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<縁>

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まだ脱出出来た訳ではないが、ガオンの声を聴いて不思議と安心している自分が居る。

仲間と云うには少し変わった関係ばかりの変わり者達だが、何れも悪い奴ではないし。

思い返せば、彼等と出会ってからのエミリは良く笑っていた。

隠してるつもりでも解る、異常な骸骨好きのネズ

主で在る魔王と戦いたがる、明るい戦闘狂のガオン

命懸けで働く社畜のゴブド

本当に仲間なのか謎過ぎる参謀

あの変わり者達の中で笑えるという、エミリも在る意味不安だが…… 。

特にマオーと居る時のエミリは優しさに溢れていて、まるで恋でもしているようだった。

勿論。骸骨姿に成れる人間なんかと恋人に成るなんて、父親として認めないが。

エミリに父親とバレたのが判明したのだから、そろそろ言ってやらねば。

あんな変な姿の奴は止めておけと、そんな事を考えている時だった。

突如、バリバリと聞こえてくる不気味な剥離音。

音のする方向。
つぼみでは内部から覗く手が、硬い外皮の葉を破り。

出て来たのは、あの因縁深きセトだった。
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