31 / 35
人はそれを袖の下という
しおりを挟む
授業が終わった。
よし、と私は気合いを入れる。
そして、持ってきた大きな紙袋を手に先ずはお隣の橘さんへ話し掛ける。
「あ、あの!橘さん?」
あ、声が裏返った。
恥ずかしい。
それに笑うことなく、橘さんは返事をしてくれた。
とても良い人だわ。
「は、は、はひ!何でしょうか!西園寺さん!」
私より裏返ったわ。
彼女も流してくれたから、私も流すわ。
私は紙袋に手を入れ、小さな巾着ラッピングをした物を取り出す。
「これ・・・良かったら、貰ってくれるかしら?」
私の手にある巾着を橘さんは凝視する。
え?拒否?これ、拒否なのかな?
「あ、無理にとは言わないの!
私が勝手に作ってきただけだから!!」
拒否される可能性も考えていたが、まさか出だしから躓くとは。
どうしよう。
慌てて紙袋に戻そうとすると、横からガシッと巾着を握られる。
その手の主は橘さんだ。
顔が赤く染まり、涙目でプルプルしている。
失礼とは思ったけど、産まれたての小鹿の様で、
私も何故か顔が熱くなった。
「いいのでふか?」
ふ?
私は首を傾げていると。
「私が西園寺さん(姫様)の贈り物を頂いていいのですか?」
何か副音声が聞こえたような気がするけど、スルーしておこう。
私は橘さんの問い掛けに笑顔で頷く。
「勿論、貰ってくれると嬉しいわ。」
橘さんは握ってい手を離す。
私は改めて橘さんに巾着を渡す。
「・・・ありがとう、ございます・・・。」
何故か恭しく受け取る。
そんなに畏まらなくてもいいのに。
「家宝にします。」
キリリと無駄にエエ顔で言う橘さんに私は慌てる。
「食べ物だから、そんな事したら腐っちゃう!!」
橘さんはまた固まる。
え。
まさか他人が作った食べ物駄目だった・・・?
「姫様の御創りになった食べ物を私に?」
あ、もう普通に姫様って言った。
「も、もし要らないなら・・・。」
「いただきます!!」
食い気味に叫ぶ橘さん。
ああ、良かった。
「あの、一応味見して美味しかったから、味は変ではないと思うのだけれど。」
「美味しいに決まってます!!!姫様が自ら御創りになった食べ物が美味しくない筈がありません!!」
「た、橘さん・・・。その姫様っていう呼び方・・・。」
凄く恥ずかしい。
「はっ!!申し訳ございません!!つい・・・、興奮してしまって。」
「あ、ああ、大丈夫だから。」
橘さん、普通に戻ってー!
私のあげた袋を大事そうに掲げる。
そんな大層な物じゃないから、
お菓子だから。
「食べるのが勿体無いです・・・。」
「食べてね?」
念押しする。
「味わって頂きます。」
神妙に頷く橘さん。
良かった。
受け取ってくれた。
橘さんは少しだけお話する事が出来た人だから、渡しやすかった。
良い人だって分かっていたしね。
何だか、贈り物で釣っているみたいだけど、
今まで友達が居なかったんだ。背に腹は代えられぬ。
私は!私は!
お友達と毎日楽しく過ごしたいんだい!!
だけど、欲張ってはいけないの。
一人ずつ、一人ずつ仲良くなっていくの。
「あーいら!!」
私を後ろから抱き締めるのは萌香だ。
萌香の抱き締める力って中々に強いのよね。
ぎゅうぎゅう抱き締めるおかげで、萌香の胸が背中に凄く当たるのよ。
私が男だったら、絶対に堕ちてしまうわ。
「も、萌・・・。」
「く、草薙様!」
私が萌香を呼ぶ前に、橘さんが萌香の名を呼ぶ。
心なしか眼光が鋭い。
「西園寺さんが、苦しがっているので、お止めになった方が、良いです・・・。」
「え、ああ。ごめん。」
橘さんに言われて萌香が私から離れる。
橘さんは依然萌香を睨んだままだ。
あれ?
橘さんどうしたんだろう?
萌香を見る。
萌香も首を傾げている。
「ええと、橘さんだっけ?
