【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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清春編

現実

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女の声が、段々と大きくなっていく…

「やだぁ… やめ、てっ… お兄ちゃん…!… あ、っ… んっ… だめ、そこ…や、ぁん」
「お兄ちゃんなどと…呼ぶなよ…こんな時くらい…、名前で呼べ…呼び捨てで、いいよ、……」
「そ…んな… …私は結婚…してるんだ、よ…だ、め…なの… 」
「そんなの、俺はどうでもいい… な…真由… おいで… ベッドへ行こう… 」
「や… お兄ちゃ… あ… や … 」
「おいで…大丈夫だよ…ほら…な… 優しく、するから…」

… 遂に、ぎしりと音がして…ほんの、数秒後に、「あっ…」という小さな声とともに、どさりと音がする…

男が女を下ろした、音だ…  

     …ベッド…の、上へ… 
       
       

これは… 現実…? やはり…

真由…なのか… 嘘だ…

真由なら、なぜ…抵抗しない…? 

その、奇妙な男に… 
兄に… なぜ…おまえは…
そんな、甘やかな声で、応じているのだ…?

しかも…結婚…していると…

    一体、いつの…話なんだ…

        誰か…  

これは夢だと、今すぐに俺を起こしてくれ…思い切り、俺の頭を殴ってくれ…

「大丈夫か、清春君…気を確かに保てよ…?」…頭上から、男の声が…

   

  とんだ…ショー … タイムだ…  

    俺は呆然としながら、
 
    目の前の男を見上げた。


 
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