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大事な時間なんです
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「あのさ、真喜雄。ちょっと会う頻度減らさない?」
提案すると、大きく目を見開いた。ボールを持ったまま固まって、じっと見つめてくる。
「・・・・・・・・・・なんで?」
「練習の後にこうやって会えるのは嬉しいんだけど、最近自主練らしい自主練出来てないでしょ?ベンチに座って喋ってるか、遊び程度にボールを蹴ってるだけだから・・・せっかくの時間がもったいないなって思ったんだよ」
「・・・・・」
「真喜雄、今年最後じゃないか。インターハイだって出るんでしょ?だったら、」
「も、やめて」
ホールを持ったまま近づいてくると、僕の目の前に立って見下ろしてきた。伝え方間違えたかな。でも、はっきり伝えないと伝わらないし、遠回しだと余計感じ悪いし・・・。
「・・・もったいなくなんか、ないから・・・」
「・・・ごめん、僕はそう思ってしまって・・・。あの、僕は、」
「分かってる。おれのこと考え てくれてるって、分かってる。でも・・・その・・・おれは・・・、ごめん・・」
「・・・いや、いいんだ。いきなり言って、ごめんね」
帰り支度をして、駐輪場に向かった。前の真喜雄だったら感情的になって走り去っていただろう。ちゃんと僕の気持ちを分かってくれていて嬉しかった。それと同時に、僕は相変わらずだなと思った。真喜雄のことを考えてるって言っても、結局傷つけてるんだ。
自転車のスタンドをたてようとしたとき、ハンドルを握る手を強く握られた。顔を上げると、真喜雄がじっと僕を見ていた。
「・・・ちゃんと分かってるよ。でも・・・透吾は自分の感情とか、たまに置いてきぼりにするから、不安になる・・・」
「・・・え?」
「・・・透吾といるから、練習できないとかじゃないから・・・。ちゃんとそれだけは、分かってほしい・・・。おれは、透吾との時間、大事なんだ」
「・・・僕もだよ」
するっと手が離れた。自転車にまたがって公園を出る。小さく挨拶をして別れた。握られた手が、ジンジンと熱かった。
************
「なー、たまには一緒に食わねぇ?」
机の前に立ったのは山田くんだった。なぜか真喜雄の腕を掴んでいる。
捕獲されてむすっとしていたけど、諦めたようだった。
「中庭行こうぜ。佑いるし」
「・・・いいけど、成瀬くんは?」
「・・・捕まった」
「行こうぜー」
しっかりと真喜雄を捕獲したまま、山田くんは教室から出て行った。
ついていくと、中庭にあるテーブル付きのベンチに宮田くんが座っていた。
「あれ?水出くんと成瀬くんだ」
「連れてきた。天気良くてよかったな」
「うん。今日購買もコンビニも空いていたよ」
学校の目の前にあるコンビニの袋がテーブルに乗っていた。山田くんは嬉しそうに袋を漁る。
真喜雄も同じように袋からパンを出した。
「成瀬も水出も進学?」
「まぁ・・」
「・・おれも、まぁ・・」
「成瀬はスカウト来てるだろ?楽勝じゃん」
「・・山田は?」
「おれ、バカだから進学しないけど、野球は続けるよ。好きだしな」
「へぇ・・じゃあ、働くの?」
つい興味が出て質問すると、うん、と返ってきた。
宮田くんも、僕もだよーとのんびり言った。
「僕は早く働きたいんだ」
「おれは早く働きたいっつーか、実戦でやらないと覚えられないから就職する」
「へー・・・。僕は何もビジョンが浮かばないから、大学行こうかなって感じだな」
「明確に目標持ってるやつの方が少ないだろきっと。成瀬は置いといて。サッカー続けてどっか実業団とか入るんだろ?」
「・・・入らないけど・・・」
「えぇ!?もったいねぇ」
「もちっと、違うこと、したいから・・・」
「へぇー。なんか意外だけど、成瀬がどんなふうになるか楽しみだな。水出は難なくこなしそうだけどさ」
「・・・宮田と山田は就職なら、秋くらいには決まるんだな。・・・いいな、2人の時間が多そうだ」
