Evergreen

和栗

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「おー。ラッキー。貸切だね」
「・・・広ーい・・・」
最近できたという道の駅に併設された温泉に着いた。平日だし時間も遅いからか、人がいなかった。
シャワーの前に座ると、後ろから抱き込まれた。
「わっ!?」
「人もいないし、いいよね?」
「だ、ダメだよ!」
「キスだけ。ね?ん」
ちゅ、ちゅ、と音を立てて唇に触れる。
ついつい絆されて目を閉じると、和多流くんはシャワーを出してそっと肩からかけてくれた。
「キ、キスだけだからね?」
「うん。本当は乳首に触ったり全身撫でたりしごいたりしたいけど我慢するね」
「いちいち言わないの!」
「いててててて!!」
すね毛を引っ張ると、大袈裟に騒いだ。
体を綺麗にして温泉に浸かり、深くため息をつく。
わー・・・仕事終わりにこれは、贅沢・・・。
コンビニもあったし、あとでアイスとか買っちゃおうかなぁ。
ぽけーっとしていると、和多流くんが隣に座って頭を撫でた。黙って肩にもたれかかると、でれっと顔を崩す。
「和多流くん・・・そのだらしない顔何?」
「嬉しくてついつい・・・」
「・・・安いなぁ」
「はぁ?値段なんてつけられないよ?涼くんと温泉だよ?しかも2人きり。貸し切り。最高」
「もう少し贅沢すればいいのに」
「していいの?」
「エッチなことはしません」
「・・・車でも?」
いきなり耳元で囁かれて、ばしゃっとお湯が跳ねた。
ぐっと肩を掴まれて抱き寄せられる。
「あっ、」
「前のよりいいマットだよ。防水シートも敷いてある」
「そ、そーゆー話じゃ、」
「したくないならはっきり言って?」
こうやって急かしてくるときは、和多流くんが絶対にしたいって思っている時。
恐る恐る顔を見上げると、じっと、射抜くように見つめていた。
「分かるよね?おれがどうしたいか、何をしたいのか、一緒にいるんだから、分かるよね?」
「・・・わ、分かるけど、今日納車で、そんな、」
「だからだよ」
「え?」
「納車されたら絶対にすぐに抱くって決めてたんだ。あの車に、おれと涼くんの匂いをたくさんつけたい」
顎を持ち上げられ、勢いよく唇を塞がれた。
何も答えられなかった。でも、断る理由なんて一つもないから、そっと背中に腕を回して抱きついた。



******************************



「あ、あの、あのっ!も、やめ、」
「ん、やだ」
「耳、だめー・・・!ん、んくぅ、」
温泉から上がって、持ってきてもらった着替えを身につけた。
下着はティーバックで、お尻が丸見え。慌ててスウェットを履いて外に出て、火照る体を冷まそうとアイスをねだったけど、無言で却下された。肩を抱かれて車に押し込まれ、駐車場の一番端に移動すると、カーテンを閉めて明かりをつけた。
「ま、って、待って待って!」
「したくないの?」
「違うよっ。耳、溶けちゃう!」
「・・・可愛いこと言ってる」
「ん!ん!」
ベロベロと首を舐めまわされて、腰が震える。
口を押さえると、押し倒された。
慌てて和多流くんの顔を両手で包んで、目を合わせる。興奮一色。少し眉を寄せると、ダメ?と首を傾げた。
「す、するけど!あの、約束して欲しくて、」
「何?」
「いってるときは、動くのやめて」
「は?何で?いってるときに動くと気持ちいいって言うのに、」
「ここ、車だし・・・!外に聞こえたらやだし、それに、」
「誰もいないよ?」
「そういう話じゃなくて、やめてほしいのっ。き、聞いてくれないなら、今日はしないよ」
「・・・今それ言うの、ずるいよ」
「今言わなくていつ言うのさ」
「・・・分かったよ。頑張るよ・・・。・・・その代わりさ、我慢できたら、ご褒美欲しい」
「ご、ご褒美?」
「うん」
「・・・例えば?」
「・・・分かんない。涼くんが考えて」
「え?え?今?」
「明日でもいい。早く抱きたい」
「んわっ!」
大きな体が覆い被さってきて、スウェットをずらす。
あ、全然余裕、ない。
これ、我慢できないやつだ。動きを止めておれの話を聞いてくれたけど、頭に入ってないパターンかも。
呼吸を乱しながら、息を荒くしておれの体に集中していた。
無言で肌を撫でて、足を抱えていきなりしゃぶられた。
狭くて、熱くて、滑る口内。
「ひぅっ!!」
袖を噛んで声を我慢すると、手を引っ張られて固定された。
「や、や、口、」
「いーから、感じてて」
「だめ、出ちゃうから、あ、あぅっ、う、う、」
「らひていーから」
ぢゅるるっと強く吸い付いて、ガクガクと腰が跳ねる。
フェラは、苦手。ちっとも慣れない。
生々しくて、童貞のおれには理解できない快楽だ。動き回る舌も、少し鋭い快楽を与えてくる歯列も、暖かく包み込んでくれる頬の内側も、全部、理解できない。
「う、うぅっ、ん、ん、!は、はぁ、あぁっ、」
必死に声を押さえて天井を見つめる。ライトが眩しい。
そっとカーテンを見て、隙間が開いてる事に気づいた。星空が少し見えて非日常な空間だということを知らしめてくる。こんなに綺麗なのに、なんで和多流くんは見ないのかな。一緒に、見たかったな。
「あ、あ、あぁああ~・・・!い、くぅ~・・・」
締め付けが強くなって、水音が激しくなる。
カクカクと腰を揺らしながら和多流くんの口内にペニスを擦り付ける。
気持ちいい。和多流くんも、おれに挿れた時、こうやって擦ってくる。もっと気持ち良くなりたくて、何度も、太いので、擦ってくれるんだ。
「ご、ごめ、いきますっ、いっちゃ、う、ぁ、」
「んっ、手、」
「あぐっ、」
ギューっと両手を握られて、逃げ場を失う。
声、出ちゃう。やだ、誰も聞かないで。和多流くんだけに、して・・・お願い・・・!
「ひっ!ん゛ーーー!!ゔぅ~~っっっっ・・・!!!」
唇を噛んで、声を殺す。
腰が激しく跳ねて、和多流くんの口を汚した。最後の最後まで吸い出して、ようやく口が離れた。チュルって、優しい音がした。
痙攣しながらマットに力なく倒れていると、明かりを消してカーテンを開けた。
和多流くんはおれを見ながら口を開けると、放たれた性液を舌で絡めてゆっくり喉を上下させた。恥ずかしくて顔を隠す。
「や、カーテン、」
「うん。月明かり、綺麗だね。涼くんがすごく綺麗に見える。いつも綺麗なのにね。不思議だね」
「閉めて、」
「誰かいないか確認して」
「え、えぇ?」
「早く」
引っ張り起こされて膝立ちになり、窓に手をつく。
少し遠くでコンビニの明かりが消えたのを確認できた。1人お客さんらしき人が出てきて、車に乗り込んだけど、エンジンをかける気配はない。
「い、いる、けど、遠い・・・でも、もしかしたら、車中泊するの、かな・・・」
「ふーん」
見ろって言ったくせに、なんだよ。
そう思って振り返ろうとした時、ペニスにぱさっとタオルがかけられた。
大袈裟に体が跳ねる。
窓につく手に力がこもる。
「え、あ、あのっ、いや、」
