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「あっ、あんっ、やあ゛ッ、あ、ふぅッ……」

逃しきれなかった快楽が声になって漏れてしまう。
今日はまだ、唾液を少し飲んだだけなのに、頭がぼうっとして体が熱い。

精液を貰った訳でもないのに、体が絶頂に向けて駆け上がっていく。

宗吾さんの犬歯が僕の固くしこった乳首に当たった瞬間だった。
目の前がチカチカしていて、下肢がぐっしょりとしている。

達したという事実に気が付くのに少しだけ時間がかかった。

はあ、はあと上がってしまった息づかいだけが聞こえる。

宗吾さんが、僕の精液に触れるとそのまま達したばかりのそこをぐりぐりとされる。

「あ、あ゛、あ゛、いま、いった、いったからっ……」

吐精したばかりの先端をなぶられると快楽を通り越して苦痛にも似た感覚がする。

これは、知っている。
一番やりやすい潮吹きの方法だ。

前にいた場所で何度かされたことがある。
その時は道具を使ってもっと機械的にされたけれど、今は宗吾さんの指が出したばかりの精液を塗り込めるみたいに動いている。

頭の中で快感がぱちぱちと弾けていく。
目の前が白ばむ。

絶叫に近い甲高い声が口から洩れる。

それがだんだん、意味をなさない、あとあーというものだけになってしまった後、その時が来る。

淫魔は排泄をしない。
だから、完全な液体がここを通る感覚を僕はこの瞬間しか知らない。

内側から一気に流れ出る感覚に、唾液がこぼれて、涙も滲む。

ぶしぷしと馬鹿になってしまったみたいに、僕の陰茎はまだ、少しずつ雫をこぼしている。

それを見下ろしながら宗吾さんは壮絶な笑みを浮かべながら言う。

「もう一度潮吹きするのと、イったばかりでうねってるこっち滅茶苦茶にされるのとどっちがいい?」

こっちといいながら尻を撫でられる。
快楽で何も考えられない頭でも、これ以上の刺激は耐えられないという感覚だけで体をうつぶせにして這って逃げようとする。

「うん、じゃあ中だね」

宗吾さんは僕の肩をベッドに押さえつけるとそのまま、熱く張りつめたものを一気に中まで挿入した。
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