ようこそ、むし屋へ  ~深山ほたるの初恋物語~

箕面四季

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チーム田園同窓会

同窓会開始

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 深山黄昏駅から徒歩十分の場所にある、さなえちゃんのお姉さん夫婦が経営するバルは、壁が大きなガラス張りになっていて、穏やかな秋の午後の景色が望める。
 二十歳になったら、ここで景色を見ながらおしゃれにワインとか飲んでみたい。

 会った瞬間、みんなの変貌に目を見張ったけれど、そのびっくりも一瞬で終わった。

「みんな変わってないねー」と派手なチークと服装のももちゃんが笑い、美人度が増した紗良が「本当だね」と微笑んで、化粧っけのないさなえちゃんが「いや、ももちゃん明らかに派手だよ」と呆れて、耳にピアスを開けて髪を金髪にした大地君が「オレ、昔のダサ男からイケメンになってるはずなんすけど」と首を傾げた。
 みんな中身はあの頃のまま。
 なんだか中学生に戻ったみたいですごく懐かしい。

 素敵なシャンパングラスに虫酔い草のシロップの炭酸割りを入れて、さなえちゃんのお姉さんが運んできてくれた。

「なにはともあれ、乾杯~」
 チンっと、透き通った金属音が鳴る。

 フィッシュアンドチップス、カリカリパスタ、ガーリックシュリンプ、ラザニアと、おしゃれなおつまみは絶品で、みんなでもりもり食べながら、昔話に花を咲かせた。

「あのさ、あたしと大地もまだ半信半疑なんだけど」と、頃合いを見計らって、さなえちゃんが切り出す。
「何? さなえちゃん」と紗良。

「篤君は生きているかもしれない」
「!」
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