「手をついてて。離しちゃダメ」
「・・・ごめんなさい。ごめんなさい!これやめてください!」
和多流くんは返事をせず、タオルごとペニスを掴み、洗うように優しく擦った。
背中がしなり、脳みそに強い刺激が送り込まれる。腰を突き出し、和多流くんに押し付ける。
「あ゛ーーーーー!!あ゛ぁあ゛ーーーー!!」
「あーあ、外に丸聞こえ。たまんねぇな」
「強いぃ!!熱い!熱い!!やめてやめて!あ゛ー!あ゛ー!!」
亀頭を優しく撫でられた。乾いたタオルの繊維が容赦なく刺激してくる。
訳もわからず喘ぎ倒し、大量の潮を吹いた。
タオルで抑えきれない量の体液が鈍い音を立ててマットに落ちる。ぜーぜーと息を切らしながら崩れ落ちそうになる膝を、なんとか、踏ん張った。
「あっ、あふ、あぁ・・・あ、も、」
「・・・びっちょびちょ。ほら。可愛いね」
「ごめ、なさい・・・ゆるひて、んぅうっ!」
するりと手が入ってきて、胸を撫でて、柔らかく揉んだ。優しくて穏やかな刺激。
「んぅっ、う、らめ、」
「可愛いおっぱいだね。柔らかい。乳首も立ちっぱなしだね」
「くぅんっ・・・!」
喉の奥で声が詰まる。
指の腹で優しく撫でられて、甘えた声が出てしまう。
「あ、しょれ、しょれしゅき、」
「うん。頑張ったご褒美だよ」
「は、はふっ、う、誰も、いないぃ・・・?」
「一台離れたところにいるだけだね。大丈夫だよ。聞こえてないよ」
「ち、ちんちん、もぉ、ダメ、壊れる、」
「うん。可愛いの見られたからもうしないよ。家に帰ったらローションガーゼで遊ぼうね。あれも好きだよね?乾いたタオルも好き?」
「は、はい、」
あ、れ・・・?なんで、返事してるの・・・?強すぎてつらいのに、なんで?
「涼、星が綺麗だよ。見ようよ」
「ん、んぅ、う、う、」
乳首を撫でられたままそっと空を見る。和多流くんの唇が何度も頬に触れた。
「涼・・・可愛いね。おれの涼」
「わたく、わたくん・・・」
振り返って、キスをする。甘えて甘えて、甘え倒した。優しく肌を撫でられて、皮膚さえも甘く痺れていく。
「ん、う、わたくん、きしゅ、好き・・・」
「おれも大好き。お尻にローションいれるね。星、見てて?」
「やだっ、キス、」
「甘えん坊だ。大好きだよ。ね、人、いないよね。いきまくってる時も動いていいよね?好きだよね?」
「ら、らめ、声が、」
「ふふっ。まだ理性残ってた?たくさん出していいんだよ。甘いきもしよっか?ほら、乳首でいっちゃえよ」
きゅーっと引っ張られて、腰が痺れる。
ぐちゃぐちゃにキスをしながら乳首を嬲られた。
窓についていた手がだらんと落ち、和多流くんにもたれかかる。
「ゔぅん~・・・乳首、いくぅう・・・」
「いきたい?なんて言うの?」
「いかしぇて、くらさい、いきたい、あ、あ、」
「たくさんピストンしてください、は?」
「あ、あぇ?え?あ、いく、ちくびいく、」
「泣かせて喘がせてくださいって、言えるかな?言えないならおしまいだよ?」
「ま、前、前で、あっこして、言えるから、ん、ん、抱っこ、」
「しょうがないな。ほら。抱っこね」
あぐらをかいた和多流くんに乗り、抱きつく。ペニスがお尻に押し付けられた。
太くて、硬くて、入りたいって、跳ねていた。
「わたくんのちんぽ、くらさい・・・たくさん、したいです・・・」
「うん?それで?」
「な、なか、ほじって、あの、あ、乳首、だめ、きもちいっ、いきますっ!いっちゃいます!」
「少し離れて、いき顔見せて?そう。可愛いねぇ」
