォはまじまじとわたしを見つめつつ、コクリと小さく頷いてみせる。
「折角の休憩時間に何をしていらっしゃるかと思えば、ご両親に手紙を書いていらっしゃったのですね」
それは半ば呆れたような、感心したような声音だった。わたしはふふ、と笑いつつグッと大きく伸びをする。
「折角の休憩時間だからこそ、よ。夜はクタクタで、筆を取る時間なんてないもの。手紙を書くだけの環境も整っているのだし、時間は大切に使わないと」
慣れない環境のせいか、はたまた詰め込み型のスパルタ教育のせいか、ここ最近のわたしの疲れ具合は凄まじかった。夜ともなれば眠くて眠くて堪らなくて、入浴が終わると同時にベッドで寝入ってしまうし、身体中が凝り固まって痛い。今は午前中で比較的疲れが少ない時間帯だから、これでもまだマシな方だ。
(本当は復習もしなきゃなんだけどね)
既に十六歳のわたしに対して『基礎からゆっくり教える』なんて生易しい教育は許されていない。とにかく知識を詰め込む方式だから、自分で基礎を学んで、その上で与えられた知識を覚えて行かなければならない。非効率的だと訴えたいけど、広大な城の中、肝心の『訴えるべき相手』は、本当に影も形も見えなかった。
外から見えるよりずっとずっと、城っていうものは大きい。
わたしに与えられたのは北側に位置する宮殿の一室だった。本来なら、次期王位継承者には東側の宮殿が宛がわれるものらしいけど、そこには未だ王太子妃様――――ゼルリダ様が住んでいらっしゃる。気難しいお方だから、わたしと一緒に暮らすのは無理だと判断されたらしい――――そう、侍女達の噂話で知った。
(よく考えたら、そりゃ嫌だよね)
葬儀の時のおじいちゃんとのやり取りを思い出すに、ゼルリダ様はわたしの存在を知っていらっしゃったようだ。だけど、夫に自分以外の女の子どもがいるなんて、あまり良い気はしないだろう。その子どもが、夫亡き後家に押し掛けてくるなんて、当然嫌に決まっている。
(仲良くなる……のは無理だろうなぁ)
侍女の子たちは優しいけれど『姫様』としてしかわたしと接してくれない。好きな騎士や文官、オシャレや、街に遊びに行った時の話をわたしにも聞かせて欲しいのに、決してそうしてはくれないのだ。
その点、ゼルリダ様は王太子妃で、不本意ながら王女であるわたしと身分の近い同性だ。仲良くできたら良いのになぁなんて、叶わぬ夢を抱いていたりする。
(まずは目の前のタスクを頑張らないと、ね)
分厚い本を手に部屋へと入って来た講師を前に、わたしは心の中でため息を吐いた。
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