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恩返しって…
無駄な抵抗
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ジュー…ジュー…
…ん…?
なんだか…物凄く、…いい匂いがしてくる。
卵焼きか…スクランブルエッグか… 目玉焼き…かな…卵の…すごくいい匂い…
俺はゆっくりと目を開ける。
あれ…ここどこ … あ… そっか…青野爽…の家だ…。
俺はまた、爽に押し倒されて…散々抱かれた…んだった…。
最後は記憶もない…失神するように、倒れ込んだのかもしれない…途端に、恥ずかしくなる…。
起き上がって見やると、俺に背を向けて、腰だけのタイプのエプロンを付けて火に向かう男…爽。
気配に気付いたのか、俺を振り返る。
「あ…やっと、…起きたのか… すごい長い時間眠ったまんまだから、少し心配になったよ…」
爽がニコリと微笑んで、俺を見る…。
やっぱり、綺麗な顔…
「… … あの… …さ…」俺が話しかけようとすると、遮られる。
「まあ…言いたいこともあるだろうが、とりあえず食事をしよう…昨夜、お前がうちに来てから俺たち、何にも口にしていないんだ…さすがに、…空腹だ…俺も…おまえもだろ…?」
「そんなこと…ないっ…とにかくっ…話…をっ…」
…ぐうぅぅぅーーーー …
あ…
「ふははっ…なっ!…言ったろ…?まずは食べよう…話はそれからだ…」
爽が、話しながらもフライパンの中身を、慣れた手つきで皿に移していく。
「まあ、話って言っても、結論は変わらないと思うけどな…俺は男に抱かれる趣味はない…むしろおまえと暮らして、毎日…ヤリたい…くらいだ…ま、とにかくだ、もう昼過ぎちゃったけど、遅いブランチといこうぜ…」
テーブルには、綺麗に盛られたサラダとオムレツとウインナーの皿…
別の皿に、旨そうに焼けたクロワッサンが乗っている…あ…スープと…オレンジジュースもあるじゃん…うまそう…
それにしても毎日ヤリたいって… どんだけ直球なんだ… 俺はため息をつく。
「何…ため息ついてんの…?とにかく、食おうぜ…俺、結構料理は得意なんだよ…まあ、明日からはお前に頼むけどな…仕事から帰ったら新妻みたいに可愛く俺を出迎えてくれよ… あなた、先にお風呂にしますか?食事にしますか?それとも…私にしますか…?ってな…ふふ…」
「…いただきます…」俺は…独り言のような奴のふざけたコメントを無視して、オムレツにパクつく。
「あ…うま…!卵、ふわふわ…」思わず、口に出た言葉。
オムレツ…食感が凄い… 味も濃くなくて絶妙…うますぎ、確かに料理はなかなかのようだ…。
「だろ…?土日だけは俺が作ってやるから、楽しみにしててな…」
ニッコリと極上の笑みで…眩しいほどの笑顔で、俺に語りかける爽…。
何なんだ…この男…俺を責め立てているときの…ドSな表情と全然違って、こんなにも綺麗で…可愛い顔を…俺に… 見せてくるこの男は…やっぱりかなりの…くせ者だ…
「…ふん…誰が、一緒に住むって言ったよ…俺の目的はただ一つだ…絶対…絶対、成し遂げてやるから…」
「ハイハイ…楽しみにしてるよ… ほら、とにかく食べてくれ…おかわりもあるから…」
俺の言葉はどうやら…いとも簡単に、右から左に流されているようだ…。
結局俺は犬に戻れない以上、これといった行き場もなく…
コイツの言う通りの結論…この日から奴と一緒に住むことになった…。
んで…一緒に暮らすうちに、いつの間にか…
でも、長くなりそうだから…
それはまた、別の機会に…
~ fin ~
…ん…?
なんだか…物凄く、…いい匂いがしてくる。
卵焼きか…スクランブルエッグか… 目玉焼き…かな…卵の…すごくいい匂い…
俺はゆっくりと目を開ける。
あれ…ここどこ … あ… そっか…青野爽…の家だ…。
俺はまた、爽に押し倒されて…散々抱かれた…んだった…。
最後は記憶もない…失神するように、倒れ込んだのかもしれない…途端に、恥ずかしくなる…。
起き上がって見やると、俺に背を向けて、腰だけのタイプのエプロンを付けて火に向かう男…爽。
気配に気付いたのか、俺を振り返る。
「あ…やっと、…起きたのか… すごい長い時間眠ったまんまだから、少し心配になったよ…」
爽がニコリと微笑んで、俺を見る…。
やっぱり、綺麗な顔…
「… … あの… …さ…」俺が話しかけようとすると、遮られる。
「まあ…言いたいこともあるだろうが、とりあえず食事をしよう…昨夜、お前がうちに来てから俺たち、何にも口にしていないんだ…さすがに、…空腹だ…俺も…おまえもだろ…?」
「そんなこと…ないっ…とにかくっ…話…をっ…」
…ぐうぅぅぅーーーー …
あ…
「ふははっ…なっ!…言ったろ…?まずは食べよう…話はそれからだ…」
爽が、話しながらもフライパンの中身を、慣れた手つきで皿に移していく。
「まあ、話って言っても、結論は変わらないと思うけどな…俺は男に抱かれる趣味はない…むしろおまえと暮らして、毎日…ヤリたい…くらいだ…ま、とにかくだ、もう昼過ぎちゃったけど、遅いブランチといこうぜ…」
テーブルには、綺麗に盛られたサラダとオムレツとウインナーの皿…
別の皿に、旨そうに焼けたクロワッサンが乗っている…あ…スープと…オレンジジュースもあるじゃん…うまそう…
それにしても毎日ヤリたいって… どんだけ直球なんだ… 俺はため息をつく。
「何…ため息ついてんの…?とにかく、食おうぜ…俺、結構料理は得意なんだよ…まあ、明日からはお前に頼むけどな…仕事から帰ったら新妻みたいに可愛く俺を出迎えてくれよ… あなた、先にお風呂にしますか?食事にしますか?それとも…私にしますか…?ってな…ふふ…」
「…いただきます…」俺は…独り言のような奴のふざけたコメントを無視して、オムレツにパクつく。
「あ…うま…!卵、ふわふわ…」思わず、口に出た言葉。
オムレツ…食感が凄い… 味も濃くなくて絶妙…うますぎ、確かに料理はなかなかのようだ…。
「だろ…?土日だけは俺が作ってやるから、楽しみにしててな…」
ニッコリと極上の笑みで…眩しいほどの笑顔で、俺に語りかける爽…。
何なんだ…この男…俺を責め立てているときの…ドSな表情と全然違って、こんなにも綺麗で…可愛い顔を…俺に… 見せてくるこの男は…やっぱりかなりの…くせ者だ…
「…ふん…誰が、一緒に住むって言ったよ…俺の目的はただ一つだ…絶対…絶対、成し遂げてやるから…」
「ハイハイ…楽しみにしてるよ… ほら、とにかく食べてくれ…おかわりもあるから…」
俺の言葉はどうやら…いとも簡単に、右から左に流されているようだ…。
結局俺は犬に戻れない以上、これといった行き場もなく…
コイツの言う通りの結論…この日から奴と一緒に住むことになった…。
んで…一緒に暮らすうちに、いつの間にか…
でも、長くなりそうだから…
それはまた、別の機会に…
~ fin ~
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