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学園の憧れの王子様
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私の好きな人は結城和真くん。
長身の超絶イケメンで頭良し性格良し学園の生徒から教師まで皆の憧れの貴公子だ。
とにかくすごい存在でそんな彼に入学式で一目惚れして以来ずっと恋焦がれている私は本日当たって砕けろで告白した。
望みなんて無かったし絶対に玉砕して泣き暮らすと思ってたんだ。
それなのに……
まさかまさかOKされるなんて夢にも思わなかった。しかもその返事が…
「佐倉瑠奈さん。君の気持ち凄く嬉しいよっ。ありがとうっ…本当にありがとう!君を大切にするからね?これから僕とずっと一緒に居ようね?」
イヤ、今でも夢じゃないかと思うんだけど私の右手の感覚は夢じゃない。
「どうしたの?さっきからボーッとして」
彼は私の右手に絡めた指にギュッと力を込めた。私はビクッと肩を震わせながら隣を歩く彼を見上げる。
今風にカットされた色素の薄いサラサラの茶髪、黒目がちの目ヂカラのある瞳。鼻も完璧で小鼻は小さく鼻筋が通っている。
薄く形の良い唇はいつも口角が上がっていて韓国アイドル並みの白く陶器のような美肌。
纏う香りは体臭なのかアロマなのかふんわり優しい檸檬系でトドメに180センチの細マッチョときたもんだ。
私はキョドりながらアワアワと口を開いた。
「えっと…あの、何だか夢みたいだなって、私…絶対結城くんに振られると思ってたから」
「和真」
「えっ?」
「結城くんじゃなくて和真って呼んで?もう俺と瑠奈は恋人同士なんだから。ね?」
腰を引き寄せられ結城くんの腕の中に閉じ込められた。耳に結城くんの息がかかりくすぐったくて身をよじる。
「か、和真くん…」
「ん、良く出来ました瑠奈。可愛い好き」
チュッと唇に触れるだけのキスをされ私は気絶しかけた。目の前の超絶美形が蕩けそうな微笑みを浮かべて私を見ている。
しかもキスされた!もうキャパオーバーだ!きっと私の顔はゆでダコみたいに真っ赤になってるよ!そんな私を気にせずなおも結城くんは私を抱きしめた。
…………………
ハッと気付けば自宅の前だった。ああ名残惜しいけどもうお別れだ。ん?てか私…結城くんに家を教えたっけ?話しながら言ったのかな?テンパりまくりで何を話したのかあんまり覚えてないや。
「送ってくれてありがとう。和真くんのお家はどの辺なの?遠回りにならなかった?」
「恋人を送るのは当然だよ。俺んちはここから5分くらい歩いたとこのグレー色のマンションなんだ。近くだしひとり暮らしだから瑠奈…遊びに来て?」
彼は繋いだ私の手を指で撫でながら怪しげに微笑んだ。うっ……告白してOKされて抱きしめられてキスされてお部屋に誘われたよ。今日一日で目まぐるしく経験してもうお腹いっぱい!!
「うん…行きたい。じゃあ今日はありがとう。また明日学校で!和真くんも気をつけて帰ってね?」
「ふふっ…こちらこそありがとう。また明日ね…瑠奈大好きだよ…」
おでこにチュッとキスをして結城くんは爽やかに去っていった。私は彼の後ろ姿が見えなくなるまで見つめていた。
__翌日
学園の王子がついに恋人を作ったと大騒ぎだった。冴えない女と王子様が付き合う話は漫画や小説ではよくある話、妬んだ女共に嫌がらせされたり攻撃されたりするのかなぁ?と私は怯えていた。けれどそんな様子は全く無くてホッとした。でも……
私は自分の席に座っているのだけど何故か結城くんが椅子に座り彼の膝の上に私が座っている状態。
お腹に腕を回され肩には結城くんが顎を乗せている。顔を真っ赤にした私とは対照的に涼しげな結城くん。
耳元で甘い言葉を囁かれて私の心臓はバクバク!周りにも丸聞こえだし辞めてぇーーー!
「俺昨日は瑠奈に告白して貰って嬉しすぎてよく眠れなかったんだ。人生でこんなに嬉しかった事は初めてかも!瑠奈が居れば他に何も要らない。てか瑠奈以外のモノに価値なんて無いから!はぁ…瑠奈と俺だけの世界なら良いのに…もし瑠奈に危害を加える奴が現れたらすぐ教えてね?俺と瑠奈の邪魔するゴミは全部俺が潰すから。ふふっ……」
最後の方は不穏な言葉が聞こえてきた。クラスメイト達も凍りついている。
「私も和真くんと同じ気持ちだよ!でもね…皆とは仲良くしたいし危害を加える人なんて居ないと思う!へ、平和が1番だよ!それに……私が好きなのは和真くんだけだし優先するのも和真くんだけだから!」
「瑠奈っ!あーもぉ、…ほんとに好き。」
結城くんにぎゅうぎゅう抱きしめられてちょっと苦しい。かなり恥ずかしい事を言ってしまったが結城くんのヤンデレが酷くならないように祈る。
長身の超絶イケメンで頭良し性格良し学園の生徒から教師まで皆の憧れの貴公子だ。
とにかくすごい存在でそんな彼に入学式で一目惚れして以来ずっと恋焦がれている私は本日当たって砕けろで告白した。
望みなんて無かったし絶対に玉砕して泣き暮らすと思ってたんだ。
それなのに……
まさかまさかOKされるなんて夢にも思わなかった。しかもその返事が…
「佐倉瑠奈さん。君の気持ち凄く嬉しいよっ。ありがとうっ…本当にありがとう!君を大切にするからね?これから僕とずっと一緒に居ようね?」
イヤ、今でも夢じゃないかと思うんだけど私の右手の感覚は夢じゃない。
「どうしたの?さっきからボーッとして」
彼は私の右手に絡めた指にギュッと力を込めた。私はビクッと肩を震わせながら隣を歩く彼を見上げる。
今風にカットされた色素の薄いサラサラの茶髪、黒目がちの目ヂカラのある瞳。鼻も完璧で小鼻は小さく鼻筋が通っている。
薄く形の良い唇はいつも口角が上がっていて韓国アイドル並みの白く陶器のような美肌。
纏う香りは体臭なのかアロマなのかふんわり優しい檸檬系でトドメに180センチの細マッチョときたもんだ。
私はキョドりながらアワアワと口を開いた。
「えっと…あの、何だか夢みたいだなって、私…絶対結城くんに振られると思ってたから」
「和真」
「えっ?」
「結城くんじゃなくて和真って呼んで?もう俺と瑠奈は恋人同士なんだから。ね?」
腰を引き寄せられ結城くんの腕の中に閉じ込められた。耳に結城くんの息がかかりくすぐったくて身をよじる。
「か、和真くん…」
「ん、良く出来ました瑠奈。可愛い好き」
チュッと唇に触れるだけのキスをされ私は気絶しかけた。目の前の超絶美形が蕩けそうな微笑みを浮かべて私を見ている。
しかもキスされた!もうキャパオーバーだ!きっと私の顔はゆでダコみたいに真っ赤になってるよ!そんな私を気にせずなおも結城くんは私を抱きしめた。
…………………
ハッと気付けば自宅の前だった。ああ名残惜しいけどもうお別れだ。ん?てか私…結城くんに家を教えたっけ?話しながら言ったのかな?テンパりまくりで何を話したのかあんまり覚えてないや。
「送ってくれてありがとう。和真くんのお家はどの辺なの?遠回りにならなかった?」
「恋人を送るのは当然だよ。俺んちはここから5分くらい歩いたとこのグレー色のマンションなんだ。近くだしひとり暮らしだから瑠奈…遊びに来て?」
彼は繋いだ私の手を指で撫でながら怪しげに微笑んだ。うっ……告白してOKされて抱きしめられてキスされてお部屋に誘われたよ。今日一日で目まぐるしく経験してもうお腹いっぱい!!
「うん…行きたい。じゃあ今日はありがとう。また明日学校で!和真くんも気をつけて帰ってね?」
「ふふっ…こちらこそありがとう。また明日ね…瑠奈大好きだよ…」
おでこにチュッとキスをして結城くんは爽やかに去っていった。私は彼の後ろ姿が見えなくなるまで見つめていた。
__翌日
学園の王子がついに恋人を作ったと大騒ぎだった。冴えない女と王子様が付き合う話は漫画や小説ではよくある話、妬んだ女共に嫌がらせされたり攻撃されたりするのかなぁ?と私は怯えていた。けれどそんな様子は全く無くてホッとした。でも……
私は自分の席に座っているのだけど何故か結城くんが椅子に座り彼の膝の上に私が座っている状態。
お腹に腕を回され肩には結城くんが顎を乗せている。顔を真っ赤にした私とは対照的に涼しげな結城くん。
耳元で甘い言葉を囁かれて私の心臓はバクバク!周りにも丸聞こえだし辞めてぇーーー!
「俺昨日は瑠奈に告白して貰って嬉しすぎてよく眠れなかったんだ。人生でこんなに嬉しかった事は初めてかも!瑠奈が居れば他に何も要らない。てか瑠奈以外のモノに価値なんて無いから!はぁ…瑠奈と俺だけの世界なら良いのに…もし瑠奈に危害を加える奴が現れたらすぐ教えてね?俺と瑠奈の邪魔するゴミは全部俺が潰すから。ふふっ……」
最後の方は不穏な言葉が聞こえてきた。クラスメイト達も凍りついている。
「私も和真くんと同じ気持ちだよ!でもね…皆とは仲良くしたいし危害を加える人なんて居ないと思う!へ、平和が1番だよ!それに……私が好きなのは和真くんだけだし優先するのも和真くんだけだから!」
「瑠奈っ!あーもぉ、…ほんとに好き。」
結城くんにぎゅうぎゅう抱きしめられてちょっと苦しい。かなり恥ずかしい事を言ってしまったが結城くんのヤンデレが酷くならないように祈る。
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