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魅了 ★真木
しおりを挟む共同生活終了まであと9日。
俺は人生で初めて出来た恋人との気持ちいい行為に夢中になってた。
いつでもルイに触れたくて、好きって言われて好きって言い返したかった。
二人で暮らせる期限が近付いてるから今だけでもルイを俺だけでいっぱいにしたい。朝も夜も。
そんな気持ちで、恋人になった日から一週間ずっとヤバいくらいにイチャイチャしてた。
抱き合ってキスしてチンコを舐めて吸って飲んで…。時間がもったいなくてゼリー飲料で飯を済ませたりもしてた。
でも昨晩、ルイが一人でこっそりと勉強してる姿を見て、ハッとした。
ルイは復学する為に努力してんのに、俺は何やってんだって。
掃除のされてない雑然とした部屋と、溜まった洗濯物。キッチンには弁当の空き容器がタワーのように積み重なってた。行為に夢中で気が付かなかったけど、酷い有り様だった。
おまけにルイを外にも連れて行けてない。
この一週間、俺だけがルイを求めてたワケじゃない。ルイだって俺を求めてた。それは間違いない。
その上でルイは何にも言わずに、眠い目をこすりながら必死に一人で勉強してた。俺を起こさないようにスマホの光だけで。
俺はルイの為にちゃんとしなきゃいけない。
反省した俺はイチャイチャするのは控え目にしないかってルイに提案した。
「え……どうして? 僕は真木君にもっと触れたい。ひょっとして……もう物足りなくなった、とか?」
「違うって。ルイが昨日、夜中に勉強してんの見てさ、もっとちゃんとした生活しなきゃな、って思ってさ」
「そんなの……僕なら大丈夫だよ」
「いや、顔に隈、出来てるし」
隈まで作ってルイが無理してたのを何で今まで気付けなかったのか、自分が不甲斐なくなる。
労るように頬に触れるとルイは悲しそうに瞳を揺らした。
「でも、僕が真木君と暮らせるのはあと9日しかないから」
「俺だって出来れば時間も忘れてルイと9日間抱き合ってたい。でも、それと同じくらい大事なものもあるってルイが気付かせてくれたから」
「……大事なものって?」
「ルイに勉強を教えたり、栄養のこととか好き嫌い考えて飯作ったり、綺麗なシーツで寝かせてやりたいとか、そんなことが出来るのだってあと9日間しか無いんだって、気付いた」
「……でも」
「だからさ、時間を区切ろう。風呂入ってから寝るまではイチャイチャタイムで、それ以外の時間はキスもチンコ触るのもなし。日中は今まで通り規則正しく飯も食って勉強して、たまに外出、じゃなくて……デートをして過ごそう」
ルイは不服そうだった。
でも、デートという響きに心が引かれたのか「デート…」と呟いた後に渋々頷いてくれた。
「じゃあ、今から俺は洗濯と掃除するから、ルイは自習しててくれ。それが終わったら食材の買い出しを兼ねてデートをしよう」
「うん」
夕飯が6時半で風呂に入るのが8時。寝るのが大体12時前あたりだから、イチャイチャタイムは大体3時間半くらい。
ラブホテルの『ご休憩』は3時間らしいから、ちょうどいい時間とも言える。
そう思ったけど、風呂に入る頃には焦ってた。一分一秒が惜しくて。
二人とも凄い早さで体を洗って湯に浸かる時間もそこそこに風呂から上がった。
ぱぱっと体と頭を拭いてそのまま服を着ないで、前もって敷いてあった布団に直行した。
ルイを寝かせ俺が上になってキスをした。互いの勃起したチンコも触れ合ってる。腰をゆっくり動かしながら舌でルイの口内を我が物顔で荒らして唾液を啜る。そうしてるとルイを犯してるような気分になる。
尻を触りたい。
本能的にそう思って手を伸ばそうとして止めた。
男同士の性行為の話をした時のルイの驚いたような怯えたような顔を思い出したから。
俺だって自分の尻にチンコを入れられることなんて考えられない。
あそこは踏み込んではいけない場所だ。
尻を避け、それ以外の全身を舐めた。
出っ張りが俺より小さい喉仏とか、ピアス跡が僅かに残る耳朶とか、しゃぶるようにして舐めて、小さくて赤い乳首は丹念に吸い、あばら骨が浮かぶ腹は擽るように舌を滑らせた。臍、腰骨、そして期待でぬるぬるとした液を垂らしているチンコには敢えて触れずに太もも、膝、足の指に舌を這わせていった。
焦らしプレイだ。
この一週間で、自分で言うのもなんだけどテクニシャンになったような気がする。
ルイの感じるところはバッチリ把握出来てるし、射精のタイミングも大体わかるようになった。
あと、ルイの性的趣向もわかってきた。
ルイは少しMっ気があるらしく、俺に命令をされるのが好きだ。
「しゃぶれよ」とか「飲め」だとか「いけ」なんて言葉を投げ掛けると、ルイはたちまちとろんとした顔になる。
「エロすぎ。何回出してんだよ」なんて自分の痴態を嘲笑われるのも好きらしく、恥ずかしいけど胸がキュンキュンすると言っていた。
命令はともかく言葉攻めは非モテ童貞にはハードルが高い。
でも俺が性癖をひん曲げてしまったのかもしれない責任があるから、ルイを悦ばせる為に少し頑張った。
そうしてるうちに俺の言葉にルイがいい反応してくれんのが気持ち良くなってきて、今では逆に俺の方が嵌まってね?とさえ思う。
「ルイ、すげー腰動いてるけど、どうした?」
「っ、出したいのにっ、真木君が全然、おちんちんに触ってくれないから」
散々俺に焦らされて、快感で今にも泣きそうに瞳が潤んでいて可愛い。
「じゃあ、自分で扱けよ。俺のしゃぶりながらオナニーしろ」
「……え」
「嫌か?」
ルイはふるふると首を横に振って、俺の足の間に入ってチンコを口に含んだ。そして自分のものも扱き始めた。
真っ赤な顔をして目尻に涙を溜めながら俺のチンコを美味しそうにしゃぶってる。
ルイはヤバイくらいに色っぽくて俺はその姿に魅了された。
同時に、ぐっと込み上げてくる射精感に必死に耐えた。
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