膝に手をついて体を支える。腰が小刻みに揺れる。乳首が甘く痺れて、頭の中で小さく火花が散った。
「あ゛、あ゛ぁー・・・!!い、く、いくいくっ、」
「お尻、挿れていいよね?何度もいきたいよね?」
「あ、も、いかせて!いかせて!」
指の動きが止まる。サリサリと背中を撫でて、和多流くんは意地悪く笑った。
「涼、いってる最中にゴリゴリされるの、好きだよね?素直になりな?」
「す、好きれす・・・気持ちくて、止まんなくなるから、」
「してもいいよね?好きなんだから」
「で、でも、でも、」
「今日はやけに強情だねぇ。緊張してるのかな?」
「は、はふん、・・・」
腰を撫でられて、情けない声が漏れる。
溶けちゃう・・・トロトロに、溶かされる・・・。
「おれしか見てないよ」
「う、うぅっ、」
「膝に手をついたまま、腰を高くあげて?できるかな。おれにお尻、見せて」
力を入れて腰を持ち上げる。恥ずかしいのに、求めるようにお尻を見せつける。
和多流くんは口の端を上げると、ローションをつけた指をそっと挿れた。
「あぅっ、ん、うぅっ、」
「ほぐしてあげるね」
「んあ!あ!」
前立腺を優しく押され、膝が震える。
熱い舌先が膨らみを突き、そっと口に入れた。コロコロと転がされて目がチカチカする。
「ゔ、ゔ、」
「かわい。美味しいな」
「も、いきたい、」
「あぁ、乳首?ダメだよ。いかせるわけないじゃん」
「へ?え?さっき、」
「言えたら、ね?言えなかったもんね?だからおしまいだよ」
「いや、言う、言えます!だから、」
「時間切れ。意地っ張りは損をするねぇ?可哀想に」
指が抜かれて、足を優しく叩かれる。ゆっくり腰を下ろすと、コンドームをつけておれを抱き上げた。お尻にペニスを当てて、ぬるぬると押し付ける。
「わたくん、ごめんなさい・・・」
「謝ってもだーめ」
「・・・ふぇっ、」
「泣いてもだめ」
「だ、だって、だって、」
「勝手に涙、出てきちゃうの?」
黙って何度も頷く。
顔を擦ると、パチンとお尻を叩かれた。
「名前呼んで」
「わたくん・・・」
「なぁに?」
「・・・わ、和多流くん、」
「はーい?」
「・・・う、うぅっ・・・!うー・・・!」
「ほらー、諦めないの。頑張れ」
「ひ、ひぃっ、ひ、う、う、名前、おれも、」
「りょーぉ」
「ん、んむっ、」
「涼くん。涼。りっくん。ほら、泣かないの」
「いっぱい、して・・・!」
「うん?」
「あ、あ、愛、して・・・」
何度も顔をこすりながら絞り出す。
和多流くんはキョトンとした後、顔をくしゃくしゃにして笑った。
「へへへっ。意地悪してごめんね?ムキになっちゃった」
「ぅ、」
「・・・可愛いな。いっぱい愛し合お?ごめんね?」
「・・・ぅん、」
「・・・大好きだよ。寝転がって。たくさんいってね?何も気にしなくていいんだよ。誰もいないんだから。ちゃんと調べてきたんだよ。ここね、平日はほとんど人がこないんだって。だからね、いきまくって気持ち良くなろうね」
「あまいの、あまいのほしい、」
「うん。全部しようね」
足を抱えてペニスが入ってくる。
ゾワゾワと全身が粟立って、射精した。透明で少量で、頼りない精液。和多流くんは少し笑うと、一気に腰を押し進めた。
「え゛ゔぅっ!?お゛っ・・・!?お゛、」
「かっわい・・・!ははっ、我慢しまくってたから、すぐいきそ・・・」
「いっ、たの、いっ、あ゛ぁん!?」
「うんっ。気持ちーねぇ?」
ガツガツと腰が押し付けられる。
き、きもち、いい・・・!
和多流くんは顔をしかめると、歯を食いしばった。
「あ゛っ、ぐっ、あー、出そう、いきそっ・・・はえーな、あははっ!」
「いっぱい、らして!ゔ、ゔっ!あ゛ー、あ゛ーー!」
「あぁっ!ん゛、あ゛ぁっ・・・!は、はぁ、」
動きが止まった。和多流くんのペニスが中で跳ねた。いってるんだ。嬉しい。
「あひっ!?」
「もっかい。止まんないわ」
「う、うんっ!うん!しよ?ね?」
「おれだけ見ててね」
シャッとカーテンを閉める。月明かりがぼんやりと差し込んだ。手を繋いで、2人で快楽を追う。場所なんて忘れて、ひたすら求め合った。



******************************




「・・・わたくん?」
目が覚めて起き上がると、隣は空っぽ。運転席にも、助手席にもいない。
1人取り残され、不安になってカーテンを開ける。
和多流くんは見当たらなかった。
キョロキョロしながらドアを開けて外に出ると、コンビニから和多流くんが出てきた。おれが立っているのが見えたのか、慌てて走ってくる。
「おはよっ。ごめん、飲み物買って、」
「勝手にいかないでよ・・・びっくりした・・・」
「ごめんごめん。昨日ほとんど何も飲まないで寝ちゃったでしょ?スポーツドリンク飲んでほしくて・・・あの、ごめん・・・」
「・・・やだもん」
なんとなくムッとしてしまう。
そっぽを向くと、頬を撫でられた。
「・・・あのー、可愛いだけなんですけど。怒ってるつもり?」
「またバカにする!怒って、・・・ぅ、あ・・・」
和多流くんの顔がデレデレで、そりゃもうだらしなくて、なぜか恥ずかしくなってしまった。
車に戻ると追いかけてきて、マットの上に押し倒される。
「ぷきゅっ!!」
「んはは!可愛い!苦しかった?」
「けほ、けほ、馬鹿!」
「はい。飲んで。脱水症状になったら大変だから」
パキッとペットボトルの蓋を開けて渡される。和多流くんの膝の間に入り込み、ゆっくり飲む。冷たくて美味しかった。
「・・・可愛いね。大好き。いなくて寂しかった?」
「・・・」
「昨日、気持ち良かったね。楽しかったね。あ、余裕なくなってここ、してなかった」
「わっ!?」
服の中に手が入ってきて、きゅっと乳首を摘まれた。
耳の裏で和多流くんが小さく笑う。
「ふふ、もしかしてずーっと勃ってたのかなぁ。ツンってしてたよ」
「あ、あぁっ、やだっ、」
「乳首、お預けしちゃってたもんね。今しようね。痛くない?大丈夫?」
「し、しなくていいよっ!車何台が停まってたし、増えてきたら、」
「温泉客だからまだ戻ってこないし、こんな遠くに車を停めにくるほど混まないよ。乳首だけだから、安心して」
顎を優しく掴まれて、触れるだけのキスを繰り返す。
体の力が抜けてきて、つい、和多流くんに倒れ掛かる。体重をかけると支えてくれた。
指の腹が乳首を押しつぶす。
「あ、」
「いついってもいいからね?昨日たくさん愛してくれたから、おれもたくさん愛したい」
「あ、あぅ、あぁ、」
「力抜いてて?気持ちよくなったらまた温泉に入って、モーニング食べよう?ね?でね、ドライブして、たくさんお土産買って、帰ろうね」
「んん~・・・」
「・・・いってる最中、腰止めなくて良かったでしょ?ずーっと、痙攣してたもんね?ビクビクして、中も気持ち良かったんだよね?」
夜のことを思い出す。
いってるのに、腰が止まらなかった。
ずーっといきっぱなしで、声が止まらなくて、ずっと喘いでいた。
お尻がキュンと締まって、乳首が切なくうずく。
「ゔ、んんっ・・・」
「そう、力抜いて。スウェットずらすね」
「ひんっ」
ズルッと下ろされて、ペニスが勢いよく飛び出した。
いつもより赤い気がする。恥ずかしくて目を閉じると、そっと撫でられた。
「ぁんっ、」
「少し赤みが強いね。昨日擦りすぎたかな。ごめんね。痛くない?」
