こおにの手紙

箕面四季

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こおにのなみだ  その4

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 それから、一週間が過ぎました。


 子おにはずっとブナのご神木の中にいました。

 ひげもじゃ神さまが持ってくるお供え物に見向きもせず、ひざこぞうを抱えてじっとしていました。
 けずれた角や、抜き取ったキバがジンジン痛みます。


 けれど、一番痛いのはおなかのちょっと上のあたりです。



 傷があるわけでもないのにズクン、ズクンと痛みます。

 願いごとがかなわなかったみえちゃんは、もうやってきません。
 みえちゃんのヒマワリの笑顔をもう見ることはできないのです。

 みえちゃんは、きっと、とっても、とっても、悲しいにちがいありません。


 そう考えるたび、子おにのおなかのちょっと上は、ズクン、ズクンと痛むのでした。
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