【完結・R18】鉄道の恐怖

もえこ

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清春編

執着

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「あなたの…話しているその内容が、真実とは限らないっ…!」
俺は吐き捨てるように、男に告げる。

「…ほう… そう、きたか… 」哲也が、くすりと笑う。

「あんたは…自分の都合の良いように話をでっちあげているんじゃないのか…真由は俺の妻だ…あんたは真由の兄に過ぎない…なのに、妹にあんなことをするなんて…俺には、到底理解できない…しかも、真由もそれに同意していたなどと…そんな勝手な発言をすること自体…真由に対する、冒とくだ…」

俺の、隠しきれない本音が、一気に溢れ出しそうになる…
妹をそんな目で…欲望にまみれた目で見るなんて、異常だ…

男が男を好きになる
女が女を好きになる…
家族間、兄弟間での欲望を伴う、愛… 近親相姦

全ては、異常だ… 
今の世の中は、多様性を認め、受け入れていく風潮…逆にそれらを認めないとバッシングされかねない風潮にあるから大きな声ではとても言えないが、俺自身本当はまだ…その域に達していない…
俺にとってはありえないのだ、どうしても…

お堅くて、真面目だと言われ続けた俺…
今時の柔軟な考え方が出来ない俺にとっては、やはりいまだに、ありえないのだ…
哲也の真由に対する、感情は…  近親相姦、なんてものは… 

哲也は妹に…執着し過ぎている…
兄弟愛のような感情だけならまだしも、実際に行動に出る…キスをし、胸を揉むなど…ありえない。
俺には到底理解できない… 

      絶対に、普通じゃない…

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