「ん、へ、きっ・・・あ、ちく、び、きちゃぅ、」
「足伸ばさない。曲げて、広げる。そうそう。可愛いねぇ。エッチだね」
「う、うっ、や、だ、・・・!見えちゃう、」
「ん?何が?」
「そ、外、外ぉ・・・」
「カーテンしてるから大丈夫。大丈夫だよ。朝日が差し込んでるだけだから、見えないよ」
「やだ、やだよぉ、」
「うん、うん。じゃあこうしようね?」
ゆっくり倒されて、和多流くんが覆い被さる。お揃いのスウェットをずらすと、大きなペニスでお尻を叩かれた。ペチン、と柔らかな音。
「繋がっちゃお?そしたら、離れられないから」
「ぅ、あっ・・・」
「隠してるから、たくさんいってね?」
「っ・・・ひ、ふ、ぅぅう~・・・」
ゆっくり、ゆっくり、一番太いところが入ってくる。
背中に手を回して胸に顔を押し付け、隠す。サラサラと髪を撫でられた。
「こんなにくっついたら、乳首触れないよ」
「ん゛っ、ゔっ、おっきぃ、」
「中でいくの?乳首は?好きだよね?・・・あぁ、自分でいじろうか。おれがしたいけど、すごくすごくしたいけど、涼くんのこと隠してないとね」
腕を解かれ、額を重ねる。そっと乳首まで手を誘導し、ぷっくりと腫れ上がった乳首に触れるように見つめられた。
囁きながら、顔中にキスをしてくれる。
「隠しておくから、たくさんいっていいからね?大丈夫。離れないから。だってね、キューキューに締まってて、離れられないから・・・ほら、乳首、転がしてごらん」
自分の指で摘み、引っ張ってみる。ゾクゾクと腰が震えた時、トンっと奥を突かれた。
「あぁっ!んあぁっ!」
「上手。クリクリ動かして」
「う、うぅっ、恥ずかし、」
「おれしか見てない」
「はぁ、はぁ、あ、乳首、が、」
「うん。きもちーね?」
クリクリと転がして、手を離す。指の腹で押しつぶすように撫で、擦ると、ビリビリと脳が痺れた。
また奥を刺激された。今度は、ぎゅーっと押しつぶされる。
なんで、分かるの?なんでおれがすごく気持ちいいって、分かるの?こんなことされたらおれ、もう、1人でなんて・・・。
「ゔうっ!?い、くぅ、」
「左の乳首、たくさんしごいてあげて?」
「や、わたくんがして、」
「少し体、離してもいい?」
「ん、う、う、」
シャツを捲り、ベロ、と熱い舌で舐められた。
ギューっと頭を抱きしめてふわふわの髪の毛に顔を押し付ける。
「あ、あひっあ、あ、あぁっ!」
「舐めるの好き?」
「好き!好き!」
ぢゅるるっと音を立てて吸い付かれる。
溶けちゃう。
乳首も、お尻も、全部、溶けちゃう。
目を閉じて唇を噛むと、そっと指先で撫でられた。口を開けると指が滑り込んで唾液を掬い、反対の乳首に擦り付ける。
「く、はぁあっ・・・!!ら、らめ、いく、いく、」
「かわい。力抜いて?ほら。乳首でいこうね」
「ち、ちんちん抜いて、抜いて、」
「え?なんで?」
「も、むり、むりっ、!こぁれちゃう、こわ、」
「怖くないよ。壊れないから。ね?気持ちいいだけ」
少し腰を引いて、ゆっくりと入ってくる。捲れる。擦れる。熱い。気持ちいい。奥にこつんと当たって、ガクガクと腰が跳ねた時、乳首を素早く弾かれた。
「あーっ・・・いくぅう~・・・」
だらしなくて情けない声が漏れた。
快楽が直結して、全身が震えて、しがみついていた足も情けなく開いて、快楽の波に飲まれた。
「あ゛ゔぅう~・・・!ゔぅううぅうぅ~っ!」
「締まるね・・・きもちーね。言ってごらん」
「ぎもぢぃい・・・いっでる、あぁ、しゅごいの・・・だめぇえぇ~・・・」
「まだいってる?」
「い、い、いぃっ、いいっ!乳首、もっと、もっとぉ、いってるの、しゅごいのぉ・・・」
こねられていた乳首を強く弾かれた時、また奥を突かれた。
それだけで腰が痙攣する。
なんで、分かるの?おれの体なのに。なんで気持ちいいこと全部、分かるの?
「はひっ、しゅごい、しゅごい!またいく、いっちゃうの!ちくびこぁれる!」
「いいよ。たくさんいきな?少し痛いよ?ほら」
「お゛っ・・・あ゛っ・・・ぎも、ぢ・・・」
ギューっとつねられて射精する。
トプトプと透明な精液が溢れてお腹に落ちた。
汗と混じって、流れていく。
あまりの快楽に意識が飛びそうになると、腰を激しく動かされた。
「きゃうぅっっ!?いあ゛っ!あ゛ぁん!!」
「ははっ。可愛いね。乳首はおしまい。見てごらん。こんなに膨れあがっちゃった。これ以上は痛いと思うからおしまいね」
「や、や、もっと、もっとして、乳首して、」
「・・・じゃああと一回ね?意識飛ばさないでね?」
「は、はいっ、はい、らいしゅきです、」
「おれも。1人にしてごめんね?・・・ふふ、この勃起乳首で一緒に温泉に入ると思うと、興奮する。手、繋いで」
「繋ぐ!大好き!」
「ふふっ!おれもだーい好き」
手を繋ぐと、乳首が熱い舌で包まれた。
かぷ、と胸を噛んで口の中で転がされる。
あ、こ、これ・・・好き・・・おれの乳首がぬるぬるにされて、弾かれて、大きくなっていく。
「んくぅっ、」
「いきたい。いい?」
「だ、出して、出して、」
「ごめん、ゴム・・・」
「い、からぁ・・・ぅあっ!?しょれだめ!」
乳首に吸い付きながら、甘ったるい腰の動きが始まる。奥にキスをして、何度もキスをして、大好きって伝えてくれるピストン。
ガクガクと体を震わせて、天井に向かって吠えた。
「いぎましゅ!」
「ん、」
「わたくん、しゅき!しゅきぃ!ぎもぢ、だめ、もぉ1人じゃ、」
「おれも1人じゃ無理だ・・・気持ち良すぎる」
「はっ、あ゛ぁっ・・・!?」
ゴツゴツと押し付けられて、声が出なくなった。
揺さぶられ、和多流くんの手を必死に掴んで湧き上がる快楽に身を委ねるしかない。
潮を吹いた。だけど止まらない。
「奥に欲しい・・・」
か細い声でようやく言えた時、勢いよくキスをされて全身でいった。
和多流くんの精液が吐き出されたことにも気づかなかった。




******************************




「朝風呂は結構人がいるね」
「う、うん・・・」
こそこそとタオルを抱えて胸の辺りを隠しながら、空いているシャワーの前に座る。
結局、乳首が膨らんだままだ。恥ずかしくてたまらない。
シャワーがあたるだけで、どうしようもなく気持ちいい・・・気がする。
おれ、体がどんどんおかしくなる。
「・・・大丈夫?」
いきなり耳元で囁かれて体が跳ねた。
たくさんいったあと、和多流くんは執拗に耳を舐めて来た。
2回ほどいってしまって、恥ずかしくて泣いた。
「や、やだ、」
「あ、ごめん・・・」
「・・・」
「・・・ごめんね?」
チラッと顔を見ると、困った顔をしていた。
いいよね、和多流くんには余韻とかないし、体が作り変えられる不安とか、怖さとか、ないんだもん。
おれは、こんなふうになっちゃったのに・・・。
ぷるっと体が震える。シャワーを背中に当てられた。
「寒い?お湯、ぬるいんじゃない?」
「違うから、いいよっ」
人前で甘やかさないでよ。・・・2人の時にしてよ・・・。
体を洗っていると、石鹸の滑りが気持ちよくて、少しだけ声が漏れそうになった。乱暴にタオルで洗い、お湯で流す。とろ、とお尻から精液が垂れて来て、恥ずかしくて顔が熱くなる。
「涼くん?・・・ごめん、出ちゃった?」
「っ・・・あっちいって!」
「え、」
「あっち、行って・・・!」
それしか言えなかった。
恥ずかしくてたまらない。
立ち上がって脱衣所に戻り、トイレに駆け込む。
口を押さえて処理をして、また温泉に戻ると、入り口近くの壁に寄りかかって和多流くんが待っていた。
おれを確認すると小さく手招きをして、小さな湯船に足を入れた。
少し距離をとって浸かると、寂しそうな顔をした。
お風呂から出てモーニングを食べに店内に入った。
パンの食べ放題がついて、スクランブルエッグ、オムレツ、目玉焼き、ベーコン、ウィンナーが好きなように選べた。
目玉焼きとベーコンを選んで席につくと、和多流くんはおれを見ないで外を眺めていた。
・・・あっち行って、は失礼だったよね。
でも、恥ずかしかったんだもん。
たくさん甘やかされて嬉しくてついつい温泉に入っちゃったけど、冷静に考えたら何ヶ所かキスマークがあったし、和多流くんの背中、引っ掻き傷ができてたし、なんか、もう、もう!!
