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おっぱいGW・下②

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その後、暫くベッドでイチャイチャした後、お酒を飲みながら映画を見たりして過ごした。そして、日付が変わり平成最後の日が終わってすぐに、第二回目のくじ引きをしようと話を持ち掛けた。

私は、ここで汚い大人の悪知恵を働かせた。

「基樹くんのプレイはさっきもうしたから、⑥番から⑨番のコンドームは抜いておくね。」

私が、最初からそういうルールでしたけど?という表情で基樹くんを見ると『あれ?そうなの?』という、どこか納得がいかない顔をされた。けれど基本的に素直な性格の彼は『分かりました』とそのことを了承した。
なので、巾着袋には私がしたいプレイ(①~⑤)だけが入っている状態になった。これで②か⑤が出る確率は5分の2。引けるような気がしてきた。
私は巾着に手を入れて一度かき回してから、一つを手に取った。

来い、②か⑤!

取り出したコンドームに書かれていた番号は………!!
よっしゃ!やった、勝った!

⑤【ピンクローターを両乳首に付けて放置プレイ】だった!

⑤という数字だけでプレイ内容を知らない基樹くんは、私の喜び様を見てぱちぱちと瞬きをしている。なので、私は全てのプレイが書かれた紙を彼に渡した。さっと目を通した基樹くんは分かりやすい位に狼狽えて顔を赤くした。

「あの、どれもこれも特殊過ぎませんか?しかも⑤って……ピンクローターも本当に買ったんですね?」

「そうだよ?あ、でも縄はね、亀甲縛りするの難しそうだったから、亀甲縛りバンドにしたんだ。ゴムで出来てて服着るみたいに着用できるんだって。便利だよね。」

私は、諸々のエログッズの入った箱を持ってきて基樹くんの前に置いた。箱を開け、亀甲縛りバンドを見せ、ついでにボールギャグもちゃんとあるんだよ☆と教えてあげた。基樹くんは大きい背を縮めるように自分の体を抱きしめている。多分自分が着用することを想像してそうなったのだと思われる。私にはそれが、悪代官に騙された町娘が着物の帯を引っ張られて『あーれー』をされる直前のように見えた。ヤバい萌える。

「あははー、①じゃなくて⑤で良かったね!(後々①もするつもりだけど)」
「あー、でも……。」
「大丈夫大丈夫。痛いことは絶対しないから。それに自分でちょっと試してみたけど、気持ち良かったよ、安心して。ね?」

そして中から電池をセット済みのローターを取り出して、スイッチを入れた。振動の強さは三段階。基樹くんの手を取り、手のひらの上で弱→中→強、と振動を確かめさせた。
基樹くんは眉間にシワを寄せて口をへの字にしている。

「……嫌?」

無理そうだったら④の逆ソープに変更しよう。ローションはお気に入りのようだったから、そっちなら大丈夫だろう。

「……あの、すみません、俺、ちょっと嫌かもしれない、です。」

震えるピンクローターをぎゅっと握って、悲しそうな顔で私をみつめる基樹くん。オモチャでいじめられるのは好きではないようだ。悪いことをしてしまった。
引きこもりチャレンジに必要なものリストで⑦まで許可してくれたのだって、嫌だけれど私に嫌われたくなくて、最大限に譲歩してくれた結果だったのかもしれない。本当は嫌だったんだ。

さすがに、欲望に忠実な私でも本気で嫌がっているのに強行したりはしはない。基樹くんがちゃんと気持ち良くなってくれないと私だって楽しくない。
じゃないと、可愛い声聞けないしね!

「そっか。謝るのは私だよ。ちょっと暴走し過ぎたみたい。ごめんね。……えっと、じゃ、④の逆ソープにしょっか。それなら大丈夫?それとも、そういうグッズ使ったりするのもう止めたい?」

セックス自体もうしたくないんだよこの変態が、って言われたらどうしよう、と内心怯えながら聞くと基樹くんは首を横に振った。

「あ、ち、違うんです。俺が嫌なのは、その、…放置、プレイ、の方、です。」
「え、そ、そうなの?」
「はい。だって、放置ってことは、堤さんは近くに居てくれないんでしょう?」

そっちか!
ていうか、何、そのちょっと拗ねたような甘えた表情。マジ最高!