ぽろりと真喜雄から本音が漏れた。ドキッと心臓が跳ねる。安心させたくて伸ばしかけた手を堪えて、ぐっとハンカチを握って手を拭くフリをする。
真喜雄に寂しい思いをさせてしまったと、強く感じた。不安なんだ、とても。
それを打ち消すように、宮田くんは、そんなに多くないよーとのんびり答えた。
「僕、公務員希望なんだ。だから競争率激しいんだけど、決まらなきゃ年明けまで決まらないよ」
「・・・公務員・・・なんか、固い仕事だな・・・」
「そうかなー。僕、いろいろ町やお店を歩いていて、思うんだー。ちょっと不便だなとか、もっとこうしたらい
のにとか。まずは公共の場がそうなっていかないと周りがそうならないでしょ?まだまだ不便なところなんてた
くさんあるから、そういうの改善していきたいなって思って」
「おれだって決まらないと就職浪人だぜ?お互い気は抜けねえよな」
「いろいろ決まったら目いっぱい会う時間はあるからね。これからほんの少し会う時間は減っちゃうけど、そのための準備期間なんだと思ってるよ」
「・・・・そのための、」
「うん。将来の自分のためと、近い将来の自分のため。ながーい人生の中でほんのちょびっと頑張れば、あとは一緒にいられるから。学生を長くやってるとその機会が増えちゃうけど、それはそれで未来の自分のためだから、いいんじゃないかなって思うんだよね」
宮田くんの言葉が僕の心をほぐした。のほほんとした彼の言うことはすごくすごく、僕を励ました。
元来のんびりした彼は時間の流れがゆったりだ。だから時間をかけて答えを出す。僕と違っていろんな人と交流をするからだろう、頭が柔らかいんだ。だからすんなりと受け入れて、ゆっくりゆっくり自分に落とし込むのだろう。
「そう思ってても感情が勝っちゃうことがあるんだろうけど・・もう蓮ちゃんには、八つ当たりするからねって言って許可もらってるし」
「まあお互い様だな。おれの方が八つ当たりすると思うんだよなー。決まらなかったら罰ゲームでロン毛にしなきゃなんないし」
「早く決まったら決まったでやることあるし・・・蓮ちゃん、冬の大会まで出るんでしょ?」
「まぁな。メインはほぼ2年だけどさ」
「あと、誘われてる草野球チームにも出て・・・」
「そうそう。結局時間なかったりしてなー」
ちらりと真喜雄を見る。なるほどーって顔をしていた。くるっと僕に顔を向け、コクコクと頷いてきたので何か心が晴れたのだろうか。そうだったらいいな。僕も、なんだか心が軽いんだ。
************
「あのな、考えたんだけど、透吾の提案は受け入れられない」
塾の帰り、真喜雄が駅で待っていた。連絡がなかったので驚いたけど、僕の家の方の公園のベンチに座ると、開口一番言った。
「・・・うん」
「・・・会えなくなるのが嫌とか感情的な理由じゃなくて、やっぱり、この時間か大事なんだ。1人で自主練してても結局ごちゃごちゃ考えてうまくいかないこともあるし・・・。こうやって喋ったり、適当にボール蹴ったりするの、結構いい気分転換なんだ。3年になってから練習量すごくてさ」
「・・・そっか。・・実は僕も、提案して後悔したんだ。真喜雄に言われて思ったよ。確かに自分の感情とか置いてきぼりだなって。僕も塾でこん詰めた後すぐに家に帰ると、ちょっと気持ちがそわそわして眠れなくなることもあるんだ」
「うん。おれも同じ。リセットっつーか・・・息抜きは大事だから・・・」
「宮田くんの話聞いて、ちょっと目から鱗っていうか、心に余裕ができたよ。将来のための準備期間って、すごくいい表現だった」
「・・・多分説得力が違うんだな。おれと透吾が同じこと言っても、自分たちが納得できないと思う。やっぱ、宮田の人柄だな」
「それもあるね」
「・・・でもやっぱり今も大事だから、会える時は、会いたい・・・」
「それは僕も一緒だよ」
「・・・ごめんな、嘘ついた。会えなくなるのも、嫌なんだ」
突然肩を抱き寄せられた。がっしりした腕が強く強く僕を抱く。それに応えると、かぶっと首筋に噛みつかれた。
「わ、」
「へへ。隙だらけだ」
「真喜雄もね」
「うわ、」
仕返しで脇腹をつついてやる。わざとらしく鞄の上に倒れると、くすくすと笑った。
そして、やっぱこういうの大事だよな、と顔をくしゃくしゃにして笑って、僕を見た。
提案すると、大きく目を見開いた。ボールを持ったまま固まって、じっと見つめてくる。
「・・・・・・・・・・なんで?」
「練習の後にこうやって会えるのは嬉しいんだけど、最近自主練らしい自主練出来てないでしょ?ベンチに座って喋ってるか、遊び程度にボールを蹴ってるだけだから・・・せっかくの時間がもったいないなって思ったんだよ」
「・・・・・」
「真喜雄、今年最後じゃないか。インターハイだって出るんでしょ?だったら、」
「も、やめて」
ホールを持ったまま近づいてくると、僕の目の前に立って見下ろしてきた。伝え方間違えたかな。でも、はっきり伝えないと伝わらないし、遠回しだと余計感じ悪いし・・・。
「・・・もったいなくなんか、ないから・・・」
「・・・ごめん、僕はそう思ってしまって・・・。あの、僕は、」
「分かってる。おれのこと考え てくれてるって、分かってる。でも・・・その・・・おれは・・・、ごめん・・」
「・・・いや、いいんだ。いきなり言って、ごめんね」
帰り支度をして、駐輪場に向かった。前の真喜雄だったら感情的になって走り去っていただろう。ちゃんと僕の気持ちを分かってくれていて嬉しかった。それと同時に、僕は相変わらずだなと思った。真喜雄のことを考えてるって言っても、結局傷つけてるんだ。
自転車のスタンドをたてようとしたとき、ハンドルを握る手を強く握られた。顔を上げると、真喜雄がじっと僕を見ていた。
「・・・ちゃんと分かってるよ。でも・・・透吾は自分の感情とか、たまに置いてきぼりにするから、不安になる・・・」
「・・・え?」
「・・・透吾といるから、練習できないとかじゃないから・・・。ちゃんとそれだけは、分かってほしい・・・。おれは、透吾との時間、大事なんだ」
「・・・僕もだよ」
するっと手が離れた。自転車にまたがって公園を出る。小さく挨拶をして別れた。握られた手が、ジンジンと熱かった。
************
「なー、たまには一緒に食わねぇ?」
机の前に立ったのは山田くんだった。なぜか真喜雄の腕を掴んでいる。
捕獲されてむすっとしていたけど、諦めたようだった。
「中庭行こうぜ。佑いるし」
「・・・いいけど、成瀬くんは?」
「・・・捕まった」
「行こうぜー」
しっかりと真喜雄を捕獲したまま、山田くんは教室から出て行った。
ついていくと、中庭にあるテーブル付きのベンチに宮田くんが座っていた。
「あれ?水出くんと成瀬くんだ」
「連れてきた。天気良くてよかったな」
「うん。今日購買もコンビニも空いていたよ」
学校の目の前にあるコンビニの袋がテーブルに乗っていた。山田くんは嬉しそうに袋を漁る。
真喜雄も同じように袋からパンを出した。
「成瀬も水出も進学?」
「まぁ・・」
「・・おれも、まぁ・・」
「成瀬はスカウト来てるだろ?楽勝じゃん」
「・・山田は?」
「おれ、バカだから進学しないけど、野球は続けるよ。好きだしな」
「へぇ・・じゃあ、働くの?」
つい興味が出て質問すると、うん、と返ってきた。
宮田くんも、僕もだよーとのんびり言った。
「僕は早く働きたいんだ」
「おれは早く働きたいっつーか、実戦でやらないと覚えられないから就職する」
「へー・・・。僕は何もビジョンが浮かばないから、大学行こうかなって感じだな」
「明確に目標持ってるやつの方が少ないだろきっと。成瀬は置いといて。サッカー続けてどっか実業団とか入るんだろ?」
「・・・入らないけど・・・」
「えぇ!?もったいねぇ」
「もちっと、違うこと、したいから・・・」
「へぇー。なんか意外だけど、成瀬がどんなふうになるか楽しみだな。水出は難なくこなしそうだけどさ」
「・・・宮田と山田は就職なら、秋くらいには決まるんだな。・・・いいな、2人の時間が多そうだ」
ぽろりと真喜雄から本音が漏れた。ドキッと心臓が跳ねる。安心させたくて伸ばしかけた手を堪えて、ぐっとハンカチを握って手を拭くフリをする。
真喜雄に寂しい思いをさせてしまったと、強く感じた。不安なんだ、とても。