「涼くん」
「っ!?」
「・・・ちょっとだけ、寂しいなぁ、なんて・・・」
「・・・」
「・・・食べたら少し散歩しようか」
「・・・ん」
なんとか頷いて、やってきたモーニングセットを食べる。和多流くんがたくさんパンを持って来てくれて、美味しくて、何個も食べた。
お腹が丸く膨らんでからお店を出ると、涼しい風が吹いて来た。
「近くに牧場があるんだよ」
「へぇ・・・」
「後で行こうか。ソフトクリーム食べられるよ」
「・・・うん、あの、さっき、ごめんね・・・」
「たくさんした後、ごめんねっていうの、やめよ?」
「え?」
「分かってるよ。負担が大きいのは涼くんだもん。ムッとしたり恥ずかしかったりするのは、理解してる。当たり前だよ。寂しいって言ったのは、すごく申し訳なさそうにしてたからだよ。ごめんって言われるのかなって思ったら寂しかった。言わないでよ。感情、殺さなくていいよ。おれの前くらい、素直でいてよ」
「・・・」
「・・・あ、いや、あの、んと、その、調子に乗ったのはおれだから・・・うん・・・。した後に、公共の場で裸になるのは恥ずかしいよね・・・こんなに人がいるとは思わなくて・・・」
「ううん。大丈夫。あっち行ってって言って、ごめんね」
「いいんだよ、恥ずかしいよね」
「うん。だって乳首、ずっとたってるんだもん・・・」
つい溢すと、和多流くんは顔を真っ赤にした。
つられて顔が熱くなる。
「な、なんで赤くなるわけ?」
「いや、その、可愛くて・・・」
「・・・擦れて痛いし・・・」
「え!?大丈夫!?」
「シール、後で貼らないと・・・」
「・・・おれが貼ってもいい?」
「えっ!?」
「だっておれの乳首だし・・・」
「いつ和多流くんのものに・・・?」
「最初から」
いつ!?
つい笑うと、和多流くんも笑った。手を繋いで散歩を続ける。車がすれ違うくらいで、歩いている人はいなかった。
「山道だねぇ」
「だねぇ」
「牧場って歩いて行けるの?」
「いや、車だね」
「・・・あの、牧場行く前に、シーツ洗いたいから、コインランドリー・・・」
「あぁ、もう洗ってあるよ。あそこ、コンビニの裏にコインランドリーもあるの」
「そうなの?」
「うん。便利だよね。今度さ、また夜に出てここで一泊して、もう少し遠くに行かない?この山超えたら、海が見えるよ」
「そうなの?行きたいな」
「じゃあ今度、行こうね。戻ろうか。牧場行こう」
キリのいいところで折り返し、駐車場に戻る。
お昼用のパンを少し買い、牧場へ向かった。
一泊しようって言われてびっくりしたけど・・・少し拗ねちゃったけど、楽しかったな。
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