534 / 544
清春編
警告
しおりを挟む
だめだ…
この音は、警告だ…
誰も、近寄るな… 危険だ…
絶対に、近付くな…この場所は駄目だ…
こんな場所を選ぶな…
こんな無機質な機械を、利用するな…
こんなものに、大事なものを捧げるな…
仕事に行くため…
家族に会うため…
恋人に会うため…
旅行に行くため…
写真を撮るため…
小さな子供たちが…あるいは、大きな大人たちがはしゃいで乗り込む、カッコいいもの… 憧れの場所…
ここは、そういう場所だ。
まだ、道はあるはずだ…
こんな、決まりきった道じゃなく…
よく見渡せば…他にも、たくさん、たくさんルートはある…方法はある…
だから、ここを…こんな場所は利用せずに…迂回すれば、良い…
こうじゃなきゃ…こうしなきゃ…これに乗らなきゃ…じゃ、ない…
だめだ、もう逃げ場が100%、ない…?
そんなわけはない…
今の俺じゃ…あるまいし…
現にこの状況を見てもらえればわかるが、哲也は完璧だ…俺にはもはや逃げる術はない…
だが、俺以外の者にはまだ、逃げ道がある…方法がある…
俺自身はもう無理なようだが、
俺の言葉は…
ここに残す言葉だけは…残るはずだ…絶対…
周りをもう一度よく、見て…
手を差し伸べてくれる人がいないか見渡して…
すぐに諦めては駄目だ…その辺の大人に、泣きつけ…
子供に限らず…大人だって、苦しい時は、誰かにすがってわんわん泣いていい。
頑張れなんていう気は、さらさらない…
気持ちがわかるなどとは、哲也じゃあるまいし、俺は死んでも言わない…
もう死ぬほど頑張ったけどこうなった…あるいは、頑張ることすらしたくない…何もかもが鬱陶しい…
全てにおいて、自分はもうだめだ…だからこうしたい… 楽に…
…たとえ、そうだったとしても、俺は心から願う…
やめてほしい。
俺のこの、命で …
頼むから、終わりにして欲しい…
誰一人、踏み込むな…
この場所はやけに、寒い…
そして、想像以上に… 寂しい…
少なくとも、
ふらりと、吸い込まれて良い場所ではない。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
ああ…
うるさいな…
最後に熱く語っているというのに…
いや…違う…うるさいのは俺 …俺、自身だ…
また、同僚におまえは面倒臭いと、笑って頭をガシガシやられそうだ…
この音は、警告だ…
誰も、近寄るな… 危険だ…
絶対に、近付くな…この場所は駄目だ…
こんな場所を選ぶな…
こんな無機質な機械を、利用するな…
こんなものに、大事なものを捧げるな…
仕事に行くため…
家族に会うため…
恋人に会うため…
旅行に行くため…
写真を撮るため…
小さな子供たちが…あるいは、大きな大人たちがはしゃいで乗り込む、カッコいいもの… 憧れの場所…
ここは、そういう場所だ。
まだ、道はあるはずだ…
こんな、決まりきった道じゃなく…
よく見渡せば…他にも、たくさん、たくさんルートはある…方法はある…
だから、ここを…こんな場所は利用せずに…迂回すれば、良い…
こうじゃなきゃ…こうしなきゃ…これに乗らなきゃ…じゃ、ない…
だめだ、もう逃げ場が100%、ない…?
そんなわけはない…
今の俺じゃ…あるまいし…
現にこの状況を見てもらえればわかるが、哲也は完璧だ…俺にはもはや逃げる術はない…
だが、俺以外の者にはまだ、逃げ道がある…方法がある…
俺自身はもう無理なようだが、
俺の言葉は…
ここに残す言葉だけは…残るはずだ…絶対…
周りをもう一度よく、見て…
手を差し伸べてくれる人がいないか見渡して…
すぐに諦めては駄目だ…その辺の大人に、泣きつけ…
子供に限らず…大人だって、苦しい時は、誰かにすがってわんわん泣いていい。
頑張れなんていう気は、さらさらない…
気持ちがわかるなどとは、哲也じゃあるまいし、俺は死んでも言わない…
もう死ぬほど頑張ったけどこうなった…あるいは、頑張ることすらしたくない…何もかもが鬱陶しい…
全てにおいて、自分はもうだめだ…だからこうしたい… 楽に…
…たとえ、そうだったとしても、俺は心から願う…
やめてほしい。
俺のこの、命で …
頼むから、終わりにして欲しい…
誰一人、踏み込むな…
この場所はやけに、寒い…
そして、想像以上に… 寂しい…
少なくとも、
ふらりと、吸い込まれて良い場所ではない。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン
ああ…
うるさいな…
最後に熱く語っているというのに…
いや…違う…うるさいのは俺 …俺、自身だ…
また、同僚におまえは面倒臭いと、笑って頭をガシガシやられそうだ…
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる