73 / 80
73
しおりを挟む
宗吾さんは嬉しそうに笑った。
僕のそれは睦言として拙かったのに、嬉しそうな笑顔を浮かべている。
彼は僕を快楽で追い詰める様なセックスが好きだと言っていた。
だからこんな拙い繋がりあいで嬉しそうにしていて、心臓のあたりが疼く。
「僕はあなたに気持ちよくなって欲しいんです」
そう言って宗吾さんの髪をそっと撫でた。
僕が好きな宗吾さんのしぐさをつい真似してしまった。
宗吾さんは多分僕のそれが彼の真似だと気が付いたと思った。
僕が宗吾さんの頭から手を離すと同じように僕の頭を撫でる。
思わず目を細めてしまう。
僕は宗吾さんに撫でられることが本当に好きになった。
もしかしたら僕が一番好きな瞬間なのかもしれないとさえ思う。
思わず強請《ねだ》る様に宗吾さんの手に頭をこすりつける。
笑みを深めながら宗吾さんが僕を撫でてくれた。
それから宗吾さんは僕の中に入ったままごろりと寝転ぶ。
前から思っていたけれど、宗吾さんは均整の取れた肉体をしている。
綺麗についている腹筋は鍛え上げられている様に見えた。
「俺に気持ちよくなってほしいんだっけ?」
宗吾さんの問いに頷く。
「じゃあ、自分で動いて俺の事『気持ちよく』して?」
それが宗吾さんからの淫らで意地悪なお願いだと気が付くのに、きっかり三秒かかってしまった。
見下ろした宗吾さんは妖艶な笑みを浮かべている。
無理だと答えれば違う体位になったのかもしれない。
だけど、宗吾さんがそれを望んでいるのならと思った。
膝をつけるようにして、少しだけ宗吾さんの物を引き抜く様に腰を上げる。
人間はこの感覚を排泄感というらしい。
知識では知っている筈の感覚が、快楽として体に広がる。
恥ずかしい声がもれる。自分で動かしているのに、「あっ……」っというもの欲しそうな声が出てしまった。
宗吾さんの起立をギリギリまで引き抜いて、体重を重力に任せる。
一気に、ずんって体内に戻っていく感覚に嬌声が上がってしまう。
単調な動きなのに、たまらない。
少しずつ大胆に動きを速めてしまう。
別にそんな事しなくていいのに、前立腺を擦る様に腰を動かしてしまう。
これじゃあ、宗吾さんを気持ちよくするんじゃなくて、自分が気持ちよくなるための動きだ。
そう分かっているのに、腰の動きを止められない。
僕のそれは睦言として拙かったのに、嬉しそうな笑顔を浮かべている。
彼は僕を快楽で追い詰める様なセックスが好きだと言っていた。
だからこんな拙い繋がりあいで嬉しそうにしていて、心臓のあたりが疼く。
「僕はあなたに気持ちよくなって欲しいんです」
そう言って宗吾さんの髪をそっと撫でた。
僕が好きな宗吾さんのしぐさをつい真似してしまった。
宗吾さんは多分僕のそれが彼の真似だと気が付いたと思った。
僕が宗吾さんの頭から手を離すと同じように僕の頭を撫でる。
思わず目を細めてしまう。
僕は宗吾さんに撫でられることが本当に好きになった。
もしかしたら僕が一番好きな瞬間なのかもしれないとさえ思う。
思わず強請《ねだ》る様に宗吾さんの手に頭をこすりつける。
笑みを深めながら宗吾さんが僕を撫でてくれた。
それから宗吾さんは僕の中に入ったままごろりと寝転ぶ。
前から思っていたけれど、宗吾さんは均整の取れた肉体をしている。
綺麗についている腹筋は鍛え上げられている様に見えた。
「俺に気持ちよくなってほしいんだっけ?」
宗吾さんの問いに頷く。
「じゃあ、自分で動いて俺の事『気持ちよく』して?」
それが宗吾さんからの淫らで意地悪なお願いだと気が付くのに、きっかり三秒かかってしまった。
見下ろした宗吾さんは妖艶な笑みを浮かべている。
無理だと答えれば違う体位になったのかもしれない。
だけど、宗吾さんがそれを望んでいるのならと思った。
膝をつけるようにして、少しだけ宗吾さんの物を引き抜く様に腰を上げる。
人間はこの感覚を排泄感というらしい。
知識では知っている筈の感覚が、快楽として体に広がる。
恥ずかしい声がもれる。自分で動かしているのに、「あっ……」っというもの欲しそうな声が出てしまった。
宗吾さんの起立をギリギリまで引き抜いて、体重を重力に任せる。
一気に、ずんって体内に戻っていく感覚に嬌声が上がってしまう。
単調な動きなのに、たまらない。
少しずつ大胆に動きを速めてしまう。
別にそんな事しなくていいのに、前立腺を擦る様に腰を動かしてしまう。
これじゃあ、宗吾さんを気持ちよくするんじゃなくて、自分が気持ちよくなるための動きだ。
そう分かっているのに、腰の動きを止められない。
1
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
そこにワナがあればハマるのが礼儀でしょ!~ビッチ勇者とガチムチ戦士のエロ冒険譚~
天岸 あおい
BL
ビッチ勇者がワザと魔物に捕まってエッチされたがるので、頑張って戦士が庇って大変な目にあうエロコメディ。
※ビッチ勇者×ガチムチ戦士。同じ村に住んでいた幼馴染コンビ。
※魔物×戦士の描写も多め。戦士がエロい災難に遭いまくるお話。
※エッチな描写ありの話は話タイトルの前に印が入ります。勇者×戦士『○』。魔物×戦士『▼』。また勇者視点の時は『※』が入ります。
【完結】俺のセフレが幼なじみなんですが?
おもち
恋愛
アプリで知り合った女の子。初対面の彼女は予想より断然可愛かった。事前に取り決めていたとおり、2人は恋愛NGの都合の良い関係(セフレ)になる。何回か関係を続け、ある日、彼女の家まで送ると……、その家は、見覚えのある家だった。
『え、ここ、幼馴染の家なんだけど……?』
※他サイトでも投稿しています。2サイト計60万PV作品です。
僕は肉便器 ~皮をめくってなかをさわって~ 【童貞新入社員はこうして開発されました】
ヤミイ
BL
新入社員として、とある企業に就職した僕。希望に胸を膨らませる僕だったが、あろうことか、教育係として目の前に現れたのは、1年前、野外で僕を襲い、官能の淵に引きずり込んだあの男だった。そして始まる、毎日のように夜のオフィスで淫獣に弄ばれる、僕の爛れた日々…。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる