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【第一章】王都追放編
【第三話】お楽しみのジョブ鑑定
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クラスメイトが不安がる中、おそらく僕だけが内心でワクワクしていた。
確かに、突然異世界に召喚されて魔王を倒してくれと頼まれても、迷惑極まりないだろう。
しかし、僕にとっては嬉しい限りだった。
テンプレ通りなら、異世界に召喚された者はスキルと呼ばれる特殊能力を授かるはずである。
そしてそのスキルは、大抵は持ち主に有利に働くことが多い。
僕の知っている異世界小説では、そのスキルを使って無双したり、スローライフを送ったりしていた。
まあ、一部例外もあるのだが・・・。
「詳しい話しは、後ほどさせてもらおう。その前に、英雄たちのジョブを確認しなければならない」
国王と思われる男は、やはり落ち着いたように言った。
「くそ、何だよ偉そうによ」
「ジョブ? ジョブって何だ?」
「帰す気ゼロかよ・・・」
クラスメイトはみんな、それぞれでリアクションを取っている。
国王はジョブと言ったが、スキルと概念は同じだろう。
国王が手で合図を出すと、横に控えていた神官のような服装の老人が石段を降りてくる。
両手で何か板状のものを抱えている。
「これは鑑定の石版。触れた者のジョブを映し出してくれるマジックアイテムである」
神官の老人が石版を差し出すと、国王はそう説明した。
「一人ずつ、この石版に触れていって下さい」
神官の老人は、かすれた声で言った。
服は綺麗だが、顔や手はシワシワで、腰も曲がっている。髭は真っ白だった。
周りの衛兵にも促されながら、僕たちは一人ずつ石版に触れていくことになった。
初めはみんな怖がっていたけれど、クラスのムードメーカーである掛谷 銀河(かけや ぎんが)が率先して石版に触れたおかげで、他のクラスメイトも後に続いた。
ちなみに、最初に石版に触れた銀河は、【剣聖勇者】というジョブだった。
名前からして、超優秀なジョブだと分かる。
国王と神官も、驚いたように声をあげていた。
他のクラスメイトも次々と石版に触れていき、【剣豪】や【大賢者】、【サモナー】などバラエティ豊かなジョブが鑑定されていく。
その度に、国王や神官は満足そうに頷いていた。
そして残るは最後、僕の番だった。
「さあ、最後はあなたです」
神官の老人と目が合い、触れるように促される。
「あいつ、誰だっけ?」
「陰キャの雪斗、だったっけ」
「あいつも居たのか、影うすっ」
そんな会話が、チクチクと耳に入る。
今に見ていろ、モブ共。
俺が超有能なジョブを授かった時には、お前らなんか用無しなんだからな。
心の中で、そう呟いた。
「さあ、お触れなさい」
大きく深呼吸して、僕は鑑定の石版に手のひらを乗せた。
「出ました。そなたのジョブは、【レジスタンス】です・・・」
確かに、突然異世界に召喚されて魔王を倒してくれと頼まれても、迷惑極まりないだろう。
しかし、僕にとっては嬉しい限りだった。
テンプレ通りなら、異世界に召喚された者はスキルと呼ばれる特殊能力を授かるはずである。
そしてそのスキルは、大抵は持ち主に有利に働くことが多い。
僕の知っている異世界小説では、そのスキルを使って無双したり、スローライフを送ったりしていた。
まあ、一部例外もあるのだが・・・。
「詳しい話しは、後ほどさせてもらおう。その前に、英雄たちのジョブを確認しなければならない」
国王と思われる男は、やはり落ち着いたように言った。
「くそ、何だよ偉そうによ」
「ジョブ? ジョブって何だ?」
「帰す気ゼロかよ・・・」
クラスメイトはみんな、それぞれでリアクションを取っている。
国王はジョブと言ったが、スキルと概念は同じだろう。
国王が手で合図を出すと、横に控えていた神官のような服装の老人が石段を降りてくる。
両手で何か板状のものを抱えている。
「これは鑑定の石版。触れた者のジョブを映し出してくれるマジックアイテムである」
神官の老人が石版を差し出すと、国王はそう説明した。
「一人ずつ、この石版に触れていって下さい」
神官の老人は、かすれた声で言った。
服は綺麗だが、顔や手はシワシワで、腰も曲がっている。髭は真っ白だった。
周りの衛兵にも促されながら、僕たちは一人ずつ石版に触れていくことになった。
初めはみんな怖がっていたけれど、クラスのムードメーカーである掛谷 銀河(かけや ぎんが)が率先して石版に触れたおかげで、他のクラスメイトも後に続いた。
ちなみに、最初に石版に触れた銀河は、【剣聖勇者】というジョブだった。
名前からして、超優秀なジョブだと分かる。
国王と神官も、驚いたように声をあげていた。
他のクラスメイトも次々と石版に触れていき、【剣豪】や【大賢者】、【サモナー】などバラエティ豊かなジョブが鑑定されていく。
その度に、国王や神官は満足そうに頷いていた。
そして残るは最後、僕の番だった。
「さあ、最後はあなたです」
神官の老人と目が合い、触れるように促される。
「あいつ、誰だっけ?」
「陰キャの雪斗、だったっけ」
「あいつも居たのか、影うすっ」
そんな会話が、チクチクと耳に入る。
今に見ていろ、モブ共。
俺が超有能なジョブを授かった時には、お前らなんか用無しなんだからな。
心の中で、そう呟いた。
「さあ、お触れなさい」
大きく深呼吸して、僕は鑑定の石版に手のひらを乗せた。
「出ました。そなたのジョブは、【レジスタンス】です・・・」
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