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捜索
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今すぐにどうこうという事はないが、『鬼斬忍法帖』は藤林孝行の治療研究にも活用されていて「なくなった」では済まされない。
「『鬼斬忍法帖』を盗むのは『鬼斬忍法帖』の存在を知っていて『鬼斬忍法帖』を必要としている人物しかいないわ。
そんな人物は私が知っている限り、一人しかいないわ。
それじゃ藤林伊吹さんを締め上げに行きましょうか?」悠子さんは「コンビニに雑誌を買いに行く」というような気軽さで言った。
「わ、私じゃないわよ!『鬼斬忍法帖』の研究者は悠子さん、あなたの陣営に鞍替えしたんでしょ?
たしかに私は『鬼斬忍法帖』の研究を諦めていないわ。
だけど研究だけなら『鬼斬忍法帖』はなくても良いのよ。
ホラ!以前、私の陣営でも『鬼斬忍法帖』の研究をしていたじゃない?
でも研究には晶の協力が不可欠なの。
晶が悠子さんの陣営に鞍替えして、男に戻ろうという意思がないなら研究に意味はないわ!
私が『鬼斬忍法帖』を盗むはずないじゃない!?」藤林先生は怯えながら言った。
無理もない。
前回、悠子さんは怒りにまかせて藤林先生を捻り潰したのだ。
しかも今回夕食中の藤林先生の家に壁を爆破しながら登場したのだ。
藤林先生は軽く失禁していたかも知れない。
「伊吹お嬢様は嘘をつけるような器用な性格ではありません」晶さんは言う。
晶さんは失礼な事を言っている。
要は「藤林伊吹はバカで策略とかは組めない」と晶さんは言っているようなものなのだ。
「・・・であれば、誰が『鬼斬忍法帖』を盗んだのかしら?」悠子さんは目の前の藤林先生を無視しながら言う。
「あなた!私に言う事があるでしょう?
あなたはわたしに濡れ衣を着せたのよ?
しかも私の屋敷を爆破しながら登場したのよ?
一言くらい謝罪の言葉があっても罰は当たらないと思うわ!?」藤林先生は叫んだ。
さすが金持ち、私であれば「謝罪は別に良いから爆破した壁の修理費だけは払って欲しい」と言うだろう。
「うるさいわねえ。
普通であればあなたはお兄様のために『鬼斬忍法帖』の研究を継続すべきなのよ。
晶さんを男に戻すのこそついででしょう?
身内の命がかかってるのに、その研究に興味がない薄情者相手に晶さんがなびかないのに男とか女とか関係ないと思うわよ?
私から見ても『人間としてどうか?』と思うもの」悠子さんは鬱陶しそうに言った。
「知らなかったのよ!
まさか『鬼斬忍法帖』の研究がお兄様の治療に効果があるなんて思わなかったのよ!」藤林先生は言い訳がましく言った。
その言い訳は後で聞いている晶さんにむかって言っていてその目は「私は薄情じゃないのよ?私を見限らないで!」と言っていた。
だが晶さんは全く藤林先生の事を「過去の人」と思っているようで、全く眼中になかったようだ。
「あ、あの『鬼斬忍法帖』を必要としている人に私、心当たりがあるんですけど・・・」
そう言った人物はというと・・・まさかの由美であった。
「『鬼斬忍法帖』を盗むのは『鬼斬忍法帖』の存在を知っていて『鬼斬忍法帖』を必要としている人物しかいないわ。
そんな人物は私が知っている限り、一人しかいないわ。
それじゃ藤林伊吹さんを締め上げに行きましょうか?」悠子さんは「コンビニに雑誌を買いに行く」というような気軽さで言った。
「わ、私じゃないわよ!『鬼斬忍法帖』の研究者は悠子さん、あなたの陣営に鞍替えしたんでしょ?
たしかに私は『鬼斬忍法帖』の研究を諦めていないわ。
だけど研究だけなら『鬼斬忍法帖』はなくても良いのよ。
ホラ!以前、私の陣営でも『鬼斬忍法帖』の研究をしていたじゃない?
でも研究には晶の協力が不可欠なの。
晶が悠子さんの陣営に鞍替えして、男に戻ろうという意思がないなら研究に意味はないわ!
私が『鬼斬忍法帖』を盗むはずないじゃない!?」藤林先生は怯えながら言った。
無理もない。
前回、悠子さんは怒りにまかせて藤林先生を捻り潰したのだ。
しかも今回夕食中の藤林先生の家に壁を爆破しながら登場したのだ。
藤林先生は軽く失禁していたかも知れない。
「伊吹お嬢様は嘘をつけるような器用な性格ではありません」晶さんは言う。
晶さんは失礼な事を言っている。
要は「藤林伊吹はバカで策略とかは組めない」と晶さんは言っているようなものなのだ。
「・・・であれば、誰が『鬼斬忍法帖』を盗んだのかしら?」悠子さんは目の前の藤林先生を無視しながら言う。
「あなた!私に言う事があるでしょう?
あなたはわたしに濡れ衣を着せたのよ?
しかも私の屋敷を爆破しながら登場したのよ?
一言くらい謝罪の言葉があっても罰は当たらないと思うわ!?」藤林先生は叫んだ。
さすが金持ち、私であれば「謝罪は別に良いから爆破した壁の修理費だけは払って欲しい」と言うだろう。
「うるさいわねえ。
普通であればあなたはお兄様のために『鬼斬忍法帖』の研究を継続すべきなのよ。
晶さんを男に戻すのこそついででしょう?
身内の命がかかってるのに、その研究に興味がない薄情者相手に晶さんがなびかないのに男とか女とか関係ないと思うわよ?
私から見ても『人間としてどうか?』と思うもの」悠子さんは鬱陶しそうに言った。
「知らなかったのよ!
まさか『鬼斬忍法帖』の研究がお兄様の治療に効果があるなんて思わなかったのよ!」藤林先生は言い訳がましく言った。
その言い訳は後で聞いている晶さんにむかって言っていてその目は「私は薄情じゃないのよ?私を見限らないで!」と言っていた。
だが晶さんは全く藤林先生の事を「過去の人」と思っているようで、全く眼中になかったようだ。
「あ、あの『鬼斬忍法帖』を必要としている人に私、心当たりがあるんですけど・・・」
そう言った人物はというと・・・まさかの由美であった。
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