【完結・R18】鉄道の恐怖

清春編

邪推

　　　　　　　　　答え…　？

なんのことだ…　　

困惑して哲也を見上げると、やはり、嫌な微笑みを…その顔に、張り付けている…

「答えとは…　どういう、意味ですか…」

「…そのままの意味、だよ…　わからないかな…　？」

「はあ…よく、意味が分かりません…」

本当にわからない…　

　　　　　　　答え…　　…　？

この流れで行くと、もしかすると…
真由が自殺を図った直接的な原因がわかりうるもの…　
その動機がわかる、何か、…なのだろうか…？

「そうか…うーん…どうしようかな…」

哲也が自身の顎に触れながら、もったいつけるような…それでいて、悩んでいるような表情をする。

白々しい態度…　一体、なんだというのだ…　

イヤフォンがくっついているあたり、何かの音声データか画像か何か…だろうか…

　　　　答えが…　　…　わかる…　
　　　　　　　　
　　そのワードが、どうも気にかかる…

だが、哲也のこの余裕ぶった態度からすると、
この携帯電話を使って、俺を更に苦しめようとしているのではなないかとさえ邪推してしまう…　

やはり、これは罠…　罠なのかもしれない…
それとも、俺の単なる…行き過ぎた被害妄想だろうか…　　

いやしかし、やはり、この男のすることだ…
きっと、携帯電話の中身は…良い中身モノではない…
わざと、弱り切った俺に罠をかけ…精神的に追い詰め、追い打ちをかける…　
哲也であればそういう行動も…

　　　　　　　十分に、ありえる…。