確かに一般的な『放置プレイ』とは、拘束してオモチャを突っ込んだり貼ったりして、放っておく(外出する)イメージだけど、私の場合、言葉攻めをしたいし、声も聞きたいし表情も見たいから『放っておく』って意味の『放置』のつもりはなかった。自分が直接触ったりはしないよ、という意味だったのだけれど。そのことを告げると基樹くんは『それだったらいいです。ちょっと恥ずかしいですけど』って、私の肩に頭を乗せてきた。うはー、いい匂い。自分と同じシャンプーを使ってるはずなのに、なんでこんないい匂いなんだ。もうっ、ムラムラするぅ。

「……じゃあ、ルール説明するね。基樹くんの腕を拘束したりはしないけど、チンコに触れちゃだめだからね。それと、ほんとに限界だったら自分でローター外してね。そうじゃないと私が満足するまで付き合ってもらうことになるからね?」
「あー、はい。」
「じゃ、始めよっか。」

AV撮影再び、といった感じのやり取りを経て、私たちはベッドに移動した。
そこで基樹くんだけを全裸にして横になってもらい、仰向けに寝ている彼の両胸に、医療用のテーピングを使ってローターを固定していく。
乳首はすでに固くなっていて、ローターをくっつけただけでビクッと体が反応した。ちなみにチンコは半起ち状態である。

準備が終わり、ベッド脇から基樹くんを眺める。
筋肉質な体に可愛らしいピンクローターが貼られている様は、思ったよりもエロい光景で、私の中の悪代官が『ほう、これはこれは』と舌舐めずりをした。

「大丈夫?変な感じしない?」
「変な感じはしますけど、大丈夫、です。」
「じゃ、スイッチ入れるね。」

ピンクローターからコードで繋がっているスイッチをオンにして【弱】からスタートである。

「はい。…あっ、……ふ。……っ。」
「気持ちいい?」

基樹くんはコクコクと頷いて、切ないような色っぽい顔で私を見た。おお、これはもう少し強くてもいいよ、というおねだりか?と勝手に解釈し【中】にしてみた。

「あっ、あっ、あ、あっ……っ。」

快感を逃したいのか体を捩っているが、視線は私から外さずにいる。潤んだ瞳で見つめられて、私は妙な気分になった。イタズラされて悶えているのは基樹くんのはずなのに、私の方がらされているような感覚に陥ったのだ。基樹くんに『だめですよ、堤さんステイ!』と言われているような。そんな気分だ。
しかし、私は数時間前に基樹くんにしてやられている。女子のように喘がされて、おねだりまでしてしまったのだ。なんとかエロオヤジとしての威厳を取り戻すべく、言葉攻めを始めることにした。

「もう、チンコ固くなっちゃったね。そんなにローターが、気持ちいいの?」
「ぁあっ、…つ、つみさん、が、見て、ふくぅ、…くれてるからっ、ぁあんっ。」

『見てるから』ではなく『見て』という言葉のチョイスにグッと来る。

「私が見てるから気持ちいいの?」
「んっ、好きっ、…ァアッ、好きだからっ、堤さんのことっおっ。」

チンコはビンビンにおっきくなっていて、尿道口から透明な液がにじみ出ている。辛抱堪らないのか腰を何かに擦り付けたくて体を反転させようとしているけれど、胸のローターが外れてしまわないようにしているために先端がシーツにかするくらいにしか届かない。それがもどかしいのか、その体勢で太ももをチンコに擦り合わせるように動かしている。その間も私に、縋り付くような視線を向けたままだ。

たまらん、たまらん、たまらん!早くセックスしたい!触りたい!

私は基樹くんを早いとこギブアップさせるべく、スイッチを【強】に切り替えた。弱や中ではあまり聞こえなかったモーター音が聞こえる。しかし、それよりも基樹くんの可愛くて艶のある喘ぎが私の耳にダイレクトに届いて、心をゆっさゆっさと揺さぶられる。

「はぁあああっ、…ん、……ぁあっ、堤さんっ、俺っ、堤さんにっ、ぅああっ、…触ってっ、ほしっ、ぁあ、触ってぇ、お願いしまっ。…ふぁあん、…堤さんっ、に、めちゃくちゃにされたいっ。」

奇しくも私が『普通のセックス』で基樹くんを煽ってしまった言葉と同じものが、彼の口から紡がれた。
外れやすいことには定評のある私の箍が、あっさりと外れた。

我慢大会に負けたのは私だった。悔しい気もするけれど、欲望に忠実な女なのだから仕方がない。

私はコードを引っ張って両方のローターを外し、荒い息をしてトロリと蕩けている状態の基樹くんの上に乗った。
そして、痛そうなくらいに勃起した乳首を口に含んだ。もう片方の乳首も同時に摘み、ぐりぐりと捏ねた。おっぱい美味しいです!

「ひぃあっ、ぁあ、あ、、あ、あ、ハッ、…だめ、で、ぁあっ、…だめっ、で、出るっ、つつみさ、っ、よけてっ、あ、ああぁあああーーーッ。」

基樹くんのチンコはびくんびくんと動いた。私が履いているスエット越しにも分かるくらいに。
私は乳首を愛撫しながら、無意識にチンコに自分の股間を擦り付けていたようだ。その摩擦に耐えられなくなって、基樹くんはとうとう吐精してしまったのだ。
余韻の中にいる基樹くんはハァハァと息を吐きながら、まだ私を見つめている。一回出したくせに、まだ私を誘うような瞳に我を忘れそうになった。

グレーのスエットの股間部分がドロリとした白濁に濡れて色を変えている。それをショーツと一緒に脱ぎながら、歯でコンドームの個別包装の袋を破った。それを、いまだ大きいままのブツに被せると私の中に一気に収めた。潤滑油として申し分ないくらい濡れていたあそこは、慣らしていなくても基樹くんのものを飲み込んだ。

「ふぁああっ、キツいっ、ふっ、つ、堤さん……もっと、もっといっぱいっ、堤さんを、くださいっ。…く、ハァッ、ナカっ、っ、……しゅ、すごく、…ぁあっ、あったかいぃっ。」
「っ、二回目なのに、ふ、何でこんなに固くなっちゃってるワケ?」
「あっ、あっ、それはっ、堤さんが、ふ、好き、だからっ、です。んっ、俺は、いつでも、…っ、堤さんと、ぴったりくっついてたいんですっ。」

気を抜くと絶頂の波に持っていかれそうな意識に対抗する為にそんなことを言ってみたのだけれど、基樹くんの返答に一発ノックダウンだった。
私は、私を狂わせる言葉を発したイケナイお口に『おしおきだ』とばかりに噛りつき、舐めて、舌をねじ込んだ。
ぐちゅぐちょに絡まり合って、口なのか性器なのか、そもそも私たちって別々の体だったっけ?ってくらいに色々なことが分からなくなって、二人とも同時に果てた。

あまりに強い快感を得てしまい、脱力感に襲われた私は滑り落ちるように基樹くんの体から降りてベッドに横になった。すると彼は、すぐに私を抱きしめてくれた。余韻の治まっていない私の体は基樹くんの肌に触れるだけでビクンと震えた。

触れるだけで気持ちいいとか、キミはピンクローターなのか。おっぱいからは媚薬も出てるし、とんでもない人体兵器だな。ホントけしからん。などと思いつつも、いっぱい触れ合いたくて自分からも体を寄せた。

「堤さん、俺、人生で今が一番幸せです。」
「ふふ。私もそうかも。……平成の終わりと新元号での始まりをね、最高にエロいセックスをして記憶に残そうって思ってたんだけど、エロいだけじゃなくて、最高に幸せなセックスになった。ありがとう、基樹くん。」
「お礼なんて言われると、なんか照れます。俺の方こそ、ありがとうございます。……あ、でも、さっき一番幸せって言いましたけど、ちょっと違いました。…きっと、明日の俺の方がもっと幸せなはずなんで。今日は暫定一番です。」
「明日のことなんて分かるの?」
「分かります。簡単なことです。あなたといる時間が今より増えているんだから、明日の自分の方が勝ち組、なんです。」
「萌え死ぬわ。」

おでこを合わせながら、吐息が届く距離でハチミツみたいな会話をして、私たちはじわじわとやってきた微睡みに身をまかせた。

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