【完結・後編】俺なりの恩返し…あれ？…もしかして、恩返しになってない？

ナツ・side

怒り

爽が冷たい眼で、俺を見下ろす。

「本当のこと、言え…ナツ…女…何人いたんだ…？なあ…マジで職場のメンバーだけかよ？」

爽の視線が俺を捕えて離さない…　
なんだか…ここで変な嘘ついて…後でばれたら、マジでヤバそうだ…
今…白状した方がいいのかも…　俺はあきらめの境地で、口を開く。

「南さんに…声、かけられて…合コンってやつ…職場の男4人…と、女4人…あの…初対面で…」
「…　へえ　…　そっか…本当は合コン、だったのか…　所詮犬のくせに…嘘ついて合コン参加とか…マジで、生意気だな…」
「爽…　…　」　
「も…いいや…　…なんか…どうでも…」
「は…　…　？」
「よっと…　…」
「う、わっ…　！！何…　っ…」　

　　　　　　　　　　　　　ぐるん…

突然、爽に体をうつ伏せにひっくり返される…　すごい力…　だ…

「何って…　はは…笑える…　こんな場所で男女…いや、俺らがヤルことは一つだろ…？」

いきなりズルリと、下着もろとも、脱がされる…布がこすれて痛い…

上半身だけは着たままの無様な格好で、俺は首をねじって爽を振り返る。

「な…　爽…！？」爽が背後から俺の腰を自分の方に引き寄せ…尻をつかむ…
「もう…遠慮はしない…　覚悟、しとけよ…？俺…ちょっと気が立ってるから…前戯とか無理…」
「え…　…　はっ…、あっ…！！」　　

　　　　　　ぐぷ…　　ん…　

いきなり、俺のそこに…　爽の堅くしなったそれを突き入れられ…　言葉を失う…
　
俺は信じられない気持ちで…
　目の前にある白いシーツを掴んだ…