僕が私になったのは

僕が私になったのは 1

もう、随分前のことに成ります。私は田舎の高校を卒業して横浜の会社に就職しました。会社が寮として用意してくれたのは1DKバストイレ付きの築何十年の古いアパートでしたが、私には初めての一人暮らしでワクワクしていました。最初はうちは会社と寮の往復と馴れない仕事で毎日追われ寮に帰ってもオナニーもする元気も無いほどでした。今と違ってスマホも無い時代でしたのでエロ本と深夜テレビがオナニーのオカズでした。
暫くした週末の夜に、隣の部屋から男女の話し声が聴こえて来ました。古いアパートでしたので隣の音は筒抜くでした。最初は女性の甘えた声が段々と途切れ途切れの喘ぎに変わっていきました。私はパンツも脱いで壁に耳を当て必死にオナニーしました。隣の部屋の行為が終るまでに三回射精しましたが、何だか物足りませんでした。
翌週も又その翌週も隣の部屋から男女の喘ぎ声が聴こえて来ました。私は猿のように何回も何回も射精をしますが満たされませんでした。
ある日、スポーツ新聞の広告欄に近くに成人映画館が有ることを知りました。私はその週末のよる20時頃(明日は会社がお休み)買ったばかりの原付バイクで映画館にドキドキしながら向かいました。田舎育ちでポルノ映画など見たこと無いし、当然まだ童貞です。これが私の人生を変えることに成るとは思いもしませんでした。