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愛を交わすという事1※

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家族に連絡が取れたという事でほっとしたのだ。

それが大きかった。
本当は他の勇者召喚に巻き込まれた人たちにもメッセージを送りますか?と連絡をするとかやるべきことは沢山あったのかもしれないけれど、とにかく気を張っていたのがとけて、腰が抜けたように座り込んでしまった。


その俺をオーウェンさんは抱きかかえて運んでくれた。

それが俺の部屋ではなく、オーウェンさんの部屋だったことに、少し驚いた。


キスをしたことはあった。
それ以上について考えたことが無いと言えば嘘になるけれど忙しくしていたし、俺が故郷を気にしているとずっとオーウェンさんは思っていたと思う。
それが彼の罪悪感だと知っていたのであの時以上に彼に近づくことが出来なかった。


オーウェンさんは俺を彼のベッドの上におろした。
毎日シーツは変えられている筈なのに、ベッドはオーウェンさんの匂いがする。


心臓がドキドキした。

そっとキスをされた。それがだんだんと深いものになる。
唾液を飲まされるように、舌を絡め、歯列を舐められる。

「じゅ、準備を……」

男同士は準備が必要だと聞いたことがあった。

「任せて、大丈夫だから」

オーウェンさんはそう言った。
それから、それ用の魔法はもう開発済みだと小さな声で言われた。

俺のためにそんな魔法を作り出したのだろうか。

聞き出せる雰囲気ではなかった。

オーウェンさんは性急に俺のシャツを脱がせそれから俺の手をベッドに縫い付けるようにおさえた。

彼の手は俺より年下なのに、俺の手よりずいぶん大きくて節くれだっていることに気が付く。
まごうこと無き男の手だ。

それに組み敷かれることに興奮していた。

オーウェンさんが俺の首筋に口づけを落としてそれから鎖骨を舐める。

縫い付けられていた手を離されて、思わず「あっ……」と寂し気な声を上げると嬉しそうに笑われた。

それから胸粒をいじられる。

そんなところが性感帯になるなんて思わなかった。

それよりも、オーウェン様の表情からも重荷の様なものが無くなっていたことが嬉しかった。

体中を撫でられて、彼にみられていない場所なんてないんじゃないかと思った。
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