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第一章
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みなみちゃんのイタイ趣味、それはオカルト研究家であるという事。その事を知っているのは、僕と幼なじみの兄妹、それと両親くらいだ。
知っている人があまりいないのには理由がある。ただ単純に家以外の日常生活ではその姿を絶対に見せないからだ。
僕の現実逃避の術は恥ずかしくて、とても人に言えたものじゃないからだけど、みなみちゃんがその事を人に言わないのは恥ずかしいからじゃない。
僕も姉もまだ幼かった頃に起こった、一つの事件がそのきっかけになっている。それ以来、その頃を知る人間以外には知り得ない事実となってしまった。
そしてそれが彼女の才色兼備ぶりに拍車を掛けることになった。
みなみちゃんが解明したいのは“魔法”。それの存在を証明することに日夜闘志を燃やしており、そのために学力は当然必要なものだったらしい。物理の法則に逆らうには物理法則を知らないわけにはいかないし、それを数値として換算するには数学は不可欠で、もちろん薬学を知らないと魔法薬は精製できないので生物も化学も看破。日本の書物だけでは知識が足りないと、様々な語学もマスターしている。
そのため、みなみちゃんは容姿だけでなく学業の方も素晴らしく、狙わなくとも学年上位に当たり前にいる。しかもその学力はほぼ独学によるもので学校の授業中にはオカルト研究をしているらしい。
あくまでオカルト研究に必要だったからだけで、それ以外に目的などないのが彼女のすごいところだ。真の天才は本当に紙一重なんだなあ。
こうやって必然的に学力は身につき、学校のテストなんてものは彼女にとって見れば実用性のないただのクイズに成り下がってしまっている。
凡人の僕からすれば、羨ましい限り。ホント、好きこそもののなんとやらを体現しているようだ。
さらにそれは学業だけに止まらず、みなみちゃんの守備範囲はさらに広い。運動神経も抜群で、歌だって上手いし、芸術的センスも優れている。
そしてこれも、オカルト研究家としての成果だったりするから恐ろしい…。
誕生し歩けるようになってから、常に未知なるものを求めて探索に、近所なんか蟻の巣の位置まで知り尽くすほど歩き回った。そんな日々により足腰は鍛えられ、魔法の呪文を唱えるために声帯を鍛え、古い書物に描かれている多くの絵画を目にし様々な魔法陣を描いている毎日を送ると身につく成果らしい。
実はこの勉強以外の分野に関しては僕にも身についちゃったりしてる。
お姉ちゃんの背中を追いたいのは、幼い弟の必然だろ? みなみちゃんに引っ付いて山も登れば川も泳ぐし、呪文も叫べば魔法陣だって真似して描いたりした。
ただ……悲しいことに凡人の僕では日常生活で誰かに認めてもらえるほどの実力は身につかなかったんだよなあ。同じようにやっても持って生まれた素質には叶わないと言うことを人生の早い段階で気付いたわけですよ。
そして同時に、時すでに遅しと言うことも悟ってしまった。
成長と共に常識なるものを身につけると、みなみちゃんの行動が一般のお姉ちゃんと違うと気付くんだけど、もう抜けられないところまで来ていた。幼い僕は自ら実験台を志願したと言っても過言じゃないその行動で、自分の未来を波瀾万丈という荒波に投げこんでしまっていたのだ。
そしてそれが今に至り、妄想フィールド展開という特技を身に付け、ムッツリスケベ道を大躍進という何とも輝かしい未来にまっしぐらだ。
もぉ。あの頃に戻れるなら、「やめておきなさい!」と止めたいね。そうやって嘆きながら今日も魔法陣の真ん中に突っ立て、沈みゆく三日月に世界の不条理さを吹きかけるとっ。
しかし、何より悲しいのは今やっていることは明日のための予行演習だったりするんだよ。
一年に一度しかないチャンスを無駄にしないため、綿密なる計画と厳正な予行演習が必要とかで、そのために今ここに僕は立たされているわけである。
