剣と魔法の世界 酒場で声をかけられて

のん

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酒場のビール

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 窓から光がさして、鳥の鳴き声がする。

はっとして目を覚ますと、寝返りをしてうつ伏せの体制になっていた。すぐに昨日の事を思い出したから、少しの間 枕に顔をおしつけていた。






『起きたか』

雪弥は顔をあげた。
ジョナサンは水の入ったコップを差し出す。

『おはよう。ありがとう。』
コップの水はひんやり冷たく、喉を伝っていった。



『今日はいくつか用事があって宿を留守にする。午後から君のことでいくつか確認したいから昼までには宿に居てくれ。』

一階の広間で朝食をとってからは別行動ということなので、雪弥は暇になってしまった。

一階に降りると、四角い長テーブルに2人で腰掛ける。
すぐに宿の人が来て、朝食を並べて行った。


机に並べられたパンとスープを眺める。


朝食をとっている間、思いついたように『それと』と話しかけられる。ジョナサンは手を顎にやって、少し首をかしげる。

『顔を出来るだけ隠すように。』

ん?と雪弥がきょとんとした目をむけると、くすりと笑いながらこう言われた。

『先日、酒場で声を掛けてきた連中もいるだろう?少し警戒が足りないな。』

対面に座っているジョナサンが足を組み直す。

『フードをかぶっていたとしても、角度によっては素顔が丸見えになる。ここでは 珍しい容姿であることを理解した方がいい。』

どうやら、一人で来た見慣れない客は
はしゃいでいる様子を周囲から見られていたようだ。



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