それを打ち消すように、宮田くんは、そんなに多くないよーとのんびり答えた。
「僕、公務員希望なんだ。だから競争率激しいんだけど、決まらなきゃ年明けまで決まらないよ」
「・・・公務員・・・なんか、固い仕事だな・・・」
「そうかなー。僕、いろいろ町やお店を歩いていて、思うんだー。ちょっと不便だなとか、もっとこうしたらい
のにとか。まずは公共の場がそうなっていかないと周りがそうならないでしょ?まだまだ不便なところなんてた
くさんあるから、そういうの改善していきたいなって思って」
「おれだって決まらないと就職浪人だぜ?お互い気は抜けねえよな」
「いろいろ決まったら目いっぱい会う時間はあるからね。これからほんの少し会う時間は減っちゃうけど、そのための準備期間なんだと思ってるよ」
「・・・・そのための、」
「うん。将来の自分のためと、近い将来の自分のため。ながーい人生の中でほんのちょびっと頑張れば、あとは一緒にいられるから。学生を長くやってるとその機会が増えちゃうけど、それはそれで未来の自分のためだから、いいんじゃないかなって思うんだよね」
宮田くんの言葉が僕の心をほぐした。のほほんとした彼の言うことはすごくすごく、僕を励ました。
元来のんびりした彼は時間の流れがゆったりだ。だから時間をかけて答えを出す。僕と違っていろんな人と交流をするからだろう、頭が柔らかいんだ。だからすんなりと受け入れて、ゆっくりゆっくり自分に落とし込むのだろう。
「そう思ってても感情が勝っちゃうことがあるんだろうけど・・もう蓮ちゃんには、八つ当たりするからねって言って許可もらってるし」
「まあお互い様だな。おれの方が八つ当たりすると思うんだよなー。決まらなかったら罰ゲームでロン毛にしなきゃなんないし」
「早く決まったら決まったでやることあるし・・・蓮ちゃん、冬の大会まで出るんでしょ?」
「まぁな。メインはほぼ2年だけどさ」
「あと、誘われてる草野球チームにも出て・・・」
「そうそう。結局時間なかったりしてなー」
ちらりと真喜雄を見る。なるほどーって顔をしていた。くるっと僕に顔を向け、コクコクと頷いてきたので何か心が晴れたのだろうか。そうだったらいいな。僕も、なんだか心が軽いんだ。
************
「あのな、考えたんだけど、透吾の提案は受け入れられない」
塾の帰り、真喜雄が駅で待っていた。連絡がなかったので驚いたけど、僕の家の方の公園のベンチに座ると、開口一番言った。
「・・・うん」
「・・・会えなくなるのが嫌とか感情的な理由じゃなくて、やっぱり、この時間か大事なんだ。1人で自主練してても結局ごちゃごちゃ考えてうまくいかないこともあるし・・・。こうやって喋ったり、適当にボール蹴ったりするの、結構いい気分転換なんだ。3年になってから練習量すごくてさ」
「・・・そっか。・・実は僕も、提案して後悔したんだ。真喜雄に言われて思ったよ。確かに自分の感情とか置いてきぼりだなって。僕も塾でこん詰めた後すぐに家に帰ると、ちょっと気持ちがそわそわして眠れなくなることもあるんだ」
「うん。おれも同じ。リセットっつーか・・・息抜きは大事だから・・・」
「宮田くんの話聞いて、ちょっと目から鱗っていうか、心に余裕ができたよ。将来のための準備期間って、すごくいい表現だった」
「・・・多分説得力が違うんだな。おれと透吾が同じこと言っても、自分たちが納得できないと思う。やっぱ、宮田の人柄だな」
「それもあるね」
「・・・でもやっぱり今も大事だから、会える時は、会いたい・・・」
「それは僕も一緒だよ」
「・・・ごめんな、嘘ついた。会えなくなるのも、嫌なんだ」
突然肩を抱き寄せられた。がっしりした腕が強く強く僕を抱く。それに応えると、かぶっと首筋に噛みつかれた。
「わ、」
「へへ。隙だらけだ」
「真喜雄もね」
「うわ、」
仕返しで脇腹をつついてやる。わざとらしく鞄の上に倒れると、くすくすと笑った。
そして、やっぱこういうの大事だよな、と顔をくしゃくしゃにして笑って、僕を見た。
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