世間で言うクリスマス・イヴという特別感とは違う特別さがみなみちゃんにはあるらしく、どうもその日は不思議な事が起こりやすい空気になるというのだ。
本来ならば、何やら衣装も着ないといけないらしいが、さすがに今日は許してもらった。
だってやたらと素肌の露出が多くて、どっから毟ってきたのか鳥の羽だらけ。服と言えるのかどうかも怪しいものだったんだから。
そんなのできれば一生着たくないんだけどなぁ。明日は着ないといけなくて……なんて無情なクリスマス……。
そしてそんな格好までして何が起こるかと言えば、儀式が成功すると僕はネコに変身するらしい。さっきの発言からするとまる一晩はそのまま。ネコのまま。
なーーんて。今まで実験は一度も成功したことはなく、幸い僕は犬にも蛇にもフクロウにならずに済んでいる。
ついでに空も飛んだこともないし、ものを浮かせたことも消したこともない。
それでも、いつも真剣に実験に取り組んでいる。そしてそれに、嫌がることなく僕は付き合う。成功すると信じているわけではないが、疑ってもいない。
もし成功してネコになったとしてもいいと本気で思ってもいる。
なぜなら――
「碧くん。準備が全部完成したよぉ」
「…うん」
「では早速予行演習を開始しまーす」
みなみちゃんは僕の返事を聞くと、聖水と称する水を手にして描き終わった魔法陣に振りかけていく。時折不思議な言葉を発しながら、ダンスでも踊っているかのように僕の周りを数回廻った。
予行演習なのに、根っからの真面目さんなんだよなー。
そう思いながらみなみちゃんを目で追い、魔法陣を眺めると、周りにはいくつかの蝋燭の炎と小さなピラッミッド型の水晶が置かれていた。
クリスマス・イヴにやるものだし、今回は何となく西洋風だな。
そう思った時だった。
さっきまで、見つめていたはずの三日月がどういう訳か急速に満月へと変貌を遂げていくのが目に入った。
「きゃあっ!!」
同じ瞬間。
みなみちゃんは魔法陣の外に弾き飛ばされていた。
「みなみちゃんッ!!」
慌てて手を伸ばそうとすると、蒔いた聖水が地面からフワフワと浮き上がり僕の周りをゆっくりと旋回し始めた。
まるで無重力空間にいるかのような光景に僕もみなみちゃんも言葉を失う。実際にこういった現状をみるのは初めてなんだ。
水滴が体積を増やし速度を上げながらグルグル回り出す。そして、あっと言う間に僕の周りには液体の壁ができあがった。
そして三日月が満月になった瞬間。
地面の魔法陣が青白い光を放つ。そのままその光が宙に浮き、それと一緒に僕の体も浮いていく。
液体の壁は激しく流れているせいで向こう側が全く見えない。液体の向こうにいるみなみちゃんももちろん見えてないはずだろうが、それでも何かを察したかのように魔法陣の方に近寄ってくるのを感じる。
「あおいくん!!」
その声に反応したように僕の周りの液体の壁の透明度が急に上がり、流れが止まった。
するとみなみちゃんが黄金に光り出した魔法陣に阻まれているのが見え、その表情もよく見えた。
あたりはもうすっかり暗くなっていたが、目の前にある透明の壁と、魔法陣が発している金色の光。
ある意味とても幻想的でロマンチックだ。
でも、みなみちゃんの瞳には大粒の涙が浮かんでいた。必死に光の向こうに来ようとしている。
何か叫んでいるようだけど、その音さえももう届かなくなっている。
僕の体は、液体の壁に包まれていき、まるでシャボン玉の中いるようで、みなみちゃんの姿が歪んでいく。
そしてそのシャボン玉は瞬く間に小さくなり…そのまま僕の体を飲み込んでいく。
「みなみちゃん!」
僕の声ももう届かないとは思うものの叫ばずにはいられなかった。どうなるか分からない自分のことよりも、取り残されるみなみちゃんの方がずっと心配だった。
彼女はきっと泣いてしまう。泣いているうちはまだいいが、その先は…。
みるみる体を飲み込んでいく球体からどうにか出ようと必死に叩いたり蹴ったり出来る限り暴れては見るものの、その動かしている腕や足から溶けていくかのように見えなくなっていく。
「嘘だろ……」
瞬間、弾けるッ。
そう思った時にはもう、僕は真っ昼間の森の中に立っていた。
知っている人があまりいないのには理由がある。ただ単純に家以外の日常生活ではその姿を絶対に見せないからだ。
僕の現実逃避の術は恥ずかしくて、とても人に言えたものじゃないからだけど、みなみちゃんがその事を人に言わないのは恥ずかしいからじゃない。
僕も姉もまだ幼かった頃に起こった、一つの事件がそのきっかけになっている。それ以来、その頃を知る人間以外には知り得ない事実となってしまった。
そしてそれが彼女の才色兼備ぶりに拍車を掛けることになった。
みなみちゃんが解明したいのは“魔法”。それの存在を証明することに日夜闘志を燃やしており、そのために学力は当然必要なものだったらしい。物理の法則に逆らうには物理法則を知らないわけにはいかないし、それを数値として換算するには数学は不可欠で、もちろん薬学を知らないと魔法薬は精製できないので生物も化学も看破。日本の書物だけでは知識が足りないと、様々な語学もマスターしている。
そのため、みなみちゃんは容姿だけでなく学業の方も素晴らしく、狙わなくとも学年上位に当たり前にいる。しかもその学力はほぼ独学によるもので学校の授業中にはオカルト研究をしているらしい。
あくまでオカルト研究に必要だったからだけで、それ以外に目的などないのが彼女のすごいところだ。真の天才は本当に紙一重なんだなあ。
こうやって必然的に学力は身につき、学校のテストなんてものは彼女にとって見れば実用性のないただのクイズに成り下がってしまっている。
凡人の僕からすれば、羨ましい限り。ホント、好きこそもののなんとやらを体現しているようだ。
さらにそれは学業だけに止まらず、みなみちゃんの守備範囲はさらに広い。運動神経も抜群で、歌だって上手いし、芸術的センスも優れている。
そしてこれも、オカルト研究家としての成果だったりするから恐ろしい…。
誕生し歩けるようになってから、常に未知なるものを求めて探索に、近所なんか蟻の巣の位置まで知り尽くすほど歩き回った。そんな日々により足腰は鍛えられ、魔法の呪文を唱えるために声帯を鍛え、古い書物に描かれている多くの絵画を目にし様々な魔法陣を描いている毎日を送ると身につく成果らしい。
実はこの勉強以外の分野に関しては僕にも身についちゃったりしてる。
お姉ちゃんの背中を追いたいのは、幼い弟の必然だろ? みなみちゃんに引っ付いて山も登れば川も泳ぐし、呪文も叫べば魔法陣だって真似して描いたりした。
ただ……悲しいことに凡人の僕では日常生活で誰かに認めてもらえるほどの実力は身につかなかったんだよなあ。同じようにやっても持って生まれた素質には叶わないと言うことを人生の早い段階で気付いたわけですよ。
そして同時に、時すでに遅しと言うことも悟ってしまった。
成長と共に常識なるものを身につけると、みなみちゃんの行動が一般のお姉ちゃんと違うと気付くんだけど、もう抜けられないところまで来ていた。幼い僕は自ら実験台を志願したと言っても過言じゃないその行動で、自分の未来を波瀾万丈という荒波に投げこんでしまっていたのだ。
そしてそれが今に至り、妄想フィールド展開という特技を身に付け、ムッツリスケベ道を大躍進という何とも輝かしい未来にまっしぐらだ。
もぉ。あの頃に戻れるなら、「やめておきなさい!」と止めたいね。そうやって嘆きながら今日も魔法陣の真ん中に突っ立て、沈みゆく三日月に世界の不条理さを吹きかけるとっ。
しかし、何より悲しいのは今やっていることは明日のための予行演習だったりするんだよ。
一年に一度しかないチャンスを無駄にしないため、綿密なる計画と厳正な予行演習が必要とかで、そのために今ここに僕は立たされているわけである。
世間で言うクリスマス・イヴという特別感とは違う特別さがみなみちゃんにはあるらしく、どうもその日は不思議な事が起こりやすい空気になるというのだ。
本来ならば、何やら衣装も着ないといけないらしいが、さすがに今日は許してもらった。
だってやたらと素肌の露出が多くて、どっから毟ってきたのか鳥の羽だらけ。服と言えるのかどうかも怪しいものだったんだから。
そんなのできれば一生着たくないんだけどなぁ。明日は着ないといけなくて……なんて無情なクリスマス……。
そしてそんな格好までして何が起こるかと言えば、儀式が成功すると僕はネコに変身するらしい。さっきの発言からするとまる一晩はそのまま。ネコのまま。
なーーんて。今まで実験は一度も成功したことはなく、幸い僕は犬にも蛇にもフクロウにならずに済んでいる。
ついでに空も飛んだこともないし、ものを浮かせたことも消したこともない。
それでも、いつも真剣に実験に取り組んでいる。そしてそれに、嫌がることなく僕は付き合う。成功すると信じているわけではないが、疑ってもいない。
もし成功してネコになったとしてもいいと本気で思ってもいる。
なぜなら――
「碧くん。準備が全部完成したよぉ」
「…うん」
「では早速予行演習を開始しまーす」
みなみちゃんは僕の返事を聞くと、聖水と称する水を手にして描き終わった魔法陣に振りかけていく。時折不思議な言葉を発しながら、ダンスでも踊っているかのように僕の周りを数回廻った。
予行演習なのに、根っからの真面目さんなんだよなー。
そう思いながらみなみちゃんを目で追い、魔法陣を眺めると、周りにはいくつかの蝋燭の炎と小さなピラッミッド型の水晶が置かれていた。
クリスマス・イヴにやるものだし、今回は何となく西洋風だな。
そう思った時だった。
さっきまで、見つめていたはずの三日月がどういう訳か急速に満月へと変貌を遂げていくのが目に入った。
「きゃあっ!!」
同じ瞬間。
みなみちゃんは魔法陣の外に弾き飛ばされていた。
「みなみちゃんッ!!」
慌てて手を伸ばそうとすると、蒔いた聖水が地面からフワフワと浮き上がり僕の周りをゆっくりと旋回し始めた。
まるで無重力空間にいるかのような光景に僕もみなみちゃんも言葉を失う。実際にこういった現状をみるのは初めてなんだ。
水滴が体積を増やし速度を上げながらグルグル回り出す。そして、あっと言う間に僕の周りには液体の壁ができあがった。
そして三日月が満月になった瞬間。
地面の魔法陣が青白い光を放つ。そのままその光が宙に浮き、それと一緒に僕の体も浮いていく。
液体の壁は激しく流れているせいで向こう側が全く見えない。液体の向こうにいるみなみちゃんももちろん見えてないはずだろうが、それでも何かを察したかのように魔法陣の方に近寄ってくるのを感じる。
「あおいくん!!」
その声に反応したように僕の周りの液体の壁の透明度が急に上がり、流れが止まった。
するとみなみちゃんが黄金に光り出した魔法陣に阻まれているのが見え、その表情もよく見えた。
あたりはもうすっかり暗くなっていたが、目の前にある透明の壁と、魔法陣が発している金色の光。
ある意味とても幻想的でロマンチックだ。
でも、みなみちゃんの瞳には大粒の涙が浮かんでいた。必死に光の向こうに来ようとしている。
何か叫んでいるようだけど、その音さえももう届かなくなっている。
僕の体は、液体の壁に包まれていき、まるでシャボン玉の中いるようで、みなみちゃんの姿が歪んでいく。
そしてそのシャボン玉は瞬く間に小さくなり…そのまま僕の体を飲み込んでいく。
「みなみちゃん!」
僕の声ももう届かないとは思うものの叫ばずにはいられなかった。どうなるか分からない自分のことよりも、取り残されるみなみちゃんの方がずっと心配だった。
彼女はきっと泣いてしまう。泣いているうちはまだいいが、その先は…。
みるみる体を飲み込んでいく球体からどうにか出ようと必死に叩いたり蹴ったり出来る限り暴れては見るものの、その動かしている腕や足から溶けていくかのように見えなくなっていく。
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