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ルベル王国編

温かい家族

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 目を覚ますと、アドルフ達が揃って俺の顔を覗き込んでいた。


「レイモンド……!」
「起きた!」
「ニャアー!」
「ぐっ!」
「こら、ハル! レイモンド殿、すみません!」
「い、いや……なんとか、大丈夫だ……」


 ハルがエヴァンの肩から飛び下りて、俺の胸に飛び込んで来るというハプニングがあったが……仕切り直し、周囲を見る。

 俺が目を覚ました場所は、どこかの民家のようだ。ハルを抱えてベッドから身を起こすと、すぐ側に窓があった。空は夕日に照らされ、赤く染まっている。
 戦闘が終わった時はまだ昼間だったな。あれからかなり時間が経っているのか。

 部屋の中を見ると、アドルフ、ミュース、ヴェーラ、ロッコ、エヴァン、ハル、トレス……第一旅団の幹部と使い魔達がいる。


「レイモンド殿。回復魔法で怪我の治療自体は終わっているのだが……具合はどうだ?」
「……まだ少し疲れているが、大丈夫だ。特に異常はない」
「嘘はついてねぇな。……本当に良かった。目の前で倒れたから焦ったぞ。心配させやがって」
「すまなかった、アドルフ。……団長さん達も、心配させてすまない」


 アドルフだけでなく、ヴェーラ達全員の耳と尻尾が下がってしまっている。大分心配させてしまったようだ。申し訳ない。


「……倒れた原因は、分かる?」
「多分、魔力の使い過ぎと獣人の姿になってからの接近戦。それから……」
「……それから? 何です?」
「それは――」
「俺のせい、だろ?」
「違う! アドルフのせいじゃない!」


 そうだ。アドルフのせいではない。……人狼としての本能を制御するのに精神的に疲れたものの、俺はこいつのせいではないと思っている。


「むしろ、あの場でお前が奥の手を使ってくれたことには感謝している。俺の代わりに教祖をぶん殴ってくれたからな。スカッとしたぞ」
「……本心、か……お人好しだな、お前は」


 スキルで嘘をついていないことを知ったのだろう。アドルフは苦笑いを浮かべている。


「俺も、レイモンドには感謝してる。人狼になっても暴走せずに済んだのは、お前のおかげだ。……しかし、お前に負担掛けちまったことは本当に悪かったと思ってる。すまなかった」
「待て待て。そんなに深く頭を下げるな!」
「心からの感謝と謝罪を伝えているんだ。それの何が悪い?」
「…………はぁ……」
「ん?」


 普段は荒っぽい癖に、ここぞという時は義理堅くなる! これだからこいつは……!


「……いや、何でもない。それよりも、俺が気絶した後はどうなった? 人間側で降参した奴はいたか?」
「それなのだが……その――」
「生き残った人間は、その大体がまだ数年程度しか育っていないガキだった。あとは赤ん坊と数人の大人ぐらいだな。それ以外は全員狂っていたから、やむ無く殺した」
「アドルフ!」
「隠しても無駄だ。いつかはこいつも知ることになる。……それに、お前は大体予想がついていたんだろ? そんな顔をしている」
「……まぁ、な」


 アドルフの言う通り、そうなることは予想していたが……できれば、この予想は当たって欲しくなかった。

 王都の住人は全員、幼い頃からエクレール教の教えを叩き込まれ……やがて洗脳される。女神を信仰することは当たり前なのだと、思い込むようになるのだ。
 俺も物心がついた時に前世を思い出していなかったら、将来は狂信者になっていたかもしれない。

 赤ん坊は言わずもがな、生き残った子供達は、まだエクレール教に染まっていなかったのだろう。残りの数人の大人達は、運良くエクレール教に染まらずに済んだ人達か?

