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しおりを挟む「んー・・・ん、ふぅ、ふ、」
涼くんは、頑張り屋さんだ。
トン、トン、とペニスで奥をノックすると、腰を持ち上げてのけぞった。
「ひ!ぅうん・・・!」
「かわい・・・」
「奥、・・・!」
「うん。ここだよね。気持ちいいね」
「あ、あ、あ!」
覆い被さって抱きしめ、キスをする。
この、奥の、奥。最初、おれはここまでするつもりはなかった。
自慢するわけじゃないが大きいし、長い。だから過去に何度も痛いだの、苦しいだの文句を言われた。
大きいのが好きって言ったくせに、勝手だなぁと思ったこともある。
涼くんと初めて繋がった時、奥まで入れなかった。苦しめるって分かっていたから。
ここが限界かな、と思いながら腰を動かしていた。
何度目の夜だったか。
足を抱えて腰をすすめていた時に、必死に枕を掴んでいた涼くんが目を開けておれを見上げた。
『痛い?』
『うぅ、ん・・・』
『苦しい?』
首を横に振る。でも、ぎゅっと締め付けてくる感じで分かる。まだ圧迫感があるだろう。
唇を噛んでじーっとおれを見つめ、そっと息を吐いた。少し進めやすくなる。
涼くんは初めてじゃない。でも、慣れていない。ゆっくりゆっくり、慣らしていかないと。
『さいご、』
『え?』
『さいご、まで・・・』
『・・・はいってるよ。気持ちいいよ』
『嘘は、やだ・・・』
か細く言った。
ドク、と心臓が跳ねる。
足を抱えていた手を離して頬を撫でようとすると、きゅっと握られた。
細い指が絡む。
『おれ、だいじょぶ、』
『無理させたくない』
『無理じゃない、』
『・・・苦しいよ?絶対、つらいよ』
『・・・なんで?』
『え?』
『したことないのに、分かるの?』
『・・・あ、いや、』
『だ、誰かに、言われたから、おれには、しないの・・・?』
ほろほろと静かに涙をこぼした。
顔がくしゃくしゃになって、手で隠した。
その手を解いて唇を押し付ける。
『していいの?』
『っ・・・!うん、したい、』
『我慢、してた・・・ずっと・・・。本当は、ずっとずっと、したかった』
『苦しくて、いい・・・!痛くてもつらくても、いい・・・!今まで生きてて、1番、気持ちいいんだもん・・・!』
手を解いて腰を掴む。涼くんは何度も深呼吸をして、おれの腕に手を添えた。
『いくね』
『んっ』
『辛かったら言って』
『ん!』
『・・・いく、ね。ふ、んっ、』
『あぁっ!!』
「和多流くん・・・?」
「え?」
「・・・寝てたよ?」
「え!?え!?嘘?!」
ガバッと起き上がる。まだ繋がってる。
「3分くらい寝てた」
「ご、ごめん・・・あったかくて・・・」
「へへへ。おれもあったかいよ。疲れた?」
「ううん・・・。まだしたい」
「夢でもみてた?」
「え?」
「つらい?って、聞かれたよ」
「・・・懐かしい夢、みてたかもね」
「おれ、動く」
「・・・いいの?」
「ん・・・」
仰向けに倒れると、涼くんが体勢を整えて腰を優しく動かした。気持ちいい・・・。
奥の、奥まで、入っていく。
「あぁー・・・!」
「はいっちゃったね・・・。ここまで」
お腹を押すと、太ももが痙攣して中が締まった。
「大好きだよ」
「は、はぁ、はぁっ、あ、や!」
下から腰を叩きつける。体が揺さぶられ、ゆっくりと射精するペニスが揺れた。
「や、や、や、や!いっちゃう、いっちゃう!」
「いって」
「和多流くん・・・!!」
鳴いて、泣いて、すがって、抱いて、むさぼって。
もっともっと溺れて、溺れさせたい。
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