ちょっと力加減間違えちゃって・・・。」
橘さんはハッとした顔をして、俯く。
「い、いえ。こちらこそ、大きな声を出してごめんなさい。」
「いいよ!いいよ!私こそ。
ところで愛良。橘さんに何か渡してたけど?」
萌香も気にしている風ではなく、直ぐに私に向き直る。
「あ、お菓子を。」
「え!嘘!いいなぁ!!」
萌香が私に詰め寄る。
「も、萌香にもあるよ?」
そう言うと萌香は私の右手を両手で握る。
「本当!?」
私は無言で頷く。
萌香はぱあああと花の様な笑顔を見せる。
「嬉しい!!」
そしてまた私を抱き締める。
今回は少し優しめに。
私から離れて、可愛らしい笑顔で私を見る。
その笑顔に押されて私は萌香にお願いをする。
「あの、出来たら・・・その・・・。」
「ん?何?」
勇気を出せ、私!
「お、お昼ご飯を一緒に・・・食べてくれる?」
誰かを誘ったのは初めてだ。
いつも蘇芳達が誘ってくれていたから。
自分から誘うなんて事は無かった。
断られたら辛いから、一歩が踏み出せなかった。
萌香は私と友達になってくれたから、誘っても良いよね?
誰かともう約束していたら仕方が無いけれど、
私は勇気を出したんだ。
それは私にとって大きな前進だ。
「何言ってんの?」
萌香の言葉に反射的に俯く。
『アンタと一緒になんて食べる訳無いでしょう?』
って言われちゃうのかな・・・・。
どうしよう。本当に凹む。
立ち直れない。
萌香の言葉に体が硬くなる。
私の手をぎゅっと握る手はアリスの手だ。
「一緒に食べるに決まってるじゃん!!」
「・・・え?」
萌香の顔を見る。少し怒っている?
「ていうか、一緒に食べるつもりだったよ!?
まさか愛良は、そのつもりじゃなかった?」
今度は悲し気に眉を下げる萌香に、勢いよく首を横に振る。
「一緒に食べたかったの!
私なんかと迷惑じゃないかと思ってた!」
「なんで~!?迷惑な訳無いじゃん!
こんなに愛良の事好きなのに!」
私の手を握ったままブンブンと手を上下する。
迷惑じゃない?良かった・・・。
「じゃあ、一緒にお昼ご飯・・・食べよ?」
私は安堵と嬉しさと少しの照れで顔が緩みきっている筈。
変な顔になっていそうだから、顔を少しだけ隠しながら萌香に言った。
教室内がどよめく。
目の前の萌香は何故か鼻を手で押さえて仰け反っている。
「~~~~~~!!!」
どうしたんだろう?
気分でも悪くなったかな?
「萌香?大丈夫?」
立ち上がり、萌香の体に少しだけ触れようとするも、私の手をガッと掴む手。
「愛良、ちょっとこっちへ。」
また魔王の顔をした蘇芳だ。
ええ~?何で?
私今日何もしてないよね?
「も、萌香!じゃあ!お昼ご飯!一緒にね!ね!」
蘇芳に連行されながらも、必死に萌香に呼びかける。
萌香は片手は顔を押さえたまま、もう片方の手を私へ差し出し、親指を上げる。
了解の合図のようだ。
私はホッ息を吐くも、自分の身に危険が迫っている事に気付き、
あれはもしかしたら、健闘を祈るの合図だったのかもしれないと、
青褪めた顔でその場を立ち去るしかなかった。
よし、と私は気合いを入れる。
そして、持ってきた大きな紙袋を手に先ずはお隣の橘さんへ話し掛ける。
「あ、あの!橘さん?」
あ、声が裏返った。
恥ずかしい。
それに笑うことなく、橘さんは返事をしてくれた。
とても良い人だわ。
「は、は、はひ!何でしょうか!西園寺さん!」
私より裏返ったわ。
彼女も流してくれたから、私も流すわ。
私は紙袋に手を入れ、小さな巾着ラッピングをした物を取り出す。
「これ・・・良かったら、貰ってくれるかしら?」
私の手にある巾着を橘さんは凝視する。
え?拒否?これ、拒否なのかな?
「あ、無理にとは言わないの!
私が勝手に作ってきただけだから!!」
拒否される可能性も考えていたが、まさか出だしから躓くとは。
どうしよう。
慌てて紙袋に戻そうとすると、横からガシッと巾着を握られる。
その手の主は橘さんだ。
顔が赤く染まり、涙目でプルプルしている。
失礼とは思ったけど、産まれたての小鹿の様で、
私も何故か顔が熱くなった。
「いいのでふか?」
ふ?
