【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

露出

また…ひどい眩暈が、俺を襲う…　　

駄目だ…　嘘だ…　　信じられない…　　
じょ…　冗談だろう…　　
これはきっと、何かの悪い冗談…間違いな、はずだ…
　
…きっとこれは夢だ…　！そうだ…夢…！　

そうだ…確かに前に、見たことがある…
この…ありえない組み合わせの二人…　
俺の知っている身近過ぎる男女が淫らに…セックスをしてしまうような、おかしなあり得ない、夢…　

今頃になって、思い出した…　
そうだ…目覚めがあまりにも悪い夢で、一体どんな内容だったかも忘れていた…

確かにこれと似たような夢を、俺は…　
少し前に見ていたはずだ…　　見た、確かに見た…

ならば、早く醒めてしまえ…　　
　　　　　　　　早く、早く…早く…　　！…　…

「ん…　？大丈夫か、清春君…今、どのへんだ…？」

男がおもむろに、俺の片方の耳から乱暴にイヤフォンをむしり取り、自分の耳にあてがう…

「ほう…　ここ、か…　そろそろ場所を移動して、二人が情熱的に繋がるところだな…というか、今気づいたな…ここは俺と君以外、誰もいない…イヤフォンなど、必要なかったな…」

「あっ…！」
哲也はそう言って、俺のもう片方の耳からもイヤフォンを取り去り、音声がそのまま、空間にむき出しになる…


その先は本当に俺が、耳を塞ぎたくなるような、

　　　やり取りの数々…だった…