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【第一章】第一次セトラ村攻防戦
【第一話】目が覚めると
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「おい、大丈夫か」
肩を叩かれ、目が覚めた。
どうやら僕は眠っていたようだ。
「う~ん、ここは・・・」
地べたで倒れていたせいで、身体中が痛い。
そもそも、どうして僕は地べたで寝ていたのか。
「おお、やっと目が覚めたか。なかなか目が覚めないから心配したぞ」
声のする方を向くと、数人の大人達が心配そうに僕を見下ろしていた。
彼らは皆、現代ではほとんど見ない服装をしていた。
チュニックやダブレット、どれも古代ヨーロッパなどで着られていた服装である。
大人達に支えられ、僕は立ち上がる。
「一体、ここは・・・」
辺りを見回しても、ここがどこなのか分からなかった。
舗装されていない道に沿って、木造の家々が集まっている。
「どこって、ここは【セトラ村】だよ」
「セトラ村?」
聞いたことがない所だ。
もしかして日本ではないのだろうか。
しかし、彼らは日本語を話している。
困惑していたのは僕だけでなく、彼らも同じようだった。
とりあえず、これ以上警戒されるのは良くなさそうだ。
「すみません、自分は古崎といいます。ここは日本ですか?」
「ニホン?」
その反応を見るに、どうやらここは日本ではないようだ。
「何事だ?」
大人達をかき分けて、一人の青年が現れた。
他の大人達と違い、身なりはしっかりしている。よく見ると、腰に剣を佩いており、身体の各部に防具のようなものを装着している。
「誰だ」
青年が、腰の剣に手を添えた。
「ぼ、僕は古崎と言います。目が覚めると、なぜかここに」
確実に怪しまれていた。
しばらく沈黙が続き、青年は剣から手を離した。
「どうやら嘘はついていないようだな」
「ええ、もちろんです。ここがどこなのかも・・・」
「ここは【セトラ村】といい、西側には【オトラス王国】があるが、正確にはどこの国にも属していない」
セトラ村どころか、オトラス王国すら聞いたことがない。
もしかしたらここは、地球ですらないのだろうか。
「とりあえず、俺の家に来い。村長に会ってもらう」
そう言われ、僕は青年に連れられて歩き出した。
やはりどこを見ても近代文明の面影はなく、文明レベルは低いことが分かった。
到着したのは、村の中心部にある木造家屋だった。
他の家々よりも、少しばかり大きいくらいだ。
「おや、どうしたんだ」
中に入ると、初老の男性が振り向いて言った。
「村の外れに倒れていた。自分の名前は分かるようだが、なぜここに居るのか分からないようだ」
「ほぉ、それは難儀だったな」
彼が村長なのだろう。他の村人とまた格好が違っていた。
「まあ、まずは座りなさい」
肩を叩かれ、目が覚めた。
どうやら僕は眠っていたようだ。
「う~ん、ここは・・・」
地べたで倒れていたせいで、身体中が痛い。
そもそも、どうして僕は地べたで寝ていたのか。
「おお、やっと目が覚めたか。なかなか目が覚めないから心配したぞ」
声のする方を向くと、数人の大人達が心配そうに僕を見下ろしていた。
彼らは皆、現代ではほとんど見ない服装をしていた。
チュニックやダブレット、どれも古代ヨーロッパなどで着られていた服装である。
大人達に支えられ、僕は立ち上がる。
「一体、ここは・・・」
辺りを見回しても、ここがどこなのか分からなかった。
舗装されていない道に沿って、木造の家々が集まっている。
「どこって、ここは【セトラ村】だよ」
「セトラ村?」
聞いたことがない所だ。
もしかして日本ではないのだろうか。
しかし、彼らは日本語を話している。
困惑していたのは僕だけでなく、彼らも同じようだった。
とりあえず、これ以上警戒されるのは良くなさそうだ。
「すみません、自分は古崎といいます。ここは日本ですか?」
「ニホン?」
その反応を見るに、どうやらここは日本ではないようだ。
「何事だ?」
大人達をかき分けて、一人の青年が現れた。
他の大人達と違い、身なりはしっかりしている。よく見ると、腰に剣を佩いており、身体の各部に防具のようなものを装着している。
「誰だ」
青年が、腰の剣に手を添えた。
「ぼ、僕は古崎と言います。目が覚めると、なぜかここに」
確実に怪しまれていた。
しばらく沈黙が続き、青年は剣から手を離した。
「どうやら嘘はついていないようだな」
「ええ、もちろんです。ここがどこなのかも・・・」
「ここは【セトラ村】といい、西側には【オトラス王国】があるが、正確にはどこの国にも属していない」
セトラ村どころか、オトラス王国すら聞いたことがない。
もしかしたらここは、地球ですらないのだろうか。
「とりあえず、俺の家に来い。村長に会ってもらう」
そう言われ、僕は青年に連れられて歩き出した。
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到着したのは、村の中心部にある木造家屋だった。
他の家々よりも、少しばかり大きいくらいだ。
「おや、どうしたんだ」
中に入ると、初老の男性が振り向いて言った。
「村の外れに倒れていた。自分の名前は分かるようだが、なぜここに居るのか分からないようだ」
「ほぉ、それは難儀だったな」
彼が村長なのだろう。他の村人とまた格好が違っていた。
「まあ、まずは座りなさい」
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