72 / 83
空蝉の声
謎の生物の飼育方法
しおりを挟む
黒モルモットと染谷さんが会えるための口実作りは、結果的に僕を救うことになった。
ほとんど衝動的に購入した黒モルモット。
僕には謎の生物過ぎた。
そういえば僕が手に負えるのはせいぜい爬虫類までだった。
ネットで調べるとモルモットの飼育に関する様々な情報が出てきた。
が、ネットの怖いところは誤った情報があたかも正解のように潜んでいるところだ。
書いた人物が本気で間違っているのか、それとも嘘と知りつつ、意図的に載せているのか。
どちらにせよ生物の飼育において、ネット情報を参考にするのはよくない。
下手すると殺しかねない。
幸い、ケージや給水器、エサ入れなど必要最低限の飼育用品は染谷さんのアドバイスどおりに購入し、染谷さんにセッティングしてもらって、そこに黒モルモットを移してもらっていたので今日のところはなんとかなる。
しかし。
最大の問題は、触り方がわからないことだ。
下手に触ったら死ぬかもしれない。
僕は黒モルモットをケージの外側から覗き込んだ。
すると黒モルモットも賢そうな瞳でこちらを見つめ返してきた。
そうだ。
このモルモットは賢い。
「僕は毛の生えた生き物との接し方がわからないんだけど、君をどう扱えばいいかな」
尋ねてみる。
「……」
ダメだった。
ほとんど衝動的に購入した黒モルモット。
僕には謎の生物過ぎた。
そういえば僕が手に負えるのはせいぜい爬虫類までだった。
ネットで調べるとモルモットの飼育に関する様々な情報が出てきた。
が、ネットの怖いところは誤った情報があたかも正解のように潜んでいるところだ。
書いた人物が本気で間違っているのか、それとも嘘と知りつつ、意図的に載せているのか。
どちらにせよ生物の飼育において、ネット情報を参考にするのはよくない。
下手すると殺しかねない。
幸い、ケージや給水器、エサ入れなど必要最低限の飼育用品は染谷さんのアドバイスどおりに購入し、染谷さんにセッティングしてもらって、そこに黒モルモットを移してもらっていたので今日のところはなんとかなる。
しかし。
最大の問題は、触り方がわからないことだ。
下手に触ったら死ぬかもしれない。
僕は黒モルモットをケージの外側から覗き込んだ。
すると黒モルモットも賢そうな瞳でこちらを見つめ返してきた。
そうだ。
このモルモットは賢い。
「僕は毛の生えた生き物との接し方がわからないんだけど、君をどう扱えばいいかな」
尋ねてみる。
「……」
ダメだった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる