CASTエソラ〜異世界で出会ったのは大きなペンギンでした〜

nano ひにゃ

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第二章

第七幕 トツゼン1

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『ごめん…碧』

 目線だけ向けると、とても困った顔をしたケイコがいた。

 オードリーたち一行は、敵の襲来や仲間割れ、難しい決断を乗り越えて漸く城の近くまで来ていた。

 僕はケイコに言われた通り傍観者を決め込み、ほとんど何もしなかったが、シンに関してだけ行動を起こした。
シンは時々本当に動かなくなった。電池が切れたおもちゃの様に、ピタリと動かなくなる。

 僕としては、動かないというのは、行動を躊躇するとかそう言う意味で動けなくなるってのを想像してただけに、それには驚いた。

 そしてそうなると、僕の周りはあの白黒の渦巻く空間が重なり出してあの恐怖がじわじわとやってきた。救いだったのは、あくまでも重なって見えるだけで、完全にあの世界に取り込まれないことだった。

 シンに話しかけ正気に戻せば、恐怖と一緒に渦も見えなくなる。

 そうやって無事ここまでやって来て、もう少しというところでケイコは初めて心底困惑した様子をみせた。海岸で話しかけてから、ケイコは常に僕の周りで浮いて、相変わらず無視してはしていたけど、時々目が合うのが嬉しいらしく、返事をしなくても何かしゃべっていた。

 マジでうるさかった。

 嬉しそうに景色が綺麗だとか、食べてみたいメニューの話だとか、好きな動物の種類や仕草という何の役にも立たない話ばかり。それでもケイコは僕が昔見たどんな彼とも全く違うからこそ、邪魔だとは思わなかった。むしろ楽しそうにしているケイコをみて内心ほっとしているくらい。

 関わりたくはないけど、気にはなっていたんだ。あまりに必死だったこいつが報われないでいることが心のどっかに引っ掛かっていたから。

 でも案の定オードリー達には見えてもいなし、聞こえもしなければ存在を感じることも無いらしいことで、ケイコはこっちの世界でも特別な存在だと再確認した。

『ちょっと碧だけ別行動しないとダメみたいなんだけど……』

 僕が怒り出すんじゃないかと冷や冷やしているのが手に取るように分かるケイコの様子に、わざと苦々しい表情を作り、そして大きくため息を一つ吐いてやった。

『ご、ごめんね! なんかボクが思ってるより状況が悪いみたいで』
「どうしたアオイ、さすがに疲れが溜まってきたか?」

 ケイコの泣き言とオードリーの気遣いは同時に発せられる。
 ため息をもう一つ吐いた。

「大丈夫、で、どうしたらいい?」

 これはケイコにもオードリー達にも向けての発言。ただしケイコには犬にマテを指示するように手の平で発言を制した。

「なんだ、その手は?」

 その妙な動作にリューは諸に不審そうな顔をした。

「日差しが強くてまぶしい」

 元来僕より背の高いケイコがさらに宙を浮いていれば、自然と手は空にかざすようになる。ちょうどいい言い訳に照り輝く太陽を利用した。
 リューは呆れた視線を寄こすくせに、傘にでもなりそうな葉っぱを取ってきてくれた。ついでにベマとノサにも渡している。

「昼間動くにはもう城が近すぎるな。夜になったら、手紙が示すように城の裏側に行ってみよう」
「そうね、夜だったら気付かれずに進入できるかも」

 城はこの大地の中心にあった。ドーナツ状になった大地の中心の穴は巨大な湖だ。
 そのさらに中心に天にまっすぐそびえ立つ柱のような氷の山があり、その上に城は建っている。まるでガウディの未完の教会、サクラダファミリアのような城。

 そこへ続く長い長い階段の地上から三分の一程度の所には地獄の扉のような門がみえる。

 その景色を眺めながら、作戦を練っているオードリー達の傍で、その作戦を聞いているフリをしながらケイコの声に耳を傾けていた。

 そして夜になり、不思議と青白く光る湖の縁までやってきた。
 計画では階段は使わず、リューが飛んでシンとベマを、ノサが飛行術でオードリーと僕を城の裏手まで運ぶ手筈になっていた。

 でも僕はみんなとの打ち合わせを無視して歩き出す。

「アオイ?」
「お、おいっ! 何してんだ?!」
「戻れ、アオイ!」

 僕だって戻れるものなら戻りたいさ。ケイコの言うことを素直に聞いているってだけでも勲章ものだと褒めてもらいたいくらいだ。

 でも戻ったところで僕にできることはない。僕の本来の目的は帰ることであってこの世界を救うことではないんだからオードリー達に付き合っている場合ではないとなればそうする。それがすなわちオードリー達の役にも立つのだからやむを得ない。

「ここは任せて。オードリー達は計画通りに、シン、諦めるなよ。オードリー達も頑張れー。じゃあちょっと行ってくる」
「アオイ!」

 みんなの声が僕を呼ぶけど、振り返りもしなかった。

 みんなは知らない事を僕は知っている。この物語は上手くいくようにできているんだ。誰かが作ったこの物語はハッピーエンドしか望んでいない。だからこそ僕はここにいる。それ以外のエンディングを選べないから、この世界は時々静止そうになる。それを動かすためにこの世界に飛ばされた。

 だから僕はオードリー達を守るために城に行く。しっかりと最後まで見届けて………。

 最後まで見届けて本当のエンディングを迎えるとどうなるんだろう…行き着く先まで行ってしまった物語はそれで終わってしまうんだろうか。

「オードリー」

 僕は振り向かなかったけど、前だけを見て声だけ張った。

「あの城の中ちゃっと見てくるだけだからさ、城の裏で絶対落ち合おうな」
「アオイ……」
「まだ途中なんだ…だから…またな」
「アオイ?」
「また後でな! こっちは大丈夫だから、お前等こそ頑張れよー」

 僕はまだ笑っていられる。別れの時がどうなるのかは分からないけど、まだ時間はある。まだサヨナラを言う場面ではないから。

 横を浮かぶケイコだけが僕の笑顔を見ていて、そのケイコもまた笑ってくれた。

 城の中の何かを解決したらまだ続くんだろ? な、ケイコ。
 ケイコには聞こえない心の声で、不思議と祈るように問いかけていた。

 オードリー達と別れて彼らが飛び立ったのを確認してから、ひたすら長い階段を昇っていくと門番がいるのが見えてきた。

 城門の前に立っていた男達は二つの黒目とは別に赤い目を持つトカゲ男だった。

「爬虫類ってのは初めてかな、しかも目が四つってモンスターなんじゃないのか?」
「今まで逢った人たちはモンスターじゃないと思ってたの?」
「あー、何となく昆虫とか爬虫類は無しなのかと思ってただけ。言われてみればオードリーもモンスターだよな」
「そぅだよ」
「ところで、あのトカゲ様達は襲ってきたりしないのか?」
「大丈夫だよ、きっと寝てる」
「……なんだそのリアリティの無さは?」
「だって、お城の中は出てこないんだもん。門番はいるってことが重要なのであって姿以外の細かい設定はないの」
「なるほどな。じゃあ素通りできるんだな」

 分かってはいるものの、万が一っていうこともあるんじゃないか。

 目の前に来ても咎められることはないが、目はこっちを向いている。合計八個の目は警戒心丸出しだ。手に持っている槍でいつでも刺してきそうなのだから、扉に手を掛けるのが躊躇われてしまう。

「本当に大丈夫だろうな」
「だいじょぶ、だいじょぶ」

 巨大な城門はまさか押し開けられるわけもないから、横に付いている従業員入り口風の扉にそっと手を掛けた。
 拍子抜けするほど扉はあっさりと開いた。
 あまりのあっけなさに、もうどうでも良くなって、何も考えず前に進んだ。

 再び長い階段を昇り、城の前に着くと今度は誰もおらず、そのまま中に入る。
 あるのは廊下だけだった。

「ここはどこの誰の意識の中だ?」

 ただただ長い廊下をひたすら歩く。かろうじて絨毯は敷いてあるが薄暗くそれほど遠くを見る事は出来ない。たまに扉が現れはするが開けたところで同じ様な廊下が続いているだけ。
 最初こそ警戒したが、あまりの単調さに暇つぶしくらいしたくなった。

「うっ…中ってわけじゃないんだけど…誰かの描いた世界ってのはそうです……」
「少しは話す気になったんだな」

 もともと白い顔を青白くさせているケイコ。

「誰のかってのはどうせ言えないんだろ。それはいいけど、何でここに連れてきたかぐらいは教えてくれてもいいんじゃないか?」

 正直言ってこの質問もダメもとだった。

「いいけど、何でこの世界を創造してる人がいるって分かったの?」
「…オレの特技って知ってる?」
「碧の特技?」
「人の意識が見える事。でもオードリー達の意識ってかなり読み辛いんだ。すっごく落ち着いて意識集中させないと分かんない。シンに関しては全くダメだった」

 日常では見ないようにしてるから此処に来てからも当然の様にそうしてるつもりだったんだけど、帰るためだと早々に試してみたら、かなり難しかった。来たばかりの頃は自分も動揺しているせいかと思ったけど、しばらくしてそうじゃないと思い直した。

「なぜ読みづらいのか考えたら、逆にもう力使ってるんじゃないかと思ったんだ。ケイコのは簡単に見れたけど、ケイコの中の誰かの意識を見る時とオードリー達の意識を読む時はよく似た感覚だったから」

 ケイコの意識にプロテクトを掛けている上司の意識をたどる事はそれはそれは大変だった。未だに解くことはできていないけど、かなり良いところまでは来ているはず。その作業に勤しんでいるときにふと気がついたんだ。その感じがオードリー達の感情を見る時と同じ感覚だという事に。

 そうなるとこの世界自体が誰かの意識の中にいると考えつくのは簡単な事だった。

「さっすが碧! すごいなぁ」
「で、何で僕をここに連れてきたんだ?」
「その人のこと助けて欲しいの」
「その人って、この意識の持ち主のことか?」
「そう」

 理解しがたいと目で訴えるとケイコは続けて話し出した。

「今ね、天では大問題があって、その解決策のテストケースが碧なの」
「テストケース?」
「本当はもっと前からして欲しかったんだけど、最近特に深刻化して来ちゃって」
「その問題ってなんだよ」
「自ら死んだ人間の魂は天に帰ってこないんだ。だからどんどん地上に溜まっていって困ってる。次のステップに行くには一回帰って来てもらわないとダメなんだよぉ。だから帰ってこないせいでその仕事してる部署の担当なんか、人員削減でリストラされちゃって、人間されられてるんだから」

 今の自分の現状を考えるとなんて理不尽で、なんて手の込んだ解決策なんだと呆れはしたが、向こうには向こうの考えがあるのだろうとツッコむのを止めた。

「折角天使だったのに残念だな」
「うーん、人間やってる間は自分が天使だった記憶は封じられちゃうから不便はないと思うけど」
「もしかしてケイコもリストラされそうとか?」
「…ボクは大丈夫」
「なんで?」
「所長が…………守ってくれるからウチの部署はみんな大丈夫なの」
「へー、それは安泰だな」
「でもでもぉ~――」
「げ! 何かいるぞ?」

 それまで何の気配も無かったのに何の気無しに開けた扉の向こうにとつてもなくデカイ生物がいた。

「ちょっと待て。ドラゴンとの戦闘イベントがあるなんて聞いてない」
「人間は葛藤するものだから…こういう事もあるっていうか」
「意味分からん!」
「碧負けないでね」
「は!? アレとマジ戦えってのか? ここに来て初めて言葉が通じない奴と出会うなんて反則じゃないか? っていうか、この物語はシンとかオードリーが登場人物なんだろ? こんな関係ないところでイベント発生していいのかよ!」
「あはは、これは関係ないっていうか…無意識に碧のこと排除したいと思ってる意識が具現化してるって言うか…そんな感じ…エヘッ」

 だから笑顔で誤魔化すな。

「退治しても良いのか?」

 どうにか出来るとは毛頭思わなかったが、一応聞いてみる。

「あっ、ダメかも…これは本人の意識そのものだから、傷つけたらダメかも」
「かもってなんだ、かもって! はっきりしろよ、それがお前の仕事だろ」
「だってー、こんな事になるなんて聞いてないもん」
「聞いて無くても何とかしろ。不測の事態に対応できなくて天使だなんて言わせねーからな」

 天使だからと言って何でもできるとは思ってないが、あまりの頼りなさに言ってやった。
 すると、分が悪いと踏んだのか。

「ボク、先に行ってるねー」
「おい!」 

それだけ言ってケイコは消えた。









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