 教祖のギフトは、生き残った子供と赤ん坊達以外のほとんどを、狂戦士に変えてしまう程に強力で、非常に恐ろしいものだった……というわけか。


「レイモンド殿。すまない。我々は、貴殿の家族も……」
「分かってる。それについてはミュースに聞かれて、俺の家族よりも獣人達の命の方が大切だと伝えた。俺はあんた達が無事なら、それで構わない。獣人側に死者は出ていないのだろう?」
「あ、あぁ。重傷者はいるが、全員命に別状は無い」
「それは良かった。……とにかく。そういうことだから、あまり気に病まないでくれ。団長さんだけじゃない。アドルフ達にもそう言っておくぞ」


 ヴェーラとアドルフ達が頷いたのを見て、俺も頷いた。

 亡くなった人間達の死体がどう処理されるのかは分からないが、もしも墓を作ることを許されるなら、作っておきたい。
 あれでも今世の自分の家族だからな。墓参りぐらいはしないと、罰当たりになってしまう。……これは日本人の性だろうか?


「……レイモンド君。このまま話を続けても大丈夫かの? もしも疲れているようなら、明日にするが……」
「いや、大丈夫だ。確かに疲れはあるが、俺も話しておきたいことがあるからな」
「そうか。では続けるが……無理はしないように」
「あぁ。ありがとう、ロッコ爺」
「ほっほっほ! そういえば、その姿でも敬語を使わなくなったのう。何か心境の変化があったのかな?」
「……そうだな。いろいろあったよ。その話も含めて、まずは俺の話を聞いてもらいたいのだが……いいか?」
「あぁ、頼む。ボス達が来るまでの戦闘の様子や……俺達のギフトについては簡単に話してあるが、お前が神殿に連れて行かれた後のことは当然知らない。そのことを教えてくれ」


 アドルフに促され、俺が神殿で目を覚ました後のことを話した。

 俺自身も知らなかったスキル、境界を越えるクロスオーバー・親愛ディアのこと。教祖が俺のスキルを利用しようとしていたこと。その教祖の企みや、新天地の存在。

 獣人の奴隷達を人質に取られ、自分に従うよう迫られたこと。……しかし、奴隷達が全員逃げ出したため、その意味がなくなったこと。

 その後。教祖のスキルによる呪縛から解放されて、抵抗できるようになり……それがきっかけで、俺の処刑が決まったこと。


 全てを話し終えた時、アドルフ達はため息をついた。


「あの人間を逃がしてしまったことは痛いな……レイモンドの話を聞く限りでは、奴は今後もお前を狙い続けるだろう。多分、奴が逃げた先はその新天地だ。その場所は分からねぇし……奴がこれからどう動くのかも分からねぇ」
「……すまない。俺が新天地の場所を聞き出していれば……」
「気にしないでくれ、レイモンド殿。貴殿が無事ならそれでいいのだ」
「そうだぜ、レイモンド。別に俺はお前のことを責めているわけじゃねぇ。お前の身の安全を心配しているんだ」
「団長とアドルフの言う通りですよ。あなたはもう、我々の同胞なんですから」
「ニャー!」
「カァー!」


 トレスが俺の肩に乗り、ハルと共にすり寄って来た。俺は彼らの頭を撫でて、苦笑する。


「俺が同胞になることは、もう決まっているんだな。やれやれ……俺の意思は無視か」
「えっ」
「うん……?」


 あれ? ヴェーラとロッコとエヴァンが驚いている。……それから三人で一斉に、アドルフとミュースを見た。二人は目を逸らす。


「アドルフ、ミュース。既にレイモンド殿の合意を得たと聞いていたが……?」
「あれは嘘だったんですか!」
「アドルフ坊主はともかく、ミュースまで……」
「仕方ねぇだろ。俺は何が何でも、こいつを第一旅団の仲間にしたかったんだよ」
「……右に同じ。……既成事実を作れば、どうにでもなる」
「どうにでもなりませんよ! レイモンド殿の意思がなければ、意味がありません!」
「お前達が勝手にやったせいで、レイモンド君からの信頼がなくなってしまったらどうするのじゃ!」
「オリソンテから飛び出したことも、彼の意思を無視したことも……そしてアドルフの場合は、人狼の力を勝手に使ったことも! これに対する罰は後程伝えるから、覚悟しておけ。特に、アドルフの件は獣王様にもお伝えするからな!」
「それはとっくに覚悟してる。だが、俺はそれでもレイモンドを助けたかったし、同胞になってもらいたかった。罰は大人しく受けるつもりだ」
「私も、そう。……反省はしている。でも、後悔はしていない……」
「駄目じゃな。開き直っておるわい……」
「本当に反省しているのかお前達は!」


 その後もワンワン、ニャーニャー、チュウチュウ、メェメェと仲良く喧嘩を続ける彼ら。

 それを聞いていた俺は口元を押さえ、肩を震わせていたが……ついに耐えられなくなり、噴き出した。トレスとハルが驚いて俺から離れて行った。


「ははっ、はははははっ!」
「うおぅ!」
「レ……レイ、モンド?」
「はははっ、ふふ……あー……アドルフとミュースはガキだし、団長さんとロッコ爺とエヴァンは揃って説教してるし――まるで家族みたいだな。あんた達は」


 前世の俺の家族を思い出す。俺と妻の子供と孫達が、今のアドルフ達と同じように説教して、説教されて、喧嘩を繰り広げ……それでも最後は笑い合う。
 俺はそんな様子を、最愛の妻と共に見守っていた。仲の良い子供と孫達の姿を見守りながら、穏やか日々を過ごす。

 そんな日常が、大好きだった。


「家族、ねぇ……年齢的に言えばジジイはジジイで、ボスは母親、エヴァンか俺が父親、ミュースが娘ってところか?」
「……立ち位置的に、エヴァンが父親……アドルフは私の弟」
「はぁ? お前がこの中で一番年下じゃねぇか。俺はお前の兄だ。……で、レイモンドも年齢的に言えば、俺の弟ってことになるな」


 俺を見てアドルフが笑う。……子供のような、無邪気な笑顔だった。


「――俺達の家族になる気はねぇか? レイモンド。今なら大賢者のジジイと、真面目な母親と、穏やかな父親と、その使い魔が一匹と一羽に、可愛い妹……それから、頼れる兄貴が付いてくるぜ」
「……そうだな。俺がお前の兄でいいなら、家族になってもいいぞ」


 すると、きょとんとしたアドルフが、次の瞬間には不敵に笑っていた。面白い、とでも言いたげだ。


「お前に俺の兄が勤まるのか?」
「嘗めるなよ、弟。俺は人狼になったお前の本能を制御して見せた男だぞ」
「確かにそれは感謝してるが……というか弟って呼ぶな」
「兄の言うことは聞くものだぞ、弟よ」
「だから呼ぶなって言ってるだろ。お前、年下! 俺、年上!」
「一つしか違わない。僅かな誤差だ」
「一年の差はデカイぞ!」
「それに、精神年齢的に言えば俺の方が絶対に上だ。人間の貴族の英才教育を甘く見ないでくれ。その内容は腐り切ってるけどな」
「腐ってるのかよ」
「まず、他人からの善意には、必ず裏があるという教えから始まってだな」
「腐ってるな」
「だろ? というわけで精神年齢は俺が上だ。俺が兄になる」
「……なんかどうでも良くなったな。お前が兄でいいや」
「俺もどうでも良くなったから、お前が兄でいいや」
「いいのかよ!」


 あぁ、やっぱり楽しい。打てば響く受け答えだ。

 こんなじゃれ合いをする前から答えは決まっていたが、これをやりたくてつい、答えを先延ばしにしてしまった。


「なぁ、アドルフ」
「あ?」
「俺は、お前達の同胞になりたい。第一旅団の皆と家族になりたい。……我が儘、か?」
「――そんなの、我が儘のうちに入らねぇよ!」


 アドルフはそう言って、俺の肩に腕を回し、俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。……俺は、抵抗しなかった。


「歓迎するぜ! 新たな同胞――俺の、心の友よ」


 顔を上げると、アドルフ達が笑顔で俺を見つめている。


「――よろしく頼む」


 その日。俺は第一旅団の一員家族になった。



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