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逆行後
二度目18
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ノヴァ様は魔王を家の中に入れたくなかったようで、結局庭に用意されたガゼボに三人で座った。
僕には関係ない事だろうと席をはずそうとしたけれど止められた。
「こちらの願いはお互いの不可侵。
……こちらから提供できるものは勇者をアルファ化すること。
もしくは、そこの彼のオメガ因子を除くことのどちらかだ」
魔王の提案に僕は驚いてしまう。
どんなに魔術の専門家であるノヴァ様が探しても見つからなかったそれを魔王は当たり前の様に提示した。
「なんで、そんな方法をあなたが知っているんですか」
「人間を苗床にする魔族がいてね。
あれ、なんで誰でも苗床にできると思う?」
それ以上は怖くて聞けなかった。
けれど、彼が言っていることはきっと本当なのだろう。
ノヴァ様にとって嘘をつかれていたら最初の予定通り魔王を討伐してしまえばいいのだ。
「副作用は?」
「勇者がアルファになるのは簡単だ。
既にアンタ、アルファになりかかってるから」
そう言って魔王は僕を見た。
「前回と彼、匂いが違うだろ?」
言われてみればそうだ。
繰り返しの世界になって初めて彼と会ったとき甘い匂いがした。
「僕と世界を天秤にかけるのは釣り合ってないのでは?」
僕がそう言うと魔王は、ふふっと笑って「彼はそう思っていないみたいだよ」と言った。
「ユーリのオメガ因子をとる場合のリスクは?」
「別に。ベータになれる訳じゃないのと、後は君たち二人の間に子が生まれることは無くなるって位かなあ」
オメガではなくなるだけでベータになれる訳ではないという事らしい。
「ヒートが無くなるという事ですか?」
「そうだね。妊娠に関わる全てが無かったことになる」
魔王はノヴァ様を見て言った。
「どうだい?
話に乗ってみる気にはならないかい?」
魔王は言った。
ノヴァ様は僕を見た。
本当に世界の状況と僕たちの個人的な問題を一緒にしていいのだろうか。
僕には関係ない事だろうと席をはずそうとしたけれど止められた。
「こちらの願いはお互いの不可侵。
……こちらから提供できるものは勇者をアルファ化すること。
もしくは、そこの彼のオメガ因子を除くことのどちらかだ」
魔王の提案に僕は驚いてしまう。
どんなに魔術の専門家であるノヴァ様が探しても見つからなかったそれを魔王は当たり前の様に提示した。
「なんで、そんな方法をあなたが知っているんですか」
「人間を苗床にする魔族がいてね。
あれ、なんで誰でも苗床にできると思う?」
それ以上は怖くて聞けなかった。
けれど、彼が言っていることはきっと本当なのだろう。
ノヴァ様にとって嘘をつかれていたら最初の予定通り魔王を討伐してしまえばいいのだ。
「副作用は?」
「勇者がアルファになるのは簡単だ。
既にアンタ、アルファになりかかってるから」
そう言って魔王は僕を見た。
「前回と彼、匂いが違うだろ?」
言われてみればそうだ。
繰り返しの世界になって初めて彼と会ったとき甘い匂いがした。
「僕と世界を天秤にかけるのは釣り合ってないのでは?」
僕がそう言うと魔王は、ふふっと笑って「彼はそう思っていないみたいだよ」と言った。
「ユーリのオメガ因子をとる場合のリスクは?」
「別に。ベータになれる訳じゃないのと、後は君たち二人の間に子が生まれることは無くなるって位かなあ」
オメガではなくなるだけでベータになれる訳ではないという事らしい。
「ヒートが無くなるという事ですか?」
「そうだね。妊娠に関わる全てが無かったことになる」
魔王はノヴァ様を見て言った。
「どうだい?
話に乗ってみる気にはならないかい?」
魔王は言った。
ノヴァ様は僕を見た。
本当に世界の状況と僕たちの個人的な問題を一緒にしていいのだろうか。
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