私は首を傾げていると。
「私が西園寺さん(姫様)の贈り物を頂いていいのですか?」
何か副音声が聞こえたような気がするけど、スルーしておこう。
私は橘さんの問い掛けに笑顔で頷く。
「勿論、貰ってくれると嬉しいわ。」
橘さんは握ってい手を離す。
私は改めて橘さんに巾着を渡す。
「・・・ありがとう、ございます・・・。」
何故か恭しく受け取る。
そんなに畏まらなくてもいいのに。
「家宝にします。」
キリリと無駄にエエ顔で言う橘さんに私は慌てる。
「食べ物だから、そんな事したら腐っちゃう!!」
橘さんはまた固まる。
え。
まさか他人が作った食べ物駄目だった・・・?
「姫様の御創りになった食べ物を私に?」
あ、もう普通に姫様って言った。
「も、もし要らないなら・・・。」
「いただきます!!」
食い気味に叫ぶ橘さん。
ああ、良かった。
「あの、一応味見して美味しかったから、味は変ではないと思うのだけれど。」
「美味しいに決まってます!!!姫様が自ら御創りになった食べ物が美味しくない筈がありません!!」
「た、橘さん・・・。その姫様っていう呼び方・・・。」
凄く恥ずかしい。
「はっ!!申し訳ございません!!つい・・・、興奮してしまって。」
「あ、ああ、大丈夫だから。」
橘さん、普通に戻ってー!
私のあげた袋を大事そうに掲げる。
そんな大層な物じゃないから、
お菓子だから。
「食べるのが勿体無いです・・・。」
「食べてね?」
念押しする。
「味わって頂きます。」
神妙に頷く橘さん。
良かった。
受け取ってくれた。
橘さんは少しだけお話する事が出来た人だから、渡しやすかった。
良い人だって分かっていたしね。
何だか、贈り物で釣っているみたいだけど、
今まで友達が居なかったんだ。背に腹は代えられぬ。
私は!私は!
お友達と毎日楽しく過ごしたいんだい!!
だけど、欲張ってはいけないの。
一人ずつ、一人ずつ仲良くなっていくの。
「あーいら!!」
私を後ろから抱き締めるのは萌香だ。
萌香の抱き締める力って中々に強いのよね。
ぎゅうぎゅう抱き締めるおかげで、萌香の胸が背中に凄く当たるのよ。
私が男だったら、絶対に堕ちてしまうわ。
「も、萌・・・。」
「く、草薙様!」
私が萌香を呼ぶ前に、橘さんが萌香の名を呼ぶ。
心なしか眼光が鋭い。
「西園寺さんが、苦しがっているので、お止めになった方が、良いです・・・。」
「え、ああ。ごめん。」
橘さんに言われて萌香が私から離れる。
橘さんは依然萌香を睨んだままだ。
あれ?
橘さんどうしたんだろう?
萌香を見る。
萌香も首を傾げている。
「ええと、橘さんだっけ?
ちょっと力加減間違えちゃって・・・。」
橘さんはハッとした顔をして、俯く。
「い、いえ。こちらこそ、大きな声を出してごめんなさい。」
「いいよ!いいよ!私こそ。
ところで愛良。橘さんに何か渡してたけど?」
萌香も気にしている風ではなく、直ぐに私に向き直る。
「あ、お菓子を。」
「え!嘘!いいなぁ!!」
萌香が私に詰め寄る。
「も、萌香にもあるよ?」
そう言うと萌香は私の右手を両手で握る。
「本当!?」
私は無言で頷く。
萌香はぱあああと花の様な笑顔を見せる。
「嬉しい!!」
そしてまた私を抱き締める。
今回は少し優しめに。
私から離れて、可愛らしい笑顔で私を見る。
その笑顔に押されて私は萌香にお願いをする。
「あの、出来たら・・・その・・・。」
「ん?何?」
勇気を出せ、私!
「お、お昼ご飯を一緒に・・・食べてくれる?」
誰かを誘ったのは初めてだ。
いつも蘇芳達が誘ってくれていたから。
自分から誘うなんて事は無かった。
断られたら辛いから、一歩が踏み出せなかった。
萌香は私と友達になってくれたから、誘っても良いよね?
誰かともう約束していたら仕方が無いけれど、
私は勇気を出したんだ。
それは私にとって大きな前進だ。
「何言ってんの?」
萌香の言葉に反射的に俯く。
『アンタと一緒になんて食べる訳無いでしょう?』
って言われちゃうのかな・・・・。
どうしよう。本当に凹む。
立ち直れない。
萌香の言葉に体が硬くなる。
私の手をぎゅっと握る手はアリスの手だ。
「一緒に食べるに決まってるじゃん!!」
「・・・え?」
萌香の顔を見る。少し怒っている?
「ていうか、一緒に食べるつもりだったよ!?
まさか愛良は、そのつもりじゃなかった?」
今度は悲し気に眉を下げる萌香に、勢いよく首を横に振る。
「一緒に食べたかったの!
私なんかと迷惑じゃないかと思ってた!」
「なんで~!?迷惑な訳無いじゃん!
こんなに愛良の事好きなのに!」
私の手を握ったままブンブンと手を上下する。
迷惑じゃない?良かった・・・。
「じゃあ、一緒にお昼ご飯・・・食べよ?」
私は安堵と嬉しさと少しの照れで顔が緩みきっている筈。
変な顔になっていそうだから、顔を少しだけ隠しながら萌香に言った。
教室内がどよめく。
目の前の萌香は何故か鼻を手で押さえて仰け反っている。
「~~~~~~!!!」
どうしたんだろう?
気分でも悪くなったかな?
「萌香?大丈夫?」
立ち上がり、萌香の体に少しだけ触れようとするも、私の手をガッと掴む手。
「愛良、ちょっとこっちへ。」
また魔王の顔をした蘇芳だ。
ええ~?何で?
私今日何もしてないよね?
「も、萌香!じゃあ!お昼ご飯!一緒にね!ね!」
蘇芳に連行されながらも、必死に萌香に呼びかける。
萌香は片手は顔を押さえたまま、もう片方の手を私へ差し出し、親指を上げる。
了解の合図のようだ。
私はホッ息を吐くも、自分の身に危険が迫っている事に気付き、
あれはもしかしたら、健闘を祈るの合図だったのかもしれないと、
青褪めた顔でその場を立ち去るしかなかった。
0
お気に入りに追加
79
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢エヴァンジェリンは静かに死にたい
小達出みかん
恋愛
私は、悪役令嬢。ヒロインの代わりに死ぬ役どころ。
エヴァンジェリンはそうわきまえて、冷たい婚約者のどんな扱いにも耐え、死ぬ日のためにもくもくとやるべき事をこなしていた。
しかし、ヒロインを虐めたと濡れ衣を着せられ、「やっていません」と初めて婚約者に歯向かったその日から、物語の歯車が狂いだす。
――ヒロインの身代わりに死ぬ予定の悪役令嬢だったのに、愛されキャラにジョブチェンしちゃったみたい(無自覚)でなかなか死ねない! 幸薄令嬢のお話です。
安心してください、ハピエンです――
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
公爵様は幼馴染に夢中のようですので別れましょう
カミツドリ
恋愛
伯爵令嬢のレミーラは公爵閣下と婚約をしていた。
しかし、公爵閣下は幼馴染に夢中になっている……。
レミーラが注意をしても、公爵は幼馴染との関係性を見直す気はないようだ。
それならば婚約解消をしましょうと、レミーラは公爵閣下と別れることにする。
しかし、女々しい公爵はレミーラに縋りよって来る。
レミーラは王子殿下との新たな恋に忙しいので、邪魔しないでもらえますか? と元婚約者を冷たく突き放すのだった。覆水盆に返らず、ここに極まれり……。
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】どうか私を思い出さないで
miniko
恋愛
コーデリアとアルバートは相思相愛の婚約者同士だった。
一年後には学園を卒業し、正式に婚姻を結ぶはずだったのだが……。
ある事件が原因で、二人を取り巻く状況が大きく変化してしまう。
コーデリアはアルバートの足手まといになりたくなくて、身を切る思いで別れを決意した。
「貴方に触れるのは、きっとこれが最後になるのね」
それなのに、運命は二人を再び引き寄せる。
「たとえ記憶を失ったとしても、きっと僕は、何度でも君に恋をする」
第二夫人に価値はないと言われました
hana
恋愛
男爵令嬢シーラに舞い込んだ公爵家からの縁談。
しかしそれは第二夫人になれというものだった。
シーラは縁談を受け入れるが、縁談相手のアイクは第二夫人に価値はないと言い放ち……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる