【本編完結済】ヤリチンノンケをメス堕ちさせてみた

さかい 濱

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不感症

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    唇を一瞬掠めただけの、オママゴトのキス。

    それでも、春日部はショックを受けているのか目を見開いている。

「どうしたの?そんなにびっくりした顔して。もしかして初めてだった?」
「……っ、んなワケねーだろ!お前なぁ!」

    春日部は僕を睨みながら親指で自分の下唇に触れ、つぅとなぞるように指を動かした。
    それは僕と触れた場所を拭う行為。しかし、見ようによってはキスを反芻させているようにも思われた。というか頭が勝手にそうだと決めつけていて、怒られているのにチンポがムズムズ、ムクムクした。

「ごめんね。でも唇って性感帯でしょ?だからいいかなって。」
「いやいや、キスはダメだろ。」
「どうして?」
「は?……お、俺は、ゲイじゃない。」

    どうして?などと聞かれるとは思っていなかったのだろう春日部は、面食らったような顔をし、何度となく聞いた言葉をまた口にした。

「知ってるけど、春日部にとってキスって特別なものだったの?だって、一夜限りの女の子とはするんでしょ?」
「いや。別に特別なわけじゃねぇけど、女とお前は違うだろうが。」
「そうなの?」
「は?」
「あ、そうか。分かった。僕がしてるのは性処理だもんね。確かにキスは必要なかったかも。ごめん。」
「……。」
「ほんとごめん。もう絶対キスなんてしないから、じゃ、続き、するね?」

    わざわざこんなことを言ったのは、小さな罪悪感を感じて欲しかったから。

    これは『性処理』であり、一方的な奉仕が行われる行為。
    互いが気持ちよくなれるセックスとは全く別物だ。
    では、キスはどうだ。
    これは、した方もされた方も互いに気持ちの良くなる行為だから『性処理』にはそぐわない。

    僕たちの間でされている『性処理』は、奉仕する方とされる側が入れ替わったりなどしない。

    でも――

    春日部、自分が気持ちよくなるばかりで、いいの?

    忠犬ハチ公のようにリビングで僕を待つくらいに、快感や背徳感に溺れているのに、自分は"してもらう"だけ?

    そういった罪悪感を投げ掛けられ、春日部に迷いが生じたら、僕を拒む壁は一層曖昧になっていくだろう。
    自ら僕に触れることはさすがに無理でも、されることを拒みづらくはなる。


    さっそく、作用し始めている。

    服を全て剥ぎ取られ全裸にされても、耳をまれても、乳首に触れられても、春日部は僕にされるがまま、何も言えなくなっている。
    ぎゅっと握り込んだ拳だけが唯一抵抗を見せているけど、手首の内側、血管が浮いた部分にちろちろと舌を這わせれば、それも解けていく。


    従順になったのはいい。が、反応は良くなかった。
    全然感じてくれない。
    前回もそうだったが、寝ていたせいも多少あるのかと思っていた。
    しかし、今も喘ぎ声の一つも出てこない。

    チンポ以外、ガチの不感症。

    ぼくに愛撫されている春日部の今の気持ちを例えるなら、疲れていない体で受けるマッサージくらいの感覚なのではないだろうか。
    別に必要ないけど、やりたいんならどうぞ、と。

    チンポこそ勃ってはいるが、愛撫によるものではない。
    手コキやフェラを期待してか、オトコに全身を舐められるという行為に何らかの愉悦を覚えているのかどちらかだろう。


    春日部をセフレにする為には圧倒的な快感を与えてやる必要があると思っている。が、これは少し時間がかかりそうだ。
    しかし、やり遂げられたら達成感も征服欲もかなり満たされるだろう。


    耳、首、乳首、脇、腰骨など、どこかを舌で優しく愛撫しながら、一緒にチンポも扱き『ここも気持ちのいい場所なんだぞ』と日にちをかけ根気強く教え込む。しかし、飲み込みの悪い生徒は何度教えても『チンポ!』としか返答を寄越さない。

    そんな日々が続いていたある日、春日部は僕の奉仕に小さな喘ぎ声を出した。

    しかしそれは、演技だった。

    春日部はバレないと思ったのだろうが、僕にはすぐに分かった。
    快感の波に飲まれ、出すつもりもなかったのに自然に溢れ出る声とは程遠かったから。

    気持ち良くさせるのが大好きで、この舌や指やチンポでさんざん男を喘がせてきた僕に対してされた演技。

    悔しかった。

    良かれと思って演技をしたのかもしれない。
    焦りが春日部にも伝わって、何も反応しないことに申し訳なさを感じさせたのなら僕の落ち度だろう。
    しかし、僕にとっては一番やられたくないことをされてしまい、平静を装ってはいたが内心かなり傷付き、苛ついた。


    その日の翌日、いつものように乳首に顔を寄せると、春日部はまた気持ちの入っていない声を上げた。

    ――黙れ。

    僕は小さな乳首に歯を立てた。結構な痛みを感じたであろう春日部は、流石に下手な演技をするのを止めた。
    『痛いから止めろ』と言われたが、それを無視して、チンポを強く擦ってやる。
    すると乳首の痛みはあまり気にならなくなったのか春日部は黙った。それを繰り返し、乳首が真っ赤に腫れるほど歯を立て続けた。
    春日部はイクまでの我慢だと思ったのか、あまり抵抗しなくなった。

    痛みに上げる呻き声は、演技よりは大分いい。

    大分いいどころか、かなり嗜虐心がそそられた。
    痛みを逃す為に歯の間から漏れ出す空気の音、息を飲む『うっ』という声。

    僕は耐えられず、左手を自分の股間に伸ばした。春日部が見ているだろうが構わない。
    短く息を吸うような音が聞こえた気がしたが、手は止まらない。チンポを取り出し、先走り汁でぬれたチンポを力任せに扱いた。


    興奮しすぎた自分の限界はすぐにやってきた。
    春日部のチンポもガチガチで、息遣いからも射精は近そうだった。
    擦るテンポを早くして、乳首は思いっきり犬歯で噛み続けた。

    噛みながら口の端で「いきそう」と告げると、春日部の体がビクッと震え、続いてチンポも震えた。

「うっ、く、春日部ッ。」

    口を離し、春日部の名を呼びながら僕は達した。春日部の太ももに股間を擦り付けて。

「~~~っ、ああああっ。出るっ。」

    春日部も、ほぼ同時に達した。
いつもと違う艶かしい声を上げながら。

    びゅ、びゅ、と何度も溢れた二人分の精液はどちらも春日部の体にかかった。
    顔、胸、腹、太ももを白く汚された春日部は美しかった。

    心地よい余韻に包まれたまま、美しく汚された美術品のような春日部を見つめていると、胸から僅かに出血しているのに気がついた。強く噛みすぎたせいだろう。血の味も残っている。

    急に申し訳なくなって、タオルを濡らしてきて春日部の体を拭いた。春日部はまだ荒い息を吐き、天井を見つめている。

    精液を拭き終わり、タオルの清潔な部分で乳首の血をそっと拭うと、痛みが走ったのか春日部は呻いた。

    その後、我に返った春日部に『いてぇんだよ』怒鳴られ、自分の部屋に籠られてしまった。

    翌日、起きた時に春日部はいなかった。結局その日はどこかに泊まったのか姿を見なかった。
    昨日はごめんとメッセージを送ってみたが、春日部は僕を無視した。その次の日も春日部は帰って来なかった。


    痛い思いをさせてしまったこと。

    僕の射精を見せてしまったこと。

    後悔しても遅い。
    このまま、終わってしまうのか。何日か眠れない一人の夜を過ごした。


    しかし、数日後、春日部は帰ってきてくれた。

    ノックもせずに、突然僕の部屋にやってきた春日部は、顔を真っ赤にし凄い剣幕で叫んだ。

「お前、俺の体に何